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今日のストックホルムは隅々まで澄み切った青空の元、街を満たす空気は肌を直に晒すと体温の薄い膜が剥がされる様に心もとなく寒く感じられて一枚余計にカーディガンを羽織って丁度いい肌寒さ。気温が低めに推移する今年のストックホルムはこのまま本格的な夏を迎える事なく秋になってしまいそうな予感。😅 明け方の気温は10度を割って毛布も肩までかぶって丁度いい感じです。

 

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ストックホルムにも遅い春がやって来ましたが夏に到達する前に秋に突入かはてなマーク

 



うちに猫の雪だまが昨年の12月にやって来てもう半年。雪だまは体重も体格も立派なメインクーン、という感じが私達にはするのですが、メインクーンは2年から3年間かけてゆっくりと成猫に成長するというので、このサイズでも雪だまはまだまだ青二才、といった感じなのでしょう。オッドアイ猫

 

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⬆️ここに来てこんなポーズも取れる様になった雪だまです。キョロキョロ

 

先日、アメリカへ行った際に、飛行機での移動用の大型猫用キャリアーを買って来たのですが、今回雪だまもそろそろパリへの移動も大丈夫な年齢(9ヶ月目)になったので、何と半年ぶりに雪だまを連れてパリのアパートへ戻りました。

 

相方はその日は午後からパリのオフィスで打ち合わせがあるという事で明け方に私達よりも一足早くストックホルムからパリへ出発。私は午後の便で雪だまを連れてパリへのフライト。飛行機

 

 

植物達に水をあげて直射日光の当たらない様に床に置いたり、冷蔵庫の中を整理したりと忙しくしているとあっという間に出発の時間になっていました。

そして出発直前になって、雪だまを新しく買ってきたキャリアーに入れようとするとまさかの普段は温厚な雪だまの”乗車拒否”ビックリマーク

 

それでも切羽詰まっていたのでキャリアーの上のジッパーを開けてサササッと上から押し込む様に入れてしまう。(ゴメン、雪だま。びっくり)さすがにこの時は、これから先、一人でこの大きな雪だま(現在7キロ)を連れてパリのアパートまでちゃんと辿り着けるだろうか、、、、と不安が一瞬よぎります。

 

 

旅に出る前、アパートの鍵を閉める時の「もしかしたらここにはもう戻らないかもしれない。」という何かしらかすかな遠い予感が頭をかすめるのはいつもの事。旅こそは人生の真髄なのかもしれません。

 

オーランド空港へはストックホルム中央駅から直通便が出ていて大変に便利。この段階で雪だまを入れたキャリアーからは雪だまの口を開けて「ぜーぜー」と少し激し目の口呼吸が聞こえてきて、私の心臓の鼓動も雪だまの気持ちに同調して少し不安で早まるのが分かります。

 

空港のセキュリティの検査ではキャリアーから雪だまを一旦出して抱きかかえて私と一緒に金属検査のゲートをくぐりました。ここで雪だまが逃げ出しては大変な事になるのでちょっと緊張したのですが、雪だまは大人しく私に抱きかかえられて無事通過。キャリアーから出した時、検査官の目の中に❤️マークがドッキューンと出ているのを私は見逃しませんでした!(笑)

 

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ストックホルムのオーランド空港からパリのシャルル・ドゴール空港行きの飛行機はいつでも超満員。雪だまはキャリアーの中でおとなしく、飛行機の座席下で頑張って二時間半のフライトを乗り切りました。

 

パリに降り立つとストックホルムとは全く違う空気の匂いと重さに、「ああ、パリに戻って来たな〜」と即座に感じる。

 

タクシーに乗ってサンルイ島の我が家に向かう間、雪だまは少しづつ大胆になって最後は体を半分ほどキャリアーから乗り出して私の腕の中で眠っていました。

とても殺伐とした風景の続く空港からの道のりは次第にパリに近づくにつれて潤いを帯びた別世界になっていきます。

 

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私は半年以上の間、清廉でどちらかと言えば無機質なストックホルムに留まって、パリに戻ってきていなかったので余計にこの街の持つねっとりとした蜜の様に甘美でそこはかとなく滲み出るデカダンスへの誘惑の萌芽に心がどうしようもなく浮き立ちます。ピンク薔薇赤薔薇

 

しかしアパートに着くと同時に現実が待っていました!波

 

半年以上私が戻っていなかったアパートは、相方は2度ほど戻っていたのにも関わらず、全くお掃除がなされていなかったので部屋中に積もる半年の時間を砂時計の様に刻むほこりの層!床から台所、ソファーに至るまでまるで砂丘の様である。

 

このほこり砂丘の中に雪だまをキャリアーから放つ訳にはいかず、着いてすぐにお掃除開始。凡そ一時間半後にやっと掃除を終えて私は全身埃まみれながらも、朝からずっとキャリアーに入っておトイレも食事もしていなかった雪だまをキャリアーから出して水と餌をたっぷりとあげる。

 

猫しっぽ雪だまはゆっくりと全ての部屋を隅々まで点検した後、やっとおトイレで用を足してその後、餌を一気に平らげる。猫あたま

 

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その夜は相方が家に帰ってくるのを待ってから、私達の一番のお気に入りの紅い服を着た子供達が目印のレストラン、Les Enfants Rouges  (9 rue de Beauce, 75003 Paris)へゆっくりと歩いて向かいました。ここのレストランのシェフと奥様、そしてそのスタッフ方の優しい心からの笑顔に接すると本当にホーム、パリに戻って来たと感じます。私達にとってなくてはならない大切な憩いのレストランです。

 

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パリはお散歩が一番の贅沢の街。

 

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目に入る常に変わる空の色、アパートの窓の飾りやカフェで語らう人々の装いや仕草やタバコの煙の仄かな香り。それら全てが景色となってこちらの心に染み入ってきます。道の真ん中には相も変わらず犬の糞がどっかりと行く手を塞ぎ、ちょっとした道の角からは常にそこはかとなくアンモニア臭もする街。それらも含めてパリだな〜と思いながらマレ地区を相方と二人で歩いていきます。

 

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滞在中はそれまで会えなかった友人達と連絡をとってなるべく多くの友人達と会う様に頑張りました。私はどちらかというと、一人でいる事が好きなのですが、今回はとても社交的な私です。(笑)

 

その中でも今回はパリの二人の恩人に会えて本当に嬉しかった。クローバー

 

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一人は私達がパリに来るためのドアを開いてくれたかけがえの無い女性MJ。以前にも何度か彼女については書いているけれども(こちらのリンクを参照。)彼女の応援と鼓舞がなかったら私達はシドニー⇨シンガポール⇨上海⇨シンガポール⇨ボストン⇨そしてパリ、という道のりを辿る事は無かったかもしれない。

パリは私にとっては喉から手が出るほどの魂の底から住みたい、と思い願った街。

アメリカ人の典型的なピューリタン気質の相方がパリに住もう、と思ったきっかけと本気さも私とMJの存在があったからだと思います。

MJは私がストックホルムに半年いてパリを留守にしていた間、病気の再発とその治療、再発防止のための根本的な手術をしていました。だから私は直接彼女に会って、そして感謝の言葉を交わしたかった。image

 

彼女の溢れるばかりの大輪のピンクの薔薇の花の様なダイナミックなキャラクターとこちらの心を射抜く様な鋭い青い瞳の中に宿る血の通った温かさは全く変わらない。ここに集う人達は私達にとってのパリの家族。皆、それぞれに血の繋がった家族はそれぞれの祖国にいるけれども、自分の意思で国を離れてパリという地を選んで舞い降りて家を構えた私達。

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皆で集まって気泡の元気に昇るシャンパンで乾杯をしてチーズを分かち合い一つのパンをちぎりあってワインを集いの潤滑油にして喜びに満ちて滑らかに夜が更けていく。

別れ間際に彼女の手渡してくれたいく枚かの写真達。

 

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そこには私達が10年近く前にパリに訪れてTour d'Argent (鴨料理で有名なお店です)で初めて出会った時の今より若さに満ちた笑顔がありました。彼女はその後、自らの意思で離婚を申し出て新しい生活をスタートさせている最中、思いがけない乳がんの診断の後、大きな手術も経験した。今は新しいボーイフレンドと再婚して彼女らしい女ボスの様な統率力を持って家族をまとめ上げて、育んでいます。私達はその頃はまだシドニーに住んでいて、とても苦しいフェーズの時期だった。私も相方も人生の大転機にあってそれまでの人生がドンデン返しになる様な荒波の中へ飛び込んで波間に揉みくちゃにされている頃でした。そして今、こうやって皆で笑い合い集えるなんたる幸せ。ロゼワインシャンパン

 

ピンク薔薇

 

もう一人の方は日本人女性のMさん。パリに住む日本人のワイン通の方達の中では知らない人がいないくらいのとても知られた方だけど、その彼女の常に一対一で目の前の人とプレゼンスして向き合い、皆とファーストネームの名前で呼び合う一緒にいる人を瞬時にその大きな包容力と無条件なチャリティーとでも呼べるような愛で胃袋だけでなく心の中をフルに幸せにしてくれる人。

 

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私がシンシンを失って魂が抜け殻の様になってしまった頃、偶然にも私のブログを見てくださって手を差し伸べてくださった方。人間は喪失体験を通じてこそ大きく成長するのかもしれない。私はシンシンを失って多くを学びました。そしてシンシンが彼女を私に呼び寄せてくれた様に思います。

 

image⬅️雪だまと初めての対面。雪だまもとても嬉しそうでした。私も相方もとても会えて嬉しかった。

 

私は自分のエネルギーのキャパシティに限りがあるのを自分の特徴として自覚しているのですが、彼女の勢い良く外と内に向かう好奇心と優しさと新しいフィールドを開拓するその力にはとても元気づけられるのです。人は自分と違うからこそ面白い。そして私はそんな彼女をパリに咲く大輪の冬牡丹の花の様な女性だと思っています。

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たくさんの向日葵の花々の様な笑顔の友人達に囲まれる彼女はとても美しくて、その中にきりっと立って咲く一輪の牡丹の花が彼女。これを書いている今日、7月4日はアメリカの独立記念日だけれども、私にとっては彼女の誕生日の日。

 

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お誕生日、おめでとう、Mさん。

 

 

 

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夜の帳が降りる頃、セーヌ川畔にワインを持って集まるパリの人達。パリは夜に香り立つ様に笑う街。

 

パリは小さく縮まっていた心の目を開いてくれる街。そして眠っていて閉ざされていた感受性の硬い鎧が音も立てずに一枚一枚剥がれて太陽の光に、夜の闇に目を覚ます街。愛もあれば嫉妬も生まれ、花の咲く美しさもあれば落ち葉散る切なさもある街。味覚、嗅覚、視覚、全てをフルに試したくなる街。

 

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左:近所の猫のフェリックス君。右:Colette に行くと心が弾んで楽しさにはしゃぐ気持ちを押さえきれなくなってしまいます!

 

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⬆️パリの朝市に出かけるとその色彩の豊かさと季節の旬の様々な野菜や果物に出会えてビタミン剤など及ばないほどに元気になります。

 

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ベンチで物思いに更ける男性。隣にはビールの空き缶。

 

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⬆️ちょっとかっこいい後ろ姿の男性にドッキリ。ラブラブ

 

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市場で見つけたアーティチョークをオーブンで焼いて、雪だまも興味いっぱい。

 

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⬆️今の短い期間だけ少量出回るアーモンドの実。中を割ると白いきれいな種があって噛むととても心地よい味と食感がします。

 

 

 

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⬆️アーティチョークの花。色づくととても美しい花を咲かせてその姿はアザミの花の様です。

 

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なんとあろうことか、パリで地獄鍋の様な気温38度を記録ビックリマークほとんどの家ではクーラーがないので日中は窓を閉め切って外気を遮断して、暑さのあまりもうこんな感じの雪だまです。ガーン

 

 

赤薔薇

 

半年ぶりに戻ってきた、パリの街。心にたっぷりと栄養を蓄えてまたストックホルムに戻った私。また頑張れる。

 

 

雪だまも一緒だから。そして相方も。

みんなが住む場所が私達の家。また頑張ろう。

 

ね。雪だまくん。

 

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