モデルチェンジの功罪

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人口が減少に転じた日本の将来を考えるとき、今回の金融危機に限らず、乱高下するマネー関連市場や景気の動向で右往左往することがなんだかとても陳腐なものに見えてくることがあります。使い捨ての製品、毎年変わるファッション、短期間にモデルチェンジする製品などなど、私が慣らされた環境に改めてため息をつくのです。こういう感想に対しては、負け犬の遠吠えだとおっしゃる方もいるかもしれませんが、消費や投資を煽ってきたアメリカで、その先駆者的な人物が最近出した本があります。


メルマガ「ビジトレ」http://www.busitre.com で紹介していた、「EnoughTrue Measures of MoneyBusinessand Life(足るを知る:お金、仕事、人生における本当の成功とは)です。洋書なので原書を読む方以外には手がでないと思いますが、概要だけでもこのメルマガから引用しておきます。


http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0470398515/cmpubliscojp-22/


今回紹介するアメリカのビジネス書は『Enough(足るを知る)』です。本書では、拡大一辺倒で進んできた現代資本主義社会のあり方に対して、『満ち足りる(enough)』とは何かという観点から疑問を投げかけています。著者のジョン・C・ボーグルは、世界で初めて個人投資家向けにインデックスファンドを発売したバンガード社の創業者。


ジョン・C・ボーグル

インデックスファンドの創業者というところだけ聞くと、この著者がこういった本を書くのは意外に思えるかもしれません。しかし、著者は金融業にいるからこそ、優秀な若者が金銭的な魅力にだけ引きつけられて投資の世界に入ってくるのを見て、これは長期的な視点で見て金融界にダメージを与えるだけでなく、最終的にアメリカの国力を弱めることにもなるんじゃないかと憂いており、それがこの本の出版につながりました。

本書では、お金、仕事、人生の三つの分野において、満足とは何かを考察 しています。そして、その過程において、現在のアメリカ社会で中心となっている〝大きいことはいいことだ"的な価値観に疑問を投げかけ、代わりに現在顧みられていない"責任""智慧"と言った価値観を重要視しています。

金融システムの破綻に苦しんでいるアメリカ社会からこういう本が出てくるのはアメリカの底力を感じさせると共に、食品偽装などの利益至上主義に悩んでいる我が国の有様を考える上での非常に意義のある作品だと思います。興味のある方は是非読んでみてください。

和訳されたジョン・C・ボーグルの著者では、「米国はどこで道を誤ったか―資本主義の魂を取り戻すための戦い」が今年3月に出版されています。



米国はどこで道を誤ったか―資本主義の魂を取り戻すための戦い/ジョン C.ボーグル

¥2,520
Amazon.co.jp

asahi.com(朝日新聞社):米国はどこで道を誤ったか―資本主義の魂 ...

「モデルチェンジ」;ゼネラルモーターズ の副社長・社長を務めたアルフレッド・スローン 1920年代 に考案したシステムである。当時シェア フォード T型フォード に負けていたGMは巻き返しを図るべく、デザインを変えた新しいタイプの車を登場させる事で、消費者が乗っている車を、人為的に流行遅れにし、新しい車への購買意欲を掻き立てる事に成功した。


計画的陳腐化 (Intentional Obsolescence)』と呼ばれる手法で、これが自動車ビジネスにおけるモデルチェンジの確立である。一方のフォードは1930年代 までT型のモデルチェンジを拒み続け、この間アメリカ国内における両社のシェアは逆転する事になった。またこのモデルチェンジの考え方は、自動車以外の様々な工業製品にも波及していく事になる。(ウィキペディア)


自分にとって何が幸せなのかを、自問し続ける昨今です。

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