ばるとろまいの薬コラム

大学病院にてDI担当の薬剤師をしております。
新薬についての考察を書かせていただいています。
より良い記事にするために先生方のコメントをお待ちしております。


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バソプレシン2受容体を拮抗する新しい作用機序の利尿剤である。

適応は現在のところ、ループでも効かない心不全における体液貯留であり、他の利尿剤と併用して使わなくてはならない。どの利尿剤と併用するのでも15㎎/日である。

警告まで出ているものは高Naであり、水分のみ利尿するため高Naが起きる。低Naを一気に補正すると起こる橋中心髄鞘崩壊症に注意しなくてはいけない。
また高Naがおこる可能性があるので、Naの測定も忘れずに行う事が重要である。
(橋中心髄鞘崩壊症とは低Naを急に補正した時になるもので、不可逆的な中枢神経障害なので気をつけなくてはね)

バソプレシン2受容体の拮抗薬といえば同じ大塚から出ているフィズリン錠という薬がある。適応は異なり、異所性抗利尿ホルモン産生腫瘍における低Naの改善である。フィズリンはサムスカに比べて効果発現が遅いため、利尿剤として使うには不適ということであろう。
その点このサムスカ錠は服用後約2時間で効き、12時間効果が持続する。
持続時間が12時間もあるので、多くの利尿剤がそうであるように、夜間頻尿にて睡眠障害が引き起こされるため、午前中の投与が必須である。(とくにサムスカのような強力な利尿剤は)

基本的には最後の手段という使い方らしく、2週間の使用が目安とのこと。

このサムスカ錠、値段がびっくり1錠2525円である。2週間使っても3万5330円である。こんな高価なもの漫然と投与されてはたまったものではない。その辺はしっかり投与日数を確認すべきである

ところで、バソプレシンといえばバソプレシン受容体刺激薬である尿崩症治療薬であるデスモプレシンがある。このサムスカの中毒治療にはデスモプレシンか?と思ったのだが、中毒(効きすぎ)の対処は飲水で十分とのことであった。

しかし、現場では拮抗薬としてデスモプレシンが使われる事もあるかもしれない。





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