そして・・  | “Mind Resolve” ~ この国の人間の心が どこまでも晴れわたる空のように澄みきる日は もう訪れないのだろうか‥

 
 
  そして その存在が殺されてから10年 
  自分で自分を呪ってきた 
  殺した張本人は自分が殺したとは思ってないかもしれない 
  気づいていても その罪の深さを認められないかもしれない 
  けど たしかに殺されてしまった 
 
  ヒトの一生が 
  空の彼方で渦巻くところから砕け散る破片の燃え尽きる瞬間や 
  星雲から儚く零れ堕ちる流星の数々なら 
  その存在は何億年に一度という夜空に 
  限られた者だけが肉眼を通して 
  その脳裏へ刻んだという彗星・・だったかもしれない 
 
  そして その存在を見殺しにしてから10年 
  取り巻きを気どっていた連中も最早 
  肉体はオンボロになり 腐り朽ち果てる過程に・・ 
  それを自分自身の力で最期まで運び動かせるはずの精神の成長を 
  己で阻みながら 偽りの階級に埋もれ憚り 老わり逝く始末 
 
  ただ確かに存在していたという確実な事実さえも 
  今ここで同時に吐いて吸う呼吸と噛みあうこともない 
  伸ばす手は何処にも触れず 
  役割を怠った心には何も共鳴せず 
  やがて冷めゆく屍は 
  自分で自分を呪う永劫の牢獄ゆきを覚る 
 
  そして その存在が失われてからの10年 20年 30年・・ 
  気づくなら築ける くじけるなら崩れる 
  真似てみても枯れゆく大樹 
  残すモノも受け継ぐ者もなく 
  単にその下敷きでしかない 
  そんなことって あるのか? 
  夢の中へ現れても なにも語ることはない 
 
  眼を凝らし 
  遠い夜空の彼方を見つめてみても 
  遠ざかる記憶から日毎に離れゆく 
  今後また何千人 何万人 何十億の命が失われようとも 
  その存在を失わせた代償に勝る人々の過ちはない 
  決してない 
 
  そして その存在が殺されてから10年 
  大勢の者がまた いつか救われることを希う日々・・ 
  待ち望むことだけが繰り返される天国のような地獄 
  狂うことも赦されず 
  殺した者共は自分たちが殺したことに気づいていても 
  明日も再び その罪の深さを認められないかもしれない 

 
 
 
 
 
 
 
  STAY - armstrongonline feat. #Bono