2006-08-31 11:22:07

オムライスとオムレツライスは違うんである ~人形町「小春軒」のこだわりとは?~

テーマ:B級グルメ

この間、人形町界隈をプラプラと歩いていたら、やたらと妊婦の姿が目についた。

すぐそばにある水天宮に安産祈願に来た人々であろうが、

それがものすごい数なんである。

日本は本当に少子化に悩んでいるのか

と疑問に思うくらいうじゃうじゃと妊婦様がいらっしゃる。

どうも今日は戌の日で、安産祈願にうってつけの日らしい。


この妊婦様たちほどではないが、あいもかわらず「玉ひで」の行列は凄まじい。

夏の暑いさなか、ゆうに1時間以上は並ぶであろう行列の最後方に並ぶ人間の気持ちがどうもいまひとつわからない。

おそらくはわざわざ遠征してきた人々なのであろう。

たとえ、どれだけ並ぼうが絶対に食べたい!という意欲に燃えた人だ。

きっと3時間待ちのビッグサンダーマウンテンの行列にだって並ぶことであろう。

私は大行列に並べる人というのは、強固な精神力の持ち主か何も考えていない人だと思っている。

30分くらいならまぁ、許容範囲だとしても1時間はとてもじゃないけど待てない。

これを逃したらもう二度と食べられないかもしれない、と思えば並ぶかもしれないが、

普通であれば次回にチャレンジ、ってなことで他の店を探す。

このときに、いかにいろんな引き出しを持ってるかが大事なんだなぁ、とつくづく思う。

他によい店がわからなければやはり行列に並ぶしかない、ってなことになってしまう。


幸い、人形町界隈には良い店が多く、店選びには苦労しない。

「玉ひで」のすぐ隣にある、洋食屋「小春軒」を訪れることにした。

この店は明治45年創業の界隈でも老舗の洋食屋である。

現在のご主人で4代目。

小春軒という名前も初代主人の小島種三郎氏と奥方の春さんの名前をあわせてつけたというほほえましい店でもある。

小春軒の歴史を記した額の中には「気取らず、美味しく」という小春軒のポリシーが掲げられている。

まさに「気取らず、美味しく」の素朴な料理がいろいろと並んでいる。



koharuken4

(ひっそりとした佇まいの小春軒)



本日はオムレツライスをオーダー。

が、ついいつものクセで「すんません、オムライス、お願いします」と言ってしまった。

するとすかさず4代目おかみさんに「ごめんなさい、うちにはオムライスないのよ」と言われた。

一瞬、「へ?」と思った。

うちにはオムレツライスしかないの」と言われて、なーると納得。

「すみません、オムレツライス、お願いします」と言い直した。

ご存じのようにオムライスとは卵の中にご飯がくるまれている代物であり、オムレツライスはオムレツはオムレツ、ライスはライスと別々に出される。

カレーライスのカレールーが最初からかかっているか、それともアラジンと魔法のランプのような銀の器に入れられてくるかの違いなような物か…

いや、もっと違う料理だな、オムライスとオムレツライスは。


というくらいに違う料理であるからして、おかみさんの言うこともごもっとも。

出された料理はやはりオムレツとはまったく違う物であった。



koharuken2

(シンプルながら味わいのあるオムレツ)


オムレツのように味が付けられたライスとハヤシが掛かった卵を一緒に食べるのも良いが、

オムレツは純然たるオムレツとして食べるのも本来の味を堪能できてよい。

卵を切ったときに中からじゅわっと流れ出る具やら半生の卵なんかが良いのである。

このシンプルさ…いかに小春軒が素朴な洋食屋かがわかる。

まさに「気取らず、美味しく」なんだんぁ、と実感した。


koharuken

(こちらも素朴なドンカツ)


毎日食べても飽きの来ない味…、

「玉ひで」のように大行列をしてまで食べたい、というインパクトはまったくない料理だが、

その分一度食べれば満足、というものではなく、ふとした時にまた食べたくなるタイプの料理だ。

B級料理とは無縁の存在ではあるが、「玉ひで」に大行列するよりも幸せになれるのではないかと思った次第である。



●「小春軒」

東京都中央区日本橋人形町1-7-

電話:03-3661-8830

営業時間:11:00~14:00、17:00~20:00 (月~金)

       11:00~14:00(土)

定休日:日・祝日

AD
いいね!した人  |  コメント(1)  |  リブログ(0)
2006-08-20 17:09:10

東北道 ご当地ラーメンの旅 ~影の薄いご当地ラーメンを求めて~

テーマ:ラーメン

お盆の時期、ちょいと東北方面へと出掛けてみる。

微妙に時期をずらしたおかげで行きも帰りもスイスイだったが、

東北道は渋滞の名所・矢板インターを抱えており、対向車線は大渋滞

地獄のような行列が続いていた。

そんな中で憩いとなるのがサービスエリアの売店関係。

アメリカンドッグなんかは特に腹が減っていなくてもつい食いたくなってしまう。


で、最近はサービスエリアのメシが充実の一途をたどっており、土地土地の名物が人気を集めている。

ちなみに全国で一番人気があるのが、東名高速海老名SAのメロンパンである。

なんでも日に4000~5000個売れるらしい。

メロンパンねぇ…なんか高速だと気分じゃないですな。

二番人気が東北道佐野SAの佐野ラーメン

影の薄いご当地ラーメンと言われる佐野ラーメンが2位とは驚きだが、メロンパンよりもラーメンの方が高速らしい。


というわけで、佐野SAに寄り道して、佐野ラーメンを食べてみた。


sano

(このシンプルきわまりないラーメンが高速の2番人気)


そもそも佐野ラーメンとは新興のご当地ラーメンである。

昔から栃木県佐野市はラーメン屋が多かったらしいが、18年前に町おこし的に佐野ラーメンというブランドを確立したらしい。

青竹打ちという独特の麺製法で作られた麺に特徴があり、日本名水百選に選ばれた湧き水で作れたスープと相まって、味わい深い、となっているようだ。


さすがに高速SAの二番人気だけあってラーメン売り場には行列が出来ている。

どうやって客をさばくのかなと見ているとなんと1回に12杯分のラーメンを作っている。

ほほぉ、かなりの数をさばきますな。

しかし、盛りつけ担当1人ではノビノビのラーメンになるのも致し方なしか。


sano2

(ちょっと悲しいラーメンの作り方であったりする)


味はSAにしちゃまぁ良くできてる方か。

作り方からして期待していなかったが、「ほうこれが佐野ラーメンね」とわかるくらいの味であった。

しかし、自慢の青竹打ちの麺はノビノビでいまひとつ…つまりは影の薄いご当地ラーメンということなのだが。


気を取り直して、もう一つの東北の影の薄いご当地ラーメンを訪ねて福島県の白河へと。

ここにも白河ラーメンなるご当地ラーメンが存在している。

ここも那須連山の清流水をスープに使い、麺は手打ちの縮れ麺。

スタイル的には佐野ラーメンと似たものがある。


訪れたのは「田中屋」という老舗のラーメン屋。

手打ち麺にこだわるご主人がいる、とのことで訪れることにした。

福島県というとなんといっても喜多方ラーメンがあるだけに白河ラーメンの影は薄い。

町全体がラーメン村の喜多方に対して白河はシャビーだ。

そのシャビーさが味にもあらわれている。

なんというのかな…地味な喜多方ラーメン風、とでもいうのか

ま、これはこれでアリだと思うんですが、何か?

といった感じなのである。


shirakawa2

(地味なご当地ラーメン THE白河)



味はまぁどうでもいいちゃどうでもいい。

なにせ影の薄いご当地ラーメンなのである。

微妙な美味さを狙っているのかもしれないが、記憶に残らないラーメンであることには間違いない。

全国ご当地ラーメンランキングなんてのがあったら、佐野と白河はいいライバルになるであろう、下位を争う部で。


しかし、田中屋のラーメンにもいいところがある。

チャーシューワンタン麺をオーダーしたのだが、ワンタンの出来がなかなかよかった。

ラーメンの味云々よりもワンタンが良かったなぁというのも影の薄いご当地ラーメンならではのものであろう。



shirakawa

(ワンタンは素敵な田中屋のラーメン)



ご当地ラーメンというからには、この影の薄いラーメンが白河の町のそこかしこにある。

バラエティ感やオリジナリティなんてのはほとんどない。

似たようなラーメンばかりがあるのみ。

わざわざ食べには来ないよなぁ…」という影の薄い味だけにご当地ラーメンとしても細々と生きながらえていくことだろう。

ふと、影の薄いクラスメートを思い出した。

あぁいたいたあんなヤツ、でも名前なんだっけ…


そんな感じのご当地ラーメン。

きっと何十年かして「そういや、その昔、白河ラーメンとかいうの食べたっけなぁ…」と思い出すであろう。

しかしながら、あえて会いたいとは思わないのが彼らの存在感といえよう。



●「田中屋」

 福島県白河市横町21

 電話:0248-22-3054

 営業時間: 11:00~14:00、15:30分~19:00

 定休日:不定休






AD
いいね!した人  |  コメント(1)  |  リブログ(0)
2006-08-11 11:49:52

築地場内市場に漂うなんともいえぬピリピリ感 ~築地「豊ちゃん」のアタマライス~

テーマ:B級グルメ

築地という場所はいまだに緊張する数少ない場所である。

なにかプロの町、という気がして、素人風情がうろちょろするのは忍ばれたりする。

場外の昭和通りに面している店なんかはまだ入りやすかったりするが、

ちょっと1本裏通りにはいるとそこはまさに職人の世界。

THE築地な風景が続くことになる。


場外市場の迷路のような道をうねうねと歩いていると

いたるところでメシをかきこんでいる人々を見かける。

おおむねは市場関係者のような感じだが、中には私と同じ素人風もチラホラといる。

どの店も小さく、市場独特の猥雑な感じと活気に満ちている。

マグロ丼をはじめとする刺身丼を売りにした店が多く、だいたいが800~1000円くらい。

ボリュームもなかなかのもので、いかにも築地らしいランチである。


が、今回は場外よりさらに緊張度が増す場内へと行ってみる。

場外を奥へ奥へと進んでいくと築地市場の入り口が見える。

ここから向こうはホントのプロの世界。

勝手に入っちゃっていいのかと思うくらいピリピリとした雰囲気が漂っている。

で、訪れたのがこの店。

アタマライスで有名な「豊ちゃん」である。


toyotyan3

(アタマライスで有名な豊ちゃん)



アタマライスとはカツ丼のカツの部分とゴハンの部分が別々に出されるもので、

なぜ別々に出すのか、なんのために別々に出すのかは不明だ。

きっとものすごい理由があるのだろう。

ちなみにカツの脂身が嫌いな人は「ないアタマ」、好きな人は「あるアタマ」と注文する。

豊ちゃんの呪文である。


toyotyan2

(ジューシーなアタマ)



しかし、今回注文したのはオムハヤシライス

ハヤシカレーの上にオムレツを乗せた、いかにも洋食屋らしいメニューだ。

ハヤシライスが食べられて、しかもオムレツも食べられる。

このお得感がなんともいえずに良い。

場内の食堂は場外の店よりもさらにせわしない感じがする。

ゆっくり味わって食べたりしている場合じゃない、

ガッツリと腹一杯食って、さっさと仕事に戻れ、ってな感じだろうか。

力仕事の現場ならではの食堂、といった感じだ。



toyotyan1

(オムカレーもあるが、やはりハヤシが気分)



オムハヤシにはキャベツが添えられている。

このキャベツのシャキシャキ感を味わいながら、ハヤシとオムを掻き込むのがなんともいい。

特に朝の仕事がひけた市場関係者が集まる7時くらいの活気が素晴らしい。

この雰囲気の中で一仕事を終えたいかつい野郎共と一緒に食事をするのはなんとも緊張する。

素人風情がこんなところにまで入ってきてよ、と沈黙のうちに言われている気がひしひしと伝わってくる。

こんなプレッシャーの中でメシを食うなんて早々体験できるもんではない。

ピリピリメシ、とでもいうのだろうか。

かといって決して居心地が悪いわけではなく、楽しい食事の時間を十分すぎるほど堪能できる


ここに来るたびに「己もまだまだ未熟者だな」と感じる。

まだまだ世界は広く深いんである。


●「豊ちゃん」

 東京都中央区築地5-2-1
 東京中央卸売市場関連棟1号館

 電話:03-3541-9062

 営業時間:5:30~13:30

 定休日:日・祭日、市場定休日





AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
2006-08-02 11:23:56

熱海に行ったら初島へ行こう ~初島のところてん食堂「山本」の夕陽~

テーマ:地方B級グルメ

悪あがき、とはこういうことを言うのであろうか?

一時期、友人Tと私はしばしば熱海の温泉に訪れていた。

豪勢な温泉宿に泊まって、うまい食事をし、温泉に浸かって日々の疲れをいやす…

なんてことをよくしていた。


hatushima3

(一番幸せな時間。それは瞬く間にすぎていく…)



でまぁ、着いた日はのんびりと酒でも飲んで過ごしているからいいが、問題は宴がはけた翌日である。

簡単に言うとすることがない、のである。

じゃ、さっさと帰ればいいじゃないか、と人は思うかもしれない。

しかし、温泉気分で幸せな気持ちが満たされているというのにこのまま帰るのはなんだなぁ…

みたいな気分が生じるのも確か。


そこで、我々は悪あがきをするのである。

まず旅館を出てから熱海の街をウロウロとする。

商店街でワサビソフトクリームを食べ、意味もなく海辺をぶらつき、時には海辺のプールで泳ぎ

はたまた世界一短いという噂のあるロープーウェイに乗って、これまた世界一くだらないと噂の秘宝館に行ってみたり…

これを悪あがきといわずになんと言おうか。

その仕上げが初島詣で、なのである。



熱海港から観光船に乗って初島へは約30分。

潮風は心地よく、観光気分は盛り上がる。

そもそも初島とはバブル期には夢の島、と業界関係者に言われていた楽園であった。

会員制のリゾートホテル、エクシブ初島にはD通やらTV局やらの業界関係者が、おねえちゃん同伴で来るのにバッチリなロケーションであった。

そもそも小さな島で、これといったアミューズメントもなく、ダイビングをするか、ホテルに籠もってなにかひみつめいたモノをするか、しかなかったのである。

もちろん、業界関係者はホテルにお籠もりされて秘め事に従事されていたに違いない。

そういう意味で楽園であったわけだ。

聞くところによると朝食時のレストランは知り合いが多数いたりして、大変気まずいムードの中、黙々と食事をしていたらしい。


バブル崩壊後はそんな業界人も大幅に減少し、エクシブ初島も平穏な場所になっている。

平穏になりすぎてエクシブ初島に違和感さえ覚える。

なにせごく普通の小さな島なのである。

港に食堂が十数軒あるくらいで、観光スポットといえばうらぶれたアミューズメントらしきものがあるだけ。

ホントにダイビングくらいしかすることがない場所だ。

ちなみに島民は約150人で、ホテル関係者は200人くらいいるというのだから、ホテルに占領された島でもある。


よって我々も初島ですることはまったくない。

なんとなくブラリとして、結局、食堂でメシを食って酒を飲む、くらいである。

我々が愛用しているのが、港の右端にある「山本」という食堂。

ここなら出発間際の船に飛び乗ることが出来るので良いのである。

ほとんどの食堂はおかあさんが賄っている。

お父さんは漁業、おかあさんは食堂、でもって家族で民宿経営、というのがこの島のスタイルのようだ。

よってメニューはどこもかしこも似たり寄ったりなのであるが、店によって微妙にオリジナリティが反映されているようだ。

ちなみにどこの店にも「ところてん」が名物料理として存在している。

初島は自家製ところてんの名産地でもあるのだ。

毎年、ゴールデンウィークにはところてん祭りなどというものも開催されている。


刺身をつつき、ビールを飲みながら、短かった旅のことを思う。

友人Tはこうつぶやく

青春だったなぁ……」

そんな感じでまたーりとした時間が過ぎていく。

平日の夕方、客はいつも我々しかいない。

漁港の刺身定食は美味だ。


hatushima

(初島定食。刺身をつまみビールを飲めば至高の時間が)


hatushima2

(活アジ丼も新鮮で美味です)


サザエの刺身なんかも注文してみる。

夕陽は傾きかけ、最終便の出航時間が近づく。

友人Tはポツリと言う。

泊まっちまおうか…」

「むむっ」と私は思う。

まだ悪あがきは終わっていないのかと。

しかし、冷静になって考える。

この小さな島でどのように夏の長い夜を過ごせというのだろうか。

エクシブ初島以外に民宿が何軒もあるが、民宿に素敵な温泉はない。

食事はいま食べている定食が出されるにちがいない。

居酒屋もなく部屋でおとなしく酒を飲むしかないのだ。

そこに考えが至って、「やはり無謀だな…」というところに考えが行き着く。


最終便の出航まであとわずか。

人々はみな乗り込んでいる。

我々は渋々、という感じで立ち上がり、船へと向かう。

これでいつものごとく熱海一泊ツアーが終わりを告げる…


そして熱海。

新幹線に乗り込む前に友人Tはやはりこうつぶやく。

な、もう一泊してかない?」

我々の悪あがきは決して終わらないのである。




●「山本」

 静岡県熱海市初島

電話:0557-67-1490


いいね!した人  |  コメント(1)  |  リブログ(0)

AD

メロメロパーク

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。