冴子の百物語

怪奇小説風の法律講座である「冴子の百物語」を配信いたします。その他、ハードボイルド小説風の「面倒徹の事件簿」も配信しております。「法律講座らしくない法律講座」を目指します。

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「冴子の百物語 ホムンクルス 9」
暫く誰もいない校舎を歩いているうちに冴子は根拠なき確信を抱くようになった。

<この夢は護谷手(もりやて)の夢に違いない>と。

何処か寂しげな世界。

「護谷手(もりやて)には、これといった友人はいないようね。一応、彼は科学部の部長ってことになっているけど、5人しかいない部員は護谷手(もりやて)を除いて皆幽霊部員。だから、実質的には、科学部は護谷手(もりやて)一人の部活だわね。」
黒革の手帖をめくるメガネ子。
「それから、彼はたちの悪い不良に目をつけられているみたいよ。」

「きっと、護谷手(もりやて)君は、孤独なんだわ。」
冴子は少しだけ、護谷手(もりやて)の気持ちが理解できる。

冴子も今でこそ、ルリ子という自分を受け入れてくれる親友に恵まれているが、中学時代は、誰もいない校舎のすみで、物の怪と会話している姿を目撃されてから、冴子に近づく女子がいなくなってしまった。

たまに、もの好きな生徒が冴子と友達になることはあったが、冴子の側で起きる怪異に恐れをなして、逃げていく。

中学時代、冴子に近づいたのは幼馴染の先輩くらいだが、先輩も中学時代は、部活(野球部)に夢中だったので、あまり、冴子の相手をする暇はなかった。

つまり、今の護谷手(もりやて)明は、中学時代の冴子のように、大勢の生徒と関わりを持たねばならない学校という大海原を一人プカプカ漂う。

「もしかしたら、彼の弱みにつけ込んだたちの悪い物の怪に取り憑かれたのかも」
怒り、嫉妬、執念、悲しみ、孤独、といった人間の暗い情念をエサとする輩がいる。

彼らは、そういった人間に取り憑き、その情念を喰らい、その人間を支配する。

「彼を助けなくちゃ」
冴子が一人呟いた時、廊下の角から
護谷手(もりやて)明が歩いてきた。

咄嗟に身を潜めようとした冴子だが、ここは護谷手(もりやて)の夢の中。冴子の存在は彼には見えない。

安心して、身を隠すのを止めた冴子。

徐々に近づいてくる護谷手(もりやて)。

何故か緊張する冴子。

護谷手(もりやて)は冴子の前まで来ると歩みを止めて、冴子に話しかけた。

「1組の冴子さんだね。それそろ来る頃だと思っていたよ。」

さて、何故護谷手(もりやて)明は夢の世界で冴子に話しかけることができたのか気になるところだが、それはさておき、「おとり捜査」とは何を意味するのであろうか?

<解説>
おとり捜査とは、捜査機関又はその依頼を受けた捜査協力者が,その身分や意図を相手方に秘して犯罪を実行するように働き掛け,相手方がこれに応じて犯罪の実行に出たところで現行犯逮捕等により検挙するものを意味します。

簡単に言うと、捜査官が犯罪をそそのかして、そのそそのかしに乗って、相手が犯罪を犯そうとした時に逮捕することです。

麻薬取締官が麻薬を買うと話を持ちかけ、その相手が麻薬取締官に麻薬を売ろうとした時に現行犯逮捕するといった場合を例に挙げることができます。







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