ありがとう、スティーブ・ジョブズ | 「デザインで、小さな会社を大きなブランドに」大阪市此花区のブランドデザイナー

「デザインで、小さな会社を大きなブランドに」大阪市此花区のブランドデザイナー

大阪市此花区を中心に活動するブランドデザイナーとして、
独立予定のグラフィックデザイナーです。
このブログでは小さな会社が実践できる「ブランドづくり」のノウハウと
独立開業の様子をお伝えしていこうと思います。

Mac

iPod

iPhone

iPad

それまでの時代を変えてしまう革新的な商品を次から次へと開発して
自身で設立したappleを、たった一代で時価総額世界一の会社にしてしまった
appleの元CEO、スティーブ・ジョブス氏が5日に亡くなった。
$足跡。
最初にこのニュースを知った時は、まさに衝撃でした。
「しばらくの間、iPhoneやiPadみたいに世界中の人達がワクワクする商品が世の中に出る事は
無いだろうな~」って思った。

もーーー寂しい。

余り報道されてないけど、
トイ・ストーリーやニモなんかでも知られる
アニメーションスタジオ「Pixar」の会長もジョブズ。

Pixarの映画も、公開すれば超大ヒット連発でしょ?
どんだけ凄いんさ。

まさにカリスマ。

「世界中が彼の死を彼が発明した機器によって知らされるという事実以上に、
彼の成功に対する賛辞としてふさわしいものはない」
ってオバマ大統領が声明を出してたけど、ホントその通り。

ジョブズがいなかったらパソコンもなかったかもしれないし、
きっと、タッチパネル型のスマートフォンなんて夢物語。

子供が新しいおもちゃを手に入れた時のように、
世界中の大人達をワクワクさせて楽しませてくれたジョブズ。
僕もその一人。
そもそも、Macが無ければ僕は絶対デザイナーなんかになれてない。

本当にありがとう、ジョブズ。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。

$足跡。

最後に、ジョブズ氏が2005年に行った米国スタンフォード大学の
卒業式での有名なスピーチの一文を。

少し長いけど凄く素敵な言葉なので、
時間のある方は是非読んでみて下さい。

↓以下、転載

「死について。」

17歳のとき次のような一節を読んだ。
「毎日を人生最後の日であるかのように生きていれば、いつか必ずひとかどの人物になれる」。
私は感銘を受け、そ れ以来33年間毎朝鏡を見て自問している。
「今日が人生最後の日だとしたら、私は今日する予定のことをしたいと思うだろうか」。
そしてその答えがいいえで あることが長く続きすぎるたびに、私は何かを変える必要を悟った。

自分が間もなく死ぬことを覚えておくことは
人生の重要な決断を助けてくれる私が知る限り最も重要な道具だ。
なぜならほとんどすべてのこと、つまり、他の人 からの期待や、あらゆる種類のプライド、
恥や失敗に対するいろいろな恐れ、これらのことは死を前にしては消えてしまい
、真に重要なことだけが残るからだ。
いつかは死ぬということを覚えておくことは落とし穴を避けるための私が知る最善の方法である。
何かを失うと考えてしまう落とし穴を。あなたはもう丸裸だ。
自分の心のままに行動しない理由はない。

約1年前私はガンと診断された。
朝7:30にスキャンを受け、膵臓にはっきりと腫瘍が映っていた。
私は膵臓とは何かも知らなかった。
医者達はこれはほぼ間違いなく治癒しない種類のガンだと告げ、
3ヶ月から6ヶ月より長くは生きられないと覚悟するように言った。
医者は家に帰って身辺整理をするように勧めた。
これは医者の言葉で死の準備をせよということだ。
子供にこれから10年間に教えようと思っていたことすべてをたったの数ヶ月で教えろということだ。
可能 な限り家族が困らないように万事準備が整っていることを確かめておけということだ。
別れの言葉を言っておくようにということだ。

私は一日中その診断と共に過ごした。夜になって生体検査を受けた。つまり、内視鏡を喉、胃、腸を通して膵臓に針を刺し腫瘍から何個か細胞を採取したのだ。私は鎮静剤で眠っていたが妻もそこに居たのでその時の様子を教えてくれた。医者達は細胞を顕微鏡で見ると叫び出したそうだ。なぜなら非常に稀な形体の膵臓ガンで手術で治癒可能なものと判明したからだ。私は手術を受け今は全快している。

これはこれまでで最も死に接近した体験だ。
そして何十年かに渡ってこれが最接近であり続けて欲しいと願っている。
この体験を経て、死が有用ではあるが純粋に概念上のものであった時よりは
より自信を持って次のように言える。

死を望む者はいない。天国へ行くことを望む人でさえ、そのために死にたいとは思わない。
それでもなお死は我々すべてが共有する運命だ。それを免れた者はい ない。
そしてそうあるべきなのだ。なぜなら死はほぼ間違いなく生命による最高の発明だからだ。
死は生命に変化をもたらす主体だ。古き物を消し去り新しき物に道を確保する。
現在は皆が新しき物だが、いつかそう遠くない将来皆は徐々に古き物になり消し去られる。
芝居がかった表現で申し訳ないが正に真実だ。

皆の時間は限られているから誰か他の人の人生を生きることで時間を無駄にしてはいけない。
教条主義の罠にはまってはならない。教条主義とは他の人々の思考 の結果に従って生きることだ。
他の人の意見という雑音に自分自身の内なる声をかき消されないようにしよう。
そして最も重要なことは、自分の心と直感に従う勇気を持つことだ。
心と直感は本当になりたい自分をどういうわけか既に知っている。
その他すべてのことは二の次だ。

私が若い頃、全地球カタログという驚くべき出版物があった。
私の世代の必読書の一つだった。
スチュアート・ブランドという人物が、ここからそう遠くないメ ンロ・パークで制作し、
詩を思わせる作風を施して世に送り出した。
1960年代後半でパソコンもそれによる印刷もなく、
タイプライターとはさみとポラロイドカメラだけで作られていた。
グーグル誕生の35年前のペーパーバック版グーグルのようなものだ。
理想に満ちていて、巧妙な道具や偉大な概念が溢れている。

スチュアート達は全地球カタログの版を幾つか重ね、自然な成り行きとして最終版を迎えた。
それは70年代半ばで私は皆の年齢だった。最終版の裏表紙は朝の 田舎道の写真で、
冒険好きがヒッチハイクをしていそうな場面だ。
その下にこんな言葉がある。

「ハングリーであり続けろ。愚かであり続けろ」。

これはスチュアート達が活動を終えるに当たっての別れの言葉だ。
ハングリーであり続けろ。 愚かであり続けろ。
そして私は常にそうありたいと願ってきた。
そして今、皆が卒業して新たに歩みを始めるに当たり、
皆もそうあって欲しいと思う。

ハングリーであり続けろ。愚かであり続けろ。

ご静聴どうもありがとう。



スティーブ・ジョブズ