衝撃の職人技 「ぼぶ寿司」 | ばんじまる@鶴見ほか

衝撃の職人技 「ぼぶ寿司」

お休みを満喫ですニコニコ

と思っていたら朝からスタッフの電話。交代で休みを取らせていますが日曜も稼働している

所があるので油断できません。


年度末の鬼のような忙しさは切り抜けたものの、ほったらかしの書類やブログが山積み

になっていたり、家内などは経理が進んでおらず、しばらく会社にカンヅメしなければ

ならないようです。


人はパンのみにて生きるにあらず」しかし食料を食べなければ死んでしまいますし、

これから押し寄せる仕事に備え鋭気を養おう!ということでとっておきのお寿司屋さん

行ってきました。


人気ラーメンブロガーのぼぶさん に教えていただいたそのお店は、ぼぶさんとお店の

大将の希望により店名や所在地などは明かせません。ただ近所ではなく、電車を乗り

継いで30分ほどで行くのですが、それが全く苦にならない素晴らしさです。

強いて言えば、行きは楽しみで電車が停車するのがじれったいぐらいです。


お店に入りますと小さな街のお寿司屋さんですから、こぢんまりとしていて10人入れる

かな?と言うくらいの規模で、大将と奥様のお二人で切り盛りされている静かな

大将がしゃべり出すまでは)佇まいのお店です。

さっそくビールビールを(嬉しいことにサッポロ)頂きつつ、近況などお伺いしていると地震が

起きました。結構長い揺れでした。(震度3でした)

駄文はこのくらいで早速写真の方へ。


白魚
白魚

ピチピチと新鮮でとても甘い白魚です。可哀想だけど食べちゃう。


ほたるいかと青柳のぬた
ほたるいかと青柳のぬた

富山のプクプク太ったほたるいか青柳を贅沢にぬたにしてしまいました。

酢味噌で身のうまさが引き立ちますね。


前菜7種
前菜盛り合わせ

ウマイ小皿2品の後にこれでもか!と前菜7種盛り合わせです。

普通、懐石だって突き出し3種ですよ?ここでは大将の気合いの入った前菜が7種

堪能できて幸せ満タン!です。

左上より白魚煮こごり、白海老と鱧の蒲鉾、針魚黄身酢巻き、蟹蒲鉾、桜鯛子、トコブシ、

本ツブ貝と並びました。

白魚煮こごりはとろける至福の旨さ、白海老と鱧の蒲鉾はこんな贅沢な蒲鉾は食べた

ことが無いですが、味付けも大変具合が良いです

肉厚の針魚を使った黄身酢巻きもこっくりほろり、蟹のほぐしを出汁と葛で固めた蟹蒲鉾

コクのある味付け

鯛の卵は初めて食べましたがふわっと口に優しい甘みが広がってきます。トコブシや

本ツブはプリっと良い歯応えで磯のかをりも素晴らしい

どれも素晴らしく美味しくて少しなのが恨めしいくらいですが、この前菜に込められた

手間と技に何より感銘を受けます。


子持ち蝦蛄、子持ち昆布
子持ち蝦蛄・子持ち昆布

子持ち蝦蛄も初めて食べました。蝦蛄の控えめな身の味に、卵のコクがマッチして

美味しいです。子持ち昆布カステラの様に厚く、こんなの初めて見ました。


本鱒(サクラマス)
本鱒

見事な緋色の鱒。鮭のようにしつこくなく、でも濃厚かつさわやかな旨味があってなおかつ

こんなに肉厚に切られたら、もう降参です。

お気づきの方もいらっしゃると思いますが、器と料理の盛りつけが大変素晴らしいです。

この一皿で言えば、牡丹の朱と鱒葉の緑と山葵。とても美しいですね。

器に造詣が無いのが残念ですが、きっと前菜の器なども素晴らしいものだと思います。

この大将、只のヨッパライではありませんね。

そうこうしているうちに、なんとぼぶさんが現れました。家内を紹介して、ここから図らずも

楽しい会食と相成りましたニコニコ


七賢
七賢

ぼぶさん効果で、また変わった酒が登場です。山梨の「七賢」というお酒の純米大吟醸で

控えめな吟醸香とうまみのバランスがとれた素晴らしいお酒でした。

やはり、常連というものになって損はないですね。


長命泉
長命泉

こちらは普段お店で用意されているお酒ですが、すごく潔いスッキリとした味わいで、どんな

料理とも合うのではないでしょうか。


スミイカ、小柱の生海胆和え
小柱・スミイカのウニ和え
これを混ぜ混ぜして頂くのですが、新鮮なイカと小柱にウニがコクを与えてとても美味しい

です。酒が進んでお酒マッハまで加速して行きます。ロケット


ゆで牡蠣
茹で牡蠣

日本人に生まれたおかげで、このグロテスクながら艶っぽい貝を食す事が出来ます。

昆布出汁と酒でサッと茹でられ、身の旨味を増した牡蠣に紅葉おろしを添えて、好みで

ポン酢をつけて頂きます。

さっきのウニ和えもこの牡蠣も、器と料理の彩りがもう素晴らしいですね~。

身は勿論、スープも最高の味になっていて、一滴残らず飲んでしまいました汗

はしたないようですが、出汁昆布までポン酢で囓ってしまいました。


ここから怒濤の握りへ突入していきます。


中トロ
中トロ

自分のは食べてしまって家内のを撮らせてもらいましたが、光線の加減で赤くなって

しまいました。


大トロ
大トロ
どちらも脂は乗っていますがスッキリとした味でマグロ本来の味はこうなんだな、と痛感

しました。



鯛
これは捌いてから寝かせて熟成したそうです。

魚介は新鮮な程よい物と、少し熟成した方が良い物とに分かれますが、この鯛を食べて

やはり鯛は少し熟成した方が味が濃くておいしいと思いました。


赤貝
赤貝

とてもコクがあり歯応えも良いし、後味もスッキリしています。


車エビ
海老

とても綺麗な立派なエビですね。いつも平べったい身の薄いエビばかり食べてる私には

ニワカには信じられない身の厚さと味の濃さです。

ちなみに車とマキが同一の海老と初めて知りました。しょぼん


青柳
青柳

前回も頂いてびっくりしましたが、新鮮すぎてピンと立ってしまっています。大きさも見事です。


ホッキ貝
北寄貝
このしっとりと艶やかな身の美しさは食べるのがもったいないですが、むっちりとした食感が

最高ですね。なんでウバ貝なんて不名誉な名前なんでしょう?


牛タタキ
牛タタキ

ここで変わり種の牛タタキ、ぼぶさんもこの店では見たことがないと仰ってましたが

冷めた牛肉にありがちな脂肪のベタつきやニチャニチャ感など一切無く、するりさらりと

溶けてしまいました。載ってる紅葉おろしポン酢も具合がよろしいです。


穴子
穴子

大将自慢の継ぎ足し続けたツメ塗ったというより載せたほろほろあまーい穴子です。

もはやジュレのようになったツメも良い味です。

ぼぶさんがここのは最高だと言うのがよく分かります。

でも大将に言わせると、今の時期は物が良くなくてツライと言うことです。良いときは

いったいどうなってしまうのか!?


シジミ味噌汁
蜆味噌汁 蜆産地証明

ここで一休み?でシジミ味噌汁です。

涸沼産の大きなシジミを贅沢に使ってます。写真よりも黄色掛かっていて多分砂地の

シジミと思いますが泥臭くなく身もたっぷりでとてもウマイです。


フルーツトマト、夏ミカン
フルーツトマト・夏蜜柑
このトマトがまた実のしっかりした普通ではないトマトでした。夏ミカンは日向夏じゃないかと

思いますが酔っぱらってしまってあまり聞いてませんでした。

実は写真には撮ってませんが、この夏ミカンを山葵醤油で頂いたのです!

大将も市場で勧められてウソだろ?と思ったそうですが、味にコクと広がりが出ます。

何も付けずに食べてみましたが、付けたものに比べ少し物足りなく感じてしまうくらいです。

ふつう、この水菓子で終わりだと思うのですが、私の勢いが余りにあるのかはたまた

物欲しげなのか、大将がサービス精神旺盛なのか(多分全部正解)、まだ握りが続くのです。


前回も10カン以上食べて、「この海賊はよく喰うな~あせる」と大将に呆れられましたが

そこにおいしい寿司があれば、食べないわけにはいきません

(すでにこの時点で9カンこなしています)


締め鯖
締め鯖
この締め鯖。見た目でもう実の厚さも違いますし、見た目で分からない部分では締め方

がスゴイです。昆布の香りがふわっと広がって、鯖の身の旨味が続いてきます。

酢の存在が極めて希薄です。

良い鯖を良い塩と良い昆布、少しの良い酢で締めたものではないでしょうか。

しきりに「ウマイ、凄い、旨い」と遠くを見ながらつぶやいていますと大将が「ゴメンナサイ

ごめんなさい、なんで俺あやまってるの?

酔っぱらい同士の会話は意味が不明ですね。!?


白海老
白海老

これも富山の贈り物でしょうか?ネットリとしていますが甘エビほどしつこくない身が

素晴らしい味の海苔の軍艦に乗せられて、もう言葉もありません。


鱒子
本鱒子
トドメに大将、ものすごいものを出してきました。先ほどお造りが出た本鱒の卵です。

食べてみますと普通の鱒子や筋子のえぐみを取り除き旨味だけをギュッと濃縮して

一粒一粒に集めたような、まさに至高の味わいで夢のように星空美味しさだけが過ぎ去って

行きました。

なんてことをしてくれるんでしょう!!しあわせだー!!ごめんなさい!!

もう許してください!!!


長崎恋みかん
長崎恋みかん

いきり立った馬を鎮めるように、ウマーイアマーイみかんの登場です。すぐ大人しく

なりました。


余韻にひたりつつ、酒を飲みながら、じつはここの山葵がしょうゆに溶いてもとても旨く、

ここまで旨味のある山葵は初体験で、ぺろぺろツマミながら至福の時を過ごしました。

しょうゆも大将の煮きりですから、旨味倍増なんでしょうけど。


TVの野球中継ではジャイアンツが負けてしまいました。居合わせた皆巨人ファンだった

のは不幸中の幸いでした。でもみんな酔っぱらってニコニコしていて、とても幸せな時間が

過ごせました。

ヨッパライと言えばここの大将も湯呑み焼酎のペースが速く、それに伴いトークも

滑らかさを増して、楽しさ、旨さが一際になりますね。

こちらはもはや酔拳で打ちのめされたかのようです。


私達のお気に入りのトラットリアでもそうですが、酔っぱらったご主人の人柄もそのお店の

大きなファクターなのだと改めて思いました。

その前提には、厨房で私達を迎えてくれる前の真剣な素材選びや気合いの入った仕込み

があります。

表だっての主張はありませんが、出てくる一皿一皿に、舌に乗ったときの味わいに

オーラがあります。

ものすごい努力を、お客の前では見せないすごさが凄いです。

もうイミが分かりませんが、兎に角また大変に価値のある場所を見つけてしまいました。

結局、心のこもったお料理と素晴らしい12カン!もの握りと崇高なお酒を存分に堪能して

お支払いはたったの10,500円/人でした。一名当たり壱萬五百圓でした
もうジャパネットた○たとかトー○堂とかが普通のように思えてきます。

良心的を通り越してもはやお人好しの領域に入っていますね。代りに命を取られないのが

不思議なくらいです。


ぼぶさん、本当に有難うございます。

大将、そして奥様、本当に有難うございます。

ご馳走様でした!!!