2005-11-24 10:53:48

日本一狭い厨房で生まれる奇跡の鍋 ~荻窪「四つ葉」で真心に触れる~

テーマ:B級グルメ

生まれて初めて口に運ぶ料理の第一印象とは後々まで尾を引くことが往々にしてある。

初めて口にした食材が不味いものであったら、その料理を敬遠することになってしまうだろう。

そういう意味で、いままでスッポンを食べたことがない人は幸せといえよう

お酒と生姜でスッポン特有の臭みをごまかした不出来なスッポンを食べたばかりにスッポンキライにならなくて済むからだ。

生まれて初めて食べるスッポンが「四つ葉」であれば、それは最高の幸せに違いない。

それまで、スッポンというものに偏見を抱いていた。

なんだか生臭くて生き血とかを飲む料理でショウガで匂いをごまかさなければ食べられない

みたいなイメージだ。


おそらく実際に多くの店ではそうしていることだろう。

なんだかドロドロしたスープの中に浮かぶグロテスクなスッポン、

なんてのを小料理屋なんかで見たことがある。

わざわざ高い金を出して食べに行く料理、なんて位置にはスッポンはなかったわけである。


yotuha2

(日本一小さな厨房から驚きの料理が生まれる)



友人に誘われてその店を訪れたのはいまから7年前のことである。

カウンター8席に奥に小上がりが一室。

なんとも小さな小料理屋だ。

とにかくここのスッポンは絶品なんだ。食べたら絶対に好きになるって

渋る私に友人はそう言って自信ありげに連れて行ったわけだ。


しかしながらそんな私の杞憂もガラガラと引き戸を開けた瞬間に吹き飛んでしまった。

笑顔で出迎えてくれた女将さんと板前さんの暖かさにいっぺんで参ってしまったからだ。

ほんものの笑顔とでもいうのだろうか…

いままでさまざまな店でさまざまな笑顔に出会ってきているが、

「四つ葉」の女将さんと板前さんの笑顔にはお客に対するリスペクト;のようなものさえ感じる。


とにかく女将さんと板前さんの丁々発止が面白い。

おかみさんが初めて来たお客さんに対していろいろと話しかけていると板前さんが(長谷川新さん)さっと遮る。

「女将さん、先付けあがりましたよ」

「あらあらいけない、すっかりお話に夢中になっちゃって」などと女将さんは言いながら小鉢を並べてくれる。

「青森産の平目です」

新さんのその短いセリフの中に並々ならぬ自信を感じる。


肉厚の平目は昆布がほどよく効き、プリッとした歯ごたえが楽しめる。

料理を楽しんでいるとどうにも新さんの動きが気になってくる。

せわしく働く新さんの動きには一切無駄がなく実に美しいのだが、

働いている厨房がすごいのである。

狭い…いや狭いなんてものじゃない。

そのスペースはわずか畳、半畳ほどか。

つまり流しと板場の前に立っているだけのスペースしかないのである。

よって調理に関わる道具や食材などは手の届くところに効率よく配置されている。

新さんは体をひねったりするだけでそれらに手が届くという寸法だ。

これは見ている側からすると驚きと芸術美をもって称えたくなる。

うーむ、ここまで無駄のない動きというのもスゴイ

そんな思いに誰もがかられることだろう。


yotuha

(一切の淀みのないスープが絶品!)


そして、いよいよスッポンが鍋に投下される。

各部位ごとに出されるスッポンは無駄な部分がすべてキレイに取り除かれており、

そのおかげでスープに淀みが一切ない

このスープを見ただけでどれだけ下ごしらえを丹念にしているかが伺える。

後ろ足の脂肪は脂肪と呼ぶには忍びがたい、普通の動物性脂肪とは全く違った、

口の中でとろけるような味わいだ。

頭、脇腹、肩胛骨など各部位ごとに全く違った味が楽しめるのが驚きである。


新さんは言う。

臭みが抜けきったときのスッポンの持つ食材の力には、畏敬の念を抱くほど凄い、と思います

なるほど

その気持ちがスッポンに対してもお客さんに対しても表れているのか…

これこそがこの店の居心地の良さに繋がっているのだろう。


スッポン本来の味、つまり香りだけを残して臭みを取ったものを完成させるまでに新さんが費やした時間は10年だという。

スッポンの仕組みに触れようとする姿勢があったからこそ、やってこられたと思っています。

料理人として食材を生かし切れたという感はありますね」


雑味のまったくない澄みきったスープ、各部位の旨味が存分に引き出されたスッポン

このスッポンを食べれば、「さすがにそこまでいうだけの味だ」と唸らざるを得ないことだろう。

この鍋からは丹念な作業と料理に対する愛情をヒシヒシと感じる。


そして、料理を器によそってくれる女将さんの笑顔とあたたかさ…

「四つ葉」の鍋には人をもてなす心がぎっしりとつまっている

もしも、不幸にもスッポン嫌いになってしまった方がいたら、是非「四つ葉」を訪れて欲しい。

たとえ第一印象が悪かったものとでも打ち解けあえることにを知るはずだ。

見た目よりも中身に触れること。

ものの本質を知ることの重要性を「四つ葉」の料理は教えてくれる。



●「懐石 四つ葉」

住所:東京都杉並区上荻2-20-7

電話:03-3398-7093(要予約)

営業時間:18:00~22:00

定休日:日曜、祝日


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2005-11-16 15:38:20

大陸の手作り中華のお味 ~高津「遼菜府」のプリプリ餃子~

テーマ:中華

晩秋うらら…今ごろ海の向こう上海では上海蟹が熟れている頃だろう。

上海蟹も捨てがたいが、大陸な感じの水餃子も味わい深いと思い、

溝の口の中華料理屋「遼菜府」に行ってきた。


中国の脇道にでもありそうないい感じの店構え、

ガラス張りの厨房では麺を打ったり、水餃子をこねたりしている姿がうかがえる。

うむうむ、なかなかに良い感じだ。

私も中国には造詣が深い方なので、「ヤる店」と「ヤらない店の区別くらいはつく。

ここはヤりそうな感じがする。

このあたりの匂いを嗅ぎ分けられるか否かが、B級グルメ道を邁進する上で重要であったりするわけだ。


abura

(いわゆる油面とは味わいが違う!薬膳油麺)

水餃子、練りゴマ豆腐、ピリ辛胡瓜、あさっりキャベツ (こんな名前ではなかったかもしれない)、薬膳油麺、タンタン麺といったところを3人でオーダーした。

同行した友人Tはこう言う。

大陸の懐かしい匂いがする」と。

ふむ、大陸懐かしい匂いね。

言わんとするところはわからないでもない。

かって中国を旅したときの体験が甦る味…そんなところなのかもしれない。

ちなみにここは遼寧省料理を売り物にしている

遼寧省とは大連とかハルピンとかがある東北地方である。

よって寒い。

寒いから辛いモンとかが多くなる。

ピリカラなゴマ豆腐は濃厚なお味で、紹興酒がすすむすすむ

大陸の人々も昼から酔っぱらっていただろうか…

いやそんなことはなかったな、みんなサクッと食ってサクッといなくなってましたわ。


薬膳油麺はいわゆる巷で一時流行った、スープなしの油麺とはちと違う。

極太の手打ち麺に中国製の醤がからまった味わい深い一品だった。

ここの麺類はオーダーを受けてから麺を打つようで、

打ち立ての麺だけに麺のムツムチとした歯触りが存分に味わえた。



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(厚手の皮のプリプリ感と具のジューシーさが良い)


肝心の水餃子は餡にもう少し味付けが欲しいところ。

しかし、皮の厚みという手作り感といい、悪くはない。

繊細な味付けのキャベツもいい感じで、

近所にあったらかなり通うだろうな、と思わせてくれた出来映えでした。

こういうこだわりの大陸料理屋が近所にあったら本当に幸せだと思う次第です、ハイ



●「遼菜府」

住所:神奈川県川崎市高津区二子4-8-9

電話:044-811-5977

営業時間:10:30~2:00

定休日:無


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2005-11-12 11:57:59

回転寿司のお仕事

テーマ:回転寿司

そんなわけで、回転寿司関係のコメントをお願いされた。

月刊アサヒ芸能エンタメ!12月号」掲載の

全国5大回転寿司チェーン得選手権という記事の中の出来事である。


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無添くら寿司、かっぱ寿司、平禄寿司、あきんどスシロー、すしおんどの全国に100店以上チェーン展開している巨大回転寿司チェーン店の比較だそうだ。

巨大回転寿司チェーン店というのは、大量仕入れによる安さが魅力といえば魅力だが、

残念ながら回転寿司屋としての愉しみが、大幅に欠けているといわざるをえない

ファミレスみたいな雰囲気だけで私なんかはもう簡単に萎えてしまう。


あとなんといっても寿司の個性がね…

どうしてもかっぱ寿司風になっていたりするわけですよ、残念ながら


やはり、回転寿司屋のアミューズメント性を愉しむならば、

個性派、こだわり派の回転寿司屋で、回転寿司ならではのオモロイネタを食すのがよろしいようで。

無味乾燥なファミレス系回転寿司屋よりも、うるさくてかなわないが「スシ食いねぇ」がエンドレスで流れている「廻し寿司 若貴」の方が楽しい、ってことですかね。


回転寿司屋に必要なのは、ワクワク感を沸き立たせる楽しさ何ではないかと思う次第です、ハイ。



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2005-11-08 13:47:25

またもや引越ししちまった・・・ご近所寿司屋は危険がいっぱい

テーマ:寿司

そんなわけで長らく更新出来なかったが、けっしてサボっていたわけではない。

引越しの準備でおおわらわだったのである。

N●Tの工事が遅れた関係でネットが開通せずに日々悶々と過ごしていたのです。

あしからず


というわけで、今回はかなり大掛かりな引越しであった。

ベッドを新調したのだが、これがどういうわけか」配送日が遅れて(いろんなものがよく遅れた…)

引越しの時間とぶつかちまったために家具を運ぶクレーン車とベッドを運ぶクレーン車がバッティングするという恐ろしいハメにあった。

家の前に大型車が4台…ご近所迷惑も甚だしいでゴンした。


そんな肉体的、精神的疲労を癒すためには寿司しかないと思った。

前回の引越し では地元飲み屋探索こそが、引越し日の正しい過ごし方であると述べたが、

地元寿司屋というのも行ってみたいところである。

近所に2軒あった寿司屋のうち、一軒はテレビがあっていかにものチープそうな感じ。

3日前のネタが出てきたとしても驚けない店で、もう一軒はちょいと高級そうな感じ。

いくら地元の常連相手だからと言って、テレビのある寿司屋というのは落ち着かなくてよろしくない。

こんな店のオヤジは平気でタバコを吸ってそうだし。

とはいえ、これが地元寿司屋の通常のスタイルではないかと思う。

近所の住民相手の寿司居酒屋。タバコの煙もお構いナシだ。

気分ではなかったので、迷わずちょい高級そうな店を選んだ。


2重扉のその店は、カウンターだけの小さな店だった。

金曜の夜8時過ぎだが、お客はいない。

ふむ、この界隈ではまだ早くてこれからなのだろうか・・・などと思いつつ、

品書きを見る。

案の定、値段は書いていない

但し、壁のメニューは手書きで産地まで書かれていた。

鯵は江戸前と静岡産、富山の太刀魚、岩手の戻り鰹など・・・

ちょっとしたヤル気は感じた。

ケースの中にはそれほど多くない感じのネタが並んでいる。

ちょい仕入れスタイルなのだろう。

客で込み合う…という感じの店ではないようだ。

となると客単価が…後が怖くなければ良いのだが…


まずは刺し盛りを注文し、グイグイと冷酒をあおる。

5品の刺身が3~4切れづつ乗っている。

いい感じだ。

冷酒がすすむ、すでにこの時点で3合はいったか。

続いて握りタイム。

先ほど、食べなかったものを握ってもらった。

二人で五貫づつくらいだろうか。

いやぁ、満足満足。

味もまずまずだったので、ゆっくりと落ち着いて食べたいときには良いかもしれない。

地元の寿司居酒屋系とは違った正統派スタイルの寿司屋があるとそれは便利である。


で、いよいよお会計タイム。

最近、都心の名のある寿司屋でも一人、1万5千円くらいというのが相場だ。

今日のようにお好みでいっても一人2万円まではいかないはずだ。

で、今日のお会計、2人で2万円也

うーむ、ちょい高ですね。

これならあと1万出して、有名店に行っても良いのでは、という感じ。

住宅地の寿司屋ならば、お値ごろ感が必要になると思うのだが…


私のとって通いたくなる地元の寿司屋とは、回転寿司並のお手ごろ感がどうしても必要だ。

通の寿司屋でこんだけ食べたのに有名寿司屋の半額だぜい、みたいな。

まとまった金が出るとなるとやはり有名店志向になってしまいますね、

子どもの頃から寿司=特別な日の食べ物みたいなイメージになっているから、気取って食べたくなりますしね。

そこそこの値段を取られるなら、やはり有名店でって感じですかね。

寿司屋ってやつは



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