全文をそのまま掲載しますので、読んでもらうのが一番わかりやすいのですが、
今回の件に関しては、結論としてかなり厳しそうです。
文中にもありますが、やはり、契約書なりの文書による確認手続きがないとなんともならない
という見解が一般的のようです。
そうなると、もし、みなさんがどうしても契約したい物件が見つかった場合で、
(私たちがそうだったように)まだ資金調達の目処(借り入れなど)がたってない場合に
どうすれば一番いいのでしょうか。
弁護士先生の意見からすると、契約を結んじゃいましょうということでした。
そんな、いきなり契約結んでしまうなんて大丈夫なのか、と当然思いますよね。
で、どうなのかと言いますと、資金調達ができなかった場合は契約が無効になるという特約をつける
という方法がとれるそうです。
言われてみれば簡単な話なのですが、不動産契約の経験も無い素人にはまったく思いつきもしません。
カフェ開業についていろんな本や資料を読みましたけどこういうことはぜんぜん語られてないです。
やっぱり、こういう知識はみんなで共有しないとまたあらたな失敗を生んでしまいます。
先生の回答を完全公開しますので、ぜひ読んでください。
先生初めまして。
半年前に会社を退職し、友人とカフェを開くための準備をしておりました。
公庫から融資も下り、あとは物件の本契約のみという段階で、しばらくオーナー側 から連絡がなくなり、とうとう「飲食には貸せない」という返事が来ました。
「飲食可」と言われていたにも関わらずです。
手付金は1ヵ月前に既に払っていましたが、重要事項説明書(?)を交わしてないから 解約手付に該当しないといわれて、手付の倍額をもらえないと言われました。
重要事項説明書の存在を知らされなかったのでこっちは手付をしたつもりでいました。
後になって手付は成立していないと言われているがどうすればいいのでしょうか?
こちらとしては何とか手付の倍額を支払っていただかないと納得できません。
お忙しいところ恐縮ですが、アドバイスをいただければ幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
そしてそれに対する回答がこちらです。
ご質問いただいた問題ですが、これはなかなか難しい問題です。頂いたメールだけではどのような趣旨で交付した金銭なのかはっきりしませんので、メールの情報とそれに基づいた推測とでとりあえず回答させて頂きます。
まず、解約手付というのは、契約を締結したことが前提です。契約を締結していなければ契約の解約は問題になりませんので。したがって、本件では契約を締結していない以上、解約手付という解釈はとりにくいと思います。
そうだとすると、支払った金銭は何の意味があるのかということになりますが、推測すれば、アその物件を押さえる、すなわち、他の賃借希望者がいたとしても優先して借りることができるという趣旨か、イ本契約直前に賃借希望者が突然キャンセルをした場合の賃貸人の損害(本契約まで空家にしておかなければならない損害)を担保する趣旨なのか、あるいは、その両方なのか、ということが考えられます。
イの場合であれば、単に賃貸人に生じるおそれのある損害を担保する趣旨ですので、賃貸人から契約を拒否された場合、賃借希望者から何らかの請求をすることは難しいと思われます。
アの場合には、賃借希望者の契約が成立することに対する期待は法的保護に値するのではないか、具体的には損害賠償請求が認められる可能性があるのではないかと思われます。ただ、損害賠償請求のためには、損害の発生が必要です。金銭を交付した後に契約が成立することを期待して何らかの準備をしたことから損害が生じたという因果関係も必要です。精神的損害というだけでは難しいでしょうし、公庫の融資がおりたということであっても損害が発生したというのは難しいように思います。
ちなみに、重要事項説明書の交付云々はあまり関係ないように思いますが、飲食可と言われていたにもかかわらず(のみならず、それを分かっていて金銭を受領したにもかかわらず)、飲食には貸せないという理由で断られたのであれば、アの理由に加えて賃貸人の虚偽説明という行為が違法性を基礎付けるものと考えられる可能性がありますので、損害賠償請求が認められやすくなると思います(あくまで損害が発生したことが前提ですが)。
そうだとすると、悔しさをなんら晴らすことができないように思いますが(私も、賃貸人の態度にはまったく納得できませんが)、このような場合には、やはり先に本契約を締結しておくことでしょう(融資がおりない場合には無効となるという特約をつければよい事であり、よくあることです。)。先に金銭の交付を求められた場合には、その趣旨をよく確認し、納得できなければ(契約を賃貸人が拒否してもなんら問題ないと言われた場合など)、そのような物件はやめて他を探すほか無いでしょう。これは、言ってみれば、優越的な立場を利用した賃貸人、不動産業者の横暴ですが(実際にこのような金銭を取るところは多くはありませんが)、現状ではなんら法規制がされておれず、こちらで自衛するしかない状況です(前述のように損害賠償請求は考えられますが)。
ただ、このような横暴は社会で多くありますので、私としては、いろいろなリスクを予見し、回避するのも企業家の仕事の一つと思いますので、頑張ってください!と応援するほかありません。ごめんなさい。とにかく、この問題は難しい問題ですので、他の専門家の意見も聞けるようであれば、確認してみてください。よりいいアドバイスが受けられるかもしれません。ぜひ、このような問題に負けず、頑張ってください!
以上です。
得られるものはありましたでしょうか。