ハルカと久能の帝都脱出計画は、午前２時松のＭ・Ｂ・Ｉ監視衛星ハッキングから始まった。時間はわずか１時間しかなく、監視の目を引き付けハルカ達に注目がされないよう仕向けた。まず香・光・響は、変電所を襲撃して列車を止め、復旧に時間を費やさせた。同じ頃検問所がある幹線道路の橋に草野が登場。巨大な植物が、戦車を飲み込み検問所を制圧した。
ここまでは、思惑通り進んでいた脱出計画。しかし御中は、今発生している状況を予測。それぞれトラブルが発生している地点に私設部隊を送り込んだ。余りに急な状況転換により、とりあえず全員に逃げるように指示した松。しかし皆人は、植物の中に閉じこもっている草野救出を志願した。皆人の心意気が、今まで動かなかった松の心を動かした。自らバイクに乗り草野救出を買って出て、皆人達を鉄橋に向かわせた。
そして松の予想以上の活躍で、草野を無事救出に成功。変電所では香達が自力で脱出して、
目の届かない所に隠れた。残るは、ハルカと久能が帝都から脱出すれば作戦は成功となるはずだった。全速力で鉄橋を走る４人の前に、待ちかねたように懲罰部隊の灰刎と紅翼が、目の前に現れ行く手を遮った。反旗を翻した者は、容赦無く殺す残虐性を持つ最悪の２人。
それに対し強い相手が現れ、先輩としても負けないと戦いを買って出た結。会話が全くかみ合わずいらいらしっ放しの紅翼の対決。互角の戦いにも持ち込めず、強烈な祝詞攻撃と皆人のピンチにおいて非情な手段を用いて、自分の有利な状況に持ち込む紅翼。そしてついに結に致命的なダメージを与えて、ボロボロになった結の身体から鶺鴒紋が消失してしまった。
「結ちゃん、起きてよ結ちゃん！」必死に呼びかけても、返事の無い結。「もう諦めた方がいいんじゃないの？」涙を流し悲しむ皆人に対し、胸ぐらを掴み冷たく言い放つ紅翼。「人の心配を
する暇があるの？」灰刎に吹き飛ばされるハルカ。葦牙にも容赦の無い懲罰部隊の２人。このままだと皆殺しにされてしまう。「祝詞を使います。ハルカさま大好きです。」かつて出会った時に泣き虫だった自分をセキレイとして認め、葦牙として守ってくれたハルカに対し、今度は自分が守る番だと思った久能。力は無いが、ついに自分の武器である祝詞を見せる時が来た。
歌声が、深夜の鉄橋にこだました。「何この声？力が抜けていく。」膝から崩れ落ちる灰刎。久能の歌は、聴いた者の力を抜く「ふにゃふにゃの歌」だった。それは徐々に紅翼にも効果が現れ始め、力が抜けて行った。しかし突然それは終わってしまった。久能は、自分の力を使い果たし
血を吐いて倒れてしまったからだ。「バッカじゃない？これじゃあ意味無いじゃん。」勝手に倒れた久能を馬鹿にした紅翼。「そんな事無い！彼女は、必死に鷸君を守ろうとしたんだ。」久能の
行為は無駄じゃないと主張した皆人。
「只のサルがあたしらにたてつこうなんて、１００万年早いんだよ。」いらついた紅翼の蹴りが、皆人に襲い掛かった。その時鉄橋に水しぶきが上がり、今までセキレイが戦わない事に否定的だった月海が救援に現れた。「Ｍ・Ｂ・Ｉの犬懲罰部隊。懲罰されるは、なれらなり！よくも我が
友を！」突然の登場をうざったく思った紅翼に対し、友を機能停止に追い込んだ怒りをぶつけた
月海。但し懲罰部隊２人を相手にしなければならない。早速灰刎の鋭い爪に胸を切られた。
（風花は一体何が観たかったのか？この時は全然分かりませんでした。けどすべて知っていたからこそ、逆に手を出さなかったのかもしれません。）
一方月海も美哉から授かった水の剣で対抗。不利な状況からの打開を図った。「我がくだらぬ意地に負けておらねば・・・・・」意地を張って計画に乗らなかった事を後悔しながら。「結局俺は
何も出来ないじゃないか。皆を戦いに巻き込んだだけで。」必死に戦う月海を尻目に、結を抱かかえたままただ悲しむだけの皆人。自分の無力さを嘆いていた。「お前さあ生かしておくと、いつか夏朗（なつお）の邪魔になるだけだからさ。」強力な月海まで手に入れた皆人が、自分の葦牙
夏朗にとって邪魔だと思った紅翼。早めに始末しようと牙をむいた。（鶺鴒計画は、ある意味チーム戦。他の葦牙は邪魔でしかない。だから始末するというのは、理論的には合っていると思います。皆人は、風花と焔もゲットしそうですし。）
「君の相手は、こっちだよ。」皆人救出に向かおうとした月海に奇襲を掛けた灰刎。鉄橋を切り刻みコンクリートで押しつぶした。こうして時間が経過していき、ついに監視衛星のハッキング可能時間が終わろうとしていた。松が携帯に電話をしても、皆人の運命は風前の灯！ポケットから落ち気付かないまま。「皆タン達の様子がおかしいです。急いで鉄橋に向かうです。」街の様子を見に来た椎名の気配を感じた草野と共に、松は鉄橋に急行した。（椎名とユカリのエピソードはいらないと思います。どうせならもっと前にやるべき。だってラストエピソードは、ハルカと久能の脱出劇なのですから、付け足した感ありあり。）
その頃皆人は、圧倒的に力が上の紅翼をぶっ飛ばした。「俺は逃げない。結ちゃん月海俺の大切な人を置いて逃げるなんて。俺には出来ない！」必死で戦ったセキレイ達を見捨てて、逃げる事は絶対に出来なかった。「ああそうじゃあとっとと死ねよ！」容赦無く殺しに来た紅翼。絶体絶命の危機の中、動かないはずの結の身体から再び鶺鴒紋が輝いた。（椎名達の前にルルーシュ軍団が登場しましたけど、これもいらない気がしました。どうせなら１３話にして、このエピソードだけで番組構成しないと。陸奥とか誰だか分からないし。）
身体に浮かぶ「ＮＯ０８」の文字。その姿は、結なのだが中身は全く違っていた。「愛を阻む者あらば！ＮＯ０８縁ノ鶺鴒この結女（ゆめ）がお相手いたしましょう。」自らを結女と名乗り、裸のまま懲罰部隊の前に立ちはだかった。「あんた頭おかしくなった？訳わかんない。」区別が付かない紅翼と灰刎が、同時に攻撃を仕掛けて来た。しかし結女の実力は、想像を超え圧倒的！月海を押しつぶしていた鉄材をぶっ飛ばした。「あなた達は、懲罰部隊としてまだまだです。出直しなさい！」２人の足首を持ち上げ、振り回した挙句空の彼方に投げ飛ばした。余りにも桁が違う
結女の実力に、皆人達は唖然呆然だった。（あんなに化け物だったとは。考え方としては、アーニャの中にいたマリアンヌと同じだという事でしょうか！それにしてもユカリと椎名が結ばれた
シーンをまとめて放送したのは、中途半端だなあ。ルルーシュ軍団は、何だか存在意義が無かったし！）
「ここには愛が、満ち溢れていますね。己を省みず互いを思いやる強い心。仲間や主を思う
強い心。あなたが結を思う強い心、それが私を呼び起こしたのです。」皆人の勇気と結を思いやる心が、自分を呼び起こしたと告げた結女。裸の胸に抱き寄せると、月海と草野はヤキモチを
焼きいらいらした。すると懲罰部隊の筆頭鴉羽が、満を持して登場した。「やはり現れたね。本当に本当に嬉しいよ。」ずっと殺そうと思っていた結女が、目の前に現れた。にやりとしてから
剣を振りかざし切り掛かった。
「鴉羽あなたと戦うのは、私ではありません。あなたの前に立ちはだかるのはきっと・・・・・」
剣を避けながら戦う相手が自分ではないと答えた結女。すると突進した鴉羽が、突き刺そうとした剣を寸前で止めた。再び結の自我が蘇ったからだ。「紅翼にやられるようじゃまだまだだね。」
険しい表情とは一変、笑顔で話しかけた鴉羽。「私より気にする事が、あるんじゃないのか？」邪魔すると思った月海に忠告した。（結は、結女が助けた人物。今はまだ弱いけど、最終的には自分と勝負出来る実力を身に付けて欲しい。鴉羽は、ただ残虐非道の人物ではないみたいです。結の前だけですけど。）
「衛星が復活したです！」警告音と共に、監視衛星が復活した。宇宙の彼方から帝都脱出しようとするハルカ達に向けて、レーザー光線が発射された。鉄橋を真っ二つにして、その衝撃で吹き飛ばされたハルカと久能。すると白の比礼が川に落ちそうになる２人を助けた。その張本人は葦牙の為に殺すように言われていたはずの鈿女だった。「佐橋一緒に行かないのか？」無事帝都の外に脱出したハルカ。皆人は、一緒に行かないのか尋ねた。「俺まだここでやる事がある気がするんだ。まだそれが何か分からないけど、きっと俺だけに出来る事があると思う。」葦牙としてやるべき事があると気づいた皆人。帝都から出て行くハルカ。２人に友情が芽生え、再び再会を約束して別れて行った。
「あなたの男は確認したわよ皆人君。」様子はすっかり朝になり、皆人の頑張りを見て何かを
決心した風花。「早く強くなっておくれ結。」対決を心待ちにする鴉羽。それぞれの思いが交錯する中、Ｍ・Ｂ・Ｉの軍隊が来ない内に撤収しようとする皆人とセキレイ達。「皆ごめん俺甘かった。
結局皆を危ない目に！」涙を流し危険に晒した事を謝罪した皆人。「皆人さん！皆人さんがいるから皆頑張れるんですよ。皆人さんは皆人さんです。」皆人の為に頑張っていると言って慰めた
結。他の３人は、美味しい所を持って行かれて不満ありありな様子。すると見せ付けるように３人で皆人に抱き付いた。それぞれが、お互いを思いやり信頼する物語は、これからもまだまだ
続いて行くのだ。
実際に葦牙となったユカリは、草野を探して他のセキレイに攻撃を仕掛けていた。御子上は、まだまだセキレイを欲しがっていた。そしてリベンジに燃える紅翼！身体に胸のふくらみが見え始めた焔。いつまた復活するか分からないが、最後は無難にまとめたセキレイ。もう１話ぐらい必要だったと思いますが、内容としてはエロとシリアスが、上手くまとまっていて良作でした。
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