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日本初の専用型インターネット・データセンター(iDC)として、当社、(株)ブロードバンドタワー(BBTower、旧グローバルセンタージャパン)の設立準備が始まったのは、1998年のことでした。当社の設立準備から14年が経過し、これまでの歴史を振り返り、今後の展望を述べてみたいと思います。


当時、インターネット発祥の地米国では、専用型データセンターの元祖として、米シリコンバレーにグローバルセンター社と米エクソダスコミュニケーションズ社の両雄が存在していました。私は(株)インターネット総合研究所(IRI)の代表取締役として、この両雄との合弁事業の選択の機会を得て交渉を続けていたのですが、1999年にIRIの株主であり現在もBBTowerの主要顧客のヤフー(株)と関係の深かった前者と共同事業を行うことを決断しました。


そして、翌2000年には、(株)NTTデータから現在の第1サイトの提供を受け、iDC事業を開始するに至りました。その後、日本のインターネット・インフラが韓国と共に世界に先駆けてブロードバンド時代を迎える頃、2002年にIRIが第三者割当増資により株式を取得し商号をブロードバントタワーに変更して、現在のBBTowerが発足したのでした。


「ブロードバンドタワー」という社名は、「ブロードバンド・ネットワーク上の東京タワー=情報発信拠点」に因んで名づけられました。「名は体を表す」が如く、国内最大のポータルサイトや国内最大のネット証券のWebサーバの集約拠点として順調に事業拡大が続き、創業から5年、改組から3年後の2005年8月には、大証ヘラクレス(現ジャスダック)に上場することができました。そして、今年、創業から12年、上場から7年を経過し、BBTower本体が安定期にさしかかる一方、連結子会社であるBBFが成長期を迎え連結売上高が初めて200億円を超える見通しとなり、『第2の創業』と言うべき時期を迎えたと考えております。



さて、ここで『第2の創業』の意味について考えてみたいと思います。「第2の」という言葉には「第1に続く連続性」の意味があり、「創業」という言葉には、「新たな事業創造」という意味があります。

「第2の」=「第1に続く連続性」については、日本初の専業型インターネット・データセンター企業の伝統を活かしつつ、過去の実績に甘んじることなく事業構造を革新することにあります。それは、正に、コスト構造の刷新によって「連続的イノベーション」を実現することであります。具体的には、不採算または低収益データセンターからの撤退と高収益化可能な新データセンターの開設を行うことを意味します。

「創業」=「新たな事業創造」については、文字通り従来にない革新的な新サービスや新製品を産み出す「不連続的イノベーション」を実現することであります。そこで、BBTowerの目指す「不連続的イノベーション」の方向性を打ち出すために、4つのICT(情報通信技術)トレンドについて最初に触れておきたいと思います。第1は新興国における急速な普及、第2はモバイル・アクセスの急伸、第3はソーシャルメディアの拡大、第4はスマート・インフラの発展です。BBTowerが進める新事業創出は、これらの4つのトレンドに沿って行う方針であります。

第1の新興国市場は、高度経済成長が続くため同市場における事業展開を早期に実行に移すと共に、高人口増加率を伴うことへの展望が重要です。すなわち、同市場の急成長により、原則的に1ユーザーに1個割り当てるIPアドレスの需要が急増し現在のインターネット・プロトコル標準(IPv4)の限界である2の32乗=約43億を超えてしまうことになります。また、世界の人口は既に70億人を超えているために、IPアドレスとして2の128乗=約340澗(実用上ほぼ無限に近い)を有する新たなIPv6への急速な移行が進むことを意味しています。第2のモバイル・アクセスは、急速な無線通信の高速化と低価格化を意味しています。BBTowerは、これら2つの特徴を組み合わせ、無限のIPv6アドレスを利用した人間同士の通信とは異なり、機器間の『M2M(Machine to Machine)無線通信』の世界を切り拓く所存であります。


さらに、第1と第2のトレンドから拓かれるM2M無線通信は、膨大なデータを産み出します。また、第3のトレンドのソーシャルメディアの拡大は、インターネットは、従来にないユーザーの膨大な生の声を収集する手段となりつつあります。BBTowerは、学術研究機関とも連携し、以下の段階的戦略に沿って『ビッグデータ・ビジネス』の世界を切り拓く所存であります。このビッグデータ・ビジネスの創出には、1社で完結することは不可能な新領域であり、既に企業間連携を行うためにビッグデータ・ビジネスコンソーシアムを立ち上げたように、BBTowerの中立性が最も活かせる分野であることを確信しております。

① 膨大な情報の蓄積技術の確立(EMC²アイシロンの応用)
② 蓄積された情報の分析技術の確立
③ 分析結果に基づく新情報サービスの開発


最後の第4のトレンド=スマート・インフラの拡大については、インターネット・インフラ整備に注力してきたBBTower独自の定義:スマート=「インターネットとの融合」と捉え、スマートグリッド=インターネットとエネルギーの融合、スマートフォン=インターネットと携帯電話の融合、スマートテレビ=インターネットとテレビの融合に関わる、新たなスマート・インフラの世界を切り拓く所存であります。



以上に述べたように、BBTowerグループ(BBTowerとその連結子会社)は、ブロードバンドに続いて、BBFを中心としてファッション・インフラを構築し、常に新たなインターネット・インフラを提供する企業グループとして、『第2の創業期』を迎えました。今後共、連続的かつ不連続的イノベーションに挑戦し、事業の発展に取り組んでいきたいと考えております。
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