誰かの幸せを祈れば、他の誰かを呪ってしまう。その呪いが汚れを集めソウルジェムを黒く塗りつぶし、グリーフシードを生み出す。それが魔法少女の運命だと知ったさやか。自分の事を「バカだ。」と卑下しながら、人間としての最期を遂げた。付き添った杏子は、グリーフシードに変わる時に生み出される強烈なエネルギーに吹き飛ばされそうになった。実はそのエネルギーこそ、キュゥべえの本当の狙いだったのだ。



 「死体」を抱え杏子と駆け付けたほむらが、夜の線路の上を歩いていると探していたまどかと出くわした。親友の変わり果てた姿を見てすぐに近づき名前を叫ぶが、真実を知る杏子は舌打ちをして嫌悪感を示した。「さやかちゃんどうしたの?ソウルジェムは?」何が起こったのか確かめようとするまどかに対し、ほむらが無感情ないつもの言葉で真実を話し始めた。「彼女のソウルジェムは、グリーフシードに変わり魔女を産んで消滅したわ。それがソウルジェムの最後の秘密、この宝石が黒く濁った時、グリーフシードとなり魔女として生まれ変わる。それが魔法少女になった者の逃れられない運命。」魔法少女は、魔女になる通過点に過ぎない。逃れる事が出来ない運命である。その言葉にまどかは、信じる事は当然出来ず「嘘だよね」としか言えなかった。(ほむらはまどかを別の平面世界では助けられなかった。死んだ魔法少女、魔女に変身してしまった魔法少女、そういう光景を何度も見てきたはず。自分がまどか以外に感情的になれないのは、そういう経験を積み重ねた結果だと思いました。杏子が嫌悪感を示したのは、事実を受け止められないのとさやかを何とか出来なかった悔しさもあったのでしょう。)



 さやかの願い「魔女から人々を守りたい、正義の味方になりたい。」が、最後に魔女に変身する結果となり、膝から崩れ落ち愕然とするまどか。何故そういう風に思って魔法少女になったのに魔女になるのか受け入れる事が出来ない。「あの娘は、誰かを救った代わりにその分の呪いを背負い込んだまでの事。これからは誰かを祟りながら生きていくのよ。今度こそわかったわね、あなたが憧れていた物の正体がどういうものか!」正義の為に魔法を使って人を救った事で、それと同じ分だけの呪いを受け入れてしまう。魔女というのは違う誰かを祟り続ける存在である。それが魔法少女としての末路だと、ほむらは改めて示した。(希望と絶望は表裏一体、さやかちゃんの場合は、上條さんと仁美ちゃんへの嫉妬心が魔法を使う事による、汚れの増加を招いた要因じゃないかなと思いました。うーんこれはこれでつらいですね。普通の魔法少女物なら希望だけを表現しているけど、この作品はその裏にある絶望も示している。)



 ほむらの言葉に杏子は怒りの矢を向け、胸倉を掴み「てめえ何様のつもりだ?事情通ですって自慢したいのか?何でそう得意げにしゃべってられるんだ?こいつはさやかの親友なんだぞ。てめえはそれでも人間か?」親友はもう戻ってこないのに、どうして感情がない事実だけを言うだけなのか?さやかの死体にかぶさり泣きじゃくるまどかの事を考えない態度が、どうしても許せなかった。「私は人間じゃない。そしてあなたもね。」魔法少女は人間ではない。人間らしい感情を持ち合わせていない。だからクールで何も感じないように振舞える。杏子も自分同様魔法少女だと釘刺して、ほむらはいつものような態度で答えた。(人間、魔法少女、魔女、ほむらちゃんはそれぞれの立場が明確になってますね。魔法少女は人間じゃないから、感情なんか持っていない存在ではないと割り切っている。しかし杏子ちゃんやさやかちゃんは、それが割り切れずに人間としての感情を持ち合わせている。ただまどかちゃんに持っている感情だけは、違っていたのは先週の内容でわかりましたよね。)



 自分の知っているさやかはもういない、ショックを抱えたまままどかは自分のベッドに塞ぎこんでいた。そこにまたしてもキュゥべえが姿を現した。死んだと思っていた人間ではない存在が、生きている。信じられない事実だが、まどかはあまり驚く様子もない。そしてキュゥべえは自分の本当の目的を語り始めた。「勘違いしないで欲しいが、僕らはこの宇宙の寿命を伸ばしたいだけなんだ。宇宙の形を変えるごとにエネルギーを必要としている。だから宇宙のエネルギーは目減りするだけ。だから僕らは熱力学の法則に囚われないエネルギーを探していた。そうして見つけたのが魔法少女の魔力だよ。僕らの文明は感情をエネルギーに変換する発明をした。ところが僕らが感情を持ち合わせておらず、宇宙の様々な種族を調査した結果、君達人類を発券した。とりわけ最も効率的なのが、第二次性長期の少女の希望と絶望の総転移だ。ソウルジェムが燃え尽きてグリーフシードに変わる時、膨大なエネルギーを発生する。それを回収するのが、僕達インキュベーターなんだよ。」




 キュゥべえの目的は、魔法少女が魔女に変身する時に発するエネルギーを回収して、宇宙の寿命を延長させる事。それは人類以外の文明が存在し、考えもしないエネルギーを消費している現状で、人類が外宇宙に出る事を考えれば、犠牲を払ってでも必要な取り引きだと一方的に考えていた。しかしそんな事情はまどかには、何の言い訳にもなっていない。ただの戯言にしか思えない。「バカ言わないで!そんなわけの判らない理由で、マミさんが死んでさやかちゃんがあんな目に遭って、あんまりだよ酷すぎるよ。」憧れの人と親友が犠牲になった事の方が、ずっと傷付いて辛いのは当然だった。(まさかの宇宙人QB、この設定には誰もが驚いたでしょう。感情を持っていない一族だから、人間の喜怒哀楽なんて理解出来る訳ない。それが人類の将来の為とか何とか言っても、大切な人を失った事の方がずっと辛いし悲しい。いくら合意って言っても全部を話さなければ、合意しなかったでしょう。美味しい事だけ言って誘導するのは、悪徳営業マンと揶揄されても当然!)



 それでもキュゥべえは、魔法少女との契約は「合意」の上だと嘯いた。「皆、騙されていたじゃない。」まどかには騙していたとしか思えないが、見解の相違から生まれた判断ミスをしただけなのに何故他人に憎悪を燃やすのか?それも合理的なキュゥべえが、到底わかってもらえる事はなかった。「何で特定の個体の生き死にこだわるんだい?これでも弁解しに来たつもりだったのに。僕は君達にとって素晴らしい話をしているはずなんだけど、どうやら無理みたいだね。まどか、君はいつか最高の魔法少女になってそして最悪の魔女になるだろう。そして膨大なエネルギーを手に入れる事が出来る。この宇宙の為に死んでくれるというなら何時でも声を掛けてね。待ってるから。」最後にはまどかを誘った理由を叩き付け、捨て台詞まで残し去って行った。真実を知ったまどかは、悲しみにくれ涙を流すしかなかった。(感情がない生命体とはなんと合理的なんだろうか。人類の為とか言っている事は一理あるかもしれない。しかし個体にこだわるのがおかしいと言うのは絶対に許せない。人間は喜怒哀楽を抱くのは、他人に対して抱く場合が多い。愛情・憎悪・悲しみなどあるが、それは一緒に生き考えているから生まれるもの。人間は画一的なんていう存在にとっては、おかしいと思うだろうが、ここが人間とインキュベーターの大きな違いだと思いました。)



 さやかの死体は杏子が住むマンションへ運ばれ、ソウルジェムによって鮮度を保っていた。どうしてもさやかのソウルジェムを取り戻したい杏子の気持ちの現れだった。そこに匂いを嗅ぎ付けたようにキュゥべえが現れ、ソウルジェムを復活させる可能性について言及した。「僕の知る限り方法はないね。前例も無いし、僕には方法がわからない。でも君達魔法少女は、条理を超えた存在だから、どれだけの不条理を成し遂げても驚くには値しない。」自分はわからないけど、魔法少女なら可能性があるかもしれない。微妙な言い回しをしたが、それが杏子には可能性があると感じ取れると確信した。(これまたいやらしい言い方ですよね。まさに思わせぶりで、いかにも君達なら出来ますよって誘うやり方が汚い。可能性がゼロじゃないって判れば、誰だってそれに賭けようと思うのは当たり前。そこまで計算していたら本当に最低だ。)



 翌朝、仁美と一緒に登校するまどか。何気ない日常と変わらない光景だが、2人ともさやかに対して異なった思いを抱いていた。失った悲しみと真実を知ったまどか、恭介との事が言い出せず気まずい思いをしている仁美。そんな中でも日常生活を続けていたが、まどかには再び非日常の存在が声を掛けてきた。「あんたに話がある、ちょっと顔を貸してくれ。」テレパシーで一緒に来て欲しいと頼んだのは杏子だった。「仁美ちゃん、私も学校お休みするね。」何かあると察したまどかは、学校を休んで杏子の元へ向かった。2人が出会うと、杏子はほんのわずかにあるかもしれない可能性と協力の意志があるかどうか確かめた。



 「美樹さやかの事助けたい?あたしはね本当に助けられないかどうか判るまで諦めたくない。あいつは魔女になっちまったけど、友達の声ぐらいなら覚えているかもしれない。呼びかけたら人間だった頃の記憶を取り戻すかもしれない。それが出来るのは多分あんただ。上手く行くかわからないけど、わからないからやるんだよ。魔女を真っ二つにしたら、グリーフシードの代わりにさやかのソウルジェムが出て来る。最後に愛と勇気が勝つストーリーって言うのは。あたしもそういうのに憧れて魔法少女になったんだ。さやかはそれを思い出させてくれた。無理強いはしない、絶対に守ってやれる保障はない。それでもやるかい?」自分は子どもの話に出てくるような魔法少女に憧れていた。しかしそれが無理だとわかってしまったら、自分勝手にやりたい放題やって来た。しかしさやかとの出会いが、再び自分の忘れていた思いを目覚めさせた。だからどうしても助けたい。その為にはまどかが必要だと協力を持ちかけた。



 「手伝わせて欲しい!」まどかもさやかを助けたい思いが人一倍強い、すぐに杏子の申し出を了承して手を差し伸べた。互いに自己紹介して、握手するかと思いきや杏子流のスキンシップお菓子のプレゼントをした。同じ頃、ほむらも学校を抜け出し、まどかがピンチに陥るかもしれないと察していた。そのほむらに協力を要請すれば良いと進言するまどがだが、杏子は「ワルプルギスの夜」と呼ばれる巨大な魔女を倒す為に共闘しただけだと答えた。そして2人は、さやかが魔女となって結界を張る工事中のビルに辿り着いた。「もう一度聞くけど覚悟は出来ているかい?」改めて親友と対峙する覚悟を問いただす杏子。「うんもう慣れっこだし、あたしいつも後ろから付いていくだけで役立たずだけど。」もう魔女退治に行った経験があるから大丈夫だと答えるまどかの言葉に、思わず「変な奴」と呟き杏子は意志を確かめた。(さやかちゃんに直接助けたいって言ったけど、同じ立場じゃないのに言われたくない拒否されたまどかちゃん。杏子ちゃんは共闘するのが上手というか利用するのがとてもお上手。ただ人間らしい感情をちゃんと持っているのだと感心しました。最初はやんちゃだったからそうは思いませんでしたけど(笑))



 中心部へ向かう途中、まどかは自分は戦わないで卑怯じゃないかと尋ねた。「なめんなよ、この仕事は誰もが勤まる仕事じゃない。毎日美味い物食って、幸せ家族に囲まれている何不住内暮らしをしている奴がさ、ただの気まぐれで魔法少女になろうとするなら、そんなのあたしが許さない。命を晒すって言うのは、他にそうするしかない奴がする事さ。そうじゃない奴が首を突っ込むのは、ただのお遊びだ!おふざけだ!」魔法少女は命懸け、だから幸せな奴が物見遊山でなろうとするのはお遊びだから潰す。まどかの優しい気持ちを汲み取った上で、簡単に魔法少女になるなと釘を刺した。そして2人は魔女となったさやかと対面した。



 音符が並びオーケストラが演奏する空間で指揮する魔女が1人、恭介への思いがその空間には込められていた。「さやかちゃん思い出してまどかだよ。あたしの声が聞こえる?さやかちゃんそんなこと望んでなかったでしょ?正義の味方になるんでしょ?ねえお願い、元のさやかちゃんに戻って!」必死に呼びかけるまどかの叫び声、しかしさやかには届かない。逆に杏子に容赦のない攻撃を浴びせ、大ピンチに陥らせる。「いつぞやのお返しかい?そういやあたし達、最初は殺しあう仲だったね。何もかも許せないんだろ判るよ。それで気が済んだら目を覚ましなよさやか。」攻撃を受け続ける中でも杏子は、自分に対する恨み他の人間に対する恨み、何もかもが許せないのだと理解した上で、まどかを握り潰そうとするさやかを腕を斬りおとした。(魔女は呪いを巻きちらす存在。何だか心の中では泣いている感じがするのだけど、魔女というのは何だかとても悲しいのだと実感させられます。杏子のこんな人生だったけど、1回ぐらい幸せな夢を見させてよと言うのは何か意味あったのでしょうか?)



 地面も斬られて崩れ落ちていくと、気絶したまどかも落下して行った。しかしそこにほむらが救出に駆けつけると、杏子は2人を隔離して覚悟を決めた顔をして「ただ1つだけ守りたいものをずっと守れば良い。あたしだってそうして来たはずだったのに。行きな、こいつはあたしが引き受ける。」まどかを守り続ければいい。さやかは自分が何とかする。2人を逃し、自分で決着をつけようとすると、ソウルジェムを外して口付けをした。「心配すんなよさやか、1人ぼっちは寂しいもんな、いいよ一緒にいてやるよ。」最後のエネルギーをさやかにぶつけ、杏子はソウルジェムが砕けると同時に爆発した。さやかを道連れに自爆するのが、杏子の最後の選択だった。「杏子・・・」まどか以外にも名前を呟いたほむら。彼女のクールな心が、杏子の決死の選択が揺り動かした瞬間だった。(まさかの自爆ですか。こういう結論しかなかったのか。まどかの言葉が届かないと分かった時に決めたのでしょうね。自分は消えても別に悲しむ人がいないだろうし、さやかと一緒ならば十分満足だと思った。だから自爆したのだと推測します。魔法少女の末路って本当にあまりにも辛く寂しい事ばかりで辛くてしょうがないですよしかもQBは、出来るわけ無いだろう何てあっさり言うし。結局ワルプルギスの夜に向けて、立ち向かう魔法少女をほむら1人にする為の方便だというのが当てはまります。そこまでしてまどかを魔法少女にしてエネルギーが欲しいのですか?



 






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