買収までの流れ・手順

テーマ:
買収までの流れ・手順

http://www.jma-a.org/buy/flow


一般的なケースにおけるM&Aの流れは以下の通りです。尚、M&Aに要する期間については一般的には3~12ヶ月の期間を要する場合が多いと言われています。

M&A流れ
(1)売り手とM&Aアドバイザーとの契約:

まずはM&Aアドバイザーとの個別面談から始まります。双方納得がいく様であれば、機密保持契約(NDAやCAとも呼ばれる)とファイナンシャルアドバイザリー契約(アドバイザーが行う業務の範囲、報酬に関する取り決め、直接交渉の禁止などが明記されている)の締結を行い、正式にM&Aアドバイザーとして就任します。

(2)提案資料の作成:

売り手経営者はM&Aに必要となる決算書などの一連の資料を提出し、M&Aアドバイザーはそれらの資料と経営者との面談でのヒアリング内容をもとに買い手に対する提案資料の作成を行います。

(3)ネームクリアの確認:

買い手に打診をする前には、必ず売り手側に経営において重要な資料を渡しても良いかの確認(ネームクリアの確認)を行います。これは、売却についての情報が広まり、取引に影響をきたしたり、従業員が経営陣に不信感を抱き退職してしまったり、金融機関に知られ融資の引き上げが発生するというリスクがあるからです。

(4)買い手とM&Aアドバイザーの契約:

買い手にとっての第一歩も、まずはM&Aアドバイザーとの個別面談から始まります。双方納得がいく様であれば、機密保持契約(NDAやCAとも呼ばれる)とファイナンシャルアドバイザリー契約(アドバイザーが行う業務の範囲、報酬に関する取り決め、直接交渉の禁止などが明記されている)の締結を行い、正式にM&Aアドバイザーとして就任します。

(5)ノンネームシートでの提案:

買い手の希望条件に見合いそうな案件があれば、まずは簡易的な売却情報が掲載されたノンネームシートでの提案を行います。

(6)買い手による検討:

買い手が興味を示したら、M&Aアドバイザーは、ネームクリアの確認を売り手に対して行います。売り手からネームクリアの確認が取れたら、M&Aアドバイザーは会社名や財務内容などの重要情報を渡し、買い手側で検討に入ります。

(7)トップ面談の実施:

買い手側が買収への興味を示し、双方先に進めたいという事であれば、経営陣同士の「トップ面談」を行います。トップ面談では、双方質問をしあい、経営方針などに関する疑問を解消しあいます。

(8)「意向表明書」の提示:

トップ面談で互いに納得できる相手であれば、M&Aアドバイザーが双方の間に立って、条件面の調整をしていきます。これと並行して買い手は「意向表明書」といわれる買収方法、買収価額などの提案条件が書かれた資料を提出します。

(9)「基本合意契約書」の締結:

売り手がその内容に合意した場合、これまで売り手、買い手間で合意している条件などが明記された「基本合意契約書」を締結します。通常、「基本合意契約書」には独占交渉権の付与やその交渉期間なども記載されます。

(10)デューデリジェンスの実施:

基本合意が締結されたら、買い手サイドの公認会計士や弁護士などによるデューデリジェンス(財務調査、法務調査)を行い、リスクの洗い出しやそのリスクの解消方法などを調査します。買い手は専門家から提出されるデューデリジェンスのレポート結果を待って、最終的に当該M&A取引を実行するかしないか、あるいは条件面の再交渉に入るかどうか等の判断を行います。

(11)「最終譲渡契約書」の締結:

これらの一連の作業が無事終了し、取締役会や株主総会での承認が得られ、買い手、売り手ともに、最終的にM&Aを実行することが決定した後、最終的な条件や内容を取り決めた「最終譲渡契約書」を締結します。

(12)クロージング:

「最終譲渡契約書」の締結によってM&Aに関する契約そのものは完結しますが、株式譲渡などの場合、実際にはその後、経営者の個人的な目的で購入された資産(たとえばベンツ、クルーザーなど)を経営者が対象会社から買い取るなどの諸手続を進めることが必要となります。これらの作業がすべて終了し、譲渡対価の決済および株券や会社代表印の引渡しなどをすべて完了することをクロージングといいます。よって、契約日からクロージングまでは一定期間をあけるのが通常ですが、契約日までにクロージングに必要な手続きがすべて終了している場合、あるいは契約日後に必要な手続は適正に完結させることが前提で、契約日と同時にクロージングを実施する場合もあります。

東芝子会社の売却先に浮上したキヤノン。医療機器のポテンシャルは


メーンターゲットは遺伝子。診断用試薬から装置の製品化も

 「次の5年で医療事業は巨大なビジネスになる」―。昨年9月9―11日に米ニューヨークで開かれた自社展示会の最後、キヤノンUSA(ニューヨーク州)の足達洋六会長は現地社員の前で、こう力を込めた。日米欧で事業の権限を分散させる全社構想の中、同社が担うのが医療事業だ。

 事業のメーンターゲットは遺伝子。大きな一歩となったのが、遺伝子診断用試薬の販売開始だ。2016年をめどに、診断装置の製品化も視野に入れる。まず試薬を製品化した狙いについて、医療事業を統括するキヤノンバイオメディカル(同)の田中朗子社長は「ようやく世に出始めた分野で、まだ遺伝子をどう使うか模索している段階。顧客のニーズを聞きながら、じっくり装置の事業化を進める」と説明する。

 もともと光学・精密技術は医療機器との親和性が高く、古くからカメラメーカー各社が参入し存在感を示している。内視鏡を手がけるオリンパスやX線画像診断システムなどを手がけるコニカミノルタ、富士フイルムなどが代表的だ。最近ではソニーやニコンも同分野を強化している。

<「医療」は多角化企業への象徴>

 キヤノンも70年以上前から医療機器を手がけ、今もX線デジタル撮影装置や眼底カメラを販売している。ただこれらは従来のカメラ事業の延長。これから伸ばそうとする遺伝子分野は、材料など光学以外の領域も組み合わせ市場を開拓する、本当の意味での新規事業だ。御手洗冨士夫会長兼社長兼最高経営責任者は「遺伝子の分野は時間がかかるが、成長事業だ」と繰り返す。

 同社の新規事業には苦い歴史がある。パソコン、表面電界ディスプレー(SED)テレビ、光磁気ディスク―。どれも赤字に陥り撤退を余儀なくされた。これらの事業撤退を断行してきた御手洗会長の言葉からは、遺伝子市場拡大への期待もあるが、時間をかけても確実にものにする覚悟がうかがえる。

 従来の新規事業の立ち上げで指摘されていたスピード不足も、積極的なM&A(合併・買収)で補う。田中社長は「世界本社にする前提で、人材や仕組みなど地盤をしっかりと作りたい」と前を見据える。

 医療事業への取り組みは、真の多角化企業への挑戦を象徴しているとも言える。キヤノンが成長への次なる一歩を踏み出した。

●ロボット関連にも参入。内視鏡・補助具で

 キヤノンは医療用ロボット分野の参入に向けた検討を始める。5年以内に、ロボット技術を搭載した器具の製品化を目指す。さらに2016年から19年にかけて、直径0・6ミリメートルの内視鏡や、治療や検査に使う針を臓器に高精度に刺すための補助システムなどを相次いで製品化する。事業領域を広げ、医療事業の売上高をまずは1000億円に引き上げを狙う。

 医療用ロボット分野では、手術などを行うロボットそのものの開発ではなく、駆動技術やソフトウエアなどの基礎研究を進めて用途展開を探る。細胞単位で組織を切るような、「ロボットの使用で、人間の手作業よりも確実性の高まる動作」(御手洗冨士夫会長兼社長兼最高経営責任者)の機械化を想定する。

 直径0・6ミリメートルの内視鏡は光ファイバーの先端に光学系を搭載し、光の反射率を検出することでリアルタイム動画を観察できる。これまでは難しかった血管などの細い穴に通せるため、早期の疾患発見などにつなげられる可能性がある。

 また高精度の穿刺(せんし)システムは、胸部や腹部に置いて医師がソフトウエア上で針の刺し方を指示すると、それに従って針の差し込み口を動かし、正しい内臓の位置に刺せるようにガイドする。MRI(磁気共鳴断層撮影装置)の中でも利用でき、医師は内臓の様子を見ながら刺し方を決められる。これらの装置は今後臨床試験を進め、製品化していく。

 すでに医療事業を統括するキヤノンバイオメディカルが、初の製品となる遺伝子型の異常を検出する試薬を発売すると発表した。製品ラインアップを拡充し、医療事業の育成を加速させる構え。