2011-10-30 15:00:00
剣より強いペンの力 -書評- 政治家の殺し方
テーマ:政治・法律/社会
地方自治体の首長と言えば、石原東京都知事、橋下大阪府知事や東国原元宮崎県知事などが真っ先に浮かび、ついで松沢元神奈川県知事とか森田千葉県知事とかかな…。
現職じゃない人を遡って挙げていけばもう少し名前はあがりますが、特別地方政治などに興味があるわけではない僕にしてみれば、いずれにしても知事クラスばかりです。
(普通はもう少し色々挙がるもんなんですかね…汗)
それでも、元横浜市長の中田宏さんについては何となく記憶にあります。
色々な意味で「元気のいい」市長さんだったように記憶しているのですが、そうですか、色々あったのですね。。。
なお、僕はそんな程度の知識でしたので、中田さんが帯にあるような「ハレンチ市長」と呼ばれていたり、訴訟を起こされたりしていたなんて本書を読むまで知りませんでした(汗)
ちなみに、訴訟に関しては、中田さんにかけられた嫌疑は事実無根であるとして中田さんが全面勝訴しているそうですが、そういうことは報道されないんですよね。。。
『政治家の殺し方』と一見ぶっそうなタイトルがつけられた本書は、まさに「殺された」中田さんが、地方政治に纏わる、一般人(有権者)には見えない部分を赤裸々に書き連ねている一冊でした。
細かいことは色々ありますが、大きな問題は、根深い「利権」問題ですね。
政治家に限ったことではないので、既得権益に手を出すと激しい抵抗にあうというのは経験的に分かる方も少なくないでしょう。
僕が中田さんのことを「元気のいい」という印象で記憶しているのも、ひとえにこの利権に手を突っ込んでいくように見えたからなのかもしれません。
当時、中田さんのスキャンダル疑惑に全くと言っていいほど関心のなかった僕にとっては、純粋に地方自治体首長経験者による、地方政治の暗部とマスメディア問題を描いたエッセイのような印象です。
もちろん、描かれているテーマはそんな軽いものじゃないのですけど、比較的すらすらと読めてしまいます。
ただ、そういう中立的な立場にある人ではなくて、(当時の)横浜市民の方々に、是非読んでいただきたいなと。
今更どうなるものでもありませんが、一度は大多数の方々の手で選んだ首長が、どのようなことをしてきたのかということを、時間が経ち、裁判で白黒着いた今だからこそ、冷静に思い返してみてはどうでしょうか。
もちろん、横浜市民以外の方々にとっても、地方政治の一面や報道の受け止め方を考えることのできる読み易い一冊になっています。
メディアを見ていると、政策論争よりも政局やスキャンダル報道に一斉に傾いていくのでうんざりしてしまいます。
その裏側にある意図まで考えて読み解くと、また違った見方ができるのかもしれませんが……、正直なところ、今の日本の政治に関しては、そこまでしようとは思えないのが残念です。
本書を読んで政治家を目指そうと思う人はあまりいないとは思いますが、それでも、やはり心のどこかでは、こういう志をもって、改革にまい進していく政治家の出現を願っています。
ちなみに、読み進めながら、中田さんより目立っている(利権に切り込んでいる)ように見える橋下大阪府知事はスキャンダルとか出てないのに…と思っていましたが、中田さん自身がこう書いていました。
なるほど確かにそれは一理ありますね。
ビジネスパーソンの僕らも、出過ぎた杭になっていきたいものです。
追伸:
そう思ったら、下半身スキャンダルではありませんが、出自などに絡めたネガキャン記事が出てきました。
橋下府知事に突然の「逆風」 新潮、文春で「暴露」系記事が相次ぐ [J-cast]
この記事を見たときの第一印象は、「あぁ、中田さんが書いていた通りだな」というものでした。
橋下知事の対応を見ると、この報道で殺された状態になることはないように思いますが、公人報道のあり方を考えさせる事例の一つであることは間違いないですね。
橋下府知事がTwitter上に投稿した一連のツイート [twilog]
※ 本書は幻冬舎の四本様に恵贈いただきました。
■ 関連リンク
著者サイト: NAKADA.net
著者Twitter: @NAKADAHiroshi
著者Facebookページ: 中田宏 NAKADA Hiroshi
■ 基礎データ
著者: 中田宏
出版社: 幻冬舎 2011年10月
ページ数: 202頁
紹介文: 前横浜市長は「女性スキャンダルまみれ」で「ハレンチ市長」と命名された。
悩み苦しんで「白髪頭」となり、「死」を考えたこともあった。
魑魅魍魎が跋扈する政界の隠された裏側を告白する、衝撃の書!
37歳という若さで横浜市長となった。だが、事実上、政治家として殺された。ある日、突然襲った謂れのないスキャンダルの嵐。その身の潔白は、すべての裁判で勝訴をおさめたことで証明された。では、いったいなぜそのようなことが起こったのか?裏には何があったのか?「政治家を殺すのに刃物はいらない。スキャンダルをでっち上げればいい。」彼を追い落とした人間は、いまも平然と生きながらえ、何の罪にも問われていない。地方自治をはじめとする政治のアブナイ世界だけにとどまらず、「史上最悪の人生」を味わった著者の実態にも迫る。これほどの生き地獄を味わった政治家は他にいるか?禁断の告白書!
■ 併せて読みたい
本書を読んで、志をもって立ち上がる気骨のある方に。
現職じゃない人を遡って挙げていけばもう少し名前はあがりますが、特別地方政治などに興味があるわけではない僕にしてみれば、いずれにしても知事クラスばかりです。
(普通はもう少し色々挙がるもんなんですかね…汗)
それでも、元横浜市長の中田宏さんについては何となく記憶にあります。
色々な意味で「元気のいい」市長さんだったように記憶しているのですが、そうですか、色々あったのですね。。。
なお、僕はそんな程度の知識でしたので、中田さんが帯にあるような「ハレンチ市長」と呼ばれていたり、訴訟を起こされたりしていたなんて本書を読むまで知りませんでした(汗)
ちなみに、訴訟に関しては、中田さんにかけられた嫌疑は事実無根であるとして中田さんが全面勝訴しているそうですが、そういうことは報道されないんですよね。。。
『政治家の殺し方』と一見ぶっそうなタイトルがつけられた本書は、まさに「殺された」中田さんが、地方政治に纏わる、一般人(有権者)には見えない部分を赤裸々に書き連ねている一冊でした。
細かいことは色々ありますが、大きな問題は、根深い「利権」問題ですね。
政治家に限ったことではないので、既得権益に手を出すと激しい抵抗にあうというのは経験的に分かる方も少なくないでしょう。
僕が中田さんのことを「元気のいい」という印象で記憶しているのも、ひとえにこの利権に手を突っ込んでいくように見えたからなのかもしれません。
当時、中田さんのスキャンダル疑惑に全くと言っていいほど関心のなかった僕にとっては、純粋に地方自治体首長経験者による、地方政治の暗部とマスメディア問題を描いたエッセイのような印象です。
もちろん、描かれているテーマはそんな軽いものじゃないのですけど、比較的すらすらと読めてしまいます。
ただ、そういう中立的な立場にある人ではなくて、(当時の)横浜市民の方々に、是非読んでいただきたいなと。
今更どうなるものでもありませんが、一度は大多数の方々の手で選んだ首長が、どのようなことをしてきたのかということを、時間が経ち、裁判で白黒着いた今だからこそ、冷静に思い返してみてはどうでしょうか。
もちろん、横浜市民以外の方々にとっても、地方政治の一面や報道の受け止め方を考えることのできる読み易い一冊になっています。
メディアを見ていると、政策論争よりも政局やスキャンダル報道に一斉に傾いていくのでうんざりしてしまいます。
その裏側にある意図まで考えて読み解くと、また違った見方ができるのかもしれませんが……、正直なところ、今の日本の政治に関しては、そこまでしようとは思えないのが残念です。
本書を読んで政治家を目指そうと思う人はあまりいないとは思いますが、それでも、やはり心のどこかでは、こういう志をもって、改革にまい進していく政治家の出現を願っています。
ちなみに、読み進めながら、中田さんより目立っている(利権に切り込んでいる)ように見える橋下大阪府知事はスキャンダルとか出てないのに…と思っていましたが、中田さん自身がこう書いていました。
大阪府の橋下徹知事もメディアによく登場するが、私のような下半身スキャンダルや政治がらみの疑惑報道が少ない。
私といったい何が違うのだろう?
自分を小泉元首相や橋下知事と一緒にするほど自惚れてはいないが、自分を客観的に見て考えると、私は中途半端な存在だったのではないかと思う。小泉元首相や橋下知事は「出る杭は打たれても出る」という感じだし、もはや「出過ぎた杭は打たれない」という域にまで突き抜けるほどの存在になっている。(p.83)
なるほど確かにそれは一理ありますね。
ビジネスパーソンの僕らも、出過ぎた杭になっていきたいものです。
追伸:
そう思ったら、下半身スキャンダルではありませんが、出自などに絡めたネガキャン記事が出てきました。
橋下府知事に突然の「逆風」 新潮、文春で「暴露」系記事が相次ぐ [J-cast]
この記事を見たときの第一印象は、「あぁ、中田さんが書いていた通りだな」というものでした。
橋下知事の対応を見ると、この報道で殺された状態になることはないように思いますが、公人報道のあり方を考えさせる事例の一つであることは間違いないですね。
橋下府知事がTwitter上に投稿した一連のツイート [twilog]
※ 本書は幻冬舎の四本様に恵贈いただきました。
■ 関連リンク
著者サイト: NAKADA.net
著者Twitter: @NAKADAHiroshi
著者Facebookページ: 中田宏 NAKADA Hiroshi
■ 基礎データ
著者: 中田宏
出版社: 幻冬舎 2011年10月
ページ数: 202頁
紹介文: 前横浜市長は「女性スキャンダルまみれ」で「ハレンチ市長」と命名された。
悩み苦しんで「白髪頭」となり、「死」を考えたこともあった。
魑魅魍魎が跋扈する政界の隠された裏側を告白する、衝撃の書!
37歳という若さで横浜市長となった。だが、事実上、政治家として殺された。ある日、突然襲った謂れのないスキャンダルの嵐。その身の潔白は、すべての裁判で勝訴をおさめたことで証明された。では、いったいなぜそのようなことが起こったのか?裏には何があったのか?「政治家を殺すのに刃物はいらない。スキャンダルをでっち上げればいい。」彼を追い落とした人間は、いまも平然と生きながらえ、何の罪にも問われていない。地方自治をはじめとする政治のアブナイ世界だけにとどまらず、「史上最悪の人生」を味わった著者の実態にも迫る。これほどの生き地獄を味わった政治家は他にいるか?禁断の告白書!
■ 併せて読みたい
本書を読んで、志をもって立ち上がる気骨のある方に。
28歳で政治家になる方法―学歴・職歴・資格一切不要! 25歳以上なら誰でもなれる!
posted with amazlet at 11.10.30
田村 亮
経済界
売り上げランキング: 85043
経済界
売り上げランキング: 85043













