大阪城ホールを終えて

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正直、不安でいっぱいだった。

チケットは、一年前から手売りとプレイガイドで販売してきて、その多くを自分達の手から直接買っていただいた。
でも、本当に数千人もの人達が来てくれるんだろうか?

17年もの間、楽器に触れ続け演奏し続けてきた。
でも、本当にたくさんのお客さんを満足させられるだけの演奏が出来るんだろうか?

前日に僕の左胸を騒がせた要因は、ワクワクや楽しみといったものよりもむしろ不安や心配といった類いのものがほとんどだった。
その不安や恐怖心が大きかった分だけ、迎えた当日、会場に足を一歩踏み入れたときの感動はとても言葉では言い尽くせないほどだった。

本番がはじまる前から泣いていた。

長かったのか短かったのかはわからないけど、夢の切符を手にしてから僕達は確実に、一歩一歩険しい道を毎日この足で踏みしめてきた。

何度へこんできたか。
何度自分の不甲斐なさを呪ってきたか。

おかんの4人だけではきっと乗り越えて来れなかった。
僕達に差し伸べてくれたその多くの手は、大きな手や小さな手、今までにも多くの人達を助けてきた手もあれば、はじめて勇気を振り絞って僕達に差し出してくれた手もあった。
どれだけその手に助けてもらっただろう。
どれだけその手に救われただろう。
共に喜びを分かち合える事がこんなにも嬉しいという事に気づかせてもらった。

17年越しの夢・大阪城ホール単独公演。
17年の集大成、とかそんな事はどうでもよかった。
ずっと自分に正直にやってきたから、その歴史はきっと普段から表れているはずだから。
この17年があったからこそ、出逢えた人達。
たくさんの顔が目に浮かんできた。
その人達の支えのおかげで実現出来たこの大阪城ホール。

はじまりのSEが会場に響き渡る。
沸き上がる歓声。
この時間を僕達と同じくらい心待ちにしてくれていた人達がこんなにもいてくれている。

ずっとずっと憧れ続けていた舞台へ足を踏み入れる。
僕達を待っていてくれたのは、お客さんというよりも、この日に向けて共に走り続けてくれた"戦友"たちだった。
こんなにもたくさんの仲間に囲まれてライブが出来る事が幸せで幸せで仕方なかった。
母親に抱かれて眠る赤子のように、安心して演奏した。
会場中に見守られているような気持ちだった。

感謝の言葉はいくら言っても言い足りない。
でも、一言だけ言わせて下さい。

夢を叶えさせてくれて、本当にありがとうございます。

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