カモミールジャーマンでアトピーはよくなるの?
こんにちは。橋本です。
アロマテラピーでアトピーはよくなるんでしょうか?
ひとつずつ、お話していきます。
まず、アロマテラピーで使われるのは、エッセンシャルオイルです。
「アロマオイル」として売られているものは、肌に塗るものとして品質は保証されていませんのでご注意を。
使うなら、エッセンシャルオイルです。
エッセンシャルオイルの中でも、とくに「アトピーなどの湿疹にいい」とされているのは、カモミールジャーマン。
エッセンシャルオイルの種類で、カモミール(カモマイル)とよばれるものは2種類あります。
カモミールジャーマンとカモミールローマンです。
カモミールジャーマンとカモミールローマン。植物の分類としては、親戚関係。花を咲かせた状態で見ると、見た目がとてもよく似ていますが、別々の植物です。
日本名で「カミツレ」とよばれているのは、カモミールジャーマンのほう。
カモミールジャーマンは、かなり特徴のあるエッセンシャルオイルです。
ほかのエッセンシャルオイルと取り違えることは、まずありえません。
なぜかというと、オイルの色が真っ青だから。
ほかに、こんな強烈な色のついたエッセンシャルオイルはありません。
においは、甘い、ほのかにリンゴのようなフルーティーな香り。とても心地よく感じます。
で、重要なところ。
カモミールジャーマンで、アトピーはよくなるのか?
実際のところ、カモミールジャーマンの効果はうすいです。
カモミールジャーマンには、炎症をおさえるといわれる「アズレン」が含まれています。
そのため、「湿疹に有効だ」といわれているわけですが、期待できる作用は「おだやかなもの」でしかありません。
湿疹がある人に使った場合、使わなかった場合を比較したデータも、まだそろっていない状態なんですね。
カモミールジャーマンに含まれる炎症をおさえるといわれる成分。「アズレン」が含まれた、「アズノール軟膏」という薬も作られています。
アズノール軟膏は、おむつかぶれ、あせもなどに、病院で処方されていて、ステロイドの入っていない塗り薬として人気があります。
しかし実際使うと、皮膚の炎症をおさえる力は、「あるかないかわからない」程度しかありません。
カモミールジャーマンで「アトピーを治そう」「コントロールしよう」というのは無理があります。
症状の軽いときに、悪化しないのを確認しながら使えば、香りによるリラックス効果で、いい治療になるかもしれません。
使う場合も、直接肌につけず、キャリアオイルで、2%程度に希釈して使う。狭い範囲で試しながら使う。古くなったものは使わない。
肌トラブルをおこさないためには、正しい使いかたを守らないといけません。