2006-11-26 20:28:53

山川出版社の「日本史A」②

テーマ:検定教科書の嘘・いつわり

説明は、次のように続きます。


「被害地の住民は、1897(明治30)年以来、箕笠・草鞋ばきで大挙して上京し、数回にわたって陳情を試みたが、1900(明治33)年には警官隊と衝突して数十人が逮捕された。」


「栃木県選出の衆議院議員田中正造は同じ議員の島田三郎らの助力を得て、議会で政府に操業停止を迫り、また木下尚江らの知識人とともに世論の喚起につとめた。」


「政府も鉱毒調査会を設けて鉱毒予防を銅山に命じるなどの処置をとったが、操業は停止させなかったので鉱毒被害は止まなかった。」  


農民が逮捕されたことばかりが強調され、政府が農民の要求を入れて公害の歴史上異例の対策を立て、加害企業が今のお金で100億円以上も投入して公害防止工事を敢行し、その結果、被害を受けた農地が元の戻っているのに、それらを全く説明せず、「操業は停止させなかったので鉱毒被害は止まなかった。」などと、完全に虚偽の作り話を生徒に吹き込んでいます。


つまりは、公害対策に成功した日本政府を悪者扱いしているわけですが、教科書がこんな失礼なことをしていいのでしょうか。
                         

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2006-11-20 21:17:46

山川出版社の「日本史A」①

テーマ:検定教科書の嘘・いつわり

この高校教科書の「田中正造と足尾鉱毒事件」のところには、まず、被害状況について次のように説明されています。


「1880年代半ばから、渡良瀬川の水が青白色に変じたときは、必ず魚が浮かんで流れるといわれるようになった。銅山から流れ込む亜硝酸などによる被害であった。」
「やがて鉱毒は洪水によって、流域地の農業にも被害を及ぼすようになり、1896(明治29)年の大洪水は、群馬県など4県の流域一帯の農産物や家畜に大きな被害を与え、人体にも影響を及ぼすようになった。」


川の水は、それ自体青ないし白ですから、「青白色に変じ」ても区別がつかないはずです。
私は、川の水が青白色に変じたと書かれた資料を、これまで見たことがありません。


それに、「必ず魚が浮かんで流れるといわれるようになった」の、「いわれるようになった」は、明らかに「確認できない事実」ということです。そんな伝聞証拠で歴史を書くものではありません。


「銅山から流れ込む亜硝酸などによる被害」とありますが、銅の鉱山に亜硝酸が存在することは、専門家によれば、あり得ないということです。
この教科書の執筆者は、科学的知識なしに、いい加減なことを書いたとしか考えられません。


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2006-11-11 20:55:23

清水書院の「新中学校歴史」②

テーマ:検定教科書の嘘・いつわり

この出版社は、高校の「日本史B」も発行していますが、内容は中学の社会科教科書とほとんど同じなので、省略します。
ところで、私は今年の6月1日に、問題点を指摘する手紙を同社に出したのですが、その返事は、8月22日になって編集部の渡部哲治氏から送られてきました。
それには、編集部の見解ではなく、著者の見解として、次のようなことが書いてありました。
ただし、あまり要領のよくない文章なので、多少正確を欠くかもしれません。


鉱毒予防工事の結果、鉱毒被害が軽減したことは事実だが、これで鉱毒問題が解決したとは言い切れない、と考えている。」
「被害が軽減した理由は、煙害に伴う土砂が流失し、洪水によって下流の汚染土壌の上に堆積したことにもある。」
「煙害問題が未解決だった以上、鉱毒問題は、根本的には解決されていないと考える。」


しかし、いったいなぜ被害は軽減したに過ぎないのでしょう。明治36年の秋には「鉱毒被害地の田畑は豊作」(『田中正造全集別巻』の年譜)になっているのに、それがなぜ軽減程度に変化したのか。それを裏づけるデータが何も示されていません。


公害防止工事で、土砂は流失しなくなっているはずなのに、なぜ流失して畑に堆積したのでしょう。これも全く不可解です。
そもそも、土砂が堆積したら作物は取れなくなるのが常識で、農業被害はかえって増えるはずです。
それに、当時の技術レベルでは、煙害の防止は絶対的に不可能でした。


それでも政府や古河鉱業の責任を問えるのでしょうか。
著者はこういう複雑なことを、中学生にいったいどう説明するつもりなのでしょう。


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2006-11-05 12:57:01

清水書院の「新中学校歴史」①

テーマ:検定教科書の嘘・いつわり

この教科書も、他社と同様、政府と加害企業が何らの対策もしなかったと、事実とは全く反対の説明がなされています。
本文を引用してみます。


「(足尾銅山では)煙害により山林が荒れ、洪水のたびに渡良瀬川の鉱毒が大量に流域の田畑に流れこんで作物が枯れた。」
「衆議院議員田中正造は、被害に苦しんだ農民などとともに操業停止などの救済措置をもとめて政府に請願をくり返して、1901年には天皇への直訴までおこなった。」
「しかし、足尾銅山の鉱毒問題は、洪水防止の工事がなされただけで、問題は根本的に解決されないまま、打ち切りとされた。」


歴史は主観的な、偏向した記述であってはならず、できる限り客観的でなければならないはずです。
しかし、この教科書は、政府が、日本の公害の歴史上最も徹底した公害防止対策を施し、加害企業の古河鉱業が、加害者責任を一切否定せず、被害農民に損害賠償をし、足尾銅山の年商の半分以上を使って大規模公害防止工事をほどこし、その結果、5,6年後には農地が回復しているのに、歴史上重要なこの事実を完全に無視して、政府と企業を攻撃する虚偽の歴史を書いているのです。


岩波新書の『田中正造』は、政府の設置した第2次鉱毒調査委員会が、工事が有効だったとの結論を出したうえで、谷中村を遊水池にする洪水対策を立案した(1903年)ことを、明確に説明しています。
教科書の著者も編集者も文部科学省の検定官も、誰でも簡単に読めるこの本さえ見ていないとは、何という不勉強ぶりなのでしょうか。


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