自動車業界に激震 早ければ来年6月にもミャンマーで日本車が販売できなくなる?

エコノミックニュース 9月27日(金)19時30分配信

 早ければ来年半ばにもミャンマーで日本車の販売ができなくなる可能性が26日、明らかになった。同国政府が2014年6月にも自動車を今の右ハンドルから左ハンドルへ強制的に変更させる検討を進めているため。規制が実施されれば、日本のような右ハンドル車は同国内を走行できなくなる。

 ミャンマーは民主化の進展により欧米からの経済制裁も解除され、「東南アジア最後の未開拓市場」と言われている。自動車に関しては、現在、日本からは中古車が輸出されている。現地の日本人駐在員によれば、「ミャンマーで走っているのは、ほとんどが日本車」というほど、国民の日本車に対する人気と信頼は高い。

 しかし、規制が実施されれば、中古車の輸出は事実上、不可能になる。近い将来、新車販売を計画する自動車メーカーにとっても、現地生産か、左ハンドルの米国市場などからの輸出を検討する必要が出てくる。

 関係筋によれば、左ハンドルへの変更は、できれば来年6月に実施したいとしているが、遅くとも15年度中にはほぼ確実に実施される方向で検討されているという。

 変更の理由は、交通事故防止。ミャンマーでは、自動車は右側通行だが、自動車のハンドルも右であるため、事故が頻発しているという。そのため、解決方法として日本のように左側通行にするか、ハンドルを左にするかの2つが政府内で検討されてきた。ただ、左側通行への変更は、ドライバーが慣れるまで大きな事故が頻発する恐れもあるため、ハンドルの位置変更に落ち着いたという。

 しかし、国内の自動車関係者は、今回の規制を「露骨な日本車たたきではないか」と推測する。

 「ミャンマーは自国の工業育成を積極的に推進している最中。そのひとつが自動車産業。性能が世界トップのうえ、国民から圧倒的な支持を受けている日本車がどんどん入って来ると、自国の産業が育たないと見たのではないか」(前出の自動車関係者)。

 “日本たたき”は、あくまで憶測でしかない。しかし、中古車の輸出業者も、自動車メーカーも早急な対応を検討する必要があることだけは間違いない。(編集担当:柄澤邦光)

Economic News

韓国の「88万ウォン世代」は、日本の若者の未来の姿?

週プレNEWS 9月26日(木)18時10分配信

グローバル化による英語力の必要性は、日本でもTOEICの受験者数が増えていることから顕著になっているが、お隣韓国における“英語圧力”は、日本の比ではないらしい。

商社に就職希望の延世大学4年生、ホン・ジョンドゥ君(仮名)は語る。

「韓国では大学入学時にTOEIC(990点が満点)で600点から700点くらい、ソウル大学や延世大学など、トップクラスの大学だと800点から900点ぐらいないと入試をクリアできません。そして、いい大学をいい成績で卒業するだけでは就職は難しい」

そこには日本とは違った就活事情があるようだ。

「韓国には日本のように新卒一括採用という制度はなく、即戦力が求められます。企業に長期インターンで働くとか、海外でボランティア経験を積むとか、そのために休学をするのも常識で、英語はできて当たり前。僕は交換留学の試験をパスするために半年間休学しました。休学中は考試院(コシウォン・学生や休職中の人が国家資格などを取るために使う専用宿舎。ソウル各地にある)と自宅を行き来する毎日です。それ以外のところには一切寄りませんでした。全国の大学生が休学して考試院に通うのですから、外に出たら負けです」(ホン君)

京郷新聞の徐義東東京支局長は、グローバル化の進行が韓国社会を疲弊させていると言う。

「李明博前政権は国民所得2万ドル達成を目標に掲げたが、それを達成するために韓国が北東アジアの経済ハブになる必要があるとして、国内の規制を緩和。その結果、社会人も大学生も日々競争に明け暮れ、国内ではさらなる格差と貧困が広がりました。

特に韓国の若い人の痛みが激しいことを心配しています。その代表が『88万ウォン世代』と呼ばれる、定職を持たず月に平均88万ウォン(約8万円)で暮らす若者たちです。当然、彼らは結婚もできません。

地域で生まれ、地域の学校を出て、地域で結婚して一生を終える。今や、そんな暮らしが韓国では難しくなっています」



TPPのモデルといわれる米韓FTAも、その格差に拍車をかけたひとつの要因だ。

「米韓FTAで貿易は拡大し、大企業の競争力は強くなるかもしれませんが、その一方で地域の多様性や独自性は薄れ、すべての富がソウルに集中する可能性が高いです。そして、そのソウルすら競争が飽和状態になって、若い人の目は海外に向いています。いい大学を出るだけではダメだから、いい就職、いい収入を得るために韓国を脱出して、海外で職場を見つける。そのためにも英語はできて当たり前というのが最近の傾向です」(徐支局長)

近い将来、日本も同じような状況になる可能性があると徐支局長は指摘する。

「今、日本が参加しようとしているTPPも、社会にそうした傾向をもたらすはずです。日本は市場規模が大きく、内需だけでも十分に食ってゆけるのに、なぜ好きこのんでTPPを進めるのか? 『このままでは韓国に後れを取る』という日本人もいるようですが、現実として韓国人自身は疲れているし、疑問も感じているのに……」

グローバル化は、言い換えれば競争相手が世界中に広がること。勝ち組は今以上に勝ち、負け組はより悲惨に……。現在の日本の“格差社会”は、まだまだ序の口かもしれない。

(取材/川喜田 研)