亀井静香のしたたかな戦略~国民新党にとっての「三方得(よし)」~
テーマ:ストラテジー最近の政局で、国民新党の存在が目立っていますね。亀井静香代表が苦渋の表情で連立離脱を表明したかと思うと、同党の8人中6人は政権に残り、泥沼の分裂状態と報じられています。代表を補佐すべき下地幹郎幹事長は「最低限、郵政民営化法改正案が成立するまで連立は離脱しない」と強調。
この話。小政党の分裂など政局の中では些細なことと見落としてはならないと思うのです。もともと亀井さんは次期衆院選に向けて石原都知事と新党結成を構想していましたね。つまり、遠からず国民新党を発展的解消させるつもりの亀井さんにとっては、現政権から次期政権への綱渡りをいかに上手くやるかが問題。
郵政民営化法改正と消費税反対の協約で民主党と連立した党代表として、国民に筋を通した形でとりあえずの消費税反対の大義名分のもと、瀕死の民主党とここで一線を画しながら、分裂という形で現政権に党員を残して影響力を保ち、なおかつ、自見庄三郎金融・郵政改革担当相に閣議決定に署名させることで、民主党にも恩を売る。
ある意味、見え透いていますが、お見事でもありますよ。亀井さんはキャスティングボードをフル回転させ、この戦略はまさに、中小企業におけるランチェスター経営の弱者戦略そのものです。また、亀井さん自身にとっては、国民新党、民主党の三者が得をするという点で、「三法得(よし)」。「売り手よし、買い手よし、世間よし」の近江商法で有名な「三方得」です。
<「三方よし」 三方よしの理念 - 三方よしの理念 - 公益財団法人滋賀県産業
支援プラザ>
http://www.shigaplaza.or.jp/sanpou/ethos/ethos.html
<安敦誌 : 三方一両得
>
http://antonin.exblog.jp/13595671/
一方、亀井さん宿願の郵政民営化法改正。昨日、「窓口業務を担う郵便局会社と、郵便配達を行う郵便事業会社を合併し、日本郵政グループを現行の5社から4社体制に再編。全国一律のサービスを維持するため、郵便局を全国に設置することも義務化した」完全民営化路線を転換する内容で今国会で成立の見込み。ことの良し悪しは別にして、ここでも亀井さんは大義を果たしたことになっています。
郵政民営化法改正で思い出しましたが、小泉元首相が医療制度改革で持ち出して話題になったのは「三方一両損」。これは、大岡越前の名裁きのひとつとして知られる話で落語の演目の一つですね。大工が落とした三両、それ拾った左官がもめて、それを裁く南町奉行・大岡越前守が一両を提供して、大工と左官に二両ずつ分配したことで、大工、左官、奉行が一両ずつ損を請け負うという話。
<三方一両損って本当?
>
http://www.geocities.jp/nbsn001/page018.html
東電、被災地住民・近隣企業、政府(国民)の関係で言えば、東電へのおよそ4兆円に及ぶ資金投入と電気代の値上によって、三方「一両」得は全く見込めず、三方「一両」損のような苦渋の解決策でさえ到底見込めない状況です。今日は暗い結末でスミマセン。
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