遥か過ぎ去りし10月、神無月。

列島そこかしこにおわす…
ヤオヨロズの神々が。

年に1度…
出雲大社にお里帰りあそばされ。

けけ、残る都道府県の神様空っぽ…
ワルさシホーダイ、んな時。

ここぞとばかりに…
風神・雷神が列島来襲。

そう、台風21号と22号…
飛び石な感じでワルさしに来た。

“さすが、まわりも認める雨男…”

…お江戸からわが京の都で、
台風とよもやのガチンコ・ランデブー!

まぁ、幸い…
夜更けに21号が抜けたまさに直後で、
立ち往生するほどの豪雨ではナシ。

いや、しかーし!

台風一過の爪痕で…
人生初体験だったはずの保津川下りは、
泣く泣く中止の憂き目に。

さて、今回で十数回目となった…
〈ほぼ完全ご招待!京のぷち旅〉。

うぬ、‘ほぼ' とは煮え切らぬのぅ…
…と、言うなかれ。

往復新幹線代のうち…
片道分しか負担していないがゆえの
‘ほぼ' 。

その代わり、あとはサイフご無用…
…なのだけどね。

ふふふ。

さて、W台風の間隙を縫い…
大政奉還150周年に沸く、京の街。

徳川天下泰平300年の武家政治が…
家康築城の二条城で終焉を迎えた、
いわば歴史的コペ転。

盛者必衰。

城内いたるところ…
燦然と輝いていた三葉葵の金装飾も、
すべて菊花紋で上打ち。

豊臣を滅ぼした徳川が…
その象徴たる大坂城を完全に打ち壊し、
新たに徳川大坂城を築城したのと似ている。

因果応報。

対抗勢力の痕跡は…
完膚なきまでに一掃すべし。

それが覇者の常識、風水の定石。

今も、菊花紋の金装飾を引っ剥がせば…
黄門様の印籠が如く、
三葉葵が現れるこの二条城で。

今回の旅のメインイベント…
〈アートアクアリウム〉を楽しんだ。

ナマ金魚が游ぐ、野外水槽アート。

そもそもわが親友、お江戸の雨男が。

「京都でもするから楽しんでー♪」

と、チケットを買ってくれたのが発端。

“それならさ…”

…一緒に見に行こうよ?と。

チケットをもう1枚増量してもらい…
せっかくだから、と〈優先入場〉に。

入場時刻、夕方5時。

当日、先に嵐山で湯豆腐で舌鼓…
嵐電、JR、地下鉄を乗り継いで。

ガイコクジンびっくり…
ニッポンジンならではの秒単位で、
雨傘ひしめく会場入口に到着。

「〈優先〉にしといて正解やったなー」
「…ホントだねー」

小雨サワサワ、動かぬ行列を横目に…
ズイズイと会場内へ。

お、アレに見ゆるは…
バイトの女子大生だろうか?

レイン・コートにヘッド・マイク…
客を捌きつつの雄叫びアナウンス。

「一旦会場を出られますと、再入場出来かねませーん!」

およそ2秒後。

肩を並べて傘をさす…
今宵の雨の張本人が囁いた。

「ねぇ、ねぇ…」

ぷぷ、同じことを思ったらしい。

「…“出来かねます"、じゃないの?」

ぷぷ、さすがに聞き逃さないね!?

「今の大学生って89.251%、あんなレベルやしなぁ」

「あ、やっぱ気付いてた?」

「Yes。“ん!? マイナス語+マイナス語=再入場出来るってことやんケ“…敵の敵は味方、みたいな論法」

「あれ、いつもはアゲ足取らない人なのに、コレはものすごく取るねー?」

「Oui、ちょいとあそこまでいくとね…」

…言語的揺らぎの臨界超え。

森鴎外が初使用した〈全然+肯定語〉も…
今ではフツーに市民権を得たように。

〈出来かねません〉も…
そのうち市民権を得るのかもだが。

それより先に、人類は滅亡していよう。

“…再入場出来かねませーん!”、改め…
“…再入場出来かねまーす!”。

…で、手打ちとしたいが。

‘~しかねる’ という語の行為者は…
話者本人というのが妥当に違いなく。

第三者が行為者となる状況に対し…
‘~しかねる’ を使う言語感覚って。

…いかがなものなの、バイト嬢?

店員さんに…
“コチラで ‘よろしい' ですか?”
…と尋ねられればスンナリだが。

“コチラで ‘結構' ですか?”

…と言われた日にゃ、“ん!?” となろう?

それほどの違和感を…
“…出来かねませーん” は孕んでいる。

〈出来かね(る)〉即ち、“出来ない” 。
〈ませ~ん〉即ち、“語尾否定” 。

ゆえゆえ…
マイナス+マイナス=プラス、
つまりは “再入場出来る” ことになる。

AI翻訳じゃあるまいし…
言語を単なる記号として扱わず、
意味とココロを添えるなら。

“…再入場出来ませーん!ニコッ♪”

コレ辺りが…
シンプル&ベストではあるまいか、
件の “たぶん女子大生” バイト嬢?

ヒソヒソヒソの、ヒソ。

…え!?

彼女ってば、AI だったの!?

なーんだ、暗がりだったから…
てっきりナマ身のニンゲンだとばかり。

すると、あのアナウンスは…

…きっと、バグだねぇ。

§(C)2017@S.Kayaori§
AD

自然界に 〈直線〉 は存在しない。

いつぞや、南の島の海底に…
何やらの遺跡が見つかった時。

“直線構造が多数見受けられる…”

…だから、人工物に違いない!

そう、某大学教授も断じていた。

さて、その自然界の一部…
ヒトにも〈直線〉は存在しない。

“ん、純情真っ直ぐクンは直線ぢゃん?"

うんうん、だよねぇ…
自分は好きだよ、真っ直ぐクン!

あ、いや…。

ココで云う〈直線〉とは…
目に見える幾何学的直線のこと。

アタマのてっぺんから、アシの爪先…
五臓六腑、カラダのパーツは…
曲線で描かれ、曲線で構成される。

ニッポン古来の書き文字もそう。

万葉仮名、平仮名…
いろはにほへと、あかさたな。

静でもなく、動でもなく。

されど、目を心地よく刺激する…
大河の如くうねる滑らかな曲線文字。

ニッポンジンの繊細な感性は…
書き文字でも増幅されてきたやに。

まぁ、書き文字存亡の危機たる現在…
繊細な感性も目詰まりしつつあるや、
なしや。

それはさておき。

自然界に〈直線〉は存在しない。

そして、その自然界に棲まうヒトも…
ゆえに〈直線〉には馴染みにくい。

目には整然美たる直線構造も…
手足にとっちゃ扱いヅラし。

…で、ニンゲン工学が生まれる。

扱いやすい形状。
扱いやすい位置。
扱いやすい角度。

…扱いやすい、エトセトラ。

自販機のコイン投入口は…
半円の窪みがコインを誘導し…。

紙幣投入口は…
大きく口を開けたスリット開口部と、
曲線誘導部で紙幣をシュッと呑み込む。

家庭用コンセントの鼻の穴だって…
2枚歯を差し込むのにもチカラ要らず。

実に扱いやすかった記憶も、今は昔。

今ってさ、かつての麗しきニンゲン工学…
…省略されてね?

コインは入れにくいし、紙幣も然り…
コンセントは差し込みにくいし、
抜きにくい。

クルマも、もはや無機的部品の寄せ集め…
乗りやすさなど過去の栄光。

…感じないか?

ビミョーに大き過ぎるドア…
ビミョーに小さ過ぎる窓。

姿勢を崩さねば下り切らぬ…
ビミョーな引き幅の駐車ブレーキ。

背もたれもビミョーに背高く…
座る面積がビミョーに狭い、座部。

普段でも締め付け過ぎのシートベルト…
手を添える余地のないバックル部。

ふふ、あまつさえ!

いいカンジな位置に鍵穴はなく…
フラット過ぎる表面は、鍵先を導かぬ。

随所にニンゲン工学が施され…
クルマがヒトに優しかったのは、
あの《CR●W》が世に出るまでの神話。

《CR●W》の登場を境に…
クルマ的ニンゲン工学は絶滅に向かったと、自分は叫ぶ。

ラップ・トップのキー・ボードは…
フラット過ぎて、指が戸惑い。

スマホの側面ボタン類の配置など…
慣れるまでは腫れ物を触るが如し。

平成生まれの製品に触れる度…
“設計したヤツ、コレ使っとんケ?"
…と、訝しみが滲み出る。

昨日出たモノが、明日には型遅れ…
新製品の目まぐるしい発売サイクル。

“とりあえず、作っときゃ売れるから…"

発売期日に追われた会社上層部の…
無言の圧力に屈しているのか、設計者?

“直線デザインの方がコスト安いから…"

…と、邪推を口走る自分は門外漢…
成型コストにゃ明るくないが。

たぶん、きっと、そうだろう?

曲線デザを直線デザに変更され…
憤懣やるかたなきデザイナー氏も、
草葉の陰に潜んでいるや、いないや?

見方を変えよう。

昭和世代から平成世代へと…
すでに世代交代もなされたろう、
設計者、デザイナー諸氏。

“コレで使いやすいだろ?"

…と、考え抜いた末の善なる製品ならば。

もはや、自分の肌感覚からは…
遥か解離したレベルに、彼らはいる。

自分が慣れ親しんだ…
ニンゲン工学的ひと工夫は…
何だか消滅ベクトルだもの。

だが、しかし!

新しい世代のヒトたちにゃ…
感覚的違和感はないのかも?

自分とは真逆で…
カラダにしっくり、いいカンジ!
…なのかも知れない。

何事も…
自分の尺度だけでは測れぬもの。

〆に、わが短期記憶領域に残る…
感嘆モノの洗面台メモリーを披露する。

半身鏡に映る上半身は…
スポットライトで浮かび上がり。

ダークな壁面タイルのおかげで…
自分の姿だけに集中出来る。

洗う両手の具合が反射光でよく見える…
真っ白に輝く方形シンク。

手を洗うにも腰を屈めずに済み…
泡水と絶妙な落水距離で飛沫知らず。

右側に石鹸ポンプ…
右利きには実にプッシュしやすく。

拭き取り紙ボックスは左側…
その真下、足下にゴミ箱。

文字で書けば何てことない配置だが…
一度この洗面台にお立ち召されよ。

姿勢を崩すことなく…
手洗い一式が完了する流麗感。

洗面台で長居をしたいと感じたのは…
ココが初めて。

照明効果、壁面配色…
手洗い動線を検証し尽くした洗面台。

担当氏のセンスなのか…
それとも、ホテルの方針か。

まぁ、厳密にゃ…
ニンゲン工学の範疇ではないにせよ。

顔見えぬ作り手の、心遣いの繊細さ。

コイツぁ、確実に使い手に伝わる。

なぁなぁ、最近さぁ…
ニンゲン工学って、省略されてね?


§(C)2017@S.Kayaori§
AD

[こんにちわ!御社HPを見て…

 近々、このメガネを買おうと思って
 いますが、レンズの形状は変更
 できるのでしょうか?

 (老眼か遠近を考え中)

 画像ではラウンド系ですが、
 スクエア系に、とか…云々。]

そんな問い合わせメール送信後…
はや1週間。

“回答メールって、こんな遅いっけ?”

待てど暮らせど、ウンともスン。

もしや、どっちかの送受信ミス?

…と思い直し、同店別アドに再送信。

しかして、あーっちゅー間に…
新たなる1週間+。

自分も釣りこそ苦手だが…
気は長いっちゃー、気は長い。

だが、しかーし!

2度の問い合わせメールに…
合計2週間+の放置プレイ。

自称、容量∞の堪忍袋も…
その緒がようやく穏やかに切れ始めた、
とある日の深夜。

PCモニター右横からニョッキリと…
セキュリティ定期レポートの通知。

[X]クリックで見ずにスルー…
…が、いつものクセなのに。

今回は、何故か見る気に。

したらばさ、皆の衆!

[ブロックした詐欺サイト]

…とかいう物騒な欄に。

近々、大枚送る気満々だった…
件の眼鏡屋の名が入ったアドレスが、
ズラズラズラ。

眼鏡屋サイト本体は…
マトモだと信じているが。

悪意ある別サイトが…
チョッカイ出してるよな、いないよな。

ま、諭吉をウン十人送り込んで…
ウンともスンじゃ、時間も失う。

PC通販を早々に却下した次の日。

朝から、眼鏡屋5軒を巡ると決め…
家を出た。

獲物は、金フレーム。

手始めに、オ○○ーピー○○ズ。

「…かけてもイイですかー?」

水牛の角製らしい白フレームの次に…
横長スクエアの金フレームをば。

「あ、金色の合うお肌の色ですねぇ!?」

ふふ、密かに水牛の白にもひと目惚れ。

「お姉さん…あと4軒回ってきますね」

「…あ、メガネ・ジプシーですね?」

「ウマい!戻ってくる確率、56%です」

「…ハーイ、お待ちしてまーす」

で、次に○○眼鏡店。

ココには1本、金無垢フレームがある。

ショーウィンドウを覗き込む。

うーん、ピンと来ない。

メガネ・ジプシーとは、言い得て妙。

高○屋のメガネ・サロン。

執事然とした年配の売場守護神…
「COACHなどはいかがで?」。

うーん、さすがにCOACHはねぇ…
見るからにマダム系。

メガネ・ジプシーは諦めず…
そそくさと、大丸眼鏡サロンへ。

「…金無垢、ないですかー?」

「あー、でしたら奥でお見せします」

おやま、防犯上とはしながらも…
何だかイケナイ取引現場に来たみたい。

しかーし。

あまりに選択肢が多過ぎると…
かえって、アタマが朦朧。

デザイン良ければ予算オーバー…
予算内だと、デザインいまいち。

「あと1軒、見てきます」

足元フラフラのメガネ・ジプシー…
期待を込めた最後の5軒目、パリ○キ。

「…金は、今…メッキだけですねぇ」

ミネラル・ウォーター1本が命綱…
メガネ・ジプシーもそろそろ5時間。

燃費のいい自分も、そろそろな頃。

朝に決めた5軒はすべて回った。

思うブツに出逢えぬは…
今のトコロは縁なき証拠だ。

流れに逆らわず…
出逢った時に買えばよかろ。

とはしながらも。

このまま手ぶらでは…
貴重な5時間が水泡に帰す。

時間を形にせねば、ガキの使いだ。

ならば…
次番のお気にで良いではないか!

5時間かけたメガネ・ジプシー…
そうと決まれば、さっさと踵を返す。

「…お戻り、ありがとうございます!」

店員さん一同のお辞儀に怯んだが…
ようやくメガネ・ジプシーの名も返上。

そう、舞い戻ったのは…
オ○○ーピー○○ズ、と思われよう?

ふふ、ザーンネン。

大丸の眼鏡サロン、でした。

手にした次番のお気にフレームは…
ワインレッド&ゴールドフレーム。

「遠近は、慣れるまでお気を付けて」

さっそく、かけたまま売場を後に。

「ありがとうございました!」

渾身の一斉お辞儀に再び怯んだからか、慣れぬ遠近のせいか。

エスカレーター乗り口で…
いきなりカツンと躓いた、
元メガネ・ジプシーであった。


§(C)2017@S.Kayaori§
AD

初めての検眼(ノ∀`*)

テーマ:

人生、2度目の眼科。

1度目は、瞼の裏にメイボ…
ソイツが膿んで瞬きが地獄化した、
ああ懐かしき教官時代25、6才の頃。

まさか、立体把握がままならぬ…
“独眼竜”ではマズイゆえ、すぐ眼科。

処方された目薬は、麻酔薬入り。

ほへぇ、麻酔の目薬!?

興味津々、ポチョンとな。

半時間で、地獄の瞼はバラの楽園。

その日のうちに、悪玉メイボ爆裂。

すごいな、眼科っ!

…で、2度目の今回は検眼。

遠近メガネ新調のための…
初検眼&初処方箋、初プリーズ。

素敵なフレームをPCに見つけたゆえ…
検眼データを送付、通販する企み。

しかして、さすがは眼科…
受付ガール&ボーイは、軒並みメガネ。

ふふ、しばし待ち合い…
液晶パネルにわが受付番号を見る。

「 ○○○○さん…ですね?」

歩み寄ってきたのが…
視能訓練士と思しき裸眼の白衣青年。

シッカと本人確認、のち…
バンケット・ルームのような大広間へ。

個室で地味に検眼、じゃないのね!?

椅子と机、遠くの壁に例の“C”環表…
ソイツを一式として、5基。

「 …まずは、眼圧から測りまーす… 」

…そこに座って、ここにアゴ…

…はい、レンズ覗いてー…

…と、言われるがまま。

すると突然、プシュ、プシュ…
目ん玉に空気砲。

「 はい、終わりでーす 」

ほぅ?

…次、視力いきますねー、と促され。

“C” 環表を遠くに見る、別なる椅子に。

「まずコレは?」ー「左です!」
「…コレは?」ー「右です!」

…のち、“ コレは?…コレは?… ” が延々。

「 そしたら、次は矯正レンズで 」

キターっっ!
コイツが噂の、チョー丸縁ロイド眼鏡。

気分は、まるで “ 道頓堀人形 ”。

「 …はい、コレは?」ー「 …下 」

…再び “ コレは?コレは?” の、
そもさんせっぱ。

何度となくレンズを入れ替え…
その度、新たに “ コレは?コレは?” 。

目まぐるしく変化するレンズ度数に…
やや、視力迷子になりかけた頃。

同じく、隣で検眼をしていたおさーん…
「 …コレは?」ー「 …丸 」、だと。

しかし。

仕事とはしながらも…
“コレは?コレは?”と1日中言い続ける、
視能訓練士センセーも大変だねぇ。

もはや、“コレは?” なんて…
言いたくも聞きたくもなかろうねぇ。

…とか、勘繰りつつ。

右目が少し乱視、という…
思わぬ結果を織り交ぜ、検眼終了。

最後は、薄暗い診察室に場所を移し…
眼科医師の眼底検査で幕引きだ。

“わぉー、三笠宮っ!?”

眼底検査器の向こうにおっちんする…
白衣を着たヒゲの殿下センセー。

言葉少なに…
両眼顕微鏡みたいな器械を覗け、と。

場の雰囲気に目も肌も慣れぬうち…
何やら、ゴニョゴニョ聞こえてきた。

「…上…右上…右横…右下……」

殿下センセーの口から…
ゴニョゴニョ洩れている。

“あん?目玉を回せってことかな?”

「…下…左下…左横…左上……」

薄暗い診察室。

殿下センセーの呪文、ゴニョゴニョ。

「…もうひと回し…上…右上…」

目をグルグルさせながら、われ思ふ。

仕事とはしながらも…
1日中、目玉誘導するのもツラいよねぇ。

もう “上” だの “左下” だの…
言いたくも聞きたくもなかろうねぇ。

人生、2度目の眼科。

うーむ。

3年後くらいには、きっと…
AI眼科医&視能訓練士に
職場を奪われていそうな気がする。


§(C)2017@S.Kayaori§

生まれてこのかた…
自分以外の私的人物に、
悩みを相談した記憶がない。

あ、正確を期そう。

無償のヒトに、という意味だ。

有償の占い師や…
明確に解決手段を有する公的人物なら、
片手指くらいは相談もしたが。

単に、気持ちを軽くするためだけに…
ヒトを巻き込んだ記憶は、ほぼゼロ。

“ほぼ” と冠を被せたのは…
オカンにゃ1度だけ泣きを入れたから。

あれは、中学入学の頃…
勢いで入部したバスケ部の件。

スポ根とチームプレイへの…
あまりの向いてなさに心中悶々。

ある夜、遂に悶々臨界点。

“部活、明日辞めるわ”

“…そーか、そーしよし”

だから、“ほぼ”。

進学、就職、結婚、離婚…
転職、独立、えとせとらんらん。

釈迦ではないが、天上天下唯我独尊…
己の胸算用だけで生きてきた。

ゆえに、剥き身の自分を知っているのは…
たぶんこの地球上ではただひとり。

…ふふ、このアテクシ。

“何だい、寂しいヤツだな?”
…などと、云うなかれ。

ヒトに相談はしないが…
相談はよく受けるから。

言わば、水分は通すが逆流しない…
紙おむつみたいなヤツ、と云っとくれ。

一世を風靡した六星占術曰く…

〈天涯孤独に育ってきた水星人には…〉

…それが自分を守る術、なのだと。

事象ありきの後読み、だったが…
まさにピンポーン、ご明察!

あー、重ね重ね刹那で申し訳ないが…
まぁ、考えてもみよ。

ヒトに相談したところで…
92.541%、完全解決にゃ至るまい?

お互い疲れ果て…
グッタリしたところでお開き、とか。

“相談に乗ってあげた”…
…という非日常的事実が、 
図らずも歓談の肴と化し。

別なる友の輪でワル気なく拡散される…
…というのがオチでもあり。

「最後は自分で決めなきゃ、ね?」

…と、あやふやにハッピーエンド。

かつてのTV番組…
『家なき子』ではないが。

慰め、励まし、同情ではなく…
完全な解決策を期待する自分は、
だから無償のヒトたちには相談しない。

…ならば?

〈悩んだ時は迷わず “本屋” 〉

悩んだ時は、これがイチバンさ。

…とはしながら。

悩みに該当する本を探すのではない。

書棚の上段から下段、平積み段…
端から端までズズ、ズィーと。

居並ぶ本のタイトルを…
ただただ眺めに行くのである。

すると、あーらま不思議!

ココロの状態に合ったタイトルに…
1つや2つ、必ず目が留まる。

そして、ソイツが…
実に解決への糸口となる。

三十路を過ぎた辺りから…
悩みなく過ごしてきているが。

それでも本屋へ行けば、喜怒哀楽…
ココロの琴線に触れるタイトルが、
ホワッと浮かび上がってくる。

ここ10年で…
ココロに糧をもたらしたタイトルで、
忘れ難いのはこんなヤツだ。

『人生は生きる芸術』

『真実の言葉はいつも短い』

『人生、ピンとキリだけ知ればよい』

『大変結構、結構大変』

もちろん、どれも買わず…
中身さえ読んでいないが。

本のタイトルとは…
究極にぜい肉を削いだ中身のエキス、
読まずとも察しはつこう?

わが身が漠然と感じていた人生の機微を…
見事言い表してくれていたタイトル連。

自分的には…
ヒトと結論の出ない相談をするより、
何十倍も価値ある言の葉だったりする。

〈悩んだ時は、迷わず “本屋” 〉

そんな提案をしてみたい。


§(C)2017@S.Kayaori§