2006-09-30 21:07:12

教育出版の「小学国語・6年下」⑨

テーマ:検定教科書の嘘・いつわり

教育出版の国語教科書については、問題点の指摘はこれで終わりにします。
以上の内容をごく簡単にしたものをメモ書きして、小林一光社長宛てに配達証明つきの手紙を出しました。
すると、馬場哲也・広報室長より、本年4月に、以下の手紙が送られてきました。


拝復、時下、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。」
「このたびは、弊社6年生教材<田中正造>につきまして、貴重なご意見を賜りましてありがとうございました。」
「また、先生の綿密なるご研究に対し、心より敬意を表します。」
「ご指摘いただきました点につきましては調査検討し、次回教科書改訂時の参考とさせていただきたいと存じます。」
「貴重なご意見、ありがとうございました。また、お気づきの点がございましたら、ご教示賜りましたら幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。」

「取り急ぎまして、お答えまで申し上げます。」


いつ、この約束が守られるか、今後注目していくつもりです。


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2006-09-24 11:05:35

教育出版の「小学国語・6年下」⑧

テーマ:検定教科書の嘘・いつわり

国語教科書の「田中正造」は、最後に、彼の死の時を、次のように書いています。


「被害地の視察に出てたおれた正造が、栃木県吾妻村のある農家へ運びこまれたのは、1913(大正2)年の8月2日である。<山や川を元に回復することができれば、正造は死なぬ。それができなければ、正造は山や川とともにほろびる。私を気づかう前に、人の住める土地をとりもどしてくれ。>かけつけた農民たちに語る71才の正造の体は、あせにまみれた。やがて9月4日、正造の死を知らせる雲龍寺のかねがひびいていった。」


もし、正造の語ったことが本当だったら、聞いていた農民たちは、飛び上がって驚いたと思います。理由はこうです。


少し前に見舞いに訪れた弁護士の卜部喜太郎は、「もう、その付近は草木青々と繁茂して、米もできれば桑も育っている。木々の梢には蝉が鳴いている。どうも見違えるほど賑わしくなっている。」と語り、同じく弁護士の花井卓蔵も「渡良瀬川沿岸一帯の被害はほとんど復旧した。」と語り、公害反対運動のリーダー野口春蔵は、「私共が先祖伝来の土地をこれほどまでに救われたご恩は、とても神や仏の及ぶところではありません。」と話しているからです(柴田三郎著『義人田中正造』・大正2年)。


また、同じくリーダーだった永島与八も、『鉱毒事件の真相と田中正造翁』(昭和13年)にこう書いています。
「(この事件が起こったことは)実に日本の国史上一大汚点であり、日本国民の一大不幸であったが、たまたま田中翁のごとき人傑があってこれを適当に解決してくれたことは、日本の国史上一大美点であり、日本国民の一大幸福であった。」


谷中遊水池の反対闘争には付き合いを拒否したにもかかわらず、鉱毒問題が解決した事を実感して、被害民たちは田中正造を尊敬するに至ったわけです。

しかし、反対運動の主役はあくまでも被害民ですし、対策を立てた明治政府とその命令を忠実に履行した古河鉱業の誠実な対応も、解決に大きな役割を果たしたはずです。それなのに、田中正造だけが立派だった如く教えるのは、あまりにも歴史的事実に反しているではありませんか。







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2006-09-17 10:45:42

教育出版の「小学国語・6年下」⑦

テーマ:検定教科書の嘘・いつわり

教科書の「田中正造」は、次のように続きます。


「(直訴後に設置された鉱毒調査委員会が)渡良瀬川と利根川の合流点に近い栃木県谷中村をとりつぶし、ここを遊水池に変えることにした。洪水のとき、河底の鉱毒をおし出す水をたくわえるダムがあれば、鉱毒が広がらずにすむ、というのである。」


この文章もまた、子供たちに事実を隠して作者の勝手な解釈を押しつけたフィクションです。
政府の命令で実施された、6年前の公害防止工事が鉱毒の除去に成功したので、この鉱毒調査委員会は、渡良瀬川沿岸の洪水防止策として、谷中村の遊水池化を計画したのです。


川の中に鉱毒がなくなった事実を確認した当事者が、いったいなんで鉱毒を貯めるダムなど計画するでしょう。


「公害防止工事が鉱毒の除去に成功した」という上記委員会の結論は、岩波新書の『田中正造』にも明記されています。作者はもちろん、教科書の編集者も、この教科書に疑問を感じない学校の先生も、あまりにも不勉強ではありませんか。嘘を信じさせられる子供たちはとんだ被害者です。


この谷中村遊水池案は、上流の被害農民が例外なく賛同した計画です。この作者は、この事実を知らせずに隠し、あたかも農民たちの反対を押し切って、政府がこの計画を推進したごとくに書いて、政府を批判しています。


何にも知らない小学生の頭に、こんなことを叩き込んでいいのでしょうか。


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2006-09-10 22:28:05

教育出版の「小学国語・6年下」⑥

テーマ:検定教科書の嘘・いつわり

さて、明治34年12月10日の直訴後のことを、国語教科書の「田中正造」は次のように書いています。


「この事件は日本じゅうをおどろかした。新聞は、いっせいに十日のできごとと、正造の直訴文をかかげ、鉱毒事件を伝えた。」
「世論はわきたち、鉱毒問題の演説会が開かれるたびに、多くの人が集まった。被害地の視察にくり出す者もいた。明治政府も、ようやく、<鉱毒調査会>を作り、足尾銅山には、<鉱毒を取り除くように。>と命令し・・」


世論は一時的にわきたちましたが、それは、東京に住む社会主義者、婦人運動家、キリスト者、仏教徒、学生たちによる一部の活動で終りました。
しかも、肝腎の被害農民は正造のこの行動に冷淡で、たとえば、正造の養女の婿である山田友次郎は、「非常に軽率な振る舞いと考えます。どんな理由で実行したのですか。」と、正造にあてた手紙で詰問しています(明治34年12月12日)。


被害農民救済のために死ぬ覚悟で直訴したのなら、農民は感激するはずなのに、事実は逆だったわけです。

農地が回復し始めているのに、天皇に嘘をついてまで行った奇妙な行動に、農民たちは、不信感を持ったのではないでしょうか。


「明治政府も、ようやく<鉱毒調査会>を作り」も、当然真っ赤な嘘。すでに5年前に「鉱毒調査委員会」ができていたわけですから。


その第1次の委員会(明治30年)が古河市兵衛に命じた公害防止工事は、果たしてどの程度の効果があったのか。ここでいう第2次の調査委員会は、その調査結果から「効果があった」との結論を出しました(明治36年6月)。同時に、政府は足尾銅山に堆積場の排水の改良、沈殿池の設備改善などの工事を命令しました。
これは明治政府が足尾銅山に発した5回目の命令です。


ですから、「鉱毒を取り除くように」と、この時始めて命令したごとくに書く教科書は、事実を完全に無視しているわけです。

小学生にこんなに沢山の嘘を教えるなんて、この作者はなんて無茶なことをするのでしょう。


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2006-09-03 09:18:38

教育出版の「小学国語・6年下」⑤

テーマ:検定教科書の嘘・いつわり

教科書には、この直訴の重大性について次のように書いています。


直訴の罪は重く、これが江戸時代であったら死罪はまぬがれず、このころでも不敬罪に問われて、どうなることかわからない。正造は、死を覚悟したのである。」


さて、秋水と正造の合作になるその直訴文には、どんなことが書かれていたかというと、こんな風でした。


「魚族斃死し、田園荒廃し・・・」
「二十年前の肥田沃土は今や化して黄茅白葦(黄色いかやと白いあしの)、満目(見渡す限り)惨憺たる荒野となれり。」
「数十万の無告の窮民空しく雨露の恩をこいねがうて干天に号泣するを見る。」
「しかも政府の当局は常に言を左右にしてこれが適当の措置を施すことなし。」
「聖明(天皇様)、矜察を垂れ給わんことを。臣(私は)痛絶呼号の至りに耐うるなし。」


政府当局は4年前に徹底した公害対策を施しているわけですから、この点は明らかに嘘。
被害民は何度も上京して政府に陳情・請願運動を展開しているのですから、「無告の(苦しみを告げる当てのない)窮民」も嘘。


「満目惨憺たる荒野」の真偽を、直前の新聞で調べてみると、
「両毛の米作(桐生・小山間)十二分の作柄にて、平年の収穫より2割内外の増収あるべし。」「激甚被害地を除いてきわめて豊作にして、1反につき1石6斗ないし2石位の収穫を得ること難からずという。」(朝日新聞・明治34年10月6日)


などと報道されており、田中正造を徹底して支持していた『万朝報』でさえ、

「被害の薄き部分にては、素人が見て気のつかざる位に稲などのできたるところあり。」
「表面の毒土を堀り取りて、大きなる塚をつくりたる毒塚の間は、稲などかなりに出来おる所もあり。」
とレポートしています(10月20日)。

つまり、被害農地は、間違いなく回復の兆しを見せていたわけですから、これも嘘。


ということは、秋水と正造は明治天皇に対して全く嘘の訴文を書いたということになります。「死を覚悟した」人が何で嘘をつくのでしょうか。



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