母性看護学概論まとめ | 看護学生時代の勉強ブログ。

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テスト様にまとめた資料です。
主に文献は医学書院”母性看護学概論””母性看護学総論”と授業プリントです。

母性看護学
《母性とは》
◉社会的、生物学的、感情的な統一体としての母の子に対する関係を示す者である(ドイッチュ)
◉「女性が母親として持っている性質、また母たる者」(広辞苑)
◉「現に子どもを産み育てている者の他、将来子どもを産み育てるべき存在、および過去に…」(WHO)
《母性の3つの側面》
生理的・生物的側面
社会的・文化的側面
個に関する側面
《母性の身体的特性》
女性が持つ子供を産み育てる為の身体的な構造と機能
《母性の心理的・社会的特性》
1. 一人の女性が成長する過程で精神的行動的に発達形成される次世代を育成する為の特性 →母性性
2. 後天的に発達する
3. 子供との関係において発揮され,子供との相互作用により更に成熟或いは継承される
→最近では母性・父性から親性・養護性・育児性という語が使われている
《父性とは》
子どもの父親としての自覚の元に、子どもを愛おしむ気持ちで、子どもとの関係に役割を果たして行くという
父親としての身体的、心理的、社会的な特性
《母性看護の対象とは》
(狭義)母子及びその家族
(広義)すべてのライフステージにおけるあらゆる性差の人間
《日本の女性のライフサイクル》
• 初婚年齢&初産年齢が高齢化↑
• 出産する子供の数が減少↓ =女性が子育てに従事する期間が減少
• 平均寿命の上昇↑     =末子出産以降の人生の延長
《セクシャリティ》
人間の性(セクシャリティ)=生物学的な性(セックス)+心理・社会的属性としての性(シェンダー)
《リプロダクティブヘルス/ライツ》= 性と生殖に関する健康と権利
1994年:国際人口開発会議(カイロ):通称カイロ会議
リプロダクティブヘルスの基本的要素
1. 妊孕性を調整し抑制出来る事。これは単に避妊だけではなく、ある夫婦にとっては不妊の適切な治療を含む
2. 全ての女性に取って安全な妊娠と出産
3. 全ての新生児が健康な小児期を享受出来る新生児の健全性
4. 性感染症からの自由
つまり(考え方)
人々が安全で満足の行く性生活を営みながら子どもを産むか産まないか、産むとすればいつ、どのような間隔で、ど
のような方法で産むかを決める自由を持ち、更に産まれた新生児を健全に育てなければならないという考え方。
《リプロダクティブヘルス/ライツが国際会議で再酌された意義》
1. 女性は健康面でハイリスクであるにも関わらず,女性の健康が今まで国際会議でとりあげられることがなく、
それが初めて取り上げられた事。
2. 障害者や不妊カップル、AIDS患者同性愛者などいわゆる少数者に対する差別をなくし、全ての人が平等に
リプロダクティブ・ヘルスを享受する権利があると認められた事。
《母性意識の形成や発達を促進するもの(新道)》
1. 乳幼児期における基本的信頼の形成
2. 乳幼児期における「か弱いもの」に対する思いやりの形成
3. 幼児期・思春期における母性行動の観察や関節体験
4. 周産期における妊娠の受容・分娩の苦痛体験の克服、育児の喜び等の体験
5. 周産期や育児期の母親に対する夫やその他の家族、知人の支援
6. 周産期やその後の育児期における母児の健康
7. 母子相互作用が助長されるような援助
《理論》
アタッチメント理論
 出生直後から1年間、愛着理論、
 母子関係形成、特に乳児期早期
ケアリング
 ⑴自己実現や成長という目標となるもの
 ⑵看護師の心情・態度や人間関係の現象を表すもの
《出生前診断の権利》
→胎児の疾患の有無を検査診断する事
検査方法検査時期結果検査対象内容リスク
羊水穿刺(羊水検査) 14w~ 1~2週間胎児細胞の染色体経腹的・経子宮的流早産1/300以上
母体血に混入する胎児
細胞の解析8w~ 胎児細胞の染色体母体血の中の成果
をあげつつある
絨毛採取9w~ 胎児細胞の染色体経腹的・経子宮的
トリプルマーカー検査15w~20w
• a-フェトプロテイン
• ヒト絨毛性ゴナドトロピン
• エストリオール
ダウン症の
異常のリスク判定確定診断ではない
クアトロテスト
↑上記+インヒビン
臍帯血検査20w~ 胎児細胞の染色体臍帯を穿刺して採血
《ART=高度生殖医療》
■体外受精の持つ倫理上の問題
1. 受精卵の冷凍保存はパートナー死亡した後でも出産が可能であるが自然の摂理に反していないか
2. 受精卵をすでに「ヒト」「命」とみる見解もある。使用されない受精卵の処分は殺人ではないか
■AID(非配偶者間人工授精)の倫理上の問題
1. 精子提供者の匿名性の保証に対して、子供は遺伝的な親を知る権利があるという主張もある
2. 精子売買は医の倫理に反するとしながら実際に米国などでビジネスとして成立している
《人工妊娠中絶》
リプロダクティブライツの考えと堕胎罪は相いれないものがある。胎児の権利と母親の権利のどちらを優先させるのか
《ハイリスク児の治療》
胎児の生存権と母親の自己決定権・家族形成権が対立する
【思春期】
■8、9歳ごろ~17、18歳ごろまで
小児期~成熟期への移行期
身長:10~12歳まで2年間
乳房:8~13歳で始まる
陰毛:11歳頃から
初経:身長発育のピークの後。感情の両価性(アンビバレンス)。
   15歳以上の初経…遅発月経
●乳房→陰毛→初経 ●鉄血便性貧血になりやすい
ピアプレッシャー:友人の持つ模範が個人体験に影響を及ぼし圧力となる。
《月経の正常と異常》
■月経周期:25~38日(±6日以内)*次に始まる前の日までをカウントする
 →希発月経…39日以上 頻発月経…25日より短縮し月の月経回数が増える
■経血量:20ml~140ml
 →過多月経…440ml以上 過少月経…20ml以下
■原発性無月経…満18歳を過ぎても初経がおこらない
■続発性無月経…それまであった月経が3ヶ月以上停止←原因は視床下部が多い
《月経困難症》
思春期の原因は子宮内膜で産生されるプロスタグランジンによる
《思春期早発症》
10際未満で初経、7歳未満で乳房発育,9歳未満で陰毛発生のいずれかで診断⇨内分泌疾患や脳腫瘍の恐れもある
◉不足しがちな栄養素は鉄とカルシウム
【成熟期】
■18歳~40歳前半までの時期
月経周期:安定
栄養摂取:カルシウムと鉄は需速度低い
     脂質と食塩は過剰
妊娠:妊娠高血圧症候群、38歳を超えると不妊治療の成功率が低下
   ART(生殖補助技術)による不妊治療の増加・出生は全体の1%
■避妊法の理想
1. 避妊効果が確実である事
2. 性感を損なわない
3. 健康を害さない
4. 容易に実施出来る
5. 安価に行える
6. 避妊に失敗しても胎児に影響しない
《不妊治療》
不妊「2年間の不妊期間をもつもの」夫婦の約10%が不妊で近年増加傾向。
特定不妊治療費助成事業では1回上限15万。年2回で通算5年支給される.
所得制限は730万円まで(平23)。
排卵因子29%
卵管因子36%
男性因子31%
《子宮筋腫》
筋層内筋腫70%で一番多い
原因:エストロゲン
年齢:30~40歳(30代の2、3割)未産婦に多い
症状:無症状~多様(月経異常など)
治療:対処療法or外科的治療
《子宮内膜症》
原因:エストロゲンで増殖、閉経まで悪化し続ける
年齢:20~40歳
症状: 性交痛や下腹部痛(時に激烈な)
特徴:良性だが多臓器に増殖する→子宮筋層内:子官線筋症
                卵巣内の発症:卵巣チョコレート嚢胞
《子宮がん》
子宮頸癌と子宮体癌
  2 : 1   ⇨子宮体がんは増加してる
子宮頸癌:30~40代の経産婦、ヒトパピローマウイルス
子宮体癌:50代、40代、未経産婦
早期に発見打切れば100%治癒可能
分娩回数増加は発症率増加、初産年齢の低年齢化は発症危険率の増加
■卵巣欠落症状
いわゆる更年期症状…のぼせ、発汗、めまい、動悸、頭痛、イライラ,肩こりなど
■性感染症
性器クラミジア…抗菌薬を1,2週間服用、パートナーとの同時治療,男性は尿道炎・女性は自覚症状乏しい
性器ヘルペス…増加傾向
尖圭コンジローマ…増加傾向
ガンジダ症…酒粕状・粥状のオリモノ
淋菌…膿性のオリモノ
■ART(生殖補助技術)
①採卵
②体外受精(IVF)
③胚移植(ET)
④顕微授精(ICSI)
■不妊検査
• 基礎体温(BBT)測定
• 経験粘液検査
• 精液検査
• ヒューナーテスト:排卵期
• 子宮卵管造影:卵胞期
• 経腟超音波診断:排卵期
【更年期】
■閉経前後の約10年
生殖期から非生殖期への移行期
閉経:卵巣機能消失によりおこる永久的な月経停止(49~50歳がピーク)
■身体的特徴
卵巣機能低下
エストロゲンの低下に伴う月経不順・骨量の減少
高脂血症と動脈硬化
生殖・泌尿器系の萎縮変化
→萎縮性膣炎、尿失禁、頻尿
《更年期障害》
閉経前後に起こる不定愁訴の総称
→のぼせや発汗…自律神経失調症状
 情緒不安定・鬱…精神神経症状
治療:ホルモン補充療法(HRT)
副作用:乳癌リスク
禁忌:エストロゲン依存性の子宮内膜症や子宮筋腫
看護:自分が自分の状況に気付き自分に適した対処方法を見いだし実践出来る様に援助すること
空の巣症候群
《骨粗鬆症》
閉経後の3年間で急激な骨量低下がおきる
低骨量で微細構造が変化し骨折しやすくなった状態
原因:閉経後、無月経、やせ、ダイエット、運動不足,日光遮断,アルコール、コーヒー、タバコ
■原発性骨粗鬆症…閉経後、老人性
■続発性骨粗鬆症
検査:骨密度測定
治療:運動療法、食事療法。20~30代でカルシウムとって最大骨量をあげる
《尿失禁》
原因:エストロゲン減少、粘膜の変化、活躍筋萎縮
検査:60分パッドテスト(500mlの水をのみ60分軽く体を動かす。パッドの増加した重量測定する)
■腹圧性尿失禁…尿道筋弛緩による→骨盤底筋訓練
■切迫性尿失禁…尿意が強く排尿間に合わない→膀胱容量を増加させる膀胱訓練や薬物療法
《子育て支援》
健やか親子21:①思春期の自殺と性感染症羅漢の防止
(2000)     ②産婦人科医、助産師等の産科医療を担う人材確保
        ③小児の事故防止をはじめとした安全な子育て環境確保
        ④こどもの虐待防止対策の取り組み強化
        ⑤食育
エンゼルプラン:1994 保育サービスの充実
新エンゼルプラン:1999 子育てと仕事の両立を重要視 
子ども子育て応援プラン:2004 
《母性と統計》
出生率:人口1000人に対する出生数。2008年には1.37(2005年よりは上昇している)
合計特殊出生率:15~49歳の1人の女性が一生の間に産む子供の数
妊産婦死亡率:出生10万に対する死亡数(日本だけ死産を含めてだしている)
死産:妊娠12週以後の死児の出産
周産期死亡:22週以後の胎児と生後1週未満の早期新生児死亡をあわせたもの
乳児死亡:生後1年未満の死亡
《母体保護法》
1996(平8)優生保護法が改正されたもの
→胎児側の理由による人工妊娠中絶は認められなくなった
人工妊娠中絶
《母子保健法》
保健指導、健康診査 訪問指導、 妊娠の届け出と母子健康手帳、 低出生体重児の届出,養育医療、母子健康
センター設置、
《労働基準法》
生理日の休暇、妊産婦への危険有害業務の制限、産前産後の休業・時間外労働の制限、育児時間
《児童福祉法》
助産施設や保育所への入所措置、
(育成医療給付、療育の給付)→障害者自立支援法