atelier Deux(アトリエ・ドゥ)のHPは http://www.at-deux.com/


2009年3月までの創り手日誌(ブログ)はこちら クリック

1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>
2012-02-17 11:59:53

明日吹く風 第二章 ①

テーマ:明日吹く風


第2章  何かの始まり




シャワーを浴び、ソファーに横たわっていると、

『ドン!ドン!ドン!』 と 


ドアをノックする音がした。


『やっべースギモトさんだ! 

  なんてあやまろうかなー?』

アキラは咄嗟に


クローゼットの中にあった


馬のかぶりものを



頭にかぶると、

エントランスの方へ向かいドアを開けた。


『もうすこし 待ってください ヒヒ~ン!!』


すると、聞き覚えのある声が・・・・


『バッカじゃねーのアキラ!


     オレだよ!オレ!』



そこに立っていたのは、


昨日も一緒に飲んでいた


   ショットバーのマスターだ。


『アキラーまだそんなことやってんの!


  もー大人なんだしーなんとかならねーの』

少しニヤけてマスターは言った。



マスターこと 神田 仁 とは、


アキラが18歳ぐらいの時からのクサレ縁で

今でもよくかわいがってもらっている。

 

15年ぐらい経つがその頃とまったく変わらない


マスターにアキラは少し憧れている。

一方、マスターもアキラのことを買っていた。



何かあるとアキラに相談し、

暇ができると飲みに誘うというふうに・・・・


『で、なに? マスター!


  今日は行かないよー


  昨日も一緒に飲んだじゃん!』



馬のかぶりものをぶっきらぼうにはずし、

フテクサレた顔でアキラは言った。


『なに!? ってことはないだろー



今日はアキラに仕事の話し

もってきてやったんだからさー 

ありがたく思えよー』 



そう言うと、マスターはドアの後ろに居た

恰幅のいい男性を紹介し始めた。


         ~第二章 ②へつづく~     








2012-02-15 12:33:15

明日吹く風 第一章 ④

テーマ:明日吹く風

第一章 ④



ワンとの出会いは1年前、


アキラの事務所の下に住んでいた


ホステスっぽいおねえちゃんが


引っ越していく時に捨てられていた


ワンをかわいそうに思った隣りのみれいが


連れてきた犬で1年が経ち、


今ではアキラの事務所の番犬になっている。


アキラはそっとワンを抱き、


机の上にあった飲みかけの缶コーヒーを飲むと


ブラインド越しに見える空を見ながら、


ポツリとつぶやいた。



『つまらないなー俺。



 自分がホントにイヤになるよ』


 アキラは、この仕事を始めてもう9年になるが

 

デザインを描いている時の自分は好きだが、

 

それ以外の自分が大嫌いで・・・・・

 

まぁ ホントに人を好きになったことが


今までないってことが



 そもそもおかしいんだけど・・・・・



 小さい頃から一人遊びが好きだったアキラは、




 大勢と遊ぶ時にはいつも自分を演じていた。



 それがもうこの年齢にもなると、


どれがホントの自分なのか


わからなくなってしまっている。



『まぁ いいかーいつか自分らしく


  なるようになるよなーなぁ ワン!』


アキラは自分に言い聞かせるように


ワンの頭を撫でながら言った。



       

       ~第二章につづく~          





2012-02-13 08:52:27

明日吹く風 第一章 ③

テーマ:明日吹く風


第一章 ③



レセプションパーティーの招待状?


誰からだろう?


・・・・・ヨシロウ タムラ  ?!


田村か!!!


それは、昔よくつるんでいた


田村からの招待状だった。


田村吉郎という男は、


ジュエリーデザインの仕事をしていて


最近では飛ぶ鳥を落とす勢いの活躍ぶりで


今度、自分の店を持つことになったようで、


そのレセプションパーティーの招待状だった。


田村とは金のない時代、・・・


アキラは今でも金はないが(笑)・・・


夢をつまみに安い酒を浴びては


警察のご厄介になっていた


アキラが認める唯一の男なのだ。



アキラはとてもうれしかった。


アキラはその葉書をスケジュールボードに貼った。


眺めながら フーっと息を吐いた。



そんなアキラの今はというと・・・・・・



 性格の問題なのか 


 あまり人と接するのが苦手であまり仕事がない。



 空間デザインに関しては他のデザイナーが


 一目置くほどのセンスとスタンスを持っているのだが、



 賞賛されたり、評価されるのが

 

 苦手で表舞台に上がらない。

 

そんな自分の歯がゆさが酒に逃げてしまうのだろう。



でも、周りの数少ない人からはとても好かれている。



心を許すまでに時間かかるアキラを


わかっている人はあまりいない。



『ワン!ワン!ワン!』 


アキラのアトリエから犬の鳴き声が・・・・愛犬のワンだ。


ワンもその数少ない一人(一匹)である。



しかしアキラは大がつくほど犬嫌いだ。



どちらというと猫のが好きで


たまにクライアントの家で打合せの時、



犬がいるとその仕事を断ることもしばしばあった。



じゃあ なぜワンが


アキラの事務所に居るのかって・・・それは?




               ~④へつづく~
















Amebaおすすめキーワード

    1 | 2 | 3 | 4 | 5 |最初 次ページ >>
    アメーバに会員登録して、ブログをつくろう! powered by Ameba (アメーバ)|ブログを中心とした登録無料サイト