「認知症老人が、落ち着かず、攻撃的になる場合は、家族の対応に問題がある場合もある。家族の対応を変えてみよう。」などと、本にも書いてある。

 

しかし、これは、「ニワトリが先か?卵が先か?」の問題な気もする。

 

被害妄想で、人を攻撃したがる認知症老人に心から優しくできる、天使のような介護者はいるのだろうか? 「認知症だから仕方がない」と心の中で自分に言い聞かせて、がまんするだけだ。

 

物盗られ妄想や、「周りの皆がおかしい」なんて話を毎日聞いていると、こちらの心も病んでくる。

 

「あなたの方が、おかしいねん!」と叫びたくなるのを必死で抑えて、自分に降りかからないように、不自然なほど穏やかな声を出して、優しいふりをするのが精いっぱい。

 

 

親との関係が良かったとか、親のことが大好きだった、とかの場合はまた違うのかもしれないが。介護には、これまでの親子の歴史も関係する。何かあると、

 

「以前もそうだった。どうせ、何をしても、文句を言われるだけだろう。」

 

とか、これまでの親とのイヤな体験を思い出したりする。

 

 

私は、「とにかく1分1秒でも離れていたい」という気持ちで、ババモン宅をそそくさと後にする。ババモンが私の家にいるときは、私はTVの方を向いたままで、「早く帰ってくれないかなあ。」と心の中で考えている。ババモンがおかしくなればなるほど、ババモンに我慢できる時間が短くなる。

 

私 「優しくするべきだろうけど、無理! そばにいたくない」

 

→ ババモン 「家族がかまってくれなくて寂しい」 → イライラして、問題行動を起こす

 

→ 私「ますます、離れていたい。優しくできない。」

 

 

悪循環だ! しかし、介護家族も、「いつまで、こんななのか」と絶望的に疲れている。

 

もうすべてを放り出して、逃げ出したいぜ!

 

 

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最近、近所のスーパーで、おじいさんが、警察の人を呼んで、「かばんから何か盗られた」と訴えているらしい場面を目撃した。

 

警察官は、3人も来ているが、「ほんまかいな?」みたいな対応に見えた。

 

 

知人の老父は、「同居している息子が、爆弾を家に仕掛けた」と何度も警察を呼んでいるらしい。

 

また、別の知人の老母が、「同居している家族が、ご飯を食べさせてくれない」と訴え、それを信じた兄弟が憤慨して、老母を施設に入れ(自分が引き取ったのではないらしい)、兄弟と絶縁状態になった、という話も聞いた。

 

 

老人の被害妄想は、本人が信じ込んでいるので、普段一緒にいない人には、まるで本当に聞こえるのだ。

 

警察や、役所や、いろんなところが、一見認知症には見えないぐらいしっかり話をする、老人の妄想に振り回される時代になっているのだろう。

 

 

ババモンも、これからまた、どんな騒動を起こすのだろうか?

 

代わりに謝らなければならない家族は、本当に疲れる。慣れるとはいえ、もういやになる。

 

今回の、訪問看護拒否騒動で、私は、濡れ衣を着せられた訪問看護師さんに直接あやまっていない。申し訳なくて、電話をためらっているうちに、時間が経ってしまった。まあ、プロだから、「わかってもらえるかなあ」と思うことにした。

 

ババモンは、私が代わりに謝っているなんて、夢にも思っていない。

 

 

 

 

 

 

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歯磨き粉事件は、今のババモンの心を支配している。

 

訪問看護のことを、いろいろと思い出そうとして、ますます混乱していくようだ。

 

 

訪問看護を断った次の週、怒るババモン

 

ババモン「介護の人、電話かけて、また来るって言わはったら(ケアマネさんと混同している)、もう来んといてくれって、はっきり断ってやるねん。あんたんところは、泥棒や!って。」

 

私「お母さんが、もう断ったし、来はらへんよ。」

 

ババモン「それでも、何やかや言って、来はるかもしれへん。」

 

 

その次の週、不安になるババモン

 

ババモン「明日、あんた家にいてる? 介護の人が電話かけて来て、また来はったらどうしよ。もう電話に出んとこかな。怖いわ。」

 

私を断り屋として使おうと思っているのか? 最近も、ババモンが、行きもしないのに、1万円以上の月会費を払った整骨院を断って、お金を返してもらってきた私である。

 

私「もうお母さんが断ったんやし、来はらへんよ。私も、もう断ったって聞いてるし、大丈夫。」

 

ババモン「あの介護の人、最初は○○さんて、名刺をくれはったけど、途中から、人が変わってたわ。にせのケアマネやわ!」

 

看護師さんは、ずっと同じ人が来てくれていたのだが、ケアマネさんと混同して、ババモンの頭の中がごちゃごちゃになって、被害妄想が広がるばかりだ。

 

これまで、ババモンが一人のときに、ケアマネさんや看護師さんに訪問してもらっていたが、今後は私も同席しないと、ややこしいことになるかもしれないな。

 

 

 

 

 

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