高橋大輔選手の記事が読売新聞に三日連続掲載
テーマ:スポーツフィギュアスケートの高橋大輔選手の記事が、「読売新聞」に三日連続で掲載されるそうです。以下は、1月25日(水)掲載の第1回目の全文です。
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フィギュアスケート高橋大輔 25 (関大大学院) 上
自分の姿「より美しく」
2006年夏、関西大リンクで初めて高橋の練習に参加したトレーナーの渡部文緒(37)は、驚きを隠せなかった。鮮やかな茶色の髪の20歳の青年は毎日、鏡で自分のスタイルや髪形を何十回、何百回とチェックしていた。滑っている間も、リンクサイドの透明なフェンスに映る姿を、常に気にしている。他にそんな選手はいないから、「アスリートっていうより、ナルシストじゃないか」と感じた。
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外出する前は、身支度に2時間かけることもある。見られる競技だから、どうしても他人の目に敏感になる。だが、「自分に酔いしれているわけじゃない」と断言する。
実はその逆、コンプレックスの塊だ。「手足が短い」「足が太い」「体が硬い」。挙げればきりがない。
コーチの長光歌子(60)は「あんなに自己評価の低い子はいない」と常々感じている。滑りのうまさには定評があるのに、「自分の滑りは汚いから嫌い。見ると不快になる」と、驚くようなことも平気で言う。誰よりも厳しい目でスケーター・高橋大輔をチェックしているから、鏡が欠かせない。「どこか変なところがないか、すごく気になる」。表現者としてのプロ意識がそうさせる。どうすれば、手足が長く見えるか。もっと美しい動き方はできないか。自己陶酔する暇はない。
そんな確認作業の積み重ねが、氷上で独特の世界観を生み出す。特に、音楽と滑りの調和は世界でも屈指といわれる。今季のエキシビションを振り付けた宮本賢二(33)も「体から音楽が流れ出るような動きができる」と絶賛する。
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プライベートでスポーツ観戦はしない。でも、舞台やミュージカルは大好きだ。ステージと客席の一体感がたまらない。自分の演技でも、観客とのキャッチボールを心掛ける。「僕がきっかけを作ってお客さんを乗せて、僕もお客さんに乗せられる。そうやっていい演技ができて、観客の心をつかめた、と感じた瞬間の快感はたまらない」という。とはいえ、厳しい自己評価によると、「まだ理想の演技にたどり着いたことはない」。
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渡部が「背中のここの筋肉が締まってきた」と感じていると、高橋も「ここ、変わってきた」と同じ変化に気付く。鏡をのぞき込む習慣は、今も変わらない。でも、渡部の印象は大きく変わった。「自分の体をよく知っている。さすがトップアスリートですね」
(敬称略)
(写真のキャプション)
私服にも気を使う。買い物が趣味で、洋服も「すぐ飽きちゃう」と苦笑い
(プロフィール)
たかはし・だいすけ
1986年、岡山県生まれ。8歳からスケートを始め、2005年スケートアメリカでグランプリ(GP)シリーズ初優勝。06年トリノ五輪8位、10年バンクーバー五輪で日本男子初となる銅メダルを獲得。世界選手権は07年大会で銀、10年大会で金メダル。全日本選手権は5度優勝。1メートル65センチ、59キロ。
~「読売新聞」2012年1月25日(水)の記事より~








