■書評■ ブランドはNIPPON
テーマ:経営戦略それはきっと、「日本」が「NIPPON」とローマ字表記されているために違いない。
本書は、ともすれば見失ってしまいがちなNIPPONという伝統を大切にしながらも、その上に革新性を重ねあげて活躍している5人の方に対するインタビューだ。
そこには、国内だとか海外だとかいった、活動領域をあえて限定してしまうような枠組みは想定されていない。
恐らく「NIPPON」というローマ字表記は、伝統を超えた革新性、新しいものをイメージさせたかったのではないかと勝手に推測している。
まず、紹介されている5人の方を列挙させていただく。
● 皆川明 さん(ファッションデザイナー、minä perhonen)
● 須藤玲子 さん(テキスタイルデザイナー、NUNO)
● 緒方慎一郎 さん(クリエイティブディレクター、SIMPLICITY)
● 真城成男 さん(Sfera代表、Sfera)
● 美濃部順一郎 さん(美濃部工藝代表、Minobe Artifact)
著者の川島さんは、それぞれの方に素で惹かれているので、相当熱い想いを持って書かれていることがよく伝わってくる。
その生み出すものの素晴らしさは本書でも、少しばかりではあるが写真を掲載することで伝えようとしてくれているが、ここはブログの強みで上のリンクから見ていただくのがよろしいかと。
それぞれの方が「伝統」の上に革新を加えておられる様子がよく分かるのだが、僕が共感し、心惹かれたストーリーは、美濃部さんのストーリー。
(緒方さんの和菓子屋も行ってみたい(食べてみたい)と強く思わされたけど。)
美濃部さんは伝統の上に革新をもたらした「アーキテクスチャー」をもって会社の再生をも企図した。
しかし、その革新性をもって市場に受け入れられた商品が、肝心の社内(営業担当)に受け入れられないというジレンマ。
本書のテーマからすれば傍流だけれど、この美濃部株式会社に起こった一連の出来事に、経営の王道として語られるところの「理念の共有」の重要性が如実に見て取れる。
商品としては、普段は興味を持たない、本書を読まなかったら一生知らなかったかもしれない僕でさえ、「これは欲しいかも」と思ったほど。
もし、先日の悪女×本魂!書評記事コンテストで受賞していたら藤田尚弓さんに御礼に贈ろうかと密かに思ったほどだ(と、後出しで言ってみる)。
そして、ラグジュアリーブランドである「ロエペ」や「ジョルジョ アルマーニ」と協業で制作された数量限定の風呂敷。
僕はモノとしての「ブランド品」にはあまり関心がないけれど、ファンなら垂涎もののアイテムなのではなかろうか。
(事実、風呂敷一枚が38,000円とかいう、興味のない人間にはおよそ信じられない値段にも拘わらず限定の100枚は完売したそうだ。)
しかし、それでも動かない社内の営業担当。
「伝統」という枠組みに囚われ過ぎ、「伝統」の上に築き上げられていく新しい時代の「NIPPON」を受け入れられない社員を見て、美濃部さんは最終的には民事再生の道を進んでも、「伝統」×「革新」を推進していく覚悟を決めた。
こんなストーリーが僕の心に響いたのだと思うが、ここには、川上徹也さんのいう「ストーリーの黄金律」が見事に体現されている。
偉大なりストーリーの力。
※参考: 【書評】あの演説はなぜ人を動かしたのか
そして、「NIPPON」を感じさせる、本書で紹介されている方々の背負っているそれぞれのストーリーが、これらのブランドが国内外を問わず、人々に受け入れられていく源になっているということを改めて認識させられる。
どのブランドから感じられる「NIPPON」も素晴らしい。
本書を通じて、そのストーリーと共に、新しい「NIPPON」の伝統を一人でも多くの人に知ってもらえればいいと思う。
■ 第32回書評ブロガー達が勝手にインパク本レビュー
本レビューは 本魂!(ホンダマ)が企画したイベントへの参加であり、同じくイベントに参加しているブロガーの方々のレビューは以下のとおり。
是非、それぞれのブロガー独自の視点を比べて楽しんでもらいたいが、さらに、本書をお読みいただき、感想を聞かせていただけたら、非常に嬉しい。
本魂!~1冊の本から始まる想いの連鎖~
ビジネス書で「知」のトレーニングを! ~ 知磨き倶楽部
【営業のコトバ屋】本の抜粋書評使えるコトバをあなたに!
わたしの本だな My Book Shelf.
僕の成功バイブル本
人が好き!本が好き!運動が好き!
■ 基礎データ
著者: 川島蓉子
出版社: 文藝春秋 2009年11月
ページ数: 285頁
紹介文:
誇るべきブランド、それはNIPPON。
「日本のものづくり」に取り組む5人のクリエイター&プロデューサーを注目の著者が徹底インタビュー
メイド・イン・ジャパンは新たなる市場を切り開くことができるのか!?













1 ■「もう、どうにでもして♪」
もう、もう~Takaさん、「ストーリー好き」で「おちゃめ好き」なわたしにドンピシャの文章で、ひとりパソコンの前でモンゼツしてます。
あ、今日のわたしが何を言ってるのか意味がわからないときは、ゆうさんに聞いてください。