つる、に想ふ。( ゜o゜)

テーマ:

朝焼けの空に蔓を見た。

蔓ーーツル…
いや、ひらがなの方がいい。

蔓ーーつる。

お隣さんの木に巻き付いて…
グングン空を目指す、つる。

たまに…
笹の葉に巻き付いていたりもする。

ありゃ、笹がかわいそう。

せっかく広げた笹の葉を…
下からクルクル縛り上げ。

あは、まるでちまき…だもの。

つる。

昔、川縁で見たつるは…
実に不思議だった。

名も知らぬ大樹の幹を…
ヘビがとぐろを巻くように上り詰め。

威勢よく張り出した枝に乗り替えて…
小枝を、葉っぱを巻き込んで、
グルグルグルと先っぽまで。

おお、つるよ!

その先は、如何いたすのじゃ?

成長の勢いと、慣性の法則、

たぶん、抗えなかったと見え…
1m ほど垂れ下がったまんま。

ぷらん、ぷらん。

風に吹かれて…。

枝のしなりの相乗効果で…
しなやかなムチのように…。

ぷらん、ぷらん。

ああ、つるよ!

お前はこのままずっと…
ぷらんぷらんで過ごすのね?

…と、思いきや!

後日、驚きの光景を見た。

何と…
ぷらんぷらんだったつるの先っぽが、
近くの別なる枝に巻き付いていたのだ!

まるで、つるの空中ブランコ。

やるねぇ、つるチャン!…
…と、話を〆てはならぬ。

考えてもみよ、皆の衆。

荷造りヒモの如く…
ぷらんぷらんだったつるが、
数日で近くの枝に巻き付いたのである。

つるも生きているのだ…
…とはしながらも。

高速度撮影の再生映像よろしく…
見ている間に自力で這い上がった、
とは到底思えぬ。

そう、可能性は3つ。

①鳥がくわえて、巻き付かせた
②風に乗って、巻き付いた
③どこぞのニンゲンが、手伝った

自分的には、②が優位だが…
それでも奇跡的ではないか?

風に吹かれてスイングする、つる。

相手の枝もスイング、スイング。

そして訪れる…
何万分の1秒かの、シンクロの時。

つると、枝との接触の瞬間。

その時、つるは…
タコの足のように瞬時に巻き付くか、
枝のどこかに引っ掛からねばなるまい?

さもなきゃ…
スイングの揺り返しが、
再び両者を引き離すのだから。

むぅ、瞬時に巻き付くつるなど…
ホグワーツ産しか思い浮かばん。

たまたま吹いた風に乗り…
たまたま近くの枝に引っ掛かる。

おお、つるよ!

お前は、凄いね!

握る手もないつるなのに…
これから生きていく世界をガッチリと。

そう…
天使の前髪を掴んだのだから!

とある過去の、とある時…
とある川縁のつるに見た、
ふふ、生命の詩。


§(C)2016@S.Kayaori§


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アンドロイド(*´∇`*)

テーマ:

“Attention to code red ... ...
... plz make an evacuation immediately.”

とあるSF映画を映画館で。

クライマックスの1歩手前で聞いた…
劇中のセリフである。

一言一句間違いなし…
…とは、しないまでも。

アバウト…
緊急避難アナウンスである。

AIーー人工知能、に管理された…
自爆間際の宇宙船から避難せよ!と。

AI自身が…
合成音声で乗組員に促すシーンだ。

機内アナウンスに聞く…
“Attention, please ... thank you.” が如く、
抑揚付けぬフラットな言いっぷりと。

逼迫感なき優雅な響きは…
自爆1分前とは思えぬ平常感。

まぁ、感情レスなAIゆえ…
ポーカー・ボイスは当たり前か。

ふふ、なぜ今…
AIの緊急避難アナウンスを、
わざわざ云々するのか、って?

実に自分…
このAIアナウンスのモノマネが、
大得意なのだ。

いや、モノマネというより…
地の喋りが、すでにAI風味。

カラオケのマイクを通し…
エコーを効かせたなら、モロにAI。

数年前…
鴨川の床でフレンチを喰っていた時。

“喋り方、フラットだよね?”

…と、肉を切りながら言われ。

ほう、そー聞こえてたのか?と…
…ワインを飲みながら、気付かされた。

高低差の激しい喋りや…
声がコロコロ転がる発声は、
聞く方もスタミナが要ろう?

聞く方もそうなら…
喋る方もそう。

余分な装飾を削り…
フラットに喋る方が楽、
という理由。

ついでに、4輪の教官をしていた頃…
助手席の生徒にこうも言われた。

“先生の運転って…
…アンドロイドみたいですねー!?”

あはは…
チョー謎のアンドロイド発言。

アンドロイドが運転しているところを…
見たことあるのけ?

誉められたのか、けなされたのか…
はたまた、いぢられたのか。

ふふ、彼女には…
アンドロイドに見えたのだろう。

まぁ、確かに運転操作は…
比べて整然としているかも。

余分な動きを削ぎ落とし…
操作のエキスだけで運転するから、
体の動きもミニマムになっていよう。

むぅ。

フラットな発声に…
ミニマムな動作。

加えて、かやおり十八番…
ご存知、ポーカー・フェイス。

あいやー、もしや自分…
本当はアンドロイド?

…なこともなかろうが。

数あるSF映画で…
真っ先に “好きだな、コイツ” と、
感情移入してしまう登場人物が。

実は、アンドロイドだった…
…とか、よくある。

親近感を感じるのが…
いつも、たまたまアンドロイドなわけ。

知能を得た無機生命体。

ドロドロした感情がないのが…
惹かれる理由?

昼下がり。

アンドロイドと肩を並べ…
昼メロなんか観た日にゃ!

2人ともフリーズするか…
回路がショートするに違いない。


§(C)2016@S.Kayaori§

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“うーむ、いったい…
何が入っているんだろう?”

実に重そうで。

お世辞抜きに、パンパン。

その重量感たるや、まるで登山。

まぁ、誰が何を持とうが…
一向構わないのだけれどもね。

背広にデイパック…
Yシャツに、デイパック。

自分的にゃ…
ジーンズにヒモの黒革靴並みの、
お尻むずむずコーデ。

あのコーデを見るたびに…
おさーん族の悲哀を感じるのは、
自分だけだろうか?

…だろうね、きっと。

ふふ。

その日は、朝から太陽燦々。

疎水べりから水面に向け…
太く長い枝がニョキッと、ひと振り。

ペリカンでないことだけは確実な…
パッと見はコウノトリ風、
正体はサギっぽい鳥のいつもの場所。

枝の先っちょ、小枝を集めた巣が…
絶妙バランスでチョコン。

“巣には、いい場所だね”

真下はコイ、フナ、カメが棲む疎水…
陸からのアクセスは張り出した枝のみ。

敵への警戒は…
93.542%、空だけでよさげだもの。

陸と海、ほぼ制した鳥の要塞…
大自然の智恵か、親鳥の知恵か。

さてさて、訪れた古本即売会場は…
そんな庭木を擁す旧名・京都勧業館。

今は、“みやこめっせ”という。

毎回の楽しみ、全国津々浦々…
たぶん100を超える、古本屋ブース。

『星の王子様』の…
珍しい版があれば買おう!

…と、アミダくじの如く会場を巡る。

そして思うのだ、いつもながら。

“なんで、人が見ている所に
顔を突っ込んでくるんだ、おさーん?”

さらに、早く進めと言わんばかりに…
間合いをグングン詰めてくる。

むぅ、スーパーのレジで…
後ろからガンガン詰めてくるおばはんと
変わらんのーぅ。

そんなおさーんに限って…
そう、パンパンのデイパック。

下手すりゃ、頭にキャップだ。

隣で身を翻されるたび…
おんぶオバケみたいなのが、
ブンブンと肌を掠め。

こちらもその都度…
避けなきゃいけない。

…それがために。

中心視野で古本物色…
周辺視野では、おさーん族の動向監視。

おさーん族の領域侵犯…
その警戒に余分なスタミナ。

どうやら、ある年齢に達すると。

おさーん族の8割が…
デイパックを伴侶にしだす。

“危急に備え、両手は空けておきたい…”

なら、スマホと財布だけにすりゃ…
もっとスマートな鞄で済むじゃん?

それでも、背広に、Yシャツに…
パンパンのデイパック。

さらに眉間に皺寄せ、しかめっ面…
猫背で重苦しそうな歩き様。

うーむ、デイパックの中味って…
無用のシガラミと過剰なこだわり?

…のような気がしないでもない。

重いなら捨てちゃえ、捨てちゃえ…
きっと肩の荷、軽くなる。

さすれば、デイパック姿のおさーんも…
きっと減る。

【デイパック】=
【おさーん族の悲哀詰合わせ】

そんな等式もあるや、なしや。

まぁ四方八方、デイパックを
警戒せねばならぬこの会場にゃ…
あの鳥も巣を作るまい。

けけけ。


§(C)2016@S.Kayaori§

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乱調美( ´_ゝ`)

テーマ:

京都御苑。

中学の頃…
自転車で通っていたYWCA、
英語塾への近道。

さらに、ヤンキー高校生に…
おカネをせびられかけるという、
最初で最後の経験をした場所。

ジャリジャリの砂利道は…
砂利ザクザクだとタイヤが埋まるが。

うっすらシャリシャリだと…
逆にハンドルを切りやすかったりした。

京都御苑。

京ジモティーなら…
“御所”と言う呼び方が、
口にも耳にも馴染み深いかと。

自分も “ゴショ、ゴショ” と…
ごしょごしょ言っていた。

ミカドの住まいを “御所” …
廻りを取り巻く公苑が “御苑” 。

前者は宮内庁…
後者は、環境省の管轄。

…そんな感じだっけかな?

その日、久しぶりに御苑を訪れた。

御苑内にある京都迎賓館の…
一般見学試験公開がお目当て。

本格通年公開に先駆けての…
リハーサルみたいなものだ。

申し込みは要らない代わり…
期間中、日毎に人数制限がある。

2000人/1日。

朝9時ジャストからの整理券配布…
2000人もキャパがあるなら、
現地着10時でも大丈夫だろう。

そうタカを括って参じたところ…
見事玉砕、配布後30分で満員御礼。

2000人を超える早起きさんに…
ふふ、負けましたわい。

和風迎賓館の豪奢な門と…
長い長い塀を眺めつつ。

禁門の変で…
幕府軍と長州藩が激戦を交わした、
蛤御門に向かい砂利道をトボトボ。

“ん!?”

何の変哲もない砂利道に…
緩やかに蛇行するケモノ道。

“あー!これかー!”

恥ずかしながら…
先頃facebookで見るまで、
存在を知らなかった有名な一本道。

自転車の往来により…
砂利が脇に掻き出され。

自然発生した自転車道だ。

それを知る人たちの間では…
“御所の細道”と誇りを以て呼ぶらしい。

世界一、美しい道。

…とあるサイトは、そう讃える。

その幅、およそ30cm…
自転車族の必要が産み出した道。

困難なすれ違いさえ…
阿吽の呼吸で、淡々粛々。

ひょんなことから枝分かれして…
別なるルートが開拓されても
不思議ではないが。

一向、その気配なく…
ただただ頑固一徹、一本道のまま。

広大な砂利色のキャンバスに…
砂色のひと筋。

京都版ナスカの地上絵。

管理する側も埋め戻すことなく…
利用する側も、整然と利用する。

許容と節度が織り成す…
御所の細道。

言われてみれば美しい。

何も足さず、何も引かず。

ただひたすらな…
シンプル・ビューティー。

掃き整えられた日本庭園…
ハラリと落ちた枯れ葉は、
より一層の美しさを。

鹿威しの響きは…
より一層の静けさを感じさせるもの。

この御所の細道も…
より一層の人心美を感じさせる、
見事な乱調美ではなかろうか?



§(C)2016@S.Kayaori§

平和な空間( ´_ゝ`)

テーマ:



今、恐ろしくあやふやな記憶を
辿っている。

まるで、暗闇に揺らめく水面に…
ユラユラ揺れるイメージの欠片。

んー濃い赤、だっけ?

いや、えんじ色?…
ベージュとのツートーンだったような?

そいや、金色のラインが…
引っ張ってあったな。

叔父からのクリスマス・プレゼント…
いや、バースデーか?

イヴがバースデーだから…
かなり曖昧。

パッケージは堅牢なボール紙…
赤い上フタ被せの長方形。

アルファベットが踊っていたから…
たぶん、外国のヤツだと思われ。

その濃い赤だっけか、えんじだっけか…
ベージュとのツートーンだっけか、
金色ラインが目立ったソレは。

実に、1両編成の鉄道模型。

…それだけはハッキリ。

0字型に嵌め込んだ線路に置き…
電流を流すと前後に走るのだ。

線路も枕木も金属製だったろうか…
冷ややかで堅い感触が残る。

角々しく重量感ある線路…
子どもの自分にゃ持ちにくかった。

線路に電気が流れると聞いて…
感電しないかとビクビクもした。

線路幅は10cmほど、だから…
車両そのものも持ち応えあり。

それ以来…
鉄道模型にハマるようになったのだ、
…と、書きたいところだが。

ふふ、全然ハマらず今日まで。

コトン、コトン…コトン、コトン。

五山の送り火…
“大”の字がLEDで赤く輝く、
大文字山を回り込み。

どこぞで見た顔が…
蛇のようにウネウネ近づいてきた。

JR京都線、新快速電車…
シルバーの車体。

目の前のテーブルに広がる…
美味そうな料理を前景に。

コトン、コトン…コトン、コトン。

ホンモノの電車みたいな音を立てて…
コトン、コトン…。

祇園・知恩院さんの近く…
Nゲージ・ジオラマレストランでの、
マニアックな夕食風景である。

ビルのワン・フロアを占拠する…
だだっ広い古都のジオラマ。

日本最大級らしい。

その廻りに陣取って…
ひたすら走り回る電車を見つめながら。

パクパク、モグモグ…
ゴクリ、ゴクリ。

ポーッ、シュッシュ、シュッシュ…。

いつの間にやら…
SLも走り始める。

これ、好きな人なら…
堪らない環境だろうねぇ?

…と思いつつ、サーモンマリネをパクっ。

…ローストポークをパクっ。

…サラダをシャクシャク。

ブルトレと新快速が…
リアルさながらにすれ違う。

思わず…
目線を電車と同じ位置に下げた自分に
笑ってしまった。

Nゲージとはしながら…
すれ違い場面は見所でしょ?

コトン、コトン、コトン…。

だだっ広い空間。

響く走行音。

夜景バージョンに切り替えられた…
古都のジオラマ。

ウネウネ走り回る電車を…
ポーッと眺めている自分。

コトン、コトン、コトン…。

うーむ…
何と言う平和な空間だろう!

鉄道模型にハマる人たちの…
その理由の何万分の1が、
何となく分かるような気がした。

濃い赤だっけか、えんじだっけか…
金色ラインの鉄道模型。

浮かんでは消え…
浮かんでは消える、あの電車。

実家の押し入れの、奥の奥…
そのまた奥にでも見つけたなら。

今一度…
走らせてみるのもワルくないかも。


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