夏の憂鬱

 太陽が燦々と照りつける夏、なぜか溜め息を付く千秋。「千秋の気持ちも分かるけどね。暑いし女の子に紫外線は大敵だもの。」次の授業がプール掃除だから紫外線に当たる事が、千秋にとっての憂鬱だと感じたユカ。しかし千秋の憂鬱は別の所にあった。「見てろ、俺があっという間に

ぴかぴかにしてやる!」やたら掃除するのに気合全開のマコト。それを尻目に千秋は、1人飛び込み台の上に座り何もしようとしなかった。「掃除なんかしたら、プール開きが早まるだろうが。

バカ野郎!」掃除するようにけしかけたマコトをバカ野郎呼ばわりした千秋。プールを嫌がるのには訳があり、単純に泳げないという事が憂鬱にさせていた。



 「あっそういえば、泳げないもんね千秋。」泳げない事を指摘した吉野の言葉。それを聞いておもむろに立ち上がり、千秋は水道のホースを手に取った。「水を制する者が、プール掃除を制する!掃除をしたければ、私から奪ってみせよ。ほらどうしたお前達?私は諦められるのは、大嫌いなんだ。」掃除をするなら、ホースを奪えとユカ・マコト・吉野を挑発した。「2人ともちょっと!」

悩むユカとマコトを呼び出した吉野。3人でホースを取り上げる作戦会議を始めた。水を流しながら、ただ3人の様子をボケっと眺める千秋。そしてようやく意見がまとまり「よし!」と掛け声を合わせた3人。「マコト君バケツに水を汲んで来て。これじゃあ掃除進まないから。」まず吉野は、マコトに水を汲んでくるように頼んだ。



 「千秋もう分かったから、それよこしなさい!」ホースを渡すように要求するユカ。同時に2人で千秋に迫った。「千秋大丈夫だよ。隣町のプールに行こう。練習手伝うから。」更に警戒心を強める千秋を優しく包み込むように、泳げるように手伝うと提案する2人。すると千秋の頭の中から

ホースの事が消え去り、その隙を突いたマコトが奪い去った。しかし喜び万歳したマコトは、水が出続けている事を忘れて、頭から千秋に水を掛けてしまった。「ふふふそういう作戦か!水は習うより慣れろか?」背後からマコトに蹴りを入れて、再びホースを取り上げた。お返しにユカと吉野に水を掛けた。「気持ち良い。うあシャワーだ!」逆襲されているのに、なぜか気持ちいい反応をして喜ぶ2人。今度は吉野が千秋に水を掛けると、3人で掛け合うのが楽しくなり、もう憂鬱な

気分は吹っ飛んでいた。「うあああねえ服?」起き上がったマコトは、3人の服がずぶ濡れで透けている裸を見て、恥ずかしそうに顔を背けた。「おいマコトバケツ持って来い。」男に見られキレた千秋。罰ゲームとしてマコトに水一杯のバケツを持たせ、女子3人で掃除を始めた。(憂鬱で嫌な事が、楽しくなったお話でした。マコトは女の裸を見て恥ずかしくなるませガキ。だから千秋の逆鱗に触れ楽しくない罰ゲームをさせられちゃいました。でも楽しくないと思った事が、楽しくなるって嬉しい誤算だと思います。)

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