2005-05-30 10:04:26

あっこちゃんからの手紙

テーマ:足尾の町民たち

「足尾歴史館」に関する話のつづきです。ここを運営する市民グループの一人である主婦、自称「あっこちゃん」からも、私に宛てて手紙が来ました。
前回に続き、これもまたその一部を紹介します。


足尾のガイドをするにあたり、こんなことを言われました。
「足尾に対して何を語ろうと、公害を出したには違いないんだから」と。
付け加えて、水俣病のチッソとかと、同じ扱いの言われ方をされました。しかし、公害防止工事に関しても、誠意が違います。
もう一つは、世界遺産の話が出ていることを言ったとき、「これ以上また恥の上塗りをするのか」という返事が返ってきました。
しかし、私は両方とも反論することができませんでした。せいぜい心の中で違うと。本当に情けないと思いました。だれにとっても難しいのです。みんな知らないのです。何が真実か。
だからこの本を読んでほしいと思います。
みんながえらいと思っている人を、批判するなど、書かずに知らんふりをします。この方がいい人でいられるし、楽なのです。
みんな一言で知っているようなふりをします。一方が毒を流した悪い奴、一方は弱い農民を救った偉い人。
そして田中正造はお国自慢になるのです。それがくつがえったら大変なことになるのです。
今、私は足尾を誇りに思っています。そしてこの本が出たことで、もっと心強く思っています。


5月11日付の「あっこちゃん」からのハガキによれば、足尾歴史館の入場者は1000人を越えたということです。

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2005-05-24 10:32:53

足尾楽迎員のこと

テーマ:足尾の町民たち

「足尾歴史館」の話を続けます。
住民グループの「足尾楽迎員協会」は、江戸時代以降銅山とともに歩んできたこの町のことをもっと知りたいと、平成13年から月一回の学習活動をしてきました。
そして、その歴史や、今も残る産業遺産を多くの人に伝えたいという気持ちから、ガイドブックを作ったりしていました。その過程で、どうしても住民自らの手で「場を提供する施設」を持とうと考え、町立の旧スケート場を借用して、今回「足尾歴史館」を開設したのです。
私の『直訴は必要だったか―足尾鉱毒事件の真実』は、開設の半年前に発刊されたので、楽迎員協会の皆さんにとってはピッタリのタイミングでした。この本の読後感を、会長の長井一雄さんは手紙でこう書いてきました。

「歴史がひっくり返る。正しく今回の本は私達が始めようとしている根源になることで、とてもドラマを感じます。しかし実に残念ながら足尾の住民たちの多くが足尾を語れない、自信をもって誇りを持って語れないのが事実です。」
「そんなときの本ですから、勇気を持って堂々と知らしめてゆく絶好のチャンスになりますし、事あるごとに説明ができるバイブルのような気持ちでいっぱいです。私は砂川さんの勇気に感服し、エネルギーを与えていただきました。」

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2005-05-12 09:46:50

足尾歴史館オープン

テーマ:足尾の町民たち

NHK総合テレビでも報道されましたが、去る4月2日、かつて日本一の銅山として盛況をきわめた栃木県足尾町に「足尾歴史館」がオープンしました。
これは、住民グループが独力で設立した全国的にも異例の郷土資料館で、「足尾楽迎員協会」(会長は長井一雄さん)の会員である住民が、訪問者を「楽しく迎える」をモットーにガイド役をつとめます。
足尾といえば、「公害の原点」などと負の面だけが強調されがちですが、日本の近代化に偉大な貢献を果たした光の側面も発信する意図をもって、運営するとのことです。この意味で、足尾鉱毒事件の真実と、古河市兵衛の生涯にかかわる私(砂川)の二冊の著作と、その精神を共にしているともいえます。
この本に眼を通した上で、この歴史館を一度訪ねてみてください。きっと新しい発見があると思います。


足尾歴史館
電話:0288-93-0189

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