うろたえる龍馬でございます。右往左往でございます。龍馬のみならず日本国全土がぐらぐらしております。幕府のお役人も勝手がが分からぬ、将軍は黒船来航のショックが祟ってか命を落とされたと弥太郎は振り返るのです。
ちょっと目から鱗、龍馬はもっと「どこ吹く風」ではなかったのでござるか?
これは龍馬はおののく、海岸で(谷原)小五郎とばったり会い、爆風のごとく動く黒船に刀を抜き「おーおーおーおー」叫んでごじゃる。
なんと気の小さい、脚の地に付かない龍馬であるぜよ!見くびったぜよぉ!
「嗚乎 お お お おーーー」
前回江戸へ到着してこりゃ開眼の龍馬であると称えたものじゃが、一週間でなんと撤回すべきじゃろか。龍馬よ、龍馬、心ここにあらず。千葉定吉先生に叩きのめされてしまうし、剣の無力さをぶちまけてしまいます。
しかし小五郎さんも目の下にクマを作って恐れおののいていました。龍馬だけではありません。現状の日本と海の向こうの諸外国のことを少しでも知っておれば知っておるほど恐ろしく思っていたわけですね。
龍馬は、桂小五郎同様に、感度がすこぶる良好だったということでしょう!
ふむふむ。
まだ十九歳かそこらの若者です、無理もありません。
他の人とは較べ物にならない程の繊細な感受性も持ち合わせていた、これは「龍馬伝」ならではの龍馬像でしょうか。深い洞察ゆえ、直感ゆえ、知り得た情報ゆえ、の龍馬の苦悩。
今日は「苦悩のヒーロー」はたまた「焦燥のヒーロー」にするか、正直迷いました。
結局私が感じ取ったのは、ヒーロー龍馬は、世の中を見渡してのアンテナが抜群に感度がよかったのでしょう。
この時点で一生分の焦りを感じ、でっかい分厚い壁にぶち当たったのでしょう、私固有の世界観。「龍馬伝」の見せてくれる、呼応のスクリーン。
土佐を出る前にもまっこと悩んでいたようにあれほど見えたと思ったのに。もう薄れて、今のこの嘆きはいかばかりか!
「父上・・・・・・ねぇや」
黒い蒸気吐く黒船、大口開けて見た龍馬、顎が外れるよりももっとすごい混乱が頭の中で起こっていました。これ以降大概のことでは驚かない龍馬になったのかもしれません。
どこにでも居る若者ふぜい、黒船に大騒動し、道場主から肝が潰れるほど叱咤されお返しに剣術を詰り、桂小五郎には押しかけ尋ねる、ここでも叱責を受けております。
なんと、ラッキーな龍馬でありましょうぞ。
この叱られる、ということ、怒られやすい、ということ。
そして、結局はめげない、龍馬。
分からないことをぶつける、
心がここにないと言って憚らない、龍馬。
きんつばって小豆の固めたあれを、龍馬はなんなく佐那から渡されもらいます。
お兄さんの実は好物でした。
龍馬はここでも好かれてしまいます。
純粋な魂は引き寄せられていきます、純粋な魂に。
ここは切ない、土佐には(広末)加尾さんも待っておられるというに。
ひとまず。
今回は弥太郎さんが半減の半減(出演)。
吉田東洋さん、初出。武市半平太さんはいじらしい喜び方。
意見書は抹殺されたらしい弥太郎さん。
土佐の坂本八平(父)に宛てられた龍馬の手紙は残存すると言います。
あっぱれ、乙女ねぇや。今日の表情も花を添えていました、ぱっと。
ひとまずのところ。
ありがとうございました。
[ 略 歴 ]
1835年 11月15日に龍馬誕生。土佐藩の郷士、坂本八平の次男。
1843年 岩崎弥太郎と坂本龍馬、出会う。(8さい)
1846年 母 幸、龍馬を残し49歳で没。 (11さい)
1848年 小栗流 日根野弁治の道場入門。 (13さい)
1852年 18歳。18歳からの龍馬を福山雅治さんが演じる。(数え年)
福山「龍馬」
◆第1話「上士と下士」希望のヒーロー
◆第2話「大器晩成?」泥まみれのヒーロー
◆第3話「偽手形の旅」順風満帆のヒーロー
◆第4話「江戸の鬼小町」開眼のヒーロー
◆第5話「黒船と剣」それでもヒーロー
(画像はNHKサイトから、題字は紫舟さん)
出演、福山雅治、香川照之、大森南朋、広末涼子、寺島しのぶ、宮迫博之、杉本哲太、佐藤健、ピエール瀧、島崎和歌子、奥貫薫、松原智恵子、蟹江敬三、倍賞美津子、児玉清、貫地谷しほり、谷原章介、
里見浩太朗、渡辺いっけい(敬称略)
大河ドラマ 龍馬伝 公式サイト
ドラマスタッフブログ:NHKブログ|龍馬伝|
http://www.nhk.or.jp/drama-blog/920/
別冊ザテレビジョン NHK大河ドラマムック 龍馬伝 カドカワムック 62483-34
梅は咲いたか桜はまだかいな