最近思うのが、任天堂は実に上手く庶民のコンプレックスを刺激し儲けてるんだなってこと。
そもそもWiiは成り立ちからして新しい物を手に入れて人に自慢したいって欲求を刺激してたよね。
Wiiリモコンを振ってテレビの前で動いて楽しむ今までになかった新しいゲーム。
そして店ではわざと出荷を絞って品切れ状態を作りあげ、
売れまくって買えない人気商品のWiiを持ってるよと自慢したい庶民の欲求を刺激した。
それが初期のWii人気を支えた。
「WiiFit」なんかは発売当初はダイエット効果がありそうっていう単純なものだったけど、
その後だんだんと家族仲良くWiiを囲むみたいなCMになっていったよね。
庶民の仲のいい家族に対する憧れ、ああなりたいという願望を刺激したわけだ。
特に父親、じいさんが「ほれ、どうだ。」と言わんばかりに家族の前でプレイしてるCMなんかは
家族に振り向いて欲しいというほんとに小さな願望を刺激しているわけで、
その任天堂の手口にはやりすぎというか、世の父親、じいさんの悲哀を感じたものだ。
そして今度は「Wii Music」 。
Wiiリモコンを振るだけで演奏。
なーんにも努力しないですぐに演奏してる気分に浸れるわけ。
ゲハ板なんか見るとあんなのゲームじゃないって声が当然あるし、
いったい何が面白いんだと不思議がる声もあるね。
ただ、そんななか俺の脳裏をよぎるのがピアノ、ギターに触れすぐに挫折した過去の思い出。
基本的に楽器って思春期に一度は手を出すものじゃない？
まぁ、ゲームしか頭にない任天堂信者にはわからないだろうけど、
ゲーム歴が長い奴でも何度かはゲーム以外の趣味に没頭しゲームから離れた時期があるはず。
俺もピアノ、といってももらいものの古いオルガン？
あとはエレキギターに憧れたんだけどとりあえず触ってみろってことでお古のギター借りたりしてね。
よっしゃ、俺は音楽に目覚めるぜ、演奏しまくってやるぜってね、思ったわけ。
でもさ、結局挫折するじゃん？
ピアノはやれば簡単な曲なら弾けるようにはなるけど俺は即飽きたんだよね。
ギターは指で押さえるあたりでもう挫折だよね。
こんなに難しいのかよってね。
最初のハードルが高いもんだから「弾けたらいいな。」程度の思いじゃ越えられないわけ。
そんなことを思い出したのです。
で、「Wii Music」に話を戻すが、このゲームなら多くの楽器をWiiリモコンを振れば演奏できる。
ピアノで必死に曲を憶える必要もなければギターで指をヒリヒリさせながら練習する必要もない。
そもそも発表の場がないのに楽器の練習に取り組めるわけもなくて、
そう考えたとき「Wii Music」ってのは「弾けたらいいな。」という実に安直な庶民の願望を
いとも簡単にかなえてくれるドラえもんの道具みたいなものと言えるんじゃなかろうか。
宮本氏が「ゲームより楽しい。」なんて言う理由もわかってきた。
ゲームが上達したってそれが何になる？
昔はともかく今時ゲームが上手くても自慢にならないよね。
せいぜい長時間のプレイで手に入れたレアアイテムを自慢するぐらいじゃないの？
だったら「Wii Music」でなんの苦労もせず楽器を上手に演奏するほうが楽しいのはそのとおり。
「Wii Music」がWiiユーザーを満足させられるかどうかはまだわからない。
俺が満足できるかもわからない。
ただ、努力や苦労を取っ払って楽器演奏の楽しいところだけを抽出する任天堂は、
俺が以前から言い続けてきた「面白い物を他分野からパクってゲームに落とし込む」作業を
ずっと貪欲に続けていたわけだ。
俺はそういう任天堂の手口をゲームの面白さの追求からの逃げだと批判した。
しかし、ゲームとしての面白さの追求では面白さの幅を狭めてしまうのも事実だ。
上手く演奏できるようになるまでの過程を省き、誰にでもすぐ演奏できるゲームでいいのか、
そんな達成感のないゲームが面白いのかと問われたら答えに詰まるが、
ゲームである以上楽しさを最も重視するなら「Wii Music」はそれでいいのだろう。
「弾けたらいいな。」をかなえるのが「Wii Music」の役目ならばね。
高品位ハードの性能で表現された実車さながらのスーパーカーに乗り走ること、
Wiiでリモコンを振って楽器を演奏すること。
異なるアプローチではあるが同じ方向を目指しているような気がしてきた。
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待たされました！
う・・・・・ん
リモコンがタクトに!
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おそらく良ゲーなんだろうけど 話題作りのタイアップにはうんざり
ゲームはやりたいのだけれども 損は無いでしょうね 勿体無い