上海ひとり旅
テーマ:ブログ昔の長崎のお金持ちは東京に行くより上海に行く方が近くて大都会なので、ゲタを履いたまま上海に行っていたとかそういう話を聞きますが、それくらい日本からは比較的近い中国本土なのです。
香港、澳門、韓国と周辺から攻めてきましたが初の中国は非常に楽しみだったのです。
行った人からは「中国は、行けばわかりますよ」と言われることが非常に多い国、しかも広すぎるので行った人も
「一度や二度ではわかりませんねぇ~」とどうも勿体ぶるのだ。
どないやねん!とせっかちな関西人のワタクシはなるわけだが、百聞は一見に如かず、じゃぁ行ってやろうじゃないかと航空券を探す。
どこにしようか・・・・・。
前々から旧満州国のあたりに興味があったので、大連など東北部で犬鍋でも喰らうのもいいかなと考えた。中国語が全くできないので、あのあたりなら朝鮮族が多いはずなので朝鮮語が薄ら喋れたら何とかなりそうでもあるので安心でもある。
しかしチケットが意外に高い&2月は寒すぎる。労働者が凍死してしまうような場所にいきなり行かなくてもいいじゃないかということで、それなら上海がいい。
上海は、狭い市内で欧米国盗りゲームが展開され「租界」が形成された得意な近代史を持つ比較的モダンな中国
を堪能しようかと。
成田から浦東空港へ3時間くらいかな、隣席の青年がカタコトで話してくる。
「ニッポンジンデスカ・・・」
お、いきなり機内から詐欺か!!と思ったが裕福そうな顔をしているのでしばらく話していると建築デザイン関係で日本に留学していて今年はカナダに留学しながらスペインに行く西安出身の建設会社のボンで、親は元バスケット選手で国から給料を貰っていたが体を壊して引退したが今でもバスケットを愛して,現在は茨城に住んでいるという個人情報を散々引っ張り出して、「お前はカナダに行くのか、畑中葉子をしっているかい?知らないならあんな寒いところにいくんじゃない、マカオのカジノで楽しめ!」と談笑ながらも励ましているうちに空港に到着。
エアポートバスに乗って市内へ。知人に手配してもらったモーテルにシケこんで、ここから4日間歩きまわって食べまくりました。
まさに
とにかく焼小篭包が美味しかったですね。こんなもん起源などどうせ「蒸してたら水が無くなって焼けてしもたけど旨かった」とか、店が火事になったが焼け跡から何とも旨い食べ物が発見されたとか、残った肉まんを焼いて賄い飯にしていたとか、さてどれでしょう?といった感じだと察するが、こういうシンプルなものの旨さでまず大陸の底力を思い知らされます。
小揚生煎(シャオヤンションジェン) 黄河路店
焼小籠包は4個で6元、これでも値上がりしたそうですが子供のおやつのような値段。アツアツの肉汁が溢れだします。トンコツスープのコラーゲン感で口がカピカピになります。これと同時に注文するのは「カレースープ」。
薄めの味付けでパクチーが散らしてあって、非常によく合います。さらにビールとよく合うようで、といってもこの店にはビールは売っていない。どないするのかというと、近所の便利店でビールを買って持ち込みます。この大らかさもやはり大陸ですな。
小金陵(シャオジンリン)雲南南路
北京ダックというのは有名ですが、上海に通称南京ダックという塩蒸しにしたダックを発見。1匹22元という庶民的なものでしたが、なかなか美味しく頂きました。ソミュール水(浸透圧の程良い塩水のこと)に漬けて蒸したものと推察されますが、少し塩は強めで酒のアテに最適な感じですね。皮のコリコリ感がたまらない!
雲南南路の小金陵の隣にある名も無き羊の串焼きを買う。ウイグル族だというが黒人にしか見えない青年が売っていて1本3元。例のクミン味の羊肉串です、伊勢佐木町の。
食べ終わった串はゴミ箱へ。狂ったマナーにひとり吹き出してしまいました。
南京ダックはとにかくビールとよく合うそうで、便利店でビールを購入。先程からビールが良く出てきますが、元々ワタクシビールは好きではない。
どれくらい好きではないかというと、宴会などで「とりあえずビールでいい?」と聞かれると「嫌や。・・・・・」と言って雰囲気を壊すくらい好きではなかったのだ。
それがね、先日ニューオリンズで飲んだ「バドライト」が口に合ってしまって以来、朝昼晩と飲み続けてしまった。
要するに日本人が嫌う「薄くて炭酸も弱めでアルコールも低いビール」というのがワタクシには合うということがわかったので、上海に行く前から「おお、チンタオビールなら薄いし弱いし低いからきっと今なら飲める!」と勝手に盛り上がっていたのです。
そして、上海現地でビールのシェアを何となくリサーチしてみると圧倒的にSUNTORY!。何故にサントリーなのかは企業努力で異国で根を降ろしたのだろうとしか言えないが、サントリーと言ってもプレミアムモルツとかそういうのではなく完全に中華人民の嗜好に合った中国製品を取りそろえている。アルコール度は3パーセント前後、炭酸は弱く、苦みも少ない非常にライトな仕上がり。実際上海滞在の5日間は水代わりに朝からずっとサントリーでした。1本3元前後、水と同価格ですからね~。
そしてもちろんチンタオも君臨していて、ハイネケンを水で薄めて一日置いたような独特な饐えた感じがやはり独特でした。しかし、サントリーもそうだがこの味付けは意味があるのです。
日本人はチンチンに冷えたビールを飲むし、ジョッキを凍らせて注ぐと真夏にはウケが良かったりしますね。しかし中国は飲食店でビール頼んでも「常温か冷温か?」と必ず聞かれます。そう、常温でも飲める味になっているのですね。世界でビール消費量が1位だそうです。それくらい中国人はビールが好きなようで、田舎に行くと夕方ビニール袋を持ってビールを買いに行き、ビニール袋に注いでもらって持ち帰るそうです。
一応仕事の打ち合わせも兼ねた旅だったのですが、街を歩いて上海の日常を知りたかったので昼間は相当歩きましたね。物干しざおを突きだすスタイルのダウンタウンを歩いていると、洗濯物の滴がポタポタ降ってきたり、
更に路地に入っていくと、ゲットーらしきエリアも存在、
色使いに社会主義の残り香(実際は今でも列記とした社会主義国ですが・・)を感じ、まだワタクシが生まれる前の高度成長前の日本の風景をイメージしたり、そんな空想と現実でグルグル知らない路地を自発的に迷走するのに怖さも怪しさも無く、いつまでも彷徨っていたい感覚でした。
こういう下町風景が星のように点在していますがご存じの通り上海は先進都市、外灘(ワイタン)エリアは租界時代のレトロモダンな建築物が並び、神戸の旧居留地と同じ匂いがしました。横浜や長崎もそうなんだけど極東の港町はどこも共通の雰囲気がありますね。
対岸の浦東の新興エリアを眺める。霧とスモッグで霞んだタワーは張りぼて感満載の可愛らしさがありました。
中国で使うお金は「元」。1元が約13円くらいで、生活必需品や公共交通、街の食堂などの一般的な物価はとても安く、実際モーテルの近所でタクシー運転手がボンネットの上に乗せて食べている「てんこもり弁当」は1食10元。しかし店の前にベンツが止まっているようなイタリアンではランチでも500元は下らない。上海市内でも格差は大きいが、話に聞くとこれには国民性があるそうです。
日本人には多かれ少なかれ「成功者や裕福な人」を羨ましがるとともに心のどこかに「恨んでしまう」気持ちを時に持ってしまうことがあるのが普通だが、上海は「自分は自分、人は人」という感覚があり、だからてんこもり弁当を食べるタクシー運転手の表情に卑屈さは感じないのだという。
社会主義国の「共同体」な部分を見ることは出来なかった。アメリカとはまたちがう個人主義が根付いていると感じました。
けれどお札は全て「毛沢東主席」、上海にやってきたが謎はさらに深まります。知りたいこと見たいことがてんこもり弁当並に溢れてきましたね~
小銭を入れて子供が乗るおもちゃ。夜見たらワタクシでも泣いてしまいそうです。
道端の店で、北京語でも上海語でも広東語でもなさそうなやたら「ンパンパ」言っている言語を発しているオネーチャンが売る饅頭を潰して焼いて更に切り分けた「食物」や、「また来たんか、あんた」と言った顔を店員にされながら毎日通った小籠包屋など、ボトムを知るためには充分なソウルフードを食したのですが、1日合流したプロデューサー氏が誘ってくれてやっとまともなレストラン で食事をすることになりました。
トマトと卵の炒めものは、日本で食べているものよりも甘酸っぱくて断然う美味しく、上海ヒルトンの向かいの小さなレストラン風な可愛いお店で、店のおっさんが「うっかり八兵衛a.k.a 高橋元太郎」に似ていたので親近感が湧き、後日一人で再び行ってしまったほどだ。すると八兵衛は休みで、代わりにいたおっさんは「花紀京」だった。
キャラも味も抜群な上にリーズナブルでかなり気にってしまった。
行けばわかりますよ、と言われる中国。わかったようなわからないような、直線的な感覚、性質なのはよくわかりましたが、その直線が人口の数だけあるので結果奥が深いということに。ニューオリンズから帰ってきて間髪開けずに行っただけに不思議な気分です。
電飾やネオンはソウルや香港のようにきらびやかではないなと思っていたが、ふと高速道路の橋げたをみたらネオンが張り付いていました。うん、やはりまたここに来ないと・・・と確信しました。(終)





