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 私は、UC San Diego(カリフォルニア大学サンディエゴ校)からの招聘で、日米の産学連携をミッションとして、去る5月10日に到着してから27日に帰国の途に就くまで、あっという間の充実したサンディエゴ滞在になりました。同大学大学院研究科名がIR(International Relations)/ PS(Pacific Studies)からGPS(Global Policy & Strategy)へ改称した直後の滞在ということもあり、さらなる発展を指向する時期に重なった充実感がありました。以下に示すように、私が密度の濃い時間を過ごすことができたのは、同大学学長のプラディープ・コースラ博士、GPS研究科長のピーター・カウィー博士、看板教授のウリケ・シェーデ博士をはじめとするGPSスタッフの献身的な努力の賜物であり、感謝の意と敬意を表させて頂きます。
 
 パブリック・イベントにおける私の役割は、5月18日夜に開催されたEvening of Art & Scienceにおける基調講演“San Diego-Japan Innovation: Common Avenues in IoT and Biotech”と、19日終日に行われた5つのパネルディスカッション(共通テーマ:“New Approaches for the Promotion of Innovation”)の中の“The Internet of Things as the Next Big Thing”パネルへの登壇の2つでした。
 
 5月18日の基調講演は、日本を代表してフェローで招聘された立場上、つまらない講演はできないと思い、何故サンディエゴなのか?我々はどういう時代にいるのか?何故IoTなのか?についての自分なりの主張をいたしました。その後、受講された方々から、サンディエゴ~日本連携に具体的に関わりたいという声を多く聞くことができ、安堵しております。
 
 5月19日のパネルディスカッションでは、現在私が最も注力しているIoTの技術とビジネスにおける取り組み、さらには、サンディエゴ地域の有力企業やベンチャー企業との連携についてお話しさせて頂きました。ディスカッションでは、IoT化に伴う、ビジネスチャンスの拡大と個人情報保護やセキュリティに関する政策の重要性が議論されました。IoTには、技術、ビジネス、政策の様々な挑戦課題があり、今後もホットなテーマであり続けるという共通認識が深まったという印象でした。また、他の4つのパネルにおいては、大学の在り方、バイオビジネス、政策等について深い議論がなされました。特に参加した登壇者の顔ぶれは、小宮山宏氏(株式会社三菱総合研究所 理事長、元東京大学総長)、末松誠氏(国立研究開発法人日本医療研究開発機構 理事長、前慶應義塾大学医学部長)、白川方明氏(前日銀総裁)をはじめ非常に贅沢で、日本とサンディエゴの登壇者の発言にアピール性があり、非常に熱気を帯びた一日となりました。
 
 イベント以外の活動では、GPSでは私の発表に基づく学生との討論会に加えて、UC San Diegoのエンジニアリングスクール、ビジネススクール、メディカルスクールをはじめ、ライフサイエンス関連研究所のスクリプス、ラホヤインスティチュート、サンフォード・バーナム、J.クレイグベンターの世界的研究者や、地元有力企業のクアルコム社、イルミナ社等世界をリードする企業関係者との個別面談の場をGPSを中心に設定して頂き、非常に密度の濃い講義を行い、また将来につながる議論を行うことができました。
 
 私が本フェローシップの滞在を通じて体感したことは、UC San Diegoの創立とクアルコム社を中心とした大学発企業が主導するワイヤレス産業の創出と、スクリプス研究所の創立とその後のライフサイエンス産業の創出が、サンディエゴという都市の発展につながっているということです。この「知の集積による都市形成」のサンディエゴ・モデルの中に、IoT(Internet of Things、モノのインターネット)によって新たな産業創出に向けて日本社会の目指すべき方向性があると確信した貴重なフェローシップ滞在期間でした。

*UCSDにおけるBBTowerの活動がUCSDのサイトに総括されていますので以下のURLをご覧頂ければ幸いです。
http://empac.ucsd.edu/
http://empac.ucsd.edu/media-center/stories.html

平成27年5月29日
株式会社ブロードバンドタワー
代表取締役会長兼社長CEO 藤原 洋

 

 

 

 

 
  
  

 

 

 

 
 

 



 

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