2007-11-02 20:58:37

もつ焼き屋でラーメンを食らうという幸せ ~町屋「小林」の煮込みスープ

テーマ:居酒屋

人間、長く生きていると誰しも飲んだ帰りの〆にラーメンを食べたいと思ったことの一回や二回はあることと思う。

若い頃はいい。

いくら飲み食べいた後でもラーメン屋に行くことができた。

自慢じゃないが、さんざん飲み食いした後、「おう二郎」(1かつて王子にあった「ラーメン二郎」)の大ダブルもいけたくらいだ。

だが、B級酒屋道を歩き出してからいうもの、〆にラーメン屋、というのがどうにも考えられなくなってくる。

そもそも食べられない、いやそれほど食べたくないというのもあるが、

〆はやっぱり酒で決まり!といった感じになるからだ。

そんな私にメジャースカバンドのベーシストKが「町屋にもつラーメンが食べられる店がありまっせ、ダンナ」と声をかけてきた。

声をかけられたら行くしかない。

いや、行かねばならぬ、行かねばならぬの心境だ。

というわけで、御徒町で一杯ひっかけてから町屋へと向かった。

町屋の酒場街は昔ながらの面影が残るいい感じの町だが、町的にはいまひとつ地味な印象がぬぐえない。

時刻は6時を廻った頃、人気の酒場は最も混雑している頃だろう。

で、案の定、我々が目指した「小林」も満席であった。

そこで、町屋の代名詞とも言われる酒屋を目指す。

もつ焼き 亀田」。

残念ながら店は改装してしまったようで、渋い雰囲気とはかけ離れた現代的な世界だったが、

黄金色の酎ハイともつの取り合わせはなかなかである。

メニューには「酎ハイ(黄色) 下町ハイボール」と書いてあるのがなんとも味があってよい。

他に白ハイもあって、こちらは「無色炭酸割」と書いてある。



亀田



モツ焼きは塩味テイストのさっぱり味。

モツはいきがいいというか、プルンとはじけている。

旗の台の「忠也」を彷彿させるが、個人的には「忠也」の方が旨みを感じる。


亀田

拳闘の亀田兄弟はしょっぱい試合をしていたが、町屋の亀田は創業50年の実力が存分に発揮されている。

亀田

でもって、80円前後の串をいろいろといただいた。

やっぱ、安いでんな。

軽く一杯のつまりが結構、長居をしちまって「小林」を訪れたのはいい時間になっていた。

で、気分的には速攻、〆のラーメン気分だったが、ここはグッとこらえて

まずはモツをいただく。

ここのモツは串に刺さっている珍しいタイプだ。


小林


ふむふむ、モツにかぶりつくってのも悪くない。

ビールで軽く一杯やった後にいよいよラーメン様の登場だ

モツ食って酒飲んで、そのまま〆のラーメンが食えるなんてこんな幸せなことはない。


で、出てきたのがこちらのラーメン。


小林

モツ焼き屋だけのモツのスープが使われているのか、と思ったが、

いたって普通のラーメンであった。

ふーむ、しかし、飲んだ後にはこんなあっさりしたラーメンの方がしっくりくる。

特にモツに下町ハイボールの取り合わせの後はこのくらいさくっとしたラーメンがいい。

この年になって、飲んだ後の〆のラーメンが満喫できただけで幸せってものである。


ベーシストKが頼んだのはつけめんで、こちらは見た目通りのインパクトがあった。

水の中に浸かったままの麺をモツ煮の付け汁で食べるのである。

これこそが、ザ・モツ煮つけめん


小林

モツの旨みがラーメンに絡まってこれこそがモツの〆に食うべきラーメンかもしれない。

いやー、これなら満腹でもいけちゃいますよ、ダンナ。


だが、一つだけ大きな問題があった。

モツつけそばを食べた後になんだかまた酒を飲みたくなってしまったのだ。

これでは〆のラーメンにならないではないか……


もちうろん、その後我々がもう一軒行ったのはいうまでもない。


●「亀田」

住所:東京都荒川区2-15-19

電話:03-3892-0383

営業時間:17:00~23:00

定休日:日曜


●「小林」

住所 :東京都荒川区町屋2-8-16
電話 :03-3892-5447
営業時間 :17:00~24:00
定休日 :日曜、祝日、第1・3土曜

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2007-08-03 01:59:25

仲代達也の住む「ばかやろぅ」居酒屋 ~吾妻橋・「右はわくい亭」の名物オヤジ~

テーマ:居酒屋

そんなわけで、まだまだ続く下町極上居酒屋ツアー

ひたすら更新時期があいていたが、なにをしていたのかというとずーーと飲んでいたのである。

世の中には訪れなければならない場所が多く、1日1日が勝負なのである by B級グルマン


というわで、今回は最近何かとお世話になっている吾妻橋のわくい亭の話である。

居酒屋通の間では超有名店で、交差点を挟んだ向こうにはもう一軒、「わかば」という居酒屋もあり、

どちらの店に行くかで酒飲みを悩ませる場所なのである。


春日通、右に曲がるとわくい亭、左に曲がるともつ焼きわかば」と交差点に看板が掛かっているくらいなのである。


で、右曲がりな私としてはやっぱり右に曲がって「わくい亭」にいくわけだが、左曲がりなかたは「わかば」へとどうぞ。


なぜ、わくい亭が酒飲みの間でもてはやされているかというと料理がうまいから、というのももちろんだが、

店に巣くう名物オヤジがいるからに他ならないと思う。

とにかく強烈なオヤジなのである。

私の友人が言うには「仲代達也がバカヤロウと言い続けている店」らしい。


仲代達也似のオヤジとはもちろん、この店の主人だが、オヤジ自身はなにもしない。

ただひたすらに酒を飲んでいるだけである。

料理はオヤジの奥様がせっせと作る。

奥様は料理研究家として本を出版 しているほどの料理名人で、



「わくい亭」を根本的に支えているお方である。


せっせと料理を作る女将さん、客の宴席に混じりただひたすらに酒を飲み続け「バカヤロウ」を連発するオヤジ。

実に素敵な光景である。

私なんかはそれだけでジーンとしてしまう。

仲代風バカヤロウオヤジにおいしい料理を作り続ける女将さん…

(ちなみに女将さんはとてもお若く、オヤジとのアンバランスさも謎の一つである)

素晴らしいじゃないか酒飲みどもよ、と私なんぞは思わず拳を握ってしまうほどである。


ちなみにどんな料理があるか一部を紹介しよう。



これは「わくい亭」名物のメンチカツ

とにかくデカイんだが中はジューシーでバクバクといける一品だ。

一人で訪れた際に注文すると腹一杯になるので注意したい。


で、私が大のお気に入りがこちら



岩もずくである。

こいつがハードな感触で実に美味。

冷酒がすすむすすむ




でもって、夏は岩がきね。

あー極楽極楽ってもんですよ。


と、悦に浸っていたらやはりオヤジがやってきた。

おぅ、飲んでるかー」と酒瓶片手にぶらーりと現れる。

が、下町気質にあふれるオヤジには風体的な怖さよりもにじみ出る愛嬌の方が勝る。

オヤジの登場で場が一気に和むのである。

和んではいるんだが、オヤジはことあるごとに「バカヤロウ」「コノヤロウ」を連発する。

ここまでくるとほとんど挨拶だか前置詞だかのような使い回しである。

そしてゴクゴクと酒を飲む。

こちらも負けじと酒を飲む。

店の公式な閉店時間は22:00なのだが、こうなるとそんなこたぁーおかまいなしである。

オヤジが酔いつぶれるまで店は続く。

ある時などは、0:00すぎに前を通ったら明かりがついていたので、

のぞいてみたらオヤジがかなり出来上がっていて、そのまま3:00過ぎまで飲んだ、なんてこともある。


つまりは、自分がうまい酒飲んでうまいつまみを食いたいがために料理上手な奥様に店をやらせている、

という気がしてくるほどだ。

ま、客も「バカヤロウ」「コノヤロウ」と言われるのが楽しくて飲んでいるわけであるから、

この店の最大の酒のつまみは仲代達也なオヤジ、ということになる。


うまい酒や料理を味あうのもいいが、この店に来たならばオヤジという最高のつまみを味あわなければ

右に曲がった意味がないというものだ。


●「わくい亭」

墨田区本所3-22-12

電話:03-3829-3751

営業時間:17:30 - 22:00

定休日:日曜、祝日



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2007-05-13 19:47:52

大井町沿線を巡る極上酒場の旅 その③ ~くさやの臭いと家庭風麻婆豆腐の味わい~

テーマ:居酒屋

大山酒場を後に鰻串で有名な「村上」に行こうと思ったらすでに終了。

立ち飲みで有名な「肉のまえかわ」はあいかわず満席、

というわけで、それにかわる強力な店を探さねば…としばらくふらふらしていると

JR線沿いにいい感じに朽ちている店を発見した。

しかし、ちょっと微妙な感じがする。

おばさんがやってる小料理屋風情な店だけに当たりハズレが大きそうなのである。

ま、ハズレだったらさっと切り上げればいいか、ということで、突入してみることに。


と、不可思議な臭いが店内に漂っている…

この強力な異臭はなんだ…

隣にいる小汚いオヤジから発せられる異臭か、と初めは思った。

とんでもない臭いを発しているオヤジはたまにいる。

ちょっとヤバイ店来ちゃったかな、と思いながら席に着く。

ビールを頼む。

ふー、と一息つく。

ようやく落ち着いた。

で、件の臭いについて考えてみると隣のオヤジの臭いでなはないことに気づく。

となれば、考えることはただひとつ。

くさやだ。

それも相当に強力なやつである。

あまりに強烈なので、くさやだとは思えないくらいほどであった。


店は昭和初期生まれな感じのおかあさんとその娘さんと思わしき女性の二人で切り盛りしている。

家庭的なムードが漂っているがなかなか風情のある店構えである。




料理を作るのはもっぱら娘さんで、お母さんは常連客の相手をしている。

お母さんと話をしてみるとなんとこの店は大井町界隈でも最も古い店であるということが判明した。

「うちは大山酒場さんができる1年前からやってるからね。

そうね、戦後すぐでこのあたりにまだ何もない頃にここでお店始めたの。

昭和23年だったかしらね」


何の気ナシに入った店が大井町きっての最古参飲み屋とはおどろいた。

こりゃ、当たりである。

なんっつうか、町の歴史なんかに耳を傾けながら酒を飲むってのはオツなもんなんである。

実はこの辺りには20年くらい前に1年ほど住んでいたことがあって、

そんな話なんかでもちょっと盛り上がったりなんかした。

おすすめの料理を聞くと「彼女が作る麻婆豆腐は絶品よ」とおかあさんが言うので早速注文。

この手の店で麻婆もどうかと思ったが、これがまたなんともいえぬ家庭的な味なんである。



(家庭的な味の麻婆豆腐)


さきほどのくさやの臭いもこの雰囲気の中なら許せる。

料理の一品一品に手作り感がひしひしとあらわれており、

強者な酒屋が並ぶ東小路にあって、なんてもホッとする元祖な店なのである。


(鰯明太子もおかあさんテイストです)


そんなわけで、今日のツアーの三軒目は意外なところでの元祖店との出会いがあった。

この温かい気持ちを抱いてどこへ行こうか…






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2007-04-19 13:24:33

大井町沿線を巡る極上酒場の旅 その② ~大井町「大山酒場」の割烹着軍団~

テーマ:居酒屋

大井町に着いた我々は、駅すぐ横の「東小路」へと突入した。

ここの横町は昭和24年頃からあるという、なかなかの老舗横町で、

マニアにはたまらん感じのオーラが出まくっている。

しかもこれがまたいい飲み屋が並んでいるというのだから、

片っ端から攻めたくなってくる。


というわけで、まずは界隈でも大箱といえる「大山酒場」へと向かった。

ここは昭和27年オープンと老舗の風格は十分で、

檜の一枚板のカウンターや作りつけのいすがなんともいいムードを醸し出している。

で、ホールスタッフは女性(おばさま)ばかり。

なんともいえぬ温もりが店内に包まれている。


大山酒場
(白衣の旧天使たちがお客様をお出迎え)


なにを飲もうかと思案していると

ここに来たら、これしかないでしょう」と音楽界一の居酒屋通K氏がこう言った。

「ここは6合5勺の特性徳利で飲む熱燗を味あわないと」

熱燗を注文すると噂の特大徳利を持っておかあさんがやってきた。

おぉ、なるほどデカイ徳利だ。

なみなみと酒が入っていたら、とてもじゃないけど注げやしない。

牛乳瓶底の眼鏡のような厚手のグラスに注がれた酒をきゅっと一杯。

うむ、大衆酒場の味がする。

なんだかいろいろと混ざったような複雑な味、とでもいうのだろうか。

酒に年期が染みついている、といった感じの味だ。


大山酒場
(厚手のグラスがなんともいい)


メニューを見るとハムエッグス、というのが目に入った。

エッグス、というのだからきっと目玉焼きが二つあるのだろう。

燗酒にハムエッグの取り合わせも意外といけそうだ。

他にも定番の煮込みにぬたをオーダー。

ザ・煮込み、といった感じの醤油味だ。


大山酒場
(燗酒と意外にマッチするハムエッグス)



大山酒場
(やはり煮込みがないとはじまらない)


ふとみると気になるメニューがいくつかある。

なんだかしらないがオムレツの種類が多いのである。

プレーンからチーズ、納豆、とろろオムレツなんてのもある。

この手の店でこういった洋風なものはハズレが多いのだが、

見た目も味もなかなかのものだった。



大山酒場
(見た目もキレイなプレーンオムレツ)


シブイ居酒屋というと酒の肴は和物に限る、とは思うが、

ハムエッグスにオムレツなんてのも楽しいモンだ。

割烹着姿のおばさまたちがせわしく働く、大山酒場を後に

次はどこに行こうか…


●大山酒場

東京都品川区東大井5-2-13 

電話:03-3474-4749

営業時間:17:00~22:30

定休日:土日祝








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2007-04-11 23:52:49

大井町線を巡る極上酒場の旅 その① ~中延「忠弥」のオキテ~

テーマ:居酒屋

下町の次は大井町線沿線が熱い!

というわけで、なかなかレアな中延、大井町、旗の台あたりを攻めてみることにした。

メンツは前回同様、B級居酒屋研究会な面々。

特に某メジャースカバンドのK氏(ベース担当)はB級居酒屋のオーソリティともいえる存在で、

業界でもトップクラスの知識を保有しているといっても過言ではないだろう。


そんなわけで、まずは中延の「忠弥」へと向かった。

ここは営業時間が17:00~20:00までのわずか3時間のみという店で、絶品のモツ焼きが評判の店だ。

5時30分に訪れたが、既に満席という盛況。

我々も人のことは言えたもんではないが、「いったいこの人たちは何をしているのか?」と気になってしまう。


まずはビールを注文。

食べ物は紙に書いて渡す仕組みだ。

レバ刺し、酢の物に焼き物をオーダー。

このオーダーシステムが初心者にはくせ者で中々に難しい。

まず食べたいものを書く。

もつ焼き×4

どて×4

ハラミ×4


しかし、このまま紙を出したのではオヤジさんに怒られる。

タレなの?塩なの?ちゃんと書いてくれないと

で、ここで「塩でお願いします」とかいってもダメなのである。

ちゃんと紙に「塩」と書かなければならない。


どて×4 塩


でもって、塩タレが混在する場合は、全品の横に塩、タレ表示を書かないとダメなのである。

私も何度も訪れているが、ついうっかりこのシステムを忘れてオヤジさんに注意されることしばしば。

店に入る前に一度、システムについて確認しておくのがいいだろう。



そんな儀式が終わるとようやく食べ物にありつける。

もつ焼きは塩味で透き通ったスープがなかなかのもの

もつにもいい具合にスープが染みていて、何杯もお代わりしたくなる味だ。


忠弥

(絶品のもつ焼き)

レバ刺しはわさびかニンニクを選択。


忠弥
(わさびとレバ刺しの組み合わせも良い)


うーん、じっくりと腰を落ち着けて飲みたいところだが、今日はまだまだ先が長い。

メニューを見ると「カクテル」なるものがあった。

ドリンクはビール、日本酒にこのカクテルの3種類のみである。

が、ここでも「カクテル、お願いします」とうかつには言えない。

常に忙しい店なので、店員さんが聞きやすいタイミングでドリンクもオーダーしなければならないのだ。

ベストは料理が出された瞬間か。

特に気をつけなければならないのは、店のお母さんに注文をするときで

ヘンなタイミングで声を掛けるととりあってくれなかったりする。

店の中ですでに空気というものができあがっているようで、

それを乱す者は渇を入れられるという訳なのである。



忠弥
(これが謎のカクテル)


カクテルの作り方は実に大ざっぱで、ジョッキに適当に焼酎をつぐ。

この焼酎は瓶詰めされており、銘柄は不明。

もしやここにもなにか混ざっているのかもしれない。

で、その上にジンジャエール、ビールを適当に注ぐ。

店オリジナルのホイス、といってもいいだろう。

じっと作っているのを見ていたら、ビールを入れ忘れたりしていた。

それもまたご愛敬、ということか。



焼き物の部位は俗名が使われていたりして、なんなのか謎のものもある。

どて、とあるから大阪のどて焼きかとおもいきやとんでもない部位だったりした。


忠弥
(ハラミはタレでいただいてみる)


その部位がどこか知った友人たちは一様に食べるのを躊躇している。

と、共食いじゃねぇか、これは…」と一人が言った。

そう、牛のアソコなんですな。

味は皮みたいにパリパリとしていて、なにも知らなければ普通に美味。


忠弥
(アソコな感じのどて)


まずは精力を付けて、今日の戦いに望む、ということで、さらりと店を後にした。

目指すは大井町。

駅前の小路にはB級居酒屋がひしめいているのであった…


●「忠弥」

品川区中延2-10-9

電話:3783-2257

営業時間:17:00~20:00

定休日:土、日、祝日

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2007-03-13 20:24:02

下町を巡る極上酒場の旅 その③ ~曳舟「赤坂酒場」の国際感覚とは?~

テーマ:居酒屋

そして、いい感じの我々は3軒目の店へと向かった。

店の名前は「赤坂酒場」。

あたりはシャビーなことこの上ないが、店はにぎやかであった。



赤坂酒場
(正しい佇まいの大衆酒場である)



で、何を飲もうかと見てみるとなんだか下町の酒場チックでないものがいろいろと並ぶ。

フランス焼酎 パリ野郎

カナダ焼酎 カナディアンロッキー

アメリカ焼酎 霧のサンフランシスコ


は?という感じだ。

どこからどうみても由緒正しい下町酒場なのだが、飲み物が尿だ…いや妙だ。

他にも人類最古の酒 ミード(はちみつ酒)とか謎のどぶろくとかがある。

とりあえずは、赤坂地ビールなるものを注文してみる。

地ビールとは謳っているが、その実はホッピービアである。



赤坂酒場
(ホッピービアな赤坂地ビール)


連れはチャレンジャーなのか、ミードに挑戦だ。

なんでもクレオパトラが愛した酒だということである。


赤坂酒場
(あまーい謎のミード)


なんでも蜂蜜を発酵させて造られた酒で、
その名も『シークレット・オブ・クレオパトラ』というらしい。

ハチミツが美容によいらしくクレオパトラも愛飲していたとのことだ。
ヨーロッパでは1万年以上前から造られており、“人類最古の酒”とされるという話だが、

ハチミツ酒なので甘いことこのうえない。

酒場で甘い酒ってのはさすがにいただけないのではと思うが、

そこは国際感覚あふれる大衆酒場なだけにこれもまた人生なのであろう。

やれやれ。

というわけで、我々はレバ刺しを肴に自家製のどぶろくなんぞを飲みつつ、たゆたゆと過ごす。

やはり大衆酒場というのはモツ焼きやレバ刺しにホッピー、というのが最強の組み合わせであって、

銘柄のいい吟醸酒や芋焼酎のロック、というのは気分ではない。

(やっぱりミードも気分ではない)


赤坂酒場
(やっぱレバ刺しっすよ、人生は)


怪しげな酒にそろそろ怪しくなり出した我々は次なる店へとまた向かうのであった。

目指すは本所吾妻橋…

果たして無事にたどり着けるのやら…


●「赤坂酒場」

東京都墨田区東向島2-30-9

電話:03-3611-5822

営業時間:17:00~22:15

定休日:日曜、祝日





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2007-03-05 03:06:31

下町を巡る極上酒場の旅 その② ~八広 「日の丸酒場」の謎のすすこ編~

テーマ:居酒屋

続いてやってきたのは京成押上線の八広駅そばの「日の丸酒場」だ。

都内の人でも京成押上線などというものがいったいどこからどこまで走っているのか謎なくらい下町な場所である。

そんなわけで、駅の近くにあるのだが都内とは思えぬ寂しさが立ちこめている。

これが京成線沿線の風景なのであろう。

なにせここいらは木造家屋が恐ろしく密集している地域で、ひとたび火事や地震が起きれば連鎖的に被害が広がるという危険地帯なんである。

華やかさとは無縁の場所といってもいいだろう。



日の丸酒場

(下町の大衆酒場な店である)

というわけで、シンと静まりかえった街をとぼとぼと歩き店の前についた。

ガラリと引き戸を開ける。

店の中央に厨房があり、中では屈強そうな男たちがきびきびと動き回っている。

下町酒場通のK氏に聞くとなんでもこの店の初代は旧陸軍の近衛連隊にいたとのことだ。

よって「日の丸酒場」なり。

店員のきびきびとした動きも軍隊式トレーニングの成果なのかもしれない。

メニューを見る。

にこごり、肉豆腐、とんかつ、魚フライ、しめさばなどを注文。

とんかつなどはこれで300円だ。


日の丸酒場

(銀皿がなんともいえぬ味わいを醸し出す)



日の丸酒場
(牛肉の味がしみでたスープがたまらない)


飲み物はもちろん焼酎ハイボール

キクスイの炭酸を入れたグラスに元祖酎ハイの素をいれたシビレる逸品である。

このハイボールを飲むためだけに店に来てもいいくらいだ。


変わったところではこの手の店では珍しいビーフシチューなどもある。

とりあえず頼む。

他には「すずこ」なるものもあった。

これも頼む。

何が出てくるかわからないのが楽しみなのである。

ビーフシチューは老舗洋食屋で食べるような懐かしい味わい。

大衆酒場でビーフシチューとは初の試みであるかもしれない。

が、予想に反してこれがなかなかハイボールと合う。

シチューをチビリチビリとすすりながら、ハイボールを飲むというのが

こんなに気持ちがよいとは知らなかった。


日の丸酒場

(洋食屋チックなビーフシチュー)


で、やってきたすずこがこれだ。


日の丸酒場
(すずこ?)


おい、誰だ、いくら頼んだの?」とK氏は言ったが、よく見るといくらではなくすじこであった。

すじこ……すずこ……

なるほどねぇ、としか言いようがなかった。

でもって、とんかつよりも肉豆腐よりも高い500円であった。

うーむ、謎の設定である。


下町テイストなハイボールをガンガン飲みながら、大衆酒場でのひとときは過ぎていく。

次なる店はどこへ行こうか…


●「日の丸酒場」

東京都墨田区八広6丁目25-2

電話:03-3612-6926

営業時間:17:00~23:30

定休日:不定休





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2007-02-24 11:47:44

下町を巡る極上酒場の旅 その① ~浅草 正直ビアホール編~

テーマ:居酒屋

飲み屋は下町に限る」と断言してはばからない男がいる。

超メジャースカバンドのベースK氏である。

彼は世田谷に住んでいるにもかかわらず、週に1度、多いときには3度も下町の居酒屋へと繰り出している。

マニアとかいうレベルではない。

しかもK氏はツアーなどで訪れる街ごと渋い飲み屋を探し歩いているという筋金入り。

芸能界のB級酒場王と呼ばせていただきたいほどの御仁だ。

なにをかくそう私も下町を堪能したいがために吾妻橋に住んだことがある。

まだ陽の高いうちから酒をあおってうまいつまみに舌鼓を打つ、というのに憧れていたわけだ。

というわけで、今回はK氏とともに下町をグルグルリとまわってきた。


まず最初に訪れたのは「正直ビアホール」である。

ここは前にも訪れたことがあるので、詳細は省くが(http://ameblo.jp/b-classgourmet/day-20060621.html

浅草テイストにあふれた素敵なビアホールである。



正直ビアホール

(今度はちゃんと飲む前に撮りました)


6時過ぎに訪れたが先客はなく、しばしお母さんと話し込む。

と、大昔の常連客、というのがやってきた。

お母さんも顔に見覚えがあるらしいのだが、名前どころか何者かもわからない様子。

なんでも以前来たのは10年近く前で、その頃はよく来ていたとのことだ。

お母さんは「ちょっと待って、絶対に思い出すから」と言って記憶の糸を会話から必死にたぐり寄せているようだ。


しばらくたった頃だった。

「思い出した!自衛隊の人でしょ!

と突然、お母さんが叫んだ。

ご名答。

確かにその方は自衛隊の教官だった。

市ヶ谷駐屯地にいた10数年前はよく来ていたらしく、その頃の思い出話に花が咲く。

市ヶ谷以降、青森や富士の方に行っていて、奥様とも自衛隊内で知り合ったとのことだった。

で、自衛隊のあれやこれやといろいろと話を聞かせていただいた。

お客さんは皆、友達。

なんともアットホームなビアホールなんである。



正直ビアホール

(こんな感じの素敵なビアホール。

雰囲気を壊す方はご遠慮ください)


が、中には招かざる客というのもいる。

席、空いてますぅ~

と語尾をのばしながら茶髪な感じの女子と軟弱そうな男が扉を開けた。

席はちょうど2席空いていた。

この席ね、予約で埋まってるから」とおかさんは体よく追っ払った。

「あぁいうのはいいのいいの」

なるほどあぁいう若人は来ちゃダメなんですな。

店の雰囲気を壊す感じの方はご遠慮いただきたいということだ。


そんなわけでビールを5杯ほど飲んで、店を後にした。

なにせ下町ツアーは始まったばかり…

ここからが本番なんである


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2007-01-21 15:44:58

バクダンと大相撲中継 ~立ち飲み屋 五反田「呑ん気」の憩いタイム~

テーマ:居酒屋

ほんの軽飲みしたい時に立ち飲み屋というは実にありがたい存在であったりする。

夕方の小1時間、うらぶれた時間を過ごすために五反田にある「呑ん気」に訪れた。

5時をちょいと回ったくらいの時間だったのでまだ客は3人だけ。

店のオヤジと話しながら大相撲観戦にうつつを抜かしていた。

また今場所も朝青龍が優勝すんだろうな

とかなんとかいいながら、焼酎をあおっている。

なんとのどかな風景だろうか。



呑ん気
(激安メニューが並ぶ)



オヤジさんはアフロヘアーで石立鉄男がちょっとつぶれた感じのなんとも愛嬌ある顔立ち。

おかみさんはデーンとした豪快な感じで、こちらも存在感がある。

50種類以上はあるおつまみは概ね、200円と300円

キャッシュ・オン・デリバリーなので、灰皿に小銭を入れている人を多く見かける。



呑ん気

(スパサラ てんこ盛りで200円也)


まずはビールを注文して、スパサラ明太イワシを注文。

スパサラはてんこ盛りで200円。

明太イワシもガッツリと食べでがある。



呑ん気

(明太イワシ 300円也)


相撲の取り組みはとととんと進み、結びの一番、朝青龍-白鵬戦を迎えようとしていた。

オヤジも調理の手を休め、テレビに見入っている。

時間はまだ6時前。

ポツポツと訪れる常連は何の仕事をしてるんだかわからん感じのオヤジばかり。

これまた立ち飲み屋らしい風景である。

オヤジは常連が来るたびに「おかえりなさい」と挨拶をするが、これがなんとも温かみがあってよい。

立ち飲み屋でありながら、ふれあい酒場のような温もりを感じる。

取り組みは朝青龍が貫禄勝ちし、単独で1敗をキープ。

店の客たちからは一斉にため息が漏れた。

これで今場所も終わったようなもんだね…」とオヤジもがっかりとした様子だ。

なんといういい光景だろうか…

夕暮れ時の立ち飲み屋と相撲中継というのは実にマッチしている


6時をすぎるとサラリーマンたちがどっと押し寄せてきた。

それまでのどかな雰囲気が一変し、店が活気づいている。

店のあちこちから「バクダン お願い」の声が掛かっている。

バクダンとはこの店の名物で、焼酎のビール割りだ。



呑ん気
(バクダン 280円也)


バクダンはすっきりと飲みやすく、グイグイといける。

サワーみたいな甘ったるさがないだけに料理と良くマッチする。

バクダンとモツ煮込みを頼む。


呑ん気
(モツ煮込み 200円也)


モツ煮込みはもたっぷりとモツが入って、わずか200円というのがありがたい。

その昔は「やけ酒」ってのがあって、店の奥に皿を投げてたたき割るコーナーもあったという物騒な店だったが、

いまは和気藹々な家庭的雰囲気を醸し出している立ち飲み屋、といった風情だ。


夕方から酒をあおっているようなダメオヤジの時間は終わり、

サラリーマンタイムへと変わるとそろそろおいとまの時間か。

まったりとした時間が流れる、夕暮れ時の立ち飲み屋の空気が結構、気に入っている。


●「呑ん気」

東京都品川区西五反田1-2-6

電話:03-3490-5719

営業時間:16:30~23:00

定休日:土、日、祝日












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