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~「AI²ビジネス」と「AI²研究」の連携による新時代を拓くために~

  今、2つのAIすなわち“After Internet”と“Artificial Intelligence”との融合という新たな時代を迎えました。

  当社は2000年の創業以来、日本初の専業型データセンター事業者として、EMC²アイシロンをコアとしたストレージソリューション・プロバイダーとして、また、日本初のBSI(英国規格協会)/米CSA(クラウドセキュリティアライアンス)によるクラウドセキュリティ規格STAR認証を取得したc9クラウドサービスの提供事業者として、15年間にわたって、ヤフー株式会社をはじめとする先進的なインターネット企業の皆様の事業をご支援してまいりました。しかし、インターネットの登場から約30年が経過した今日、常に最先端のインターネット・テクノロジーを提供させていただいてきた当社の果たす役割が転換点を迎えたと考えております。

  その背景には、今日、インターネットとコンピュータのテクノロジーが2つの大きな転換点を迎えたことがあります。一つ目は、人々を対象にしたポータルサービスやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に加えてIoT(Internet of Things:モノのインターネット)の登場であり、二つ目には、ムーアの法則(半導体の集積度向上によるコンピュータ性能、ネットワーク性能の指数関数的な発展)の継続により可能となった、AI(Artificial Intelligence)の計算機能の飛躍的向上によることです。ジョン・マッカーシー博士(LISP言語の開発者、カリフォルニア工科大学、プリンストン大学、MIT、スタンフォード大学で研究)が、1956年 ダートマス大学のキャンパスで開催された会議で初めてAIの重要性を提唱してから60年近くが経過する中では、AIは一時期冬の時代を過ごしたこともありました。しかしながら、1997年にチェスの世界チャンピオンにコンピュータが勝利したことと、世界中のコンピュータがインターネットによって相互接続されたことで状況は一変しました。これからのAIは、インターネット登場後(別のAI=After Internet)のAIとして生まれ変わろうとしています。

  当社は、このような背景から、これからの新たなインターネット・ビジネスを創造するために、これまで蓄積してきた最先端のインターネット・テクノロジーと、コンピュータ・サイエンスの最先端技術とを組み合わせた『AI²プロジェクト』を始動させることと致しました。

  別のAIとして定義した「アフター・インターネット時代」とは、ポータル、SNSに加えて、センサーやデバイスを直接インターネットに接続するIoT時代の到来を意味しています。このIoT時代にいち早く対応するために、私が去る6月24日に理事長に就任しました一般財団法人インターネット協会内にIoT推進委員会を設置し、業界をあげて、IoTビジネス、IoT技術、IoTデバイスプラットフォームの環境整備に注力させて頂いております。また、当社としてもIoTのコア技術と目されるワイヤレス技術とライフサイエンス技術の最先端研究拠点であるカリフォルニア州サンディエゴにオープンイノベーション研究拠点を開設致しました。

  このようなIoTビジネスとIoTテクノロジーに関する活動に加えて、今回始動した『AI²プロジェクト』には、当社の2つの新たな活動が集約されています。第1に最先端の人工知能とインターネット技術を組み合わせて事業化する「AI²ビジネスユニット」(代表:石田正樹氏)と、第2に最先端の人工知能研究をサーベイする「AI²オープンイノベーション研究所」(代表:松田卓也氏)であります。

  「AI²ビジネスユニット」では、最新の実用化可能な音声認識、自然言語処理、画像データの機械学習等を用いてIoT時代に適合すると共に、蓄積された知識ベース(Knowledge Base)を基に「AI²サービスプラットホーム」を確立し、具体的な事業展開を行います。このため、同ユニットの代表に、言語認識エンジンの事業化に携わり、人工知能(AI)の分野での見識の高い石田正樹氏(元富士ソフト株式会社取締役)をリーダーとして迎え、強力なビジネス/エンジニア集団を形成しました。

  「AI²オープンイノベーション研究所」は、国内外の大学・研究機関と連携した『シンギュラリティを語る会』に参画することで、最先端のコンピュータ・サイエンスに基づく人工知能技術を追求します。ここでは、既に実用化されている従来型の機械学習だけではなく、例えば、HTM(Hierarchical Temporal Memory)理論のような新皮質アルゴリズム的性質・構造を捉えることを目指した新理論等も視野に入れた研究活動との交流を通じて、次世代ビジネスのシーズ発掘を行っていきます。当研究所の代表(所長)には、当分野の学術権威者の松田卓也氏(神戸大学名誉教授、元京都大学助教授、NPO法人知的人材ネットワーク・あいんしゅたいん副理事長、著書『2045年問題』等)を迎え、国内外のAI研究者、ロボティックス研究者との連携を図ることと致しました。

  以上に述べたように、このたび始動した『AI²プロジェクト』によって、常に最先端のインターネット・テクノロジーをインターネット業界はもとより、より多くの産業分野の皆様に提供させて頂くという当社のミッションを果たしていきたいと考えております。

平成27年8月19日
代表取締役会長兼社長CEO
藤原 洋




 




 

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