BAA BAA BLACKSHEEPS

京都発・新世代エモーショナルロックバンド 【 BAA BAA BLACKSHEEPS 】
オフィシャルブログ


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ご無沙汰です。

気付けば『リハビリテイション』発売からちょうど4ヶ月が経ちました。僕らの予想をはるかに上回る勢いでたくさんの方が手に取ってくれたようで、全国で売り切れの店舗が結構出たようです。ライブ会場でも家に連れ帰ってくれる人たちが毎回必ずいて、僕らの手持ちの在庫も無くなりそうになってきました。

それから前回の記事、『“さいしょ”の聴き方』 についても、意外にもたくさんの方が実践してくれたようで(中には元々あの聴き方をしていたというすごい人もいましたが)、つくづく創り手冥利に尽きる思いです。

みんな、ありがとう。






さすがに4ヶ月も経つと聴きこむ、を通り越して聴き飽きてきた頃かなと思うけれど、『リハビリテイション』というアルバムについて、また一つここでみんなに伝えたいことがあります。


それは、CDが産声を上げるために決して欠くことのできなかった存在について、です。



一つのCDを創るためには、まずバンドメンバーの存在があり、楽曲があり、楽曲を演奏するための楽器や機材があり、それを録音するためのスタジオなどの施設があり、録音の専門知識と技術を持ったエンジニアの存在があり、……一つ一つを挙げればきりがないほど、いくつもの大前提が必要です。
そんなことは言うまでもなくみんな分かりきったことだと思いますし、「最終的に形となって出てきた音楽そのものこそが大事なのであって、舞台裏のことまでは興味がない」、という人も、もしかしたらいるかも知れませんね。

ただ、少し、考えてみてください。突然だけれど、仮にあなたが絵を描く人だとしましょう。そしてある時、あなたが描いた絵がCDのジャケットに使われることになったとします。では、そこに至るためには一体どんなことが必要でしょうか?

僕なら、こう考えます。まず初めに、あなたが“あなた”として生まれること。あなたの親があなたの親であり、天文学的な確率によってあなたの生が決定したことはもちろん、さらに途方もない話をすれば、あなたの代まで命が絶えず連綿と受け継がれてきたことさえも必要不可欠でしょう。そしてあなたは、あなたという人格や意思が編み上げられるだけの無数の経験を経て、その過程で絵を描くことを選んだのです。
そのきっかけが何だったのかも大事ですし、初めはどんなに拙いものでしかなかったとしても繰り返し描き続けたこと、そうして少しずつ習熟していったこと、時には自分の作り出したものに嫌気が差し、時には夢中になり、やがて人の目に触れる場へ投げ掛け、この仮定のお話の中では、それがあるバンドマンの目に留まったこと。何よりも、あなたがその瞬間まで、“あなた”として生き続けてきたこと……。

そう、とどのつまりは、人ひとりの人生そのものが必要なのです。



前にも言ったように、僕らは僕らが生きた証を音で遺したい。その音で誰かの生きる時間を彩ることができたならば、僕ら自身も、それを受け取ってくれた人も、互いに互いの生きた時間を証明できる(少なくとも、この時代においてだけは)。そう信じてやっています。
けれど、それは何も音楽を作っている僕らと、それを聴いている人たちだけに限った話ではありません。

僕らがこれまできちんと形にしたCDの歌詞カードには、全てスペシャルサンクスの記述があります。どんなCDにも大概記されていることだから、別段目を引くような箇所ではないし、よほどのことがない限り注視することもないとは思います。
それでも僕らにとって、スペシャルサンクスという項目は、とてもとても大事なものなのです。

その理由は、さっき散々無駄にややこしく綴った内容で、もう十分お分かりですね。同じ時代に生まれ、死ぬことなく生き続け、ある時に出会い、同じ時間を共にし、同じものを共に作ろうとすることができた(ものを作ろうとする時に支えてくれた)人たちの存在も、僕らはまた遺したいと願っているのです。



……すっかり前振りが長くなってしまったけれど、要するに今日は、『リハビリテイション』歌詞カードのスペシャルサンクスに書き記した人のことを、少しだけではあるけれどちゃんとしたためておきたいと思った、そんな記事です。
あなたには関係ないようで、けれど僕らの音楽に出会ってくれた以上、やっぱりどうしようもなく関係のあることだから、どんな人たちがいて初めてあなたの手のひらにCDが載せられたのか、それを知ってくれたなら嬉しいです。






ここで、まずは僕個人の思いとして、誰よりもdino、くみちゃん、こにーちゃんの3人の名前を挙げさせてください。あくまでメンバーだけれど、彼らがいなければ僕はとっくの昔に歌うのを止めていたからです。僕はもうこの3人以外、誰かと音楽をできる自信が全くありません。
(詳しくは
『第二の家族』参照)






(以下 スペシャルサンクス)



僕らが胸を張って自分たちの音楽を鳴らせるようになるまで、一緒に泣いたり笑ったりしながらずっと見守ってきてくれた[livehouse nano]の名物店長、[もぐら]さんと、nanoの影の総支配人(?)、[まさこ]さん。


僕が生きていくこと、歌を歌っていくこと、その根本に、かけがえのない理由と意味を与えてくれた孤高のシンガーソングライター、[ゆーきゃん]さん。


たった数回しか会ったことがないのに、僕がどんな人間であるかを音楽だけで見抜いて、同じステージに立つ者として次に進むべき道を指し示してくれた、[それでも世界が続くなら]の[しの]さんこと[篠塚将行]さん。


僕らを可愛がってくれるスタッフの皆さんの愛ある仕事で、毎回あり得ないぐらい気持ちのいいライブをさせてくれる[GROWLY]


いつも練習時間以上の長い時間居座っても笑って許してくれる(と信じたい)、[Studio hanamauii]の皆さん。


『リハビリテイション』の音が形に残るその根本を支えてくれた[
MORG]、[Nakamachi Sam Studio]、[JUNSHOJI STUDIO]。


ギターと車とLUNA SEAをこよなく愛する、『リハビリテイション』の全てのレコーディングエンジニアを担当してくれた[空中ループ]と[ミナワ]のリードギター、[和田直樹]さん。好きなお菓子はグミ。



『リハビリテイション』のM-10『おまじない』、M-11『リハビリテイション』を、透明感のある声で彩ってくれた[ミナワ]の[長谷川尚子]先生。


CDの顔となるジャケットにおいて、THE VESPERS時代の『昨日のおとしもの』以来、もう一度快く繊細華美な世界で僕らの音を彩ってくれたイラストレーター、[
麺類子]さん。


CDのデザイン及びレイアウトにおいて、デザイナー対クライアントの関係を軽々と飛び越えて僕らの人間性・音楽性をどこまでも真摯に視覚領域で表現しようと向き合ってくれたデザイナー、[
おばけのくに]。


ひょんなご縁から友人になり、僕らのわがままにも懲りることなくHPを作成してくれたWEBデザイナーの[
さかいしょういち]くん。


『明るい曲』
のPVにおいて、打ち合わせの時点で音源を数百回聴き込んでくるという労苦を費やし、バンド人生初の本格的なPVを制作してくれた[樽見孝弘]さん。



アーティスト写真と歌詞カード最後部のオフショットを撮影してくれた、[有限会社ブロス]の[中内基]さん、[増田早希]さん。


3ピース版『夢の出口』に手描き動画を寄せてくれたことからご縁ができた、可愛らしさと毒を併せ持つ絵で『ゆめにっき』ファンを唸らせるイラストレーター、[6274]さん。


『夢の出口』制作・収録・流通及び販売に当たって、特別にご許可をくださった『ゆめにっき』原作者の[ききやま]様。


そして、僕らが僕らである理由の大部分を作ってくれている、僕らの家族と、いつも笑い合ってくれる友人。






……これだけ
の人数、誰一人欠けても、『リハビリテイション』があなたの手に届くことはありません。この場を借りて、愛すべき彼らに心から感謝をお伝えします。



もちろん、ここには書ききれなかった人たちだってたくさんたくさんいます。その人たちには、直接会った時に僕らの笑顔をもって感謝を伝えていきたいと思います。
曲を書いた、という事実だけをもってすれば、曲を書くに至る苦痛を与えられた人たちにさえも、もしかしたら感謝しなければいけないのかも知れません。
いずれにせよ、僕らは何人もの人の人生に支えられて歌っているのだなと、月並みなことしか言えない自分に反吐が出るけれど、でもやっぱり、心からそう思います。



どうでしょう。今度からCDの歌詞カードを読む時、スペシャルサンクスを読むあなたの気持ちは、少しでも変わ
るでしょうか?

別に変わらなくても、それはそれでいいと思います。ただなんとなく、あなたがあなたを生きているように、誰かもまたその人を生きていることで、その人たちがいることで、一つのものが作られているのだということ、頭の片隅にでも留めておいてくれたら、僕は幸せです。













それじゃあ今日は最後に、もう一人だけスペシャルサンクスを綴らせてください。
それは僕らの音楽を受け取ってくれた、あなたのことです。






あなたがあなたとして生まれたこと、あなたとして生きてきたこと、その道のりの途中で僕らの音楽を手に取ってくれたことで、僕らはまたステージに立つことができます。もしもあなたにとってはたった1枚のCDを選び取ったに過ぎないとしても、そのためにはまずあなたの人生が必要だったのだと、大げさ過ぎるかも知れないけれど、どうか今日はそう言わせてください。






本当に、ありがとう。

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いよいよ明日、12日水曜日に『リハビリテイション』が発売されます。僕は仕組みがいまいち分からないのだけれど、もう今日の時点で手に入る人もいるみたい? 何はともあれ、僕らの記念すべきアルバムがみんなの手元に届き、それぞれの生活の中で鳴り響く瞬間まで、あとわずかとなりました。



という訳で、フラゲ組がいることも考えて、今日は『リハビリテイション』の“最初の”聴き方について、今の内に綴っておきたいと思います。






CDを家に持ち帰って、あなただったらどう聴きますか? とりあえずコンポにセットして流し始めますか? それとも早速iTunesに取り込んでiPodやiPhoneで聴き始めますか?
……これはずっと気になっていたことなんだけれど、みんなは音楽を聴く時、どんな風にして聴いているのでしょう。たとえば再生機器はPCなのか、iPodや携帯プレーヤーなのか、コンポなのか、はたまたポータブルCDプレイヤーなのか。座って聴くのか、立って聴くのか、歩きながら聴くのか。朝なのか、昼なのか、夕方なのか、夜なのか、真夜中なのか、明け方なのか。スピーカー、ヘッドホン、イヤホンのメーカーはどこなのか、またその質はどの程度なのか、……音楽を聴く時の状況、環境は千差万別だと思います。
では、全く同じ音源が収録されたCDだとしても、それだけ人によって異なる条件下で聴かれる音楽が、果たして誰のもとでも同じ響きを以って伝わるのでしょうか? それは断じて、違います。



そこで、『リハビリテイション』を手に取っていただいたせっかくの機会に、みんなにぜひ一度試してみて欲しい聴き方があります。それはあなたの身体を、「音を聴くためだけの機関に変えてしまう」という方法です。
僕がこの聴き方をするのは、その音楽が自分にとってとても大切な、敬愛するものである時なのですが、実際音楽を味わう方法としては理想に近いものだと考えています。
僕は、とても大事にしているアルバムを以下の手順で聴いた時、ただひたすら音と音が織り成す空気の色に圧倒され呑み込まれて、自分の今いるところとは一つ別の領域にシフトしてしまったような、そんな感動すら覚えた経験があります。そこまで大袈裟な話に限らずとも、たとえば普段「聴いている」と思っていたはずの曲の聞こえなかった音に気付いたり、歌詞やメロディといったすぐ耳に飛び込んでくる表層の部分よりもっと奥深くで鳴っている“音なき音”にも耳を傾けられる自分を知りました。



同じ日に、この国のあちこちで、色々な人が一つのCDを手に取って、もしも同じような聴き方をしたとしたら、あらゆる感受性の前に晒されるその音も、少しでも近い響きを以って届くのではないでしょうか。
いずれにせよ、僕らの初めてのフルアルバムである『リハビリテイション』が、一人でも多くの人が新たな「聴く喜び」を知るきっかけとなれば、幸せなことだなと思います。もちろん、『リハビリテイション』に限らず、あなたの大好きなCDでもぜひ試してみてください。自分の愛する音楽をこの方法で聴いた時、たとえそれがすっかり聴き慣れた曲だったとしても、今までとは違う魅力をきっと再発見できることと思います。
音楽を聴く、ということは、実はそれなりの体力や精神力、そして“真摯さ”が必要なのです。僕らのアルバムがそれを向けてもらえるに相応しいかは分かりませんが、もしあなたがこの記事を読んで今までとは違う音楽との向き合い方を知ってくれるのなら、僕はそれだけでも十分意味があると思っています。






【聴き方手順】
1.時間帯は夜か深夜が望ましいです
2.1時間近く誰にも邪魔されない状況を作ります(携帯の電源も支障がない限り切りましょう)
3.トイレは済ませておき、水分補給もし、空腹でも満腹でもない適度な状態でいましょう(これが意外と大事です)
※お香やアロマオイルなどを日常的に使う人は、自分の好みの香りを炊いてみるのもいいでしょう
4.PCかコンポにCDをセットし、ヘッドホンを接続しておきます
※PCでの再生の場合、HDDに取り込んだデータ再生でも構いませんが、その際はあくまで「.wav」形式、つまり無損失で取り込んだデータにしましょう。mp3形式とwav形式では聴ける音もその聞こえ方もまるで別物ですし、作り手側が「こんな風に聞こえて欲しい」と意図して整えた音の像が壊れてしまいます
※上記に加えて、iPodやiPhoneはそもそもプレイヤーとしての音質がそこまで優秀な訳ではないので、mp3形式を避ける意味でも相応しくはありません(あくまで日常的に気軽に多量の音楽を聴けるという利便性に特化した機器だと認識した方がいいです)
※ただ、コンポも物によって音色や質感が多少変わってしまう可能性がありますし、コンポがない・PCからではヘッドホンが届かない、などといった場合には、iPodやiPhoneも止むを得ないと思います。何よりも原音の大切さをお伝えしたい思いからこのように書きました
5.部屋の電気を消して真っ暗にします(室温も快適な温度に設定しておきましょう)
6.布団・ベッドに仰向けに寝転がり、脚を軽く開き、胸の辺りに両手を置くか、あるいは両手を広げましょう
※ポイントは、「なるべく皮膚感覚に刺激を与えない」ということです。布団の中に入るのもありですが、その場合は布地が鼻や顎に触れないよう、布団を被るのは胸元までにし、両手も布団の上に出しておきましょう
7.ヘッドホンを着けます(ヘッドホンが理想ですが、お持ちでなければイヤホンでも構いません)
※再生音量は、曲中の音が大きくなる箇所で不快感を覚えない・変に我慢せずに聴けるぎりぎりの大きさまで上げることをお勧めします。ヘッドホンを外した時に歌詞が聞き取れるぐらいの音が漏れ出ているのが目安です。もちろん鼓膜に悪影響を及ぼしては元も子もないので、その点は十分ご注意ください
8.再生ボタンを押して、目を閉じて、全身の力を抜いて、ゆっくり呼吸をしながら聴き始めます
※1曲目の『イーハトーヴ』は、「音量調整や姿勢の安定のための時間」ぐらいの心づもりで聴くのがちょうどいいと思います



……あとは、ひたすら歌詞を聴き取るのもよし、ギターの音色やフレーズを聴き込むもよし、ベースやドラムの刻むビートを追うもよし、ただ音の波に身を任せてぼーっとするもよし、歌の息継ぎ一つ一つさえも聴き漏らさないほど神経を研ぎ澄ませるもよし、音から様々な景色・感情・誰かの面影・記憶を呼び起こすもよし……。音が鳴り出してからそれをどう味わうかは、あなたの心の赴くままです。
再生ボタンを押してから、どうかそれを約47分30秒、最後まで続けてみてください。そうしたらきっと、曲がアルバムの最後に向かうにつれて何かが見えてくるはずだと、僕は信じています。



そして、それから続く日常生活の中で、今度は普通に垂れ流すように聴いてみたり、携帯やmp3で聴いてみたり、家電店に行って試聴用の様々なヘッドホンで聴いてみたり、あえて安物のヘッドホンやイヤホンでも聴いてみたり、時間・場所・天候・季節ごとに聴いてみてください。“最初の”音との違いを確かめられるはずですし、また同時にその楽しさも感じられると思います。






それから、もしかしたら後日、僕らとリスナーみんなで同時刻から『リハビリテイション』を再生し、Twitterでリアルタイムに曲やアルバムの注目(注耳?)ポイントを綴っていく「全国同時リハビリ会」、みたいなものをする……かも知れません。お知らせのツイートが50RT以上でもいかない限りはしないことにしようかなあと思っているので、愛ある応援をお待ちしています☆






それじゃあ、また。次はヘッドホンの中で、お会いしましょう。


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今この記事を読んでくれている人のほとんどは、もうTwitterで知ってくれていると思います。



今年、2014年3月12日水曜日、僕らの初のフルアルバムが、初の全国発売となりました。
タイトルは『リハビリテイション』。ライブでは未発表のタイトル曲を含む全11曲で、タワーレコードなど全国のインディーズ取扱有名CDショップやオンラインショップなどで販売されます。





2012年にライブ会場限定で発売したデモ音源以来、BAA BAA BLACKSHEEPSとしての正式な音源を一度も出せなかったことをずっと心苦しく感じていました。昔に発売したCDの曲もライブで演奏することはあったけれど、それもほんの一部に過ぎず、ライブを観終わった人から新しい曲やCDに未収録の曲について「CDで聴きたいです」と言われるたび、早く作らなければ、早く作らなければと焦りが増す一方でした。



そうして2013年の2月から少しずつレコーディングを始め、予算も時間も労力も今までで一番費やして完成したアルバムを全国流通させようという話になり、それが実現することになり、……これまでの長い長いバンド活動に、ようやく光が射すような気持ちです。



生まれた場所も、見てきた景色も、呼吸してきた空気も、何もかも違う、全く別の時間軸を生きている人たちに自分たちの音楽が届き、その毎日に彩りを添えられるのだとしたら、今日まで僕らが続けてきたことはそれだけで十分なほど意味があったんじゃないかと思います。誰かの生きる歴史という、果てしなく分厚い本にたった1ページでも刻まれること……僕らは、そうやって自分たちの生きた証を残したいのです。


もちろん、言うまでもなくこの今に至ることができたのも、ライブハウスでしかその存在を誇示することのできなかった無力な頃から、僕らを見守り続けてくれたたくさんの人たちのおかげだと思っています。



改めて、ここでお礼を言わせてください。みんな、ありがとう。







……過去から連綿と果てしなく積み上げられてきた膨大な量の音楽がすでにあり、また誰でもある程度のお金をかければ気軽に音楽を作れるようになった、文字通り星の数ほどの音楽が存在するこの時代。それは同時に、星の数ほどの音楽が日の目を見ることなく埋れ、時の流れと共に消え去っていくことと同義だ、と言い直しても、別に言い過ぎることではありません。僕らが特別騒ぎ立てなくとも、毎日のように世界中あらゆる場所で数え切れない量の新しい音楽が売られています。


そんな無数の音と声の中から、自分たちの音と声が誰かに見つけられ、拾い集められていくことが、いかに奇跡的な確率の話になるか、想像してもらえるでしょうか?



これは、本当に残念なことだけれど、僕らの音楽は万人受けするような作りになってはいません。


一つの新しい時代を切り拓くような革新的なサウンドを鳴らしている訳ではないし、あちこち傷だらけの血生臭く青臭い衝動と感情がただひたすらに希望への飢餓感を歌う曲を集めたCD、それを求める人たちがもしも100万人でもいようものなら、その国はもはや病気です。



『リハビリテイション』に対して、あるいは僕らが今までに作った曲に対して、ある人は「素晴らしい」と言い、ある人は「全然よくない」と言うでしょう。その理由も千差万別でしょう。一つの事物の価値を判断する物差しのつくりはそもそもみんなバラバラで、信憑性もないはずのそれが別個に“絶対のもの”としてそれぞれに根差している……そういうものだからです。


たとえば、圧縮に加えてさらにエンコードで劣化した音を大して性能もよくないスピーカーやヘッドホンで一度聴いただけで良い悪いを判断できてしまえる人たちが多いのは、鑑賞と批評の前提条件にそれを加えるということが頭の中に無いからでしょう。Radioheadのコリンが記者会見の時に記者たちに言い放った「そもそも君たちは僕らの音楽を正しく理解できるような環境で聴いているのかい?」という言葉が、自分が創り手になってからというもの余計に肌身に沁みます。


しかし、このアルバムが僕らにとって“絶対の”自信を以って人に差し出せるものかと言われれば、首を振らざるを得ません。僕らにはまだ足りないものがあるし、最後まで形にできなかったものもあるし、環境や資金など、色々なことに限界があります。上に書いたようなことでもしかしたら一方的に身勝手に切り捨てられるだけのこともあるかも知れませんが、同時に僕らもまた欠けた部分を持っている以上、これを認めないのはただの自慰行為に過ぎません。


それでも、短くない時間をかけて、血肉を削ぎ落として、耳を傾けてくれる人たちの心のどこか一箇所でも触れられるようにと努力した音が、誰にもどこにも響かないなんて、そんなはずはないと信じています。それだけの思いをこめて僕らはやってきたし、それだけの意欲をまたたくさんの人たちから与えられたからです。




ここまで読んで、あなたはどう思いますか?


『リハビリテイション』を、僕らの音を、聴いてみたいと思うでしょうか。それとも、“完璧”に創られたものしか欲しくない、と思うでしょうか。







最後に。今日、これだけは言わせてください。

“あなた”たちリスナー一人一人が、バンドを終わらせるのも、バンドを成功させるのも、容易い話なのだということを。



ライブに行かず、CDを買わず、情報にも目もくれず、「昔の方がよかった」と言い新しく生み出されるものを否定し続け、あるいはネットで誹謗中傷を書き殴り、全く別の新しいお気に入りを探し、……たったこれだけのことで、一つのバンドを終わらせるためには十分なのです。


そうやって途中で死に絶えた音楽がこの世には一体どれだけ存在するのだろう、と嘆きながらも、また同時に、それは仕方のないことだと思っています。人の求める心を掻き立てられなければ、どんなものでも自然淘汰されていくのがこの世の道理だからです。音質や視聴環境とは全く関係のない領域で、どうしようもなく人は「好き」か「嫌い」かという感覚的な部分だけで片付けてしまうという現実もあります。


否定され、拒絶され、無視されるのであれば、それはやはり音楽側に理由があるのだと僕は考えています。人の心の移ろいやすさは、それに比べればまだかわいらしい理由なのかも知れない、とさえ。



だからこそ、音楽を創る人たちは絶えず葛藤し闘い続けるのです。


中には手癖の集大成で簡単にことを成し遂げてしまえる人もいるし、お金のために音楽という手段を選んだ人もいます。さらには、今の日本では何の祈りも願いもこめられていない使い捨ての音楽こそがむしろ存在を許され求められているという現状もあります。それでも、絶えず闘い続けている人たちもまだたくさんいて、文字通り“一人”でも多くの人の耳と胸に届けられることを彼らは心から願って、音を鳴らしています。


そんな人たちの声無き声の欠片がもしもあなたのところまで届いたとして、それを生かすことも殺すこともできるほどの力が“あなた”一人には宿っているのだということを、どうか、覚えていてください。




あなたが少しでも「好き」だと感じてくれたなら、感動を覚えてくれたのなら、そのことをツイートするのでも(RT一つでも)、ブログに綴るのでも、誰かに話すのでも何でもいい、何かの形で表現・発信してください。


ライブに来ることができなくても、これからはどこにいてもCDが買えます。CDを買うお金が無くても、ネットで△ボタンを押せば聴ける歌があります。


僕らの音楽がそこで鳴っていることを許せるのは、証明できるのは、続けさせられるのは、あなただけなのです。今の僕らがまだ色々に欠けているとして、僕らの努力だけではなく、あなたの力が加わることで初めて、それがより素晴らしいものに成長していくのです。



これまでに何を見て、何を感じて、何を聴いて、何を知って、何を味わってきたのか。
その無数の選択と経験の集積の最先端で今、何を見たいのか、何を聴きたいのか、何を知りたくて、何を味わいたいのか。
答えは、はじめから全て“あなた”一人一人の中にあります。それをもし僕らのアルバムと照らし合わせてくれるのなら、その時に、僕たちが血肉を注ぎ込んだものがあなたに新しい喜びや感動をもたらすものであるよう、祈るだけです。


全国のどこでも手に入ることで、ネットに出回ることで、やがては無情な“匿名性の暴力”に晒されるだろう覚悟も、もうできています。

大丈夫。僕らの為そうとしていることを受け入れてくれる、喜んでくれる、求めてくれる人たちが、今は数え切れないくらいいるから。あとは、その愛すべき人たちの心を、より動かすことができるように自分たちの音楽に忠を尽くしていくだけだと思っています。


そしてその先で、僕らも、僕らを応援してくれるみんなも、共に笑顔になっていられるような、そんな未来がくることを祈っています。そのために、この身を捧げようと僕とメンバーは誓ったのです。


そこまでして僕がなぜ歌い続けるのか、なぜ僕とメンバーがまだ全てを諦めず捨て切らずにいるのか、その辺りの話についても、いずれ近い内にこのブログでお話したいと思います。







ここまで読んでくれてありがとう。少し中途半端だけれど、今日はここでタイプを終えたいと思います。




(以下、アルバム情報)

リハビリテイションJKT


BAA BAA BLACKSHEEPS 1st Full Album
『リハビリテイション』


<収録曲>

01.イーハトーヴ
02.ヴァイタルサイン
03.トゥルーエンド
04.薄氷
05.そうなんだ
06.耳鳴り
07.ベランダの向こう
08.夢の出口
09.明るい曲
10.おまじない
11.リハビリテイション


<商品情報>

品番:SFR-004
発売元:Snow Flakes Records
販売元:株式会社ジャパンミュージックシステム
全国主要インディーズ取扱店にて販売
価格:\2,000(tax in)

※予約購入者限定で特典付!


<アルバム概要>

ゲストコーラスに長谷川尚子(ミナワ)、レコーディングエンジニアに和田直樹(空中ループ/ミナワ)を迎え、過去最高の音質で送られるBAA BAA BLACKSHEEPS初のフルアルバム&全国リリース盤。
観衆のみならず多くのバンドマンから絶賛された不朽の名曲『耳鳴り』をはじめ、ライブでおなじみの哀しいバラード『明るい曲』、PCフリーゲーム“ゆめにっき”のオマージュ曲としてニコニコ動画で反響を呼び遂には原作者ききやま氏公認となった現体制での再録版『夢の出口』、ライブでは未発表のタイトル曲『リハビリテイション』など、これまでのBAA BAA BLACKSHEEPSの総決算的アルバム。
また、美麗なアートワークには前作と同じく麺類子氏を起用。アルバム全体の音像が凝縮された仕上がりとなっている。



<予約ページ>

・タワーレコード

http://tower.jp/item/3437893/


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  山を越え谷を渡り 野をゆき畑を過ぎて

  我は吹かれ 吹かれ吹かれて消え去りゆく

  ああ なべてのこと 起こるはただひとたび

  されど なべてひとたびは起こるべし……


              ――ミヒャエル・エンデ





新しい1年が始まった。それはつまり、ついこの間まで「今」だったはずの1年が、ただの「過去」という中途半端な記憶の掃き溜めへと容赦なく押し流されたことと同じ。

ある人には苦痛をもたらし、またある人には喜びをもたらし、それは過ぎ去り、そしてまたやってくる。

誰かが「来ないでいい」とうなだれ、誰かが「早く来て欲しい」と胸を膨らませる。


それってまるで、“明日”のことみたいだね。






こんばんは。朝方にこれを読んでいる人は、おはよう。どちらでもない人は、こんにちは。

2014年最初のブログを書くのは、神部です。

気付けば新年を迎えてもう10日だけれど、僕のぼんやり頭はまだ2013年のことをすんなり「去年」とは言えないみたい。



2013年は3ヶ月間の活動休止から戻ってきたり、2月と8月に2度のレコーディングをしたり、その合間を縫って東京ツアーに行ったり、いつも通り近畿圏でもライブを重ねたり、それに週2回のスタジオも加わって、働いている時以外はほとんどバンド尽くしの毎日、瞬く間に過ぎ去っていった。

実際、メンバーのみんなとも「今年は四季の移ろいが曖昧じゃないか?」という感覚が一致していたくらいには、春夏秋冬を肌身に感じることなく終わったように思う(単純に1年の気候がそう感じさせただけかも知れないけれど)。



それにしても、1年という単位で過ごした日々を振り返る時、ふとまぶたの裏に浮かぶ人々、場所、出来事、……その膨大さに、軽いめまいさえ覚えそう。

それも全ては音楽によって与えられたもの。けれどそこは、僕たちがいまだ音楽を諦めずにい続けたことでつかみ取った勲章なのだと、少しくらい胸を張ってもいいんじゃないかな。



新たに出会ってくれた人たち、相変わらず嬉しい笑顔を向けてくれた人たち、言葉だけでも繋がってくれた人たち、様々のことを教えてくれたり気付かせてくれた人たち、……みんなみんな、2013年もたくさんありがとう。

2014年は元旦初日からいきなり詞とメロディとコード進行がいっぺんに降りてきたりして、なかなか幸先がいいよ。今年、BAA BAA BLACKSHEEPSは色々と面白いことになっていくから、みんなにはどうか少しでも信じて、期待していて欲しいな。




さて、そんな2014年最初のライブはこちら。


2014.1.16(木) @京都二条nano
地球儀 / 橋本進 / カタナカルテ / 神部砂漠(BAA BAA BLACKSHEEPS)
Open 18:30 / Start 19:00
Adv \1,000 / Door \1,500 (+1drink \500)
※この日はVo.神部の弾き語りライブです


大阪から元HOLGAの奥田くんと乃万ちゃんがカタナカルテでやってくるよ。その他は僕もはじめましての日だから、新年が明けて早速の新たな出会いを笑顔と共に迎えようと思う。


ぜひ遊びに来てね。







それじゃあ、また。


            神部

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東京でのライブを終えて京都に戻ってきた。先月に引き続き単発のライブ遠征、15日夜に出発してから17日夕方に帰って来るまで、今回も本当あっという間だった。



それにしても、毎回東京に行く度わざわざ会いに来てくれる人たちがいるなんてほんとう幸せなことだ。田舎者の僕には東京の地理や各所の距離感が全くと言っていいほど分からないんだけれど、今まで出たライブハウスがそれぞれ全然違う場所にあるのはなんとなく分かる。それでも毎回のように顔を見せてくれる人がいて、メンバー以外頼れる人のいない見知らぬ大都会で変わらぬ笑顔を見せてくれる温もりや安心といったら。
そこにいてくれたみんな、僕からも、メンバーからも、ありがとう。



何はともあれ下北沢ERA、満ち足りた夜だった。自分たちがやってきたことの意味、それをより確かなものにする上でまだ欠けている部分、どちらもしっかりと捉えることができた。
素敵な出会いもあったし、今回を機にまた先のことも決まりそうだし、僕は申し分無いなと思う。
共演者のみんなも、スタッフの人たちも、また会える日が楽しみだ。



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photo:01


帰り路の途中、静岡のSAで見かけたご当地サイダーたち。
今のご時世、お土産にしてもご当地グッズにしても、たくさんあり過ぎてどれか一つを手に取ることすらためらわれる。まあ今後も行き来することを考えれば、コンプも夢じゃない……かも。



photo:02


なんだかタイムリーに見覚えのある名前。コムアイちゃんの力はこんなところにも及んでいたのか。



photo:03


ERAを発った後そのまま運転していたものの、僕以外全員が眠っていた上にハンドルを握る僕までうとうとし始めてしまったので、止むなく仮眠がてら立ち寄ったSAにて。
山道の途中の場所ということもあったのか、明け方の静岡は樹々の鮮やかな緑と初夏のにおいに満ち満ちて、これ以上ないくらい気持ちよかった。



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今年から東京へはレンタカーで赴いている訳だけれど、長時間の運転にはやっぱり、何と言っても好きな音楽を流すのに限る。運転のストレスを軽減する意味でも、BAA BAA BLACKSHEEPSでは運転手がある程度のBGM決定権を持っているんだけれど、それだと唯一免許を持っていない(加えてそれによる罪悪感から懸命にナビを務める)dinoがかわいそうだということもあって、たまに車内はdinoのDJタイムに突入したりする。
そうして今回も各々が持ち寄ったCDをかける……予定だったのが、そうもいかなくなってしまった。

今回借りた車のステレオが、故障気味だったせいだ。

CDを挿入する。
読み込みが始まる。
トラック番号が表示されて、
その後なぜかディスクが排出される……。

この繰り返しを数回行ってようやくかかったかと思いきや、喜びも束の間、1曲目が終わる前にまたも勝手にディスクが排出される。この不調っぷりのせいで、こにーちゃんが持ち込んだジュディマリのアルバムの1曲目を、僕らは何度も聴かされる羽目になった。しかも、ほぼイントロだけ(フレーズが全員の頭にしっかりと焼き付いたのは、言うまでもない)。
CD自体が傷でダメになっているだけかと思った僕たちは(こにーちゃんのものということも踏まえていた辺りがひどい)、もちろん他のCDでも試したけれど、期待も虚しく、各自の思い出の盤は無慈悲な黒塗りのステレオにことごとく吐き戻されるばかりだった。

もはや車内は諦めムードでいっぱい。沈黙が流れる車内のそんな淀んだ空気を、とある京都のバンドが一転させるとは、この時の誰もが知る由もなかった。

そう、そのバンドとは、






テキョロ、
カリキョロです。






dinoが持ってきていたTequeolo Caliqueoloの3rdミニアルバム、これがBAA BAA BLACKSHEEPSの感動スペクタクル超大作、
『静寂のDRIVE ~俺達はまだイントロしか聴いてない~』
に劇的な終焉をもたらしたのだった(大げさ)。

テキョロカリキョロだけは何故かディスクを挿入してからすんなりと再生され、しかもきちんと全曲再生、さらには聴き終わった後に1曲目に戻るというご丁寧さ。
車内にはさっきまでの暗く沈んだ空気が嘘のように笑い声と歓声が次々とあがり、テキョロカリキョロのパーティチューンな曲の雰囲気もあいまって黒い羊たちの気分は一気に最高潮に達した。わみわみいぇー。

そうして盛大な笑い声と共に、満場一致で「5月17日は“テキョロの奇跡”」という決定が下されることとなる。その時、歴史が動いた。かも知れない。



テキョロのみんなありがとう、いいアルバムだったよ。絶対また一緒にステージに立とう。ますみくんは僕の抱き枕。



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……東京にライブをしに行くことが必ずしも成功への近道ではないし、期待するほどの足掛かりにもなってはくれないのかも知れない。手応えと呼べるほどの成果も無いまま終わる夜もたくさんあるし、思うようにはいかない日々の繰り返しに首を傾げたくなるのも無理はないと思う。

けれど、何一つ無駄なことなんてない。毎回、必ず誰かがフロアから僕たちの音を見つめてくれていて、その一人一人の聴き手が一回一回のライブを形作ってくれているのだと思うと、むしろ僕たちはステージに立つたびに何かとても得難いものを授かっている、そんな気さえする。
傍から見れば一つ一つはほんとうにごく小さな取るに足らないことだとしよう、それでも僕たちはそれら一つ一つのありがたみも愛おしさもたくさん噛み締めてきた。

思い描いた未来には程遠いとしても、大事に手にしたものを「たかがそんな小石で」と嗤われても、僕たちはまだ、その“小石”をかき集めてやがては塔を築く気でいるのだ。









僕の暮らす七畳一間が、見たこともない景色やたくさんの笑顔に繋がっていること、まだまだ何度だって証明してやりたい。



どうかそれまで、あなたも日々の生活に負けないで。









それじゃあ、また連絡するよ。
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