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2012-06-01

ロン・ウッド NOT FOR BIGINNERS

テーマ:妄想アルバムレビュー(洋)
Not for Beginners/Ronnie Wood

¥993
Amazon.co.jp

最近の若者は音楽を聴くのにCDやレコードを買わずに
ほぼダウンロードで済ますそうである。
わたしもちょっとだけ聴いてみたい音源は
ダウンロードしたりすることもありますが、
ちゃんと聴きたい音源は大抵CDやレコードを購入しています。
まず音の良し悪しの問題がありますが、
それだけでなくジャケットや解説、歌詞などがついてくるので
よりその作品を知ることができるというのが何よりの理由です。
ダウンロードの場合、もちろん曲を純粋に楽しむことは
できますが、あくまでそれだけです。
CDやレコードですと、ジャケットを眺めていたりすると
ふとアーティストのこんなところに黒子があるんだな~とか、
解説やクレジットもありますので、いつどこで録音されたものなのか
それぞれの楽器を担当したのは誰なのか、
プロデューサーは誰か、歌詞の内容、作詞作曲は誰か
場合によってはどんな機材を使ったのかまで詳細を
知ることができたりします。
ダウンロードはお手軽ではありますが、
案外、CDやレコードで聴くような愛着が沸かないのでは
ないかと思ったりするのはわたしがおっさんだからでしょうか?

ロン・ウッドが2001年頃にリリースしたソロアルバムに
「NOT FOR BEGINNERS」というタイトルの作品があった。
訳すと「初心者お断り」ってことだろう。
ロニーのソロ作品といえばファーストアルバムの「俺と仲間」や
セカンドの「ナウ・ルック」などが話題に上りやすいが、
この作品はロニーの作品では一番売れなかったのではないだろうか?
なんかひっそりとリリースされた地味な印象があり、
発売されて間もないうちに中古CD屋で激安で
売られているのを見て舌打ちしたものだった。
これをすぐに手放すなんてやっぱ初心者だろうな、と。
ではここでこの作品を中級者と初心者が語ると
どういう会話になるか聴いてみよう。

中「このジャケットはロニー自身が描いた絵が使用されているんだよ。」

初「へえ~・・・・・・・」

中「ジャケを開くと舟の上にいる男女と二人の赤ちゃんが写った
 セピア色の写真に なっており、
 左側の男に抱っこされた赤ちゃんのところに
 矢印でMY MUMと書かれているんだけど、
 その写真の上部に、
 マーシー・リア・エリザベス・ウッドに捧げる、という
 文字が印刷されており、つまりその写真はロニーの母親が
 赤ちゃんの頃のもので
 それをロニーがジャケットの中に掲載したのであって、
 今までにないパーソナルでプライベートな
 空気を感じさせる作品たということがわかるよ。
 何で舟の上にいるかというと、
 実はロニーの父ちゃんや母ちゃん以前のご先祖様たちは
 水上生活するジプシーだったと彼の自伝を読むとわかるんだな。
 彼の家系で初めて陸地で誕生したのが、
 ロニーとその兄弟だったというわけ。」

初「はあ~・・・」

中「でね、このアルバムにはロニーの息子がギターを弾いていたり
 娘とデュエットしている曲まであって、“俺と仲間”というより
 ”俺と家族”みたいな色合いがあってそれがまたいい雰囲気なんだよ。
 でさあ、あのバーズの“ロックンロール・スター”を
 カバーしていたりすんだけど
 ロニーが有名になる前にやっていたバンドも
 バーズという名前だったんだよ。
 アメリカのバーズは綴りがBYRDSだけど、
 ロニーのほうはBIRDSだから間違えないようにね。
 で、このアルバムではそのBIRDS時代にやっていた
 曲も再演していてこれが結構かっこいいんだ。」

初「そ、そうなんすか・・・・」

中「うん、でね、ロニーは79年の3枚目のソロアルバム
 “ギミー・サム・ネック”で“セブン・デイズ”という
  ボブ・ディランの曲を取り上げたんだけど、このアルバムでは…」

初「セブン・デイズ?一週間…ってまさかあの
  日曜日に市場へ出かけ~♪ 糸と麻を買って来た~♪
  テュリャテュリャテュリャテュリャテュリャテュリャリャー♪
  ってやつですか?」

中「おめえはベタな阿呆か?(笑)まあいい・・・
  セブン・デイズという隠れたディランの名曲を
  カバーしたことがあったんだけど、
  この作品には何とディラン本人が参加して
  ロニーと二人だけでアコースティックギターで
  セッションした曲も収録されているんだよ。
  他にもエルビスプレスリーのバックでギターを弾いていた
  スコッティ・ムーアや同じくドラムを叩いていたDJフォンタナが
  参加していたり、そこにフェイセズ時代の盟友イアン・マクレガンが
  ピアノで加わったりしていてリラックスしたセッションしてるよ。
  他にも“俺と仲間”にも参加していたアンディ・ニューマークや
  ウイリー・ウィークスまで参加しているから、ロニーの歴史を
  知っていると実に興味深いんだ。」

初「…あぁ、何がなにやらさっぱりですが
  ところでロン・ウッドってローリングストーンズのメンバーでしたっけ?
  サイド・ギタリストの人ですよね?」

中「絶句・・・・」

ダウンロードだけだと一生初心者みたいなことになるから
みんな、CDやレコードで聞こうぜ(笑)

上級者「ロニー、誕生日おめでとう!」

Ronnie Wood-Leaving Here   
  

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