汐の担任が研修から戻る日、挨拶をする為一緒に幼稚園に向かった朋也。そこで出迎えたのは、巨大なイノシシだった。慣れている様子で楽しそうにイノシシを遊び道具にして遊ぶ汐。朋也は見覚えがあるボタンの存在を思い出した。そしてボタンと共に懐かしい顔と再会を果たした。汐の担任を務めるのは、女性らしい優しさと美しさを合わせ持つ大人になった藤林杏。実は早苗から朋也が顔を出す時を待って紹介するように、口止めをされていたのだ。しかし今では途切れた親子の絆を取り戻し、5年間の空白を埋めようと必死になっている事を教え、杏に安心して牛の面倒を見て欲しいと頼んだ。



 仕事に向かった朋也は、風子が汐を気に入り自宅へ遊びに行きたい事を祐介から聞かされた。2つ返事でOKして、汐に風子が来る事を伝えた。汐も新しい友達が出来る事を喜び快く受け入れた。しかしそんな汐には、かつて渚が倒れた場所に出来た病院へ何故か向かう不可解な一面が見られた。そして休日風子がアパートにやって来た。時が止まっていた風子の精神年齢は高校1年生の時のままで、自分の欲望に任せて汐を妹にしようと様々な作戦を企てたがことごとく失敗。ちょっと落ち込んだが、トランプの7並べをやっている時思わず渚の事を思い出す朋也の姿に同情した風子。改めて汐から写真しか知らない母親の姿を尋ねた。その答えは、泣き虫で頑張り屋で自分を産んでくれたパパの愛した人。まさに朋也が描く渚の姿そのままだった。



 後日杏から運動会の開催について教えられた朋也。くしくも出場できない園長に代わって対抗リレーに参加する秋生とのガチンコ対決が実現した。汐の声援に応え、絶対に負けられないと気合が入り早速練習を開始した朋也。雨の日も仕事の最中も休み無く、ただ娘の期待を裏切りたく無い思いだけで。秋生も気合が入り、いよいよ運動会を翌日に控え火花を散らす中、汐の様子に異変が発生した。熱を出しついには倒れてしまったのだ。これでは運動会どころではない。渚に続いて最愛の娘まで同じ運命に襲われ、朋也は街に翻弄されていると心全体を覆う絶望感に再び苛まれていた。「渚さんと一緒ですね原因は不明です。今後もこの状態は続くでしょう。」診察した医師から、高熱が続くのは渚と同じだという結果が突きつけられた。原因は不明で、治療する手段が無い。「さっきまで元気だったのに。」渚を失い今度は汐。また訪れた悪夢に朋也の心が折れそうになった。「朋也、この子の父親は誰だ?」不安の表情を浮かべる息子同然の朋也を立ち直らせようとする秋生。「俺です!」ポツリとつぶやく朋也の一言。「だったらお前が支えてやれ。」汐を守るのは、お前だけだと言い聞かせた。(也の不安が手に取るように分かります。これがつらくて見てられない。本当にどうして岡崎家だけこんな運命にもて遊ばれるのか?とにかく汐無事で元気になって欲しい。)



 翌日運動会が行われる中、汐を看病する朋也。「パパ走らないの?アッキーは?」熱が出ても運動会の事が気になる汐「今日パパはずっと側に居る。おっさんは出場するよ。アンカーが2人も休んだら、代わりを探すのが大変だし。」秋生は手前上出場するが、朋也は看病を優先して運動会には出場しない事を伝えた。「パパ、アッキーに勝って!ちょっと悔しい。」朋也の練習する姿を見ていたので、自分の病気のせいで出場を取り止めた事が汐には悔しかった。「お前は俺の味方なんだな。よし絶対にお前を守ってやる。」父親を一番に考える娘の態度は、朋也に絶対に守る気持ちを湧き上がらせた。そして天使のような笑顔で眠る姿を見守った。しかし汐の体調は回復せず1週間2週間と時間が過ぎ、1ヶ月が経過した。熱が下がらず体力が低下し、幼稚園に通園する事は勿論、ついには部屋から出られなくなってしまった。「僕としては岡崎君に辞めて欲しくないんだけど、いろいろと事情があるみたいだし。」汐の側に居るために、辞表を提出した朋也。貴重な人材として評価していた社長も渋々退職届を了承した。「思い切ったな!貯金はあるのか。」立ち去ろうとした朋也に祐介が、心配して声を掛けた。「汐の側に居たいんです。貯金も少しならあります。今日までありがとうございました。」早苗と秋生に止められたが、今の朋也には汐の存在が全てだった。そして改めて今まで世話になった事に感謝した。(病気が治らない!どうしていいか分からない。そんな状況で朋也が選んだ道は退職して、娘の側に居て元気付ける事。これは渚の時の教訓があると思いました。絶対に汐だけは守りたい。その気持ちが、リスクの高い選択を選んだと思いました。)



 「持って行け無くすな!だがな持って行かれるのは良い訳無い。代わりにお前のドライバーを貸せ!戻って来たら返してやる。汐ちゃんが良くなったら戻って来い。」愛用のドライバーを渡そうとした祐介。逆に朋也のドライバーを差し出すように要求した。愛用のドライバーを渡され最初戸惑った朋也。しかし祐介から汐が良くなったらまた一緒に働こうという、メッセージが込められていた。意図を理解し笑顔で自分のドライバーを渡し、朋也は一礼して光坂電気を後にした。退社後入院を考えたが、自宅に居たい汐の意志を尊重した。ただ治療法が見つからず自分でトイレも着替えも出来ないほど体力が低下していた。「穏やかだった日常は、もう戻って来ないのだろうか?」状況が悪化し、朋也の心の中に絶望という言葉が浮かび上がって来た。それでも汐の為に何でもしてやろうと考えていた。「旅行にしたい。またパパと一緒に!楽しかったから電車に乗ってまた2人で。」汐は楽しい記憶として残る旅行をもう一度。大好きなパパと一緒にしたいと希望した。物ではなく朋也との時間を選んだ。「汐、元気になったらまた行こうな。」体力が落ちている今は当然無理だと判断。元気になったら行こうと言い聞かせた朋也。「今行きたい!」どうしても今が良いと言い張る汐。当惑する朋也は、娘の体調を気遣う事と願いを叶えられないジレンマに襲われた。(仕事まで辞めたけど、娘の願いも叶えられない。苦悩がとても印象に残ります。渚が居たらどうするか?男1人で娘を育てるつらさと気持ちがとてもよく表現しているシーンだと思いました。それでも街に翻弄されていると恨みを抱きながら、汐だけは必ず救うと誓う朋也の言葉は強烈な決意がみなぎっていました。ただ打つ手が無いのがつらいです。)



 後日秋生と早苗が、朋也のアパートを訪れ汐の見舞いをした。その後朋也は、秋生と一緒に外に出て行った。「これ取っておけ!」孫の為に尽くす朋也に援助しようとした秋生。「まだ貯金があるって。もうしばらくはやっていける。」援助を頑なに拒否をした朋也。「男がすたろうが守らなければいけないものがある!」自分のプライドより、家族を守る事が先決だと訴えた秋生。朋也も十分理解しており、ピンチになったら言うと態度を軟化させた。その後2人は買い物に出掛け、帰りに光坂総合病院にやって来た。「なあ人はここにあった自然を犠牲にして、この病院を建てた。次は何を犠牲にするんだろうな?」自然を犠牲にして作られた病院を前に、街が犠牲の上に成り立つ事に疑問を呈する朋也。「街外れの丘が切り崩されている。ショッピングモールが出来るらしい。便利になる事で住民には喜ばれているんだ。」自然を犠牲にして作られる便利なショッピングモールがある事を教えた秋生。「もしかしたらあんたが渚をここに連れてきてから、この街と繋がっているんじゃないのかな?そして渚の子の汐も!変わっていくことは、街にとっては苦痛なんだろうか?人が死ぬ事も変わっていく事として受け入れなければならないのか!」街が変化する代償として、渚と汐が苦しんでいる。しかし変化は受け入れなければならない事実に、朋也は憤っていた。(朋也は街と渚・汐がリンクしていると考えています。街を切り崩し新たな施設が出来る代償が、病という形で体を蝕む。とてもじゃないが我慢出来ない事。秋生の名台詞この街と住人に幸あれも朋也からしたらどんな言葉として聞こえたのでしょうか?)



 季節は冬になり、朋也の顔は窶れ無精ひげが目立つようになった。いまだ汐は回復の兆しを見せず、差し出されたミネラルウォーターをやっとの思いで飲むほど体力が低下していた。「パパ旅行に行きたい。」また旅行に行きたいと言い出した汐。「治ってからだ。どこに行きたい?またあのお花畑か?それとも南の暖かくてにぎやかな所か?」当然弱っている汐を外に連れ出すわけには行かない朋也。「今行きたい!お花畑。今出ないと駄目、パパと2人で行きたい。」精子の言葉も聞かず、今にこだわりもう一度同じ場所を訪れたい意志を示した汐。「分かった行こうお前の望み通りさせてやるよ。でも具合が悪くなったら正直に言うんだぞ。」強い思いを感じ旅に出ることを朋也が認め、汐は久し振りに外に出た。「パパと一緒に歩きたい。」背負おうとする朋也に対し、一緒に歩きたいと告げた汐。「じゃあ歩ける所まで一緒に歩こう。」手を取り自分の足で一緒に歩き始めた親子。しかし汐の足元は揺らぎ崩れ落ちてしまった。息をするのもやっと。朋也に不安がよぎる中、またも渚の死の時同様雪が降り始めた。(どうして汐は、今にこだわったのか?もしかしたら死の予感があったのかもしれません。病気は治らない今じゃないと大好きなパパと一緒に旅行に行けない。こんなつらい思いをさせるなんて悲しすぎます。)



 「汐は雪が好き。パパは?」雪を見て喜ぶ汐が朋也に質問した。「パパは・・・・・好きだよ。」渚の死が頭によぎったが、娘を悲しませない為配慮した。雪はどんどん降り続け、体力の無い汐にとってつらい時間が始まった。それでも前に向かって歩き続けたが、ついに力尽き朋也の手から崩れ落ちてしまった。今にも消えようとする汐の命を支えながら声を掛ける朋也。「パパ今どこ?もう電車の中?暗いよ夜なの。」自分が何をしているか、どこにいるのかわからない。意識が遠のき抱かかえられる汐。「パパ大好きだよ!」「ああパパも大好きだよ。」自分のために尽くしてくれた父親が大好きだと汐は呟いた。朋也もかけがえの無い存在汐が大好きだと返答した。しかしそれが汐にとっての最期の言葉となり、たった5年の幼い命がこの世から消えた。「汐?汐おおおおおおおお!こんなのは嫌だ。渚、汐を助けてくれ!誰か汐を助けてくれ・・・・!」愛する娘をの名を叫ぶ朋也の声が響き渡った。渚に助けを求めても、誰かに助けを求めても汐は再び目を開ける事無い。絶望しか残らない結末を迎えた。(幻想世界でも女の子が倒れてしまった。ここまで来てもまだ分からないです。ただ私は汐が死んで悲しかったけど、何故か泣けなかった。余り感情移入出来なかったからです。渚と異なり描く話が少ないことも影響していると思いますけど何かあっけない印象が残りました。)



 そして舞台は再び朋也高校3年生の春に戻った。「この街は嫌いだ!忘れたい思い出が染み付いているから。友達とだべり、帰りたくない家に帰る。こうしていて何か変わるんだろうか?」渚と出会う前の無気力で、やる気の無い朋也がそこにいた。「アンパン!この学校は好きですか?私はとってもとっても好きです。」勇気が出せず、自分の好きな食べ物を口に出し前に進もうとする渚の姿があった。「ここで声を掛ければ、俺と渚は出会い付き合い始める。でもそうしない方がよかったんじゃないのか?出わなければよかったんじゃなかったのか。」訪れた最悪の結末が、朋也に新たな選択をもたらし渚の隣に立った。(これもしかしてループしてるって事ですか?また高校3年生からって。バットエンドから最初に戻るってゲーム的要素を入れる意味は何でしょうか?全然分からないです。ただこれで結末をどう描くのか逆に京アニの腕の見せ所だと思います。全てが明らかになる区切りとなる次回はどうなりますか?)

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