ブリキ選手で独特なレイアウトと雰囲気!「ヨネザワのマグネット付 立体野球盤」(1968年製) | 親子でたのしい!大人もたのしい!アソラボ

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ヨネザワの野球盤と言えば「ビッグエアロドーム」(過去記事)という野球盤の歴史においてもかなりの珍品を出してくれていますが、1968年製のこの「マグネット付 立体野球盤」も凄く独特。。。


はい、まずこの向き!!


そうくるかぁ〜〜〜(笑)
普通は正方形の対角線をセンターラインとするんですけどね。その方が盤面を広く使えるじゃん。この向きで作ったら無駄にファールゾーンが大きいじゃん!!(笑)
ヨネザワの野球盤開発ってなんでこうも独創的なんでしょうね?

野球盤が今の形になる前、パチンコやコリントゲーム式の野球ゲームがありましたが、その流れを汲んでいるという感じでしょうか。


この野球盤、非常に軽量です。
平の状態でプラスチックシートに印刷したものを、プレス加工してこの形状にしているっぽいです。

そして選手人形はブリキ製。


多分、同時代製と思われるヨネザワのサッカーゲームなども盤面・人形共に同じような作りなので、当時のヨネザワはこの方式でいろんなおもちゃを開発していたんでしょうね。
パッケージもダンボールのクラフト色そのままに商品名やイラストを印刷しているのが古いヨネザワのおもちゃの共通点。

ただ、この立体野球盤は「ビッグエアロドーム」(過去記事)のようにタダの変態扱いで終わらせてはいけないんですよね〜。

●投球装置
傾斜してその勢いで球を転がして投球します。

●守備がマグネット式
ブリキの選手人形にマグネットが付いていて捕球します。

●守備シフト
ピッチングレーバーの左右には、シフト操作できるレバーがあります。


これらの機能・・・
オレが好きな完成度の高いあの野球盤に似ている・・・
もしかしてツクダオリジナルの野球盤(過去記事)は、このヨネザワの「マグネット付 立体野球盤」を参考にして開発されたんじゃないかな?!

ツクダオリジナルよりも古い時代の野球盤なので可能性は高いです。ヨネザワの野球盤は変態なだけではなかった(笑)

でもやっぱりヨネザワの野球盤はおもしろいというか、突っ込みどころがいろいろあっていいですね〜。ここからは愛を込めて笑っていきましょう。

この野球盤には他の野球盤には必ずある装備・・・バットがありません!!

守備人形と同じようなブリキ製のバッター人形がいる。構えはなかなかいいんだけど・・・

「お前打てるの???
 まぁ〜いいや、バット振ってみぃ〜」



おぉーーーいっ!!
足で蹴ってるやんっ!!


なぜか野球でなくキックベース(サッカー野球)やってる気分になるんだよな〜(笑)

これ、ブリキ選手をクルクル回すサッカーゲームやホッケーゲームの流れだね。うん、ヨネザワはそれらも作っていたからね。

シフトで動く選手も、なんだかおかしな方を向いちゃう感じだし。。。それにマグネットがなんかさ・・・


「よっこらしょ」ってタイヤを持ち上げてるように見えて困る。そう見えちゃうとそうとしか見えなくて困る(笑)

そんなにいらないだろう!って数のランナー人形が付いてるんだけど、ブリキ選手とランナー人形の差はなんなのよ???(笑)


投球装置のレバーを思いっきり引っ張ると球が宙を飛びます。盤面が華奢なのであまり激しくその投球法を続けると肩(盤)を壊しそうです。
あとペコペコの盤面は重い球が転がるとややたわむ感じで、あちこちゴロゴロ転がります。
動画でそれらは確認してみて下さい。


確かこの野球盤は、栃木県壬生町おもちゃのまちにある「バンダイミュージアム」にも展示されているようです。おもちゃの博物館だと展示物になるようなものなのか。。。(笑)