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6.中毒疹・薬疹
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15歳男性。尋常性痤瘡のためテトラサイクリン系抗生物質を内服していたところ,口囲に瘙痒を伴う鳩卵大の紅斑を生じた。紅斑は褐色の色素沈着を残して治癒した。6カ月後,他医にて同じ薬を処方され内服したところ,同じ部位に紅斑,水庖を生じ,臀部にも紅斑を生じた。
(1)最も考えられる疾患名を-つ記せ。
(2)特徴的な病理組織学的所見を二つ記せ。
(3)原因究明に最も役立つ検査法を-つ記せ。
15歳男性。尋常性痤瘡のためテトラサイクリン系抗生物質を内服していたところ,口囲に瘙痒を伴う鳩卵大の紅斑を生じた。紅斑は褐色の色素沈着を残して治癒した。6カ月後,他医にて同じ薬を処方され内服したところ,同じ部位に紅斑,水庖を生じ,臀部にも紅斑を生じた。
(1)最も考えられる疾患名を-つ記せ。
固定薬疹
(2)特徴的な病理組織学的所見を二つ記せ。
①表皮基底層の空胞変性・液状変性,ならびに表皮細胞間浮腫・細胞内浮腫。
②表皮角化細胞の個細胞変性・壊死,および壊死した角化細胞にリンパ球が接着する所見(satellite cell necrosis)
③表皮真皮間裂隙形成(=水庖形成)
④炎症の沈静化後は,真皮メラニン担色細胞と基底層のメラニン色素の増強
(3)原因究明に最も役立つ検査法を-つ記せ。
(皮疹部における)
薬剤のパッチテスト
(平成7年出題/54)
解説集