鉄のラインバレル第13話「黒の執行者」
年が開け訪れた南の島で、石神の招待で呼ばれた理沙子からキスされた浩一。3学期が始まり登校時には理沙子の後姿だと思い隠れ、人違いだと認識するとほっと一安心。「顔合わせずらいよな。」キスされて理沙子に顔を合わせるのがきついと感じていた。学校に到着して教室のドアの前で考えてから、意を決してドアを開けた。「おめでとうございます!」待っていたのは、誠と降矢のクラッカーの祝福と拍手だった。黒板にはピンクのハートマークで書かれた「祝ファーストキス。ご結婚おめでとう」の文字が。意外な出迎えに呆気に取られ浩一。実は岩の陰で誰も見て無いと思っていた光景が全員に見られていたので、こういう茶化された出迎えとなったのだ。(大勢の旅行というのは、2人きりって思っても見られてるものなんですね。アー怖い怖い。石神まで
そこにいるなんて、理沙子の積極的な行動が思春期の少年には、茶化される結果になるんだなと改めて痛感しました。)
「よかったね理沙ちゃん。すごいよ!」友人の女子生徒からも祝福の声が上がり、恥ずかしそうに感謝した理沙子は、強烈に浩一を意識していた。その顔を照れくさそうに見つめた浩一。早瀬軍団の面々が祝福する中、たった1人絵美だけは喜びの表情はなく、逆に神妙な面持ちでクラスメイト達の光景を眺め、黒板の文字を消していた。「じゃーん祝ファーストキッス、今日はお赤飯まで炊いちゃったよ。」石神も浩一のファーストキスを祝い、お得意のちらし寿司と赤飯まで炊いて
祝福していた。「社長そんなにからかったら、早瀬君がかわいそうです。思春期の人間関係は複雑なんです。」成長祝うと公言した石神に対し、苦言を呈した結衣。玲ニにも苦言を呈するように
求めたが、パソコンで作業中の為反応は無かった。(絵美が日直で黒板を消していた様子がもの凄くシュールだなって思いました。もし浩一と理沙子がキスしても、何も感じていなければ祝福できるはず。しかし絵美にはジェラシーがあるのがはっきりわかります。どっちが好きなのか誠に
問い詰められてましたけど、はっきりしない浩一も悪い。)
JUDAに戻って来てからも、開発部の吾郎や諜報部員の次郎からも茶化された浩一。溜め息をつきながらエレベーターに乗ろうとすると、絵美と鉢合わせになった。互いに顔を見合わせると
浩一が乗る前に閉まるボタンを押した絵美。「別に私気にしてませんから。早瀬君とお話しする事は何もありません。」ドアをこじ開けて中に入った浩一に対し、無関心だから何も話す事はないと告げた。「何で怒ってるんだよ?関係あるから怒ってるだろ?」ドアが開いて降りようとした手を引っ張り、怒っている理由を尋ねた浩一。「別に怒ってません!そうであっても早瀬君には関係ありません。」怒ってないと強調した絵美だが、苛立ちを募らせているのは明らか。手を振り解き
エレベーターから降りて行った。(絵美はジェラシーを感じて苛立っているのを悟られてるのが面白くないのかな?結構プライドが高いなあ思いますけど、クーデレって感じでしょうか?)
逃げるように走り去って行く絵美。その途中コーヒーを運んでいた結衣と激突。汚れてしまったので2人でシャワー室に入った。「前方不注意なんて、絵美ちゃんらしくないわね。早瀬君と喧嘩でもしたの?」状況を理解しながら質問した結衣。「そんなんじゃありません。だって早瀬君の事なんて私には関係ないんです。怒る理由なんてありません。クラスの皆はあんなに喜んでいたし
新山さんも嬉しそうだった。」理沙子は嬉しそうだったし、誠達も喜んでいた。自分は浩一とは関係がないから怒る理由も無い。まるで自分に言い訳している言葉を返答した絵美。しかし鏡で見た顔は複雑な心境を物語り、それが何を意味するのか自分でも分からなかった。「ねえ絵美ちゃん、どうしてそういう気持ちになるか考えてみたら?怒ってもイライラしてもいいよの。でもね逃げたら駄目。自分の気持ちに真っ直ぐ向かってみたらどうかしら?」大人として絵美の心境は、手に取るように分かる結衣。自分の気持ちに正直に向かうべきだとアドバイスした。(流石結衣さん年の功。絵美ちゃんが怒っている理由を理解してます。大人の女性として適切なアドバイスは
素晴らしいです。あっ絵美ちゃんも大人の所がありますよ。それはやっぱり胸ですよ胸。だけど
彼女は嫉妬している気持ちが分からないのは、まだ子供なんだなって思いました。更に子供なのは、気を使って気まずい雰囲気の時に発したイズナの空気が読めない一言です。)
絵美との関係が険悪な関係になり「早瀬君がっかりだな。」美海にもきつい一言があり、自分だけ責められている状況に納得出来ない浩一。「お前まで文句あるのかよ。さっさと言えよ。」部屋を訪れたサトルにも、文句言われると思い苛立ちをぶつけた。「僕は社長室でミーティングがあるからって伝えに来ただけだよ。それても聞いて欲しいのファーストキスの感想?」笑いながら社長室で行われるミーティングがある事を知らせに来たサトル。その頃社長室では、加藤機関が設置したスフィアの解析状況について話し合われていた。「スフィアの設置場所からの相関関係について、レイチェルが調査を開始してます。」未だ解明されないスフィアの謎を報告した玲ニ。「政府高官を招いて、特自の迅雷のデモンストレーションが行われます。」続けて迅雷のデモンストレーションが開催される事を伝えた。「そうか今日か!大したもんだね迅雷は。アレだけの戦力が投入されたら、特自だけでこの国を征服出来るよ。まいっちゃうよなキリヤマの社長に手加減してって伝えてよ。君と桐山英治君は学生時代からの親友なんでしょ?」冗談半分で迅雷についての感想を語った石神。「いいえ同志ですよ!」友人ではなく同志という意味深な言葉で、2人の
関係を評した玲ニ。すると社長室に向かう浩一とサトルの耳に銃声が轟いた。(英治はユリアンヌと一緒にいるって事は、やっぱり加藤機関と繋がっていた。全ての黒幕は久嵩なのは明白です。迅雷は優秀だから久嵩が欲しがるのも分かるけど、英治の狙いが日本を手に入れる事だったら、2人の利害は一致します。)
急いで社長室に飛び込んだ2人が目にしたのは、銃を向けた玲ニと座りながら血だらけになっていた石神だった。「森次さん嘘ですよね?社長も冗談なんでしょ?」信じられない表情で冗談ではないかと尋ねたサトル。しかし玲ニは、容赦なく仲間であるサトルも撃った。「何でだよ?
何やってるんだよ?あんた特務室の室長だろ!」間一髪サトルを救出した浩一。室長の玲ニが
取った行動を咎めた。「これが私の特務室室長としての最後の仕事だ。」JUDAに対しての裏切り行為!これが玲ニの最後の仕事だった。そしてヴァーダントを呼び出し、メガネを取って浩一との戦いを要求した。「何でこんな事を?森次さん!説明しろよ!」いくら仲間でも許せない行為。玲ニの要求に従いラインバレルを呼び出した浩一。何故石神を撃ったのか説明を求めた。(前半の浩一と絵美の対立から、いきなりの超シリアス展開。まさか玲ニが裏切るとは。英治が迅雷を完成させて実戦投入した時と同時期の決起ですから、最初から裏切るつもりだという事だったのでしょうか?)
実はJUDAに存在するマキナの駆動システムを制圧して、機能を停止させていた玲ニ。ただその干渉をラインバレルは受けていなかった。「ラインバレル、やはりその機体は特別か!」状況を確認して攻撃を繰り出したヴァーダント。「それがあんたの答えなのかよ。」裏切りだと知り応戦したラインバレル。「なあ山下何があったんや?」「森次さん?どうしてあの2人が戦ってるんですか?」石神の命が危ない状況の中、放心状態のサトルに状況説明を求めるシズナ。目の前の光景が理解出来ないイズナ。JUDAのメンバーが混乱する中、社屋の前で2体のマキナが戦っていた。他のマキナは、機能停止しており孤独な戦いを強いられて。(一番信頼していた人の裏切り。しかも年上の尊敬出来る人ですから、憧れだったサトルにはショックと苦悩以外もたらす事はなかった。それは特務室のメンバーも一緒です。撃たれた石神もまさかの裏切りが信じられないでしょう。私も信じられませんでした。)
「皆聞いてくれ!特殊自衛隊の迅雷チームが一斉蜂起。官邸を制圧し、非常事態宣言を発令した。」諜報部の次郎からデモンストレーションの迅雷チームが、クーデターを起こし首相官邸を
制圧した情報がもたらされた。玲ニの裏切りとクーデターがほぼ同時期に発生。全ては計画されたものであり、玲ニはJUDAの壊滅を担当。英治は迅雷をクーデターの為に開発。特自を巻き込み日本の政治と防衛を手中に収めた。その影には、加藤機関総司令加藤久嵩の存在があるのは言うまでもなかった。「今までのは全部嘘だったのかよ。社長も山下も美海も皆あんたの事を
信頼していたのに。俺だって!あんたは上から人を見下して、やっぱりあんたは人の痛みも感じない最低な人間だ。」信頼していた玲ニの行動が全て嘘だったと知り、怒りと憤りをラインバレルの攻撃をぶつけた浩一。「17回だ!戦いが始まって57秒、ラインバレルに致命傷を与えた回数だ。前に戦った時とお前は何も変わっていない。今日も私に負けて涙を流すか?」怒る浩一を更に挑発した玲ニ。こうなると冷静さを失った浩一は、完全に玲ニの手の平で遊ばれていた。(久嵩は有能な人材は、とことん欲しがりますからね。英治も国を手中に出来るのなら、喜んで協力したのはわかります。玲ニは英治と同志というのはわかりましたけど、まだ本当の狙いが分かりません。)
容赦なく続くヴァーダントの攻撃になす術がないラインバレル。「人の痛みを知った所で、救ってやれなければ何の意味もない。正義の味方ごっこは終わりだ!」非常な通告をした玲ニ。ヴァーダントの攻撃は、ラインバレルの再生機能を凌駕しJUDAの本部に叩き付けた。ラインバレルの反応はなく、浩一の心配機能は停止した。それを知り膝を付いて愕然とした絵美。その時父城崎
天児の言葉を思い出し、記憶を取り戻した。絵美こそがラインバレル本当のファクター!JUDA本社ビルを飛び降りラインバレルに乗り込み、データ計算を行い黒く塗り換わり、腕も再生して
完全復活した。「ファクター搭乗のままのリアルタイム転送ありえない?」「城崎さんがラインバレルのファクターだったって事?」「それはおかしいですよ。マキナに通常ファクターは1人だけのはずです。」「何や一体何が起こってるんや?」見つめるメンバーも目の前の出来事が信じられなかった。(まさか絵美がファクターだったとは。パンツもみえてサービスカットもありましたけど、これってオリジナルストーリーですよね。マンガより面白いじゃないですかこれって。)
更に目の前には信じられない光景が繰り広げられた。圧倒的な強さのヴァーダントの腕が切られ、ラインバレルのスピードは比較出来ないほどアップしていた。激しく呼吸しながらヴァーダントに挑む絵美だったが、力尽きてラインバレルの機動が停止した。「これ以上は無意味か!」もう戦わずに立ち去ったヴァーダント。「おい城崎なんで?しっかりしろよ。」気が付いた浩一が、ラインバレルに搭乗している絵美の姿を見て必死に呼びかけた。しかし絵美は力尽きて全く反応がなく動かなかった。玲ニが裏切り、英治によるクーデターが発生した。全ては久嵩が黒幕として
関与しているのは間違いない。司令官を重傷を負いJUDAには、今後どんな試練があるのか?




