YAZAWA It's Just Rock'n Roll

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流石に1月も20日を過ぎると“新春企画”とは言いづらくなってしまったが、実家に眠っていたballyが若き日のアナログレコードをリッピングして再生しようという『Back To Boy's Life Music Review』企画第3弾。


本日の御題はいつもとはガラッと毛色を変えてRock! しかも日本! しかもYAZAWA!よろしく! 昔ゃぁ、“永ちゃん”なんてたやすく呼ばせて頂いた時期もあったが、いまとなっては恐れ多い矢沢先生、こと矢沢永吉さん。

ご多分に漏れず中学時代はしっかり「E.YAZAWA」タオルを所有していた(笑 この『YAZAWA It's Just Rock'n Roll 』は、矢沢永吉さんがアメリカ進出を目論んで1981年に日米でリリースした全曲英語アルバム『YAZAWA』の第2弾となる。

ご存知の方も多いと思うが、米国デビュー第1弾となった『YAZAWA』は、ボビー・ラカインド、ジョン・マクフィーを中心にドゥービー・ブラザースのサポートで構成されたが、第2弾の『YAZAWA It's Just Rock'n Roll』では、更にTOTOのスティーブ・ルカサー等、更に強力なサポートが加わって仕上げられた。


YAZAWA It's Just Rock'n Roll / Eikichi Yazawa

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01). ROCKIN' MY HEART  

02). HARD TO TAKE  

03). TRYIN' TO FIND MY WAY HOME  

04). WHY DO YOU LIE  

05). CAN GO  

06). IT'S JUST ROCK'N ROLL  

07). CRYING FOR YOU  

08). TELL ME YOU LOVE ME  

09). WHY DID YOU EVER GO



このアルバムを購入したのは私が高校生だった頃になる。

流石に中学生時代にはじまった私の中での“永ちゃんブーム”はピークを過ぎてはいたが、当時の日本のミュージック・シーンでは全米デビューみたい話はそうそうはなかったので「頑張れ~」って気持ちで応援しながらアルバムを購入した。

第1弾に収録されていた“Love That was Lost”は、マクセルのCMにも使われ、私としてもとても好きな曲だったが、正直なところ歌詞は英語になっていても、ちょっと中途半端な印象を幼心(!?)にも感じたものだった。

でも、この第2弾『YAZAWA It's Just Rock'n Roll』を聴いたときは、「よし!今度は洋楽。」と思った。

骨太なアメリカン・ロック的な音は、何かドゥービーっぽかったり、TOTOっぽかったりはしたが、贔屓目と嬉しさ混みで当時は同級生達相手に絶賛したりもしたものだ。

01)はシングルカットされ、日本でヒットした曲。

残念ながら全米チャートでヒットというレベルには至らなかったが、矢沢永吉陣営は全米進出という動きと日本マーケットにおける矢沢サウンドの洗練、ポジション再構築という動きの両輪に取組んでいたのだと思う。


実は、このアルバムの数ヶ月前に発売された『P.M.9』を聴いた段階で私としては「凄ぇ!洋楽の音だ!」という印象派感じていた。 メンバー的にも『YAZAWA』のプロジェクトメンバーで構成され、この年にはこのメンバーでの日本公演も実施している。(後に『1982 P.M.9 LIVE』というアルバムで発売)


『P.M.9』に収録されていた“ROCK ME TONIGHT”は04)“WHY DO YOU LIE”に、“JEALOUSY”は05)“CAN GO”に、そしてコカコーラCMとのタイアップでヒットした“YES MY LOVE”は09)“ WHY DID YOU EVER GO”として英語版にリメイクされ、『YAZAWA It's Just Rock'n Roll 』収められている。

今思えば日本マーケットとのリンクもしっかり考えられていたと思う。そして、その後発売されたアルバム『I am a Model』でも音の路線はこの流れを引き継いでいたと感じられる。


このドゥービー&スティーブ・ルカサーとのコラボ活動以降、日本での活動事態における矢沢永吉のサウンドの戦略は「俺達の永ちゃん」路線から「世界のYAZAWA」路線にスイッチされ、一般的なイメージも徐々に拡張されていったのではないかと思う。


そういった意味では、日本マーケットにおいても矢沢永吉のアルバムの中では目だって大きな数字を示したアルバムではないと思うが、昨年はブルーノートでのライブを行うところまでそのイメージを拡張させたYAZAWAブランドにとってはターニング・ポイントとして大きな意味と価値をもつアルバムだったのではないだろうか。

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