その昔、上海に住んでいたころ
12万円握りしめて、インドへ一人旅。
中国人の彼氏には1か月で帰るとウソついて、飛行機へ。
(実は3か月ぐらい行くつもりだった)
彼と離れ離れになるのがイヤで、空港に遅れ。(ただのバカ)
カウンターはすでに閉められ。。。。
わたしの席はもうないと言われた。(自業自得)
ゴネて。
ゴネて。
ゴネまくったら、
ビジネスクラスに乗っけてくれた。
1人大きなリュックのバックパッカーがビジネスマンたちに混じって目立つ、目立つ。
”今回の旅は、さい先がいいねぇ~” とゆったりしたビジネスシートで
ビールをプハーッ。(この時点ですでに中国人の彼氏のことは忘れてる)
まずは、大好きなタイの島でさんざん泳ぎ、
2週間の滞在のつもりが1か月に。
12万あった所持金は8万円に。
インドに行く日、タイで友達になったオカマちゃんが、空港まで見送りに来てくれたなぁ。。。。
経由地のバングラデシュから、カルカッタに着いたのは真夜中の2時。
大きなリュックを背負ってのホテル探し。
なんとか、安宿がみつかったはいいが、朝、起きてみると
自分が泊まっていたのは、畳一畳半分の
ただの貧しいインド人家庭の納屋だったことに気づく。。。。
だまされたんだな、今思うと。(遅いゾ!)
それでも、なぜだか居心地悪くもなく、連泊したわたし。。。
ま、
こんな風にはじまった、6か月間にわたる行き当たりばったりの旅でございます。
おもしろい祭りがあるといけば、西へ。
きれいな景色があると聞けば、東へ。
ヒマラヤは涼しいよ、と聞けば上へ。
何の縁だか、この中に、わたしもまじっております↓
なんでこんなとこに混じることになったんだか。。。。
サドゥー(≒世捨て人)
髪の毛をまったく切らない人も多い。
右側の人の頭にまいてるのは、髪の毛だから。
髪の毛は荒縄みたいなドレッドになってて、たぶん、2メートルぐらいあるのでは?
このじいちゃんの頭にのってるのも髪の毛よん♪
何の縁だか、3人組のサドゥーと、気が合い、彼らの旅に加わることに。
30代のオカマと、40代のオカマ(髪の毛3メートル♪)。60代のオカマ。
この3人のオカマ仲間にくいれてもらった日本人20代女子。
わたしも昔からこういう色の組み合わせが大好き。
基本、今でもこういう色の服ばっか、着てます。
当然、インドにいるときも、こんなハッピーな色の服ばかり(わたしは、ハレラマカラーと呼んでます)きておりました。。
だからなのか?
”きょうこも世捨て人なんだろ?きょうこはインターナショナルサドゥーだな。”
たしかに、サドゥーも、必要最低限の持ち物で、インド中、旅していて、
気ままに生きていて、バックパッカーと似てるといえば、似てるね。
60代オカマは、20代の私をいつも勝手にガンガーマー(ガンジス川母さん)と呼んでいた。
4人はアウンの呼吸だったな、ほんと。
気が合った。
だれも英語しゃべれないしね。
わたしもベンガル語はしらなかったけど。
それでもなんだか、通じてた、4人。
最初はね、彼らのこと普通のインド人だと思ってたなぁ。(気づけよ)
いつのまにか、ここにわたしもまじっております。↑
ここにのってるサドゥーは、わたしの3人のオカマではないです。
というのも、持っていったカメラ(父親に借りた。。)はインドでとられてしまったから。
しかも警察官に。
長くなるけど。。。。
40代オカマと一番最初に仲良くなったわたし。
でも、実は、40代オカマは30代オカマの彼氏。
60代オカマは、40代オカマの伯父。
わたしをガンジス母さんと呼ぶ、この60代オカマは、妻も子供もいるし、文房屋の店主の彼氏もおります♪
この彼氏は、髪型も7:3で、一見、普通のインド人にみえるけれど、夜、仕事がおわると、いつもわたしにメイクアップをねだる。
夜な夜な、わたしの化粧品で真っ黒に焼けた50代のオッサンの顔をメイクする喜び!
ブルーのアイシャドウが一番のお気に入りで、ワクワクしながら、おとなしく目を閉じるオッサンの無垢な顔。。。。。
立派な口髭あるしね、出来上がった顔は、もうピカソみたいで爆笑もんなんだけど、
本人は鏡見て、ウットリ。
赤いペディキュアもやったなぁ。
毎日、むちゃくちゃ、おもしろかった、当時。
それでも、最初のほうは、いざこざもあったんだ。。
40代オカマは、世捨て人になる前、結婚していて普通の人だったらしいけど、
それはそれは悪妻で、離婚してから、世捨て人になったらしい。
いつオカマになったのかは、不明だけど、とにかく、30代オカマが今の彼氏。
まず、わたしは40代オカマとすごく仲よくなって、それから彼の伯父さんの60代オカマと仲良くなったの。
で、ある日、30代オカマを紹介してくれたんだけど、30代オカマは焼きもちを焼いて、40代オカマをそそのかしたの。
40代、30代オカマといっしょにいると、パスポートが目の前で、なくなった。
いくらいっても、とぼけて、返してくれない二人。
いつのまにか、二人の目が、ずるかしこい目になってる。
こんな目の40代オカマは見たことがなかった。。。。
悲しい。
3人とも、所持金(全財産)は500円ぐらいしかなくて。
ごはんは、人に恵んでもらったりで、ほとんど、一文無し状態。
ま、これは世捨て人とはもともと、そういうことだからいいんだけどね。
とにかく貧しいの。
それでも、絶対、わたしに、お金を払わせてくれなかった。
一番年下なので、いつもわたしの分まで、払ってくれたり、無料でもらえるご飯や、チャイをわけてくれる。
わたしもここにまじって、寝起きしてました。
とても悲しかったけど、インドでは貧富の差が激しすぎて、
所持金5、6万円のわたしでも金持ちに見える階層の人もいて、パスポートも、高嶺の花。
貧しい家、カーストに生まれただけで、どれだけ、苦労したことか、深い深いなにかがあるのだろう。
だから、何がどう、作用して、仲良かった友だちが、こういうことする背景を、わかろうとした。
結局、やっぱ、日本人のわたしにはわかんないんだけどね。。。
怒るでもなく、ただただ、悲しかった。
すでに、かけひきで、1時間以上すぎている。
疲れた。
母親のように、二人に話す。
わたしは、あなたたちが盗ったのを知ってるし、あなたたちも、わたしがあなたたちが盗ったというのを知ってるのを、
知ってるんだから。
もう終わりにしよ。
パスポートより、よっぽどお金になるから、わたしのカメラあげるよ。
(父親のだ!)
考える二人。
目くばせする二人。
カメラを差し出す私。
もじもじしつつ、ゆっくりと受け取る二人。。。。
わたしは、しばらくわざと後ろをむいた。
その間に、パスポートは元のところに戻った。
もう、この二人とも会うことはないんだなぁ。
なんでこんな風になったんだろ。。。。
今日から、また1人だ。
立ち去ろうとすると、
今までのやりとりに気づいた、チャイ屋のおやじが、警察を呼んできたらしい。
3人同時に、やばいっ!と思った。
有無をいわせず、4人の警察官が、二人を乱暴にしょっぴいていこうとする。
”二人は大事な友達で、パスポートなんか盗ってないよ。
ほら、わたしが持ってるでしょ?
誤解だから、はやく、放してあげて~!!”
警察官は乱暴に、二人を棍棒で殴る、蹴る。
そして40代オカマの荷物の中から、カメラを見つけた!
”あ、それはね、私があげたのっ!
盗られたんじゃないからね。
お願い、やめてっ!!!”
カメラを見つけると、すぐにどこか、人目のつかないところへ、40代オカマを引っ張っていった。
わたしには、絶対に来るな!っと、威嚇して。
1人の警察官はわたしがついてこないように、見張っている。
彼のあんなにおびえた目。。。。。
心配で、心配でしょうがない。
インドでは警察は正義の味方ではなく、弱い者の敵。
権力を駆使して、暴行したり、お金を搾取したりするというのは、よく聞いていたので、心配で胸がはりさけそうだ。。。。
チャイ屋のおやじは、
あれは、ぜったい警察に拷問されるよって、言う。
死ぬまで、殴るけるの、拷問なんてよくおこるんだ。
世捨て人が1人死んだぐらい、警察はどうってことないんだから。
だから、一番弱い世捨て人が狙われるんだよ。
あぁぁ、わたしのせいだ~
あのカメラのせいだ~~~
ああああああああああぁぁ~
結局、深夜になっても彼は帰ってこなかった。
つづく。。。