2006-10-28 20:45:45

大阪書籍の「中学社会」

テーマ:検定教科書の嘘・いつわり

この出版社は、中学の教科書の中で最もひどい間違いを犯しています。
「日本で最初の公害反対運動ー足尾鉱毒事件」というタイトルの本文を、以下に引用します。


「政府から古河という財閥に払い下げられた足尾銅山では、渡良瀬川に鉱毒が流れ出しました。」
「銅山の坑木に必要な木を山から切り出したために大洪水が起こり、特に1896年には、約1万4000戸が鉱毒におおわれてしまいました。」
「鉱毒は、米や麦を枯らし、魚や家畜を殺しました。人も病んでたおれていく者が数知れなく、農民や漁民の生活をおびやかしました。」
「地元の衆議院議員の田中正造は、農民とともに鉱山の操業停止と被害民の救済を訴えました。しかし、運動は弾圧され、要求は聞き入れられませんでした。」


事件がおきた当時は、財閥といわれるものはありませんでしたし、足尾銅山は政府の所有でなかったので、払い下げられてもいません。
足尾銅山は、古河市兵衛が副田欣一から買ったのです。


洪水の原因は特定できません。渡良瀬川の洪水は江戸時代から3年に1度は起こっていたと、田中正造研究者の花村富士男は書いています。


「魚や家畜を殺し」も「病んでたおれていく人が数知れなく」も、確認された事実ではありません。
川俣事件の控訴審で、東京帝国大学教授・医学博士の入沢達吉は、次のように証言しているのです。
「私の調査したところでは、人体に害はなかった。」(『資料・足尾鉱毒事件』437頁)


「運動は弾圧され、要求は聞き入れられなかった」も事実は正反対で、農民の要求を聞き入れた政府が、徹底した公害防止対策を立て、古河に実施させた結果、被害農地は復旧しています。何で中学生に嘘を教えなければならないのでしょう。


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2006-10-22 20:40:35

日本書籍の「中学社会」

テーマ:検定教科書の嘘・いつわり

足尾鉱毒事件について、この教科書は次のように記述しています。


「(足尾銅山が)精錬(本来なら製錬)したときに出る鉱毒を渡良瀬川にたれ流ししたため、やがて下流の魚類は死に絶え、流域の田畑は荒れはてた。」
「地元の代議士田中正造は1890年代から政府をきびしく追及し、のちには代議士をやめて世論にうったえつづけた。」
「被害を受けた農民たちは、銅山の操業をやめることを求めて何度も立ち上がり、多くの人々も農民を支援した。」
「しかし運動は成功せず、その後、政府は洪水で被害の大きかった谷中村の住民を強制的に立ちのかせ、村をつぶして遊水池にした。」


「下流の魚類が死に絶えた」かどうかを確認するデータはありません。
教科書にこのように書くことは、避けるべきです。


「代議士をやめて世論にうったえつづけた。」も不思議な話です。
辞めるほうが不利なのだから、辞めた理由を説明すべきなのに、書かれていません。
生徒を混乱させるようなことは、教科書に書くべきではありません。


「しかし運動は成功せず」は、当然のことながら事実と反対です。
公害の歴史上最大の防止対策が実施され、その結果被害農地が回復しても、なお生徒にこう教える理由は何でしょうか。


「谷中村の住民を強制的に立ちのかせ、村をつぶして遊水池にした。」と、政府の政策を批判していますが、この遊水池化計画には、確固たる理由があり、上流の農民の支持があり、国会の決議も県議会の決議も経ています。
それでも間違いだという根拠があるなら、それを説明すべきです。




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2006-10-15 10:34:06

日本文教出版の「中学社会(歴史的分野)」②

テーマ:検定教科書の嘘・いつわり

「被害を受けた農民は、採鉱の停止を求める運動をおこし」という記述も、正しくはありません。


農民たちは、鉱毒の害が取り除かれ、作物が普通に収穫できれば十分なので、それ以上のことを望むはずはありません。
実際、川俣事件の裁判で、運動の指導者である左部彦次郎は、検事の質問に対して、はっきりと、こう答えています(朝日新聞・明治34年9月26日)。


平山検事:「請願は、鉱業停止が目的なのか?」
左部:「いや、敢えて望みません。ただ、鉱毒の流出しない設備を望むだけです。」


明治以来、日本人は、欧米の生活水準に追いつくべく、絶えず経済成長を求めつづけてきたはずです。
農民たちが、日本の工業化の牽引車だった足尾銅山を、潰そうという運動をするはずはないのです。
それなのに、なぜ、中学生にあたかも日本人の正当な要求だったかのように、教えているのでしょうか。


日本文教出版編集部は、教科書の問題点を指摘した私に、次のような返事を寄せてきました(2005年6月22日)。


「先般、<足尾鉱毒事件>の記載に関して、ご指摘いただきました。まずは、ご検討いただきましたことを感謝申し上げます。」
「さて、ご指摘に基づき、記載内容を再検討するとともに、先生のお書きになられた<直訴は必要だったか>も拝読させていただきました。が、当該教科書につきましては、今年4月より最終の供給となりました。こうした現状に鑑み、ご指摘につきましては、次回の教科書作成における課題とさせていただきたく存じます。」


「次回の教科書作成における課題」が、その後どうなったかについては、こちらには、今のところ全く報告がありません。

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2006-10-08 09:23:49

日本文教出版の「中学社会(歴史的分野)」①

テーマ:検定教科書の嘘・いつわり

足尾鉱毒事件は、中学校のどの社会科(歴史的分野)の教科書も採り上げています。
その内から、まず上記出版社の教科書から紹介しますが、全文は次のとおりです。


「渡良瀬川の流域では、足尾銅山の鉱毒が流れこんで、農業や漁業に大きな被害が出た。政府は、鉱毒の害を弱めるための遊水池をつくるだけで、被災した農民を救済しようとしなかった。被害を受けた農民は、採鉱の停止を求める運動をおこし、代議士の田中正造が、鉱毒問題を天皇へ直訴した。」


小学校の国語教科書と同じように、この記述にもまた、決定的な事実誤認があります。
明治政府が、徹底した公害防止対策を加害企業に命令してこれを実施させ、実際に被害農地が復旧した事実をすべて隠して、「被災した農民を救済しようとしなかった。」とは、いったい何とひどいたぶらかしなのでしょう。


イギリス人のK.ストロングは、日本政府の上記の命令のことを、「この種のものとしてはたぶん世界で最初」で、「最も徹底した命令に入ることは確実」であり、これを実施した「(農商務大臣)大隈重信の勇気と決断力は、大いに称賛に値すると判断していいかもしれない。」と書いています(『田中正造伝』)。


それなのになぜ、文部科学省の教科書検定官たちは、日本政府の行ったことさえ知らず、事実誤認を見逃したのでしょう。
「鉱毒の害を弱めるための遊水池」とは、どんな仕掛けの池なのでしょう。全くデタラメな説明ではありませんか。














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