オーストリアGP-決勝 | 亜洲虎のブログ

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1997年前に心筋梗塞を患い、2006年までEDだった私。

2007年にある漢方に出会い、37歳差の彼女をゲット。

3日(日)、オーストリア・シュピールベルクにあるレッドブ

ル・リンクを舞台に2016年FIA F1世界選手権第9戦オース

トリアGP決勝レースが開催され、ファイナルラップに大波

乱を見た一戦はメルセデスのハミルトンがトップチェッカー

を受けた。



今年のレッドブル・リンクではコース上に設置された縁石に

問題を抱えるドライバーが多く、土曜フリー走行ではメルセ

デスのロズベルグがリアサスペンションを破損してクラッシュ

を喫し、予選セッションでもトロ・ロッソのクビアトやフォース・

インディアのペレスらが縁石に乗り上げた際にサスペンショ

ンにダメージを負うアクシデントが起きている。チームやドラ

イバーからはFIAに改善を求める声も上がったが、レースは

この2日間と同じ状態のサーキットで行われた。

決勝を前に、理由はそれぞれとはいえ複数のドライバーに

グリッドペナルティが科せられており、上位勢に言及すると、

予選2番手だったロズベルグは前述のクラッシュの影響でギ

アボックス交換を余儀なくされて5グリッドダウン、予選4番手

のベッテル(フェラーリ)はグランプリ初日終了後に規定レー

ス数に達していないギアボックスを新品と載せ替えたため、

同じく5グリッドの降格処分を受けている。

これにより、トップ9のグリッドポジションに変更が生じている。

FIAはまず予選結果にベッテルとロズベルグのペナルティを

適用の時点で2番グリッドと4番グリッドが空席―ロズベルグ

は7番手に降格して予選8番手だったボッタスより上位にいる

状態、そして、ベッテルは予選9番手だったレッドブルのフェ

ルスタッペンと並ぶ形で暫定9番手の位置―となり、空いた

グリッドを上から順に詰めていくと、ポールシッターに輝いた

ハミルトンと同じフロントローには予選3番手のヒュルケンベ

ルグ(フォース・インディア)が並び、2列目にマクラーレンの

バトン(予選5番手)とフェラーリのライコネン(同6番手)、3列

目がレッドブルのリカルドとロズベルグの順だ。7番グリッド

にウィリアムズのボッタス、レッドブルのフェルスタッペンが

8番手に繰り上がり、ベッテルが9番手に着いた

加えて、決勝日になってピットレーンスタートを強いられたド

ライバーが2人。予選10番手につけたウィリアムズのマッサ

はフロントウィングの構造にダメージが見つかり、レース前

に旧スペックに交換。予選Q1でサスペンションを破損してク

ラッシュしたクビアトはシャーシーとギアボックスを載せ替え

てレースに挑んでおり、2人ともピットレーンにマシンを並べ

た。

レッドブル・リンクの全長は4.326㎞。決勝は71周で争われ、

上空に雲が広がった決勝日は気温15℃、路面温度26℃、

湿度67%のドライコンディションでスタート時刻を迎える。

ドライ路面の第1スティントはトップ10ドライバーが予選Q2の

自己ベストを刻んだのと同じコンパウンドを装着しなければ

ならず、レッドブルとフェラーリの4台がスーパーソフトタイヤ、

マッサを除く5名はウルトラソフトでフォーメーションラップに

臨んだ。ピットスタートのマッサを含め、11番手以下のドラ

イバーはほとんどが新品のスーパーソフトタイヤを選んで

いる。

シグナルが消えた後、好発進を決めたハミルトンが先頭を

キープし、出だしつまづいたヒュルケンベルグを交わしてバ

トンとライコネンがひとつずつポジションを上げた。最後尾

から隊列に加わろうとしたクビアトは3周と走れずにストップ

・・・。散々な週末をポシティブに変えることなく、マシンを降

りた。

2番手に上がったバトンはペースの良いライコネンからプレ

ッシャーを受けながら必死にポジションを守ろうとするも、6

周目、ライコネンがオーバーテイクを成功させている。タイ

ヤ戦略の異なる後続勢に追い抜かれ始めたバトンは10周

目にタイヤ交換を実施し、フレッシュなタイヤでもう一度、上

位進出を目指した。

次の周回には3番手までポジションアップしていたロズベル

グが1回目のピットストップに向かい、新品のソフトタイヤを

履いて隊列に加わる。一方、ハミルトンはスーパーソフトを

履くフェラーリやレッドブルの面々と勝負を選び、第1スティ

ントを21周まで引っ張った。しかしながら、ハミルトンは左リ

アタイヤの交換の作業でやや手間取った上、コースに戻っ

てみると、ステイアウトを続けていた10周の間に早いラップ

タイムを刻んでギャップを縮めていたロズベルグの後ろに

甘んじてしまう。翌周にはフェラーリがライコネンのピットス

トップを行うが、ハミルトンを逆転できず、さらにフェルスタ

ッペンにも先行を許した。

1ストップ戦略を狙ったベッテルは1秒以上早いペースを発

揮するロズベルグに接近されながら、先頭の位置で懸命に

プッシュしていたが、27周目に入った直後に右リアタイヤが

悲鳴を上げる。バーストした勢いでコース右側のガードレー

ルにフロントをぶつけたベッテルのマシンはさらにその衝撃

でコースを横切って反対側へ。真後ろにつけていたロズベ

ルグや後続車はなんとかベッテルのマシンを回避している。

ベッテルのクラッシュで黄旗が振られた後、セーフティカー

が出動。ホームストレートにデブリが散らばっていたため、

セーフティカーはピットレーンとコースを往復する道を取って

隊列を整えていった。

31周目の最後にセーフティカーが解除、リスタートからロズ

ベルグが一気にペースを上げてハミルトンを引き離しにか

かるが、ハミルトンも遅れずにリズムをつかんでいく。3番

手以下は徐々に差をつけられ、レースが50周目に入る頃

には13秒以上のギャップに広がった。

レース終盤を迎えた時点でラップリーダーのロズベルグと

ハミルトンは1秒強の間隔で接近戦を展開。周回遅れのマ

シンに対処しながらの駆け引きが続き、事態が大きく動い

たのはファイナルラップだった。ターン1を抜けてサイド・バ

イ・サイドに持ち込んだハミルトンがターン2でアウト側から

ロズベルグのオーバーテイクを試みたところ、ブレーキの

遅れたロズベルグがコーナーを曲がりきれず、ハミルトン

をコース外に押し出してしてしまう。この時、2台が接触し、

ハミルトンはマシン右側に少なからずダメージを負った。

それでも、引けないハミルトンは必死にマシンをコントロー

ルしてコースに戻るが、ロズベルグのマシンに突っ込んで

しまい、今度はロズベルグのフロントウィングが破損。ロズ

ベルグは外れたフロントウィングがマシン下に挟まった状

態で周回を続け、後続のフェルスタッペンとライコネンに追

い抜かれながらもチェッカーを目指した。

また、フォース・インディアのペレスがターン3のグラベルに

突っ込むインシデントも発生しており、ファイナルラップの波

乱がフィールド全体の順位が入れ替わる結果をもたらして

いる。

結局、ハミルトンが優勝を果たし、フェルスタッペンが2位、

ライコネンが3位表彰台に上った。ロズベルグが4位でチェッ

カーフラッグを受け、リカルド、バトン、グロージャン、サイン

ツ、ボッタス、ウェーレインが入賞を果たしている。ウェーレ

インにとっては初のグランプリポイント獲得だ。

序盤に姿を消したクビアトとクラッシュしたベッテル以外では

フロントロースタートのヒュルケンベルグに加えてアロンソと

マッサがマシンをガレージに収めてレースを終えている。ペ

レスは17位完走扱いとなった。

マクラーレン・ホンダの
アロンソは10位入賞圏内を走ってい

ましたが、バッテリーパックのトラブルでリタイヤ。
バトンの

6位入賞は、マクラーレン・ホンダとして最高のリザルト。

次回はホームレースであるシルバーストーンでの走りを期

待しましょう!