なんでも紅茶に結びつける・・・・イギリス人!
悲しい時も、嬉しい時も紅茶、というのがイギリス人。
これは私が言っているわけではなくて、事実ではありますが、
「本当にそうなんだなー」
と実感する機会ってたくさんあります。
今週、EQ-Radio Divicesというのが新聞に取り上げられていました。
これはwifiのルーターより小さいくらいのデバイスですが、家に設置するとそこにいる人の心臓の鼓動と呼吸のパターンから、うれしい、悲しい、怒り、気分いい、というのを割り出して、それよってつながった電化製品を自動的に動かすことも可能、というものらしいですね。
つまり、嬉しい時に楽しい音楽を流したり、ということも可能なわけです。
もっと役立つのは退院後の患者さんの様子をモニターしたり、高齢の親戚の状態を把握したりもできるわけで、このデバイスの本来の目的はこういった医療面なのだと思います。
ですが・・・・
テレビでこの話題が取り上げられた時の紹介の仕方が
「気分が落ち込んだ時に、紅茶のために自動的にお湯を沸かしてくれるすごい仕組みができているらしい」
という・・・・。
いや、紅茶飲むためではないと思うよ・・・・。
と突っ込みたくなるのですが、イギリス人はこれを真剣に受け止めるわけではないけれど、まあ
「とっても便利なもの」
という新製品の説明として
「悲しい時に、お湯沸かしてくれるんだって」
というのは、ごく自然にアピールするポイントなわけですね。
何しろこの国には Tea and Sympathyって言葉があります。
簡単に言えば、誰かに思いやりの気持ちを示すこと。
思いやりの気持ちは、たとえ黙っていても一杯の紅茶で表すことができるのがイギリス人なのです。
映画でもよく、アメリカ人が
「なんでイギリス人はこんな時にお茶飲むっていうのよ!」
と驚いたり文句言ったりするシーンを見かけます。
実際は勝手にキッチンのケトルがお湯を沸かし始めたら気味が悪いだけだという気がしますが、言う方も真剣に一言っているわけではありません。
ただ、「お茶」っていうのが色々なことのキーワードになっているということなのでしょうね。
でも、あ、私今落ちこんでるのね、お茶飲まなくちゃ、って思わせてくれるのって結構いいかもしれない・・・・・。
我が家も子供たちが全員家にいる時など、誰かが
「お茶淹れるけど、欲しい人いる?」
って聞くと
「僕も!」「私も!」
って、結局全員が飲むって言いますから、どうせならイギリス仕様はモニターに
「お茶飲みたい」
っていうのを察知してもらう機能をつけて、それによってお湯沸かした方がいいんじゃないかしら・・・・・。