2008年08月01日 20時13分58秒

思い出のパンツライス①

テーマ:日記

僕が一人暮らしを初めて間もない頃でした。

当時僕は尋常じゃないくらいお金が無くかったんですよ。

あと、友達がいなかった。


学校で孤独を味わって、家に帰ってふりかけを味わう。


今思い出してもちょっと涙腺を刺激されるような、暗黒な大学生活の幕開けでした。



一人暮らしってのは、するまでは非常にテンションがあがるものでして。

家を出て、新幹線に揺られている間中。


「なんてこった!!オ○ニーし放題じゃねぇかコリャ!!」


って思ってた。

それどころか


「おねーちゃん家に連れ込んでテトリスとかセクロスとか、好きなことできるじゃねぇか!!革命だ!!」


とか思ってた。


まぁとにかく、僕のイメージでは「一人暮らし」ってのは限りなくピンク色だったわけです。

それがフタをあけてびっくり。


なんていうか黒い。灰色。家帰りたい。


僕の思い描いていた桃源郷は、300万光年先のM78星雲とかにしかないってことを知りました。




一人暮らしの何が辛かったかというと、まぁなんていうか何もないことなんですよね。


テレビ、冷蔵庫、洗濯機


といった、現代社会で生活するうえで必須ともいえる三種の神器が金欠を理由になかった。

ある意味昭和初期の一般家庭よりも、原始的な生活をしていたかもしれない。


六畳しかない空間が、やけに広く感じられたものです。

その広さをかみ締めながら、我が家にあった数少ない家電製品の炊飯器でご飯を炊いて、ふりかけをかけて食べたものでした。



部屋の真ん中でシュンシュンと湯気を出す炊飯器。


その傍らでシュンシュンと鼻をすする僕。




暗い!!

でもそれが現実だった訳です。


おねーちゃんとかこやしねぇ。テトリスさえあればまた話は違ったかもしれませんが、テレビないしね。





でも、そんな生活で一番厳しかったのが実は洗濯でした。

洗濯機がないのは理由があってですね。


アパートの管理会社の人に


「ここ、洗濯機おけないから。」


とかホントもう意味がわからないことを告げられて斡旋されたところだったんですよ。

ホント言ってることが訳わからなさ過ぎて、最初その人アジアの方から連れてこられた人かと思った。


「まぁなんとかやります。」


とか、何にも考えずにうんうん首振ってたのがまずかった。将来絶対壺とか買うわ、この若者。とか思われたかもしれない。ホント僕もそう思う。

住み始めて分かったんですけど、本当に洗濯機を置くところがないんですよ。


風呂場はユニットバスで置くスペースないし。

ベランダも雨さらしで洗濯機とか置いたら壊れるし。


それで泣く泣くコインランドリーで洗濯をしていたわけです。




でも、実際アレも結構お金かかるんですよね。

ふりかけを泣く泣く食べてる生活水準の人がコインランドリーで洗濯とか、何か間違っていると思いませんか?

僕はそう思う。

断固そう思う。

せめてパンティーとか、100歩譲ってブラがコインランドリーの洗濯機の中に残ってて。「あ、どうしよう。」とかって悩んでたら、風呂上りで湯気をホカホカさせてる女の子が走りこんできて。「すいませんっ!」とかって頬を赤らめながらその下着を回収して。「いやー。洗濯する前で良かったですよ。」「恥ずかしいーっ!恥ずかし乙女!」とかってやり取りがあって。その後、二人はすっかり息があってしまって。「…あの。私、下宿始めてまだあんまり友達いなくて暇なんですよね。この後、野比さん、暇じゃない…かな?」「凄く暇。一緒にテトリスやろう。」とかってやり取りが繰り広げられない限り、間違っていると思う。


まぁ基本的にそういう妄想とか、社会に対する憤りとか、自分のふがいなさとか、そろそろふりかけにも飽きたなっていう思いを抱いて大学生活をENJOYしていました。

頭がアレでした。



しかし、明けない夜はないとでもいいましょうか、僕の暗黒な大学生活の中でも1人、また1人と友達ができていったんですよね。


持つべきものは心の友だ!って劇場版のドラえもんでジャイアンがよく言ってますけど、これは本当で。

優しい友達にご飯をおごってもらったり、ある友達にはご飯を作ってもらったり、またある友達には我が家の体重計を米と交換してもらったりと、身の回りの友達に助けられて当時の僕は生きながらえることができました。


ありがとう、N君(体重計と米をトレードしてくれた友達)


そんな友達の愛情に支えられて生きていた僕だったんですけどね、唯一変わらない、改善されない悩みがあったんですよ。




洗濯です。




こればっかりはどうしようもなかった。

友達に大工とかいたら話はまた違ったかもしれませんけど、ちょっとそれは厳しいものがありました。


結局コインランドリーかぁー。


まぁ、食生活はだいぶ良くなったし。贅沢は言えないんですけどね。

それでも、話の種にある日友達にこの話をしてみたんですよ。なんかいい方法ないかなと。

そしたら、その友達が一言いったんです。



「炊飯器で、パンツ洗えるよ。」



ちょっと待ってほしい。

管理会社の「洗濯機おけませんから」とかとはもう次元が違うレベルで言っている意味が分からない。宇宙人かお前は。

僕の理解としてはですね、炊飯器っていう家電製品は米を炊くものなんですよ。

「飯を炊く器」って、もう字そのままじゃないですか。

どこにもパンツって入ってない。


僕をからかっているのかと、ハメて馬鹿にして笑ってやろうと思ってるのかと疑ったんですけどね。

その子は育ちのよさそうな女の子で、どうにもそういうきな臭い怪しい感じもない。


純粋な、小鳥のような目で言ってくるんですよ。



「洗えるよ、パンツ。炊飯器で。」



世の中には、解明されていない未知の領域が多く存在します。

知られていない情報を紹介するだけでひとつのテレビ番組を作ることができるくらいですから、他人は知ってるけど、自分は知らないってことは案外多いのかもしれない。


だとすると、一見相反する「パンツ」と「炊飯器」も何らかの接点を持っているかもしれない。


僕の中で、「パンツ」と「炊飯器」という点と点が線になった瞬間でした。



「ちょっと、やってみるわ。」










))長くなったので次回に続く。


※念のため言っておきますが、この記事を読んで「炊飯器でパンツを洗ってみよう」と考えてしまった人は、悪いことは言いませんからとりあえず次回更新時まで待って、そこで吟味してから思う存分トライしてください。以上!

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