舞台【花札伝綺】公開後特別楽曲解説!
今回の劇中で演奏された楽曲の中で
私が描いた8曲と、未発表曲2曲を
本番終了の今、残りの曲を解説します!
『死人なんか大キライ!』
この曲に対しては本当に思い出が深くなった!!
江間直子さん扮する鬼太郎と、
土屋咲登子さん扮する歌留多の結婚式シーンで、
「祝ってくれたお礼に・・」と、
歌留多が歌う曲。
この部分は、歌詞は脚本に決められており、それに曲を付ける依頼で創った曲で、
イメージ曲として渡された曲もあり当初はシャンソンの依頼で描いた別の曲だった(後述の曲『葬儀屋のヒトリムスメ』)
しかし、稽古を重ねてもなかなか上手くいかなかった事もありつつコントラバスも壊れた夜、どうしようかと考えつつ、
(いやいや考えるより曲を改めて描いた方が早い!)と、
もうシャンソンの注文は捨てさせて貰い、シーンの流れを自分で考えて閃きに近い形で自由に描いた。
その日の夜中に描いて、
打ち込み音源を作り、
演出家、演奏陣、そしてこの曲を唄う歌留多役の土屋さんに
歌詞乗せなどの説明込みで
明方6時頃に送った。
(そして、その日の夕方の稽古には練習して完璧に歌える様になっていた土屋さんの役者根性には驚いた!)
「せーの!」で始まるところや、
「ランランランララランランラン・・・」で、唄もユニゾンする事は、創った時から決めていて、全体通してハウス名作劇場のイメージ。
創り上げた時は、繰り返しで単純で盛り上がって楽しいけどクセのある楽曲・・
という程度の思い入れから、
これは本当、みんなに可愛がられて育ててもらった。
「ランランラン・・」は全員で合唱しながら手拍子。
鬼太郎、歌留多は勿論の事、
獄門次役の潮ひかるさん、
ひきがえる役の高橋敏之さん、
あんま三人衆の高橋辰典さん、笹本純一さん、橋本孝世さんのシーンの登場人物全員で
稽古のみならず、もう稽古はしない本番期間でも毎日毎回、
集合後には必ずこのシーンをみんなで練習した。
途中、橋本孝世さんの小噺が入る。
その後はみんなで激しく盛り上がる事になり、獄門次はヘッドバンキング、ひきがえるは飛び回る。
本番前の、貴重な休憩やメイクの時間を犠牲にしても。
それは、全員の息が合い、
より楽しく、盛り上がる場面に出来る様に・・の思いもありつつ、
演ってて楽しかったからという気持ちもあったと思う。
・・俺は、楽しい曲を創る事は少ない。
俺のこれまでの活動に於いて、楽しさを表現する目的が無かった。
そして今回、自分が描いた曲で
みんなで楽しく合唱して手拍子して本気で盛り上がって、
何度も何度も盛り上がって・・
コントラバス弾きながら、
盛り上がるみんなを後ろから見てて、
(あぁ、こんなに幸せな事ってないよな・・)って、
凄く、嬉しかった。
初めて経験した喜びだった。
千秋楽、ここで泣きそうになった。
『苦痛の果ての青空』
皆が迫真の演技をするシーン稽古見て描きつつ、やっぱり使わない流れかなーと没になりかけ、急遽、稽古最終日にして日の目を見る事になった曲(笑)
クライマックス。
陳、そばかす、釘、ペギー、君子、そして張が
自殺者という事が発覚するシーン。
自殺時の苦痛が振り返す混沌の闇雲が晴れ、
空を見上げて現在生きている者にメッセージを残す。
現世から死者を思う時も空を見上げるが、
死者が現世を思う時も同じく、
空を見上げるんだなぁと、
広く澄み渡る青空がキーワード。
アルペジオを弾きながらステージを歩き、花道を通る。
注意する部分は、
見上げた顔のままコード押さえて奏でる事と、
歩く時、ギターのヘッドがお客様にぶつからない様にする事(笑)
・・・未発表曲編につづく。