福祉関係の仕事につくためには
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2016-12-02 19:10:25

高等学校

テーマ:ブログ

いや〜第3話が書けたよ(笑)。

 

今回ちょっと長文になってるせいか1話を書くのにわりと時間がかかる事に気づいたよ(笑)。

 

まあ、これからストーリーも考えながらだから更新のペースが遅くなる時もあるかもしれないけど、これを読んでくれてる人がいたら、是非チェキラ!!(笑)。

 

 

 

~ GONGONの落書き小説 ~

 

ー 第3話 ー

 

高等学校


陸人は家に帰ってからすぐにインターネットであるワードを検索した。それは「ゆうき」だ。コンビニの女の子の胸についていた名札。名前だろうか?苗字だろうか?と思ったあの名札だ。しかし、コンビニの他の店員さんの名札は皆平仮名で苗字が書いてある事を思い出し、あのネームプレートの「ゆうき」というのも名前ではなく、苗字だという事がわかった。しかし陸人はゆうきという苗字を見た事がなかった。どんな漢字を書くんだろう?陸人がインターネットで検索すると「ゆうき」と読む苗字の漢字がたくさん出てきた。有木、裕木、悠木。いろんな種類の漢字がある。陸人は思った。あの女の子の苗字はどれなんだろう?知りたい。しかし、それと同時に自分にあの女の子の苗字が漢字でどう書くのかを知る方法はないし、その時は永遠に訪れないのだという事に気付いた。でも、陸人はどうしてもあの女の子の苗字がどう書くのかを知りたかった。その時、ふと、ある漢字に目が止まった。そこには「結城」と書いてある。陸人はその二文字の漢字に視線が釘付けになった。次の瞬間、陸人の胸が激しく鼓動した。
ドキュン
陸人の胸で何かが破裂するような感覚とともに甘酸っぱいときめきの波動が全身に広がった。陸人はその結城という二文字の漢字から目が離せなくなった。なぜだろう。ドキドキする。ずっと見てしまう。この感じは、、、。陸人は思った。それはあの女の子を見たときの感覚と同じだっだ。陸人はこの結城という二文字の漢字が妙にあの女の子と重なるようで、見れば見るほど愛おしく感じるのだった。その日の夜、陸人はベッドに寝転がり、天井を見ながらつぶやいた。
「結城、、、」
胸一杯に甘酸っぱいときめきが広がるのを感じた。陸人はバッと起き上がり窓からコンビニのレジを見た。そこに結城の姿はもうなかった。
 次の日の朝。どんよりと曇った空は、もはやそこに青空が広がっていたなどという理想論は幻想であり、これが真実であると言わんばかりにどこまでも薄暗く灰色だった。高いコンクリートの壁の向こう側で工事中のビル、その横の道を歩いているのが陸人だ。陸人は学校へ向かって歩いている。登校中だ。陸人の目的地は高等学校だった。しかし、それは目的地であると同時に地獄でもあった。なぜなら陸人はいじめられているからだ。それはたくさんの生徒が見て見ぬ振りをする集団によるいじめではなかった。それどころか陸人がいじめられているという事実を知るのは、その相手と陸人だけだった。つまり、完全に隠蔽された1対1のいじめである。その隠蔽はいじめの主謀者によって行われている。彼の名前は伊藤。不良ではない、オタクでもない、普通の生徒だ。しかし影でこっそり陸人からカツアゲをしている。いわゆる恐喝である。だが伊藤は表面上は普通の生徒として学生生活を送っていて友達ですらその事実を知らない。なぜ恐喝を隠すのかというと、それが他の生徒にバレると噂になり、嫌われ者になってしまう恐れがあるからだった。本当の不良ならそんなものは上等だろう。しかし伊藤は不良ではない。学校では普通のグループに所属していた。伊藤は実に狡猾な手段で密かに陸人を恐喝するのだった。それが陸人にとっての高校生活を地獄色に彩る一番の要因ではあったが、恐喝がなかったとしても友達のいない陸人に華やかな学園生活は皆無だった。陸人は朝起きてから夜寝るまでに言葉を発する事がほとんどない。あるとすれば先生の質問に答える時か、コンビニで「温めますか?」などと聞かれた時か、バイト先で返事をする時くらいだった。毎日高校へ通っている若者でありながらこれは地味に驚異的な事だった。陸人は小さな頃から極度の人見知りで友達ができなかった。友達ができないという事は女の子の友達もできないという意味であり、それはすなわち恋人ができないという事だった。つまり、陸人は童貞である。しかし、全く女の子に興味がないわけではない。陸人も人並みに恋はしてきた。ただ、その相手とコミュニケーションできないのだ。いわゆる片想いである。しかも、一方的に遠くからするタイプの片想いだ。そんな恋愛感情は陸人も何度か経験してきた。しかし結城に対するそれは、今までの恋愛感情とは全く次元の異なるものだった。
 たくさんの若者が集う高等学校。朝の登校時、正門付近は男子生徒や女子生徒でごった返す。自転車で通学する生徒。駅から歩いて通学する生徒。少し崩したブレザーの着こなしをする茶髪の男子生徒や、スカートの短い女子高生、真面目で勉強ができそうな生徒のグループなど様々な生徒が登校する。正門付近には教師も立っている。友達同士が出会えば「おはよう」などと声を掛け合うが、陸人にその相手はいない。ひんやりとした風が吹く登校時の賑やかな下駄箱付近。たくさんの生徒たちがガタガタと下駄箱を開けては上履きを取り出し履き替えている。眠そうな男子生徒は首にマフラーを巻き、寝癖がついた頭であくびをしながら下駄箱から出した上履きを無造作に地面に落とし、かかとを潰して履いている。眼鏡をかけた真面目な女子生徒はおしとやかに上履きを地面に置き、外履きと履き替えて校舎へ入っていく。陸人は下駄箱を開けて上履きを取り出し、地面にポンと落としながら考えていた。昨日はパジャマのままでコンビニに来店し、店員である結城を凝視した挙句に財布を忘れたと言ってそそくさと帰ってしまった。陸人は思った。結城にとって自分の存在が『パジャマで財布を忘れた変な人』というイメージで認識されてしまったんじゃないか?と。次にどんな顔してコンビニに行けばいいんだろう?もしレジに結城がいたら、、、。そう考えると陸人は本気でもう二度とあのコンビニには入れない気がした。
 昼休み。校内にチャイムの音が響き渡る。午前中の4時間授業を乗り切った生徒たちが一斉に解放感を放ち、教室はザワザワと賑やかになった。それぞれの生徒が動き出し、隣のクラスからも廊下に生徒が溢れ出し、校内は自由な空間と化した。陸人はトイレに行こうと席を立った。椅子と床の擦れる音がした。教室から廊下に出ると少し肌寒い空気が陸人を包んだ。学校の廊下の独特の香りがする。いろんな生徒たちが廊下を行き交う中、陸人が歩いていると、廊下の奥の方の窓際で楽しそうに談笑している3人の女子生徒の姿が見えた。ふと陸人はそのうちの1人の女子生徒を見て一瞬ドキッとして足を止めた。その女子生徒の後ろ姿が結城に似ていたのだ。だがそんなはずはない。昨日のコンビニのアルバイトの女の子が同級生のはずがない。そう思い、陸人は再び歩き出した。しかし、どうにもその女子生徒の後ろ姿が結城に似ているように見える。陸人は他の生徒とすれ違いながらもチラチラとその女子生徒を見た。見れば見るほど似ている。陸人は不思議な緊張感を感じながら廊下を歩いていく。さっきまで遠くに小さく見えたその女子生徒の後ろ姿がだんだん近づいてくる。陸人の心臓がドキドキしてきた。あまりにも似ている。まさか、本人?いや、そんなはずはない。陸人はゴクリと唾を飲み込んだ。あまり見ていると他の生徒から変な目で見られるかもしれない。陸人は意識的にその女子生徒を見ないように歩いた。しばらく歩くと、ついに窓際で談笑している3人の女子生徒のすぐ後ろまで来た。その時、陸人はどうしても気になってしまいチラッと結城に似ている女子生徒の後ろ姿を見た。ドキッとした。陸人は思わず足を止めた。まるで結城がそこにいるかのようだった。しかし結城はコンビニの店員さんであり、学校の同級生であるはずがないのだ。しかし陸人は立ち止まったまま動けなかった。結城に似ている女子生徒の後ろ姿をこのままずっと見ていたいという衝動が胸の底からこみあげてくる。その気持ちが強すぎて体が動かずに固まってしまうのだ。その時だった。一緒に談笑していた女子生徒の1人が、背後から結城に似ている女子生徒の後ろ姿を見つめる陸人の不審な姿に気づいたのだ。しまった!!!陸人が体を動かそうとした瞬間、その女子生徒がヒソヒソと小声で結城に似ている女子生徒に何かを言った。陸人にはその声がかすかに聞こえた。「ねえ、なんか見てるよ」と言っている。小声で話す女子生徒はチラッと陸人を見て、まるで不審者を見るような顔つきをした。陸人の心はズキッと傷んだ。結城に似ている女子生徒が陸人の方に顔を向けそうになる。陸人の心臓は激しく鼓動した。振り向く様子がまるでスローモーションのように見える。周りの音も一切聞こえなくなった。まるで無音状態だ。結城に似ている女子生徒の顔がゆっくりと振り向いて陸人の方へと動く。そして、ついに女子生徒の瞳が陸人の瞳をとらえた。2人は目が合った。その瞬間。陸人の胸は爆発するような感覚とともに鼓動した。
ドキュン
陸人はハッと息を吸い込み、それと同時に全身に甘酸っぱい感覚が走り抜けるのを感じた。陸人は動けなくなった。これは、、、この感覚は、、、。その瞬間、陸人は確信した。似ているのではない。結城だ。今、陸人の目の前にいる女子高生が結城なのだ。その時、陸人はある事を思い出した。一週間ほど前の休み時間にクラスメートの会話が聞こえてきた時の事だ。転校生が来たという話をしていた。まさか、結城がその転校生?とにかく、今、目の前に結城がいて自分を見ている。目が合っている。全身の細胞が高速回転している。どんな顔をすればいいのかわからない。陸人の頭は真っ白になった。そして思わずスッと目をそらした。そして早歩きでその場から立ち去ろうとした。すると結城の声が聞こえた。
「あれ?昨日コンビニで、、、」
その声はまさに昨日コンビニで聞いた気持ちいい声だった。陸人は思わず足を止めた。そしてふっと顔を上げるとそこには自分を見ている結城がいた。なんとも無垢な瞳だ。陸人は世にも奇妙な嬉しさに包まれた。コンビニの店員さんだった女の子が、突然、同級生として目の前に現れたのだ。陸人の胸にときめきが鼓動した。だが、陸人は他の女子生徒から見たら不審者だった。さっきから黙ってじっと結城を凝視したまま固まっているからだ。結城と一緒にいた2人の女子生徒はそんな陸人を見て少しけげんそうな顔をした。しかし結城は全く気にしてないようだった。それどころか淡々としていて、ひょうひょうとしている。結城は明るい口調で陸人に言った。
「昨日コンビニで会ったよね?」
陸人は目線を少し下にずらし、結城を見ているような見ていないような位置に合わせ、緊張しながら震える声で答えた。
「、、、はい」
すると結城は何かおかしい事のように少し笑いながら言った。
「ここの学校の生徒だったんだ?」
陸人は小さな声で答えた。
「、、、はい」
その時だった。廊下の反対側から別の女子生徒の声が響いてくる。
「ねー!まだー!?」
陸人の目の前にいた女子生徒の1人が叫んだ。
「今行くー!」
一緒に弁当を食べに行く約束をしているのだろう。結城と一緒にいた女子生徒が「行こ」と言って歩き出した。陸人は戸惑った。少なからず結城と会話をしたのだ。この場合、別れ際に何か挨拶をするべきだろうか。でも、もし、それで馴れ馴れしいと引かれたら?そんな事を考えながら陸人はどうしていいのかわからず困っていた。陸人はふと結城を見た。結城は爪先立ちになって廊下の反対側にいる女子生徒にとびきりの笑顔で手を振っている。陸人は少しだけ期待した。結城が手を振り終わったら自分に対して何か別れの挨拶があるのだろうか?と。しかし、結城は手を振り終わると他の女子生徒と一緒にそのまま廊下の反対側に歩き出し、もう終わった事のように陸人の方は見なかった。陸人は瞬間的にちょっとショックを受けた。少なからず甘い期待を抱いていたからだ。陸人はなんとなく惨めな気持ちを抱きながらトイレに向かって歩き出した。その時、ふと後ろから結城の声がした。
「じゃーねー」
背後から聞こえた結城の声は陸人に投げかけられたものではないのかもしれない。だが聴覚的に自分に向かって言っているように聞こえた。
ふと陸人が振り向くと、結城の姿が見えた。向こうに歩きながらこちらに振り向いて笑顔で手を振っている。陸人はその瞬間、それが自分に向けられたものだと確信した。言いようのない喜びと幸福感が体を包み込んだ。嬉しい!!!陸人は心の底からそう感じた。しかし友達のいない陸人はこういう時にどうしたらいいのかわからなかった。手をふり返せばいいのか、それとも会釈をすればいいのか、それとも声に出して「じゃーねー」と言えばいいのか、もしくはその組み合わせが必要なのか、陸人の頭は混乱した。そして、どうしていいのかわからず結城を見つめたままその場に立ち尽くした。そんな陸人の不審な行動を見た結城は手を振るのをやめて、どうしたの?という不思議そうな表情を少しだけ見せたが、すぐにクスッと笑うと特に気にする様子もなく他の女子生徒と笑顔で会話をしながら歩いて行った。陸人の右手がかすかに動いた。昼休みの雰囲気が冬の校舎を包んでいた。

 

 

〜つづく〜

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