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 このたび当社は、去る7月26日に発表しましたように、山口県防府市における太陽光発電事業を開始することとなりました。今回は、本事業開始の背景、事業の目的および事業の方向性について述べさせて頂きます。

1.スマートエネルギー事業開始の背景

 デジタル情報革命の進展に伴い、社会全体に占めるIT機器のエネルギー消費は、急増しています(図1.経済産業省グリーンITプロジェクト資料参照)。その背景には、情報処理のデータセンター利用指向、すなわちクラウド化の進展、PCに加えてスマートフォン、タブレット端末の急速な普及に伴う情報化の加速があり、当社のデータセンターの電力消費は、各自治体内での上位にランキングされております。
 このようなデータセンター事業者による電力消費の増大という先進社会の変化に対応すべく、当社の事業全体において、省エネ、省資源など環境に配慮した持続可能社会を実現するための活動を継続的に推進し、環境負荷の低減に取り組んでまいりました。 
 そこで、3.11を契機として電力を有限な資源として捉え、当社は、環境負荷状況とエネルギー消費状況をリアルタイムでセンシングすることの重要性を認識しております。このような背景の下、昨年(2012 年)10 月に、当社の組織の中に、エネルギー事業グループを設置し、再生可能エネルギーによる発電と利用技術の開発を開始し、エネルギーリアルタイムセンシングによる新たなエネルギーICT プラットフォーム事業への参入を検討してまいりました。

2.スマートエネルギー事業の目的

 図2は、2007年時点での分野別エネルギー消費区分ですが、ここに3本の区分線を追加すると、大別して製造業30%、発電30%、日々の暮らしに40%が消費されていることが分かります。社会のエネルギー利用効率を上げることは、急務となっておりますが、製造業と発電分野における、効率については、日本の省エネ技術は、世界のトップを走っている実績があり1%の効率化も困難な状況にあります。そこで当社で着目しているのは、40%を占める日々の暮らしの分野です。ここには、PC、スマートフォン、タブレットを活用する情報社会を如何に発展させるかが重要な課題があります。当社のスマートエネルギー事業は、「エネルギーとインターネット技術の融合」によってこの課題を解決することをその目的としております。

3.スマートエネルギー事業の方向性

(1)データセンターにおける電力利用データの応用

 当社では、当社の最大顧客であるヤフー株式会社殿と共に国内最大級のデータセンターにおけるエネルギー消費関連データの蓄積を行いその解析結果に基づく省エネ技術を保有しております。同技術をもとに、このたびヤフーグループのIDCフロンティア社との共同事業に今後のデータセンター顧客向けデータセンター・エネルギー管理システムを構築してまいります。

(2)データセンター向け発電技術の蓄積とその応用

 第一弾として、山口県防府市での太陽光発電所(メガソーラ―)を取得し、今後、当社は当該新事業の開始を契機に本サイトを次世代エネルギーの最適化におけるテストベッドとしても活用し、再生可能エネルギー発電における各種センシングとこれに基づく送配電・蓄電等の最適化技術を確立します。

(3)ベストミックスエナジー・サービス™の提供

 3.11以前は、原子力の比率が2010年に30%、2020年に40%、2030年に50%という原子力によるベースロード政策が施行されてきました。しかし、現在のところ、原子力の安全基準の整備等から、54基の原子力発電所において現時点で稼働しているのは、関西電力の大飯3号機と4号機の2つだけで、図3に示すようなエネルギー発生区分となっております。
 このような状況の中で、当社は、最大規模のエネルギー利用者の立場に立って、発電方式、送電方式に関する、安定性、コスト構造、環境負荷等を総合的に分析し、最適化されたエネルギー・サービスである『ベストミックスエナジー・サービス™』の提供を目指していく所存であります。


平成25年8月20日
代表取締役会長兼社長CEO
藤原 洋


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